投資総研
投資信託・ETF

投資信託は、
国債と何が違うのか

結論から書くと、投資信託には国債のような「満期に元本を返す約束」がありません。値段(基準価額)は組み入れた株などの値動きで毎日変わり、元本の保証はありません。比べるときは「利回り」ではなく「どれだけ値動きの幅があるか」と、かかる費用を見ます。

3段のどこ
攻め

誰も元本を返す約束をしておらず、損得は基準価額(値段)の上下で決まる

確かめた出典
18件

官公庁・業界団体など

はじめて

初めての投資信託、正しく理解しよう

投資信託を、はじめての人向けに、まず押さえておきたいことだけにまとめました。くわしい数字やデータは、この下の節と関連する記事にあります。

  1. みんなのお金をまとめて運用たくさんの人のお金を集め、運用会社が株や債券に分けて投資します。少ない額でも、多くの会社に分けて持てます。
  2. 元本の保証はない中身の株や債券が値下がりすれば、基準価額(1口の値段)も下がります。
  3. 費用がずっとかかる持っている間、信託報酬などの費用が毎日差し引かれます。同じような中身なら、費用の差がそのまま手取りの差です。

向いている人

  • 10年以上使わないお金を増やしたい
  • 少額から、毎月積み立てたい
  • NISAの枠を使いたい

向かない人

  • 数年以内に使うお金
  • 値下がりした画面を見ると売りたくなる

よくある勘違い

  • 分配金が多いほど得分配金は、投資信託の中のお金を払い出しているだけのことがある分配した分だけ基準価額は下がります。元本の一部を払い戻す分配(元本払戻金)もあります。
  • 人気ランキング上位なら安心人気と、これからの成績は別過去に増えたものが、これからも増えるとは限りません。中身と費用を確かめます。
  • 積立なら損をしない積立でも、払い込みを下回る時期はある過去のデータでも、積立の途中で払い込みを下回る時期は多くの始め方にありました。

始める前に、確かめる3つ

  • 中身(どの国の株か・債券か)と、まねる指数
  • 信託報酬などの費用(交付目論見書に書いてある)
  • NISAの対象かどうか

毎月3万円を20年積み立てたら →投資信託の複利効果 →初めてのNISA →

結論

先に結論

しくみ

お金の流れと、4つのリスク

  1. 投資信託を買う証券会社・銀行で
  2. 運用会社がまとめて株などに投資する
  3. 基準価額が毎日1つ決まる
  4. 換金・分配金を受け取る
⚠ 元本の保証はありません。分配金は利回りではありません。
●元本割れ元本が減ることがある:あてはまる
○途中換金途中で換金しにくい:あてはまらない
●値動き売るときの値段が動く:あてはまる
△為替為替で円の額が動く:条件つき

●あてはまる △条件つき ○あてはまらない(トップの「リスクとリターンの3段」と同じ物差し)

買い方

どうやって買う? 2つの方法

  • 毎月少しずつ・NISAで投資信託証券会社・銀行で
    1. 証券会社・銀行で口座を開く(NISA口座も)
    2. 目論見書で費用の合計を確かめる
    3. 金額を決めて買う(積立もできる)
    • 元本保証は無い
    • 換金代金は申込日から4営業日目以降が原則
    • 分配金は利回りではない

    口座はどの証券会社でもかまいません。広告の有無で評価は変えていません。

  • 株と同じように売り買いしたいETF(上場投資信託)証券口座で、取引所で
    1. 証券口座を開く(ネットで申し込める)
    2. 銘柄コードで探す
    3. 取引時間中に注文する
    • 値段は取引所で刻々と変わる
    • NISAの成長投資枠で買える銘柄あり

    口座はどの証券会社でもかまいません。広告の有無で評価は変えていません。

比べる

ほかの投資先と同じ6つの項目で

利回りの目安
利回りは決まっていない(値段の上下で損得が決まる)分配金は利回りではない。払うと基準価額がその分下がる
いくらから
販売会社と商品で異なる最低金額の公的な統一ルールは確認できていない
元本は誰が守るか
誰も保証しない販売会社・運用会社・信託銀行が破綻しても信託財産は分別管理
途中で換金できるか
原則いつでも換金できる(そのときの基準価額で)代金は申込日から4営業日目以降が原則。ETFは取引所で売買
税金
分配金・売却益に20.315%NISA口座なら非課税。元本払戻金(特別分配金)は非課税
どこで買うか
証券会社・銀行・郵便局などETFは証券会社を通じて取引所で売買

ほかの投資先と同じ項目で並べた表は投資先の一覧にあります。段は「返す約束があるか」で分けています(攻め(ハイリスク・ハイリターン))。

くわしく

仕組み:基準価額は1日に1つ決まる

投資信託の値段を「基準価額」といいます。