投資総研
金銭信託

金銭信託は、
預金と同じように元本が守られるのか

結論から言うと、「元本補てん契約」が付いた金銭信託だけが、預金と同じ扱いです。運用で元本が減っても信託銀行が補い、信託銀行が破綻しても預金保険で元本1,000万円まで守られます。同じ「金銭信託」でも実績配当型には元本の約束がなく、預金保険の対象でもありません。

3段のどこ
守り重視

元本補てん契約付きの金銭信託は、運用で元本が減っても信託銀行が補い、破綻時は預金保険で1,000万円まで守られる(実績配当型は元本の約束が無い)

確かめた出典
13件

官公庁・業界団体など

結論

先に結論

しくみ

お金の流れと、4つのリスク

  1. 信託銀行に預ける一般口は5,000円から
  2. まとめて運用する
  3. 収益を受け取る収益に20.315%
  4. 元本補てん付きは預金保険の対象同じ銀行の預金と合わせて1,000万円まで
⚠ 実績配当型には元本補てんが無く、預金保険の対象外です。
○元本割れ元本が減ることがある:あてはまらない
●途中換金途中で換金しにくい:あてはまる
○値動き売るときの値段が動く:あてはまらない
○為替為替で円の額が動く:あてはまらない

●あてはまる △条件つき ○あてはまらない(トップの「リスクとリターンの3段」と同じ物差し)

買い方

どうやって申し込む?

  • 元本を守りたい元本補てん契約付きの金銭信託(一般口)信託銀行などで
    1. 相手が信託銀行等か確かめる(信託会社は扱えない)
    2. 5,000円から申し込む(期間は1年以上)
    3. 満期に元本と収益を受け取る
    • 預金保険の対象(同じ銀行の預金と合わせて1,000万円まで)
    • 原則、途中解約できない
    • 収益に20.315%
  • 条件をよく確かめてから実績配当型の金銭信託信託銀行などで
    1. 元本補てん契約が付いているか確かめる
    2. 予定配当率は保証ではないと確かめる
    3. 途中解約の可否と手数料を確かめる
    • 元本補てんは無い
    • 預金保険の対象外
比べる

ほかの投資先と同じ6つの項目で

利回りの目安
予定配当率(信託銀行が決め、半年ごとに見直す)実績配当型の予定配当率は保証されない
いくらから
5,000円から(一般口)信託協会の説明では5,000円以上1円単位。目的別の信託は300万円・3,000万円以上などもある
元本は誰が守るか
信託銀行が補てんを約束破綻時は預金保険で元本1,000万円まで(預金と合算)
途中で換金できるか
原則、途中解約できないやむを得ない事情があれば解約手数料を払って解約できる
税金
収益に20.315%(源泉分離課税)確定申告はできない(利子所得)
どこで買うか
信託銀行など(信託兼営金融機関)信託会社は元本補てん付きを扱えない

ほかの投資先と同じ項目で並べた表は投資先の一覧にあります。段は「返す約束があるか」で分けています(守り重視(ローリスク・ローリターン))。

くわしく

仕組み:お金を信託銀行に預けて、まとめて運用してもらう

金銭信託は、個人や法人が信託銀行等にお金を信託し、信託銀行等がそのお金を管理・運用する商品です。

詳しく読む

合同運用指定金銭信託は、運用の方法が同じ複数の人のお金をまとめて運用します。運用の範囲はある程度決めておき、具体的な判断は信託銀行等に任せます。

収益は、予定配当率をもとに毎年3月・9月の25日の決算ごとに計算されます。受け取る方法と、元本に組み入れて複利で運用する方法があります。

出典と計算の方法

出典:信託協会「金銭信託(イチから学ぶ信託)」 ↗ 知るぽると「金銭信託(合同運用指定金銭信託<一般口>)」 ↗

くわしく

一般口と実績配当型の違い

同じ金銭信託でも、元本補てん契約が付いているかどうかで、元本の扱いがまったく違います。元本補てん契約が付いているかどうかは、金銭信託の約款で確かめられます。

合同運用指定金銭信託(一般口)実績配当型金銭信託
運用の考え方安定した収益の確保収益性をより意識
元本補てん契約付いている付いていない
預金保険対象(元本1,000万円まで、預金と合算)対象外
配当予定配当率で計算運用実績に応じて支払う(予定配当率は保証ではない)
途中解約原則不可。やむを得ない場合は手数料を払って解約原則不可(商品により扱いが異なる)
最低金額5,000円以上1円単位信託銀行・商品によって異なる
詳しく読む

元本補てん契約は、運用方法を特定しない金銭信託にだけ付けられます。信託協会によると、一般口のほかに、教育資金贈与信託・遺言代用信託・後見制度支援信託など、この仕組みを使った商品にも元本補てん契約が付いているものがあります。

出典と計算の方法

出典:信託協会「金銭信託」 ↗ 信託協会「信託利用時の注意点」 ↗ 預金保険機構「預金保険制度の概要」 ↗

くわしく

今、個人が申し込める商品の例

みずほ信託銀行は、2026年10月5日時点のサイトで「元本保証のある信託商品」として指定金銭信託(一般口)の1年以上・2年以上・5年以上を掲げています。商品概要説明書では、個人と法人が利用でき、5,000円以上1円単位、預金保険の対象で、元本に欠損が出たときは信託終了時に補てんすると説明しています。

詳しく読む

同じ説明書は、預金保険法の保険事故が起きた場合などには補てんを履行できない場合があるとも書いています。そのときに頼りになるのは預金保険です。

三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」「安心サポート信託(金銭信託型)」のように、元本補てん契約の付いた合同運用指定金銭信託を、目的を決めた信託の器として使う商品もあります。最低金額は300万円以上、3,000万円以上などで、手数料(信託報酬)がかかるものもあります。

実績配当型の例として、広島銀行の「HBトラスト」は500万円以上、中途解約不可、預金保険・投資者保護基金の対象外と説明しています。

出典と計算の方法

出典:みずほ信託銀行「信託商品配当率情報」 ↗ みずほ信託銀行「指定金銭信託(一般口)商品概要説明書」 ↗ 三井住友信託銀行「おひとりさま信託 商品概要」 ↗ 三井住友信託銀行「安心サポート信託(金銭信託型)商品概要」 ↗ 広島銀行「合同運用指定金銭信託 HBトラスト」 ↗

くわしく

税金:収益は利子と同じ扱い

国税庁は、合同運用信託の収益の分配を利子所得に含めています。利子所得は、受け取るときに所得税・復興特別所得税15.315%と地方税5%(合計20.315%)が源泉徴収され、それで納税が終わる源泉分離課税です。確定申告はできません。

詳しく読む

信託銀行の商品説明でも、個人の収益には20.315%の源泉分離課税がかかると書かれています。

出典と計算の方法

出典:国税庁 No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得) ↗ みずほ信託銀行「指定金銭信託(一般口)商品概要説明書」 ↗

くわしく

国債とくらべると

元本補てん契約付きの金銭信託は、元本を約束するのが信託銀行で、破綻時の守りは預金保険(元本1,000万円まで、同じ銀行の預金と合算)です。国債は国が元本と利子を払います。

詳しく読む

途中で現金にしたいときの扱いも違います。一般口は原則として途中解約できず、やむを得ない事情があるときに解約手数料を払って解約します。

出典と計算の方法

出典:信託協会「金銭信託」 ↗ 預金保険機構「預金保険制度の概要」 ↗

確かめる

勧誘されたとき・契約する前に確かめること

  1. 元本補てん契約が付いているか

    「金銭信託」という名前だけでは元本の扱いは分かりません。元本補てん契約が付いているかどうかは、約款で確かめられます。実績配当型には付いていません。

    信託協会「信託利用時の注意点」 ↗
  2. 預金保険の対象か

    預金保険で守られるのは「元本補てん契約のある金銭信託」です。実績配当型は対象外と、信託銀行も説明しています。同じ銀行の預金と合算して元本1,000万円までです。

    預金保険機構「預金保険制度の概要」 ↗ みずほ信託銀行「信託商品配当率情報」 ↗
  3. 相手が信託銀行等か

    元本補てん契約を付けられるのは信託銀行等(信託兼営金融機関)だけで、信託会社は付けられません。相手が認可を受けた信託兼営金融機関かは、金融庁の「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」で確かめられます。

    信託協会「信託利用時の注意点」 ↗ 金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」 ↗
  4. 途中で解約できるか、手数料はいくらか

    一般口・実績配当型とも、原則として途中解約はできません。やむを得ない事情があれば解約手数料を払って解約できますが、手数料や費用は信託銀行・商品によって違います。

    信託協会「金銭信託(イチから学ぶ信託)」 ↗
  5. 予定配当率は保証か

    予定配当率は信託銀行が市場金利などをもとに決め、見直されます。実績配当型の予定配当率は、それを保証するものではないと説明されています。

    みずほ信託銀行「指定金銭信託(一般口)商品概要説明書」 ↗ 広島銀行「合同運用指定金銭信託 HBトラスト」 ↗
よくある質問

よくある質問

金銭信託は預金ですか?

預金ではなく信託です。ただし、元本補てん契約のある金銭信託は、預金保険の保護の対象に含まれています(同じ金融機関の預金と合算して元本1,000万円までと利息等)。

実績配当型でも預金保険で守られますか?

守られません。実績配当型には元本補てん契約が付いておらず、預金保険の対象外です。

いくらから始められますか?

信託協会の説明では、合同運用指定金銭信託(一般口)は5,000円以上1円単位です。実績配当型や、目的を決めた信託は、信託銀行・商品によって最低金額が違います(500万円以上、3,000万円以上などの例があります)。

収益にかかる税金は?

合同運用信託の収益の分配は利子所得で、20.315%が源泉徴収されて課税が終わります(源泉分離課税)。確定申告はできません。

途中で解約できますか?

原則としてできません。やむを得ない事情があるときに、解約手数料を払って解約できる場合があります。中途解約を受け付けない実績配当型の商品もあります。

このページの事実は2026-10-05に一次資料で確かめたものです。制度や金利は変わることがあります。

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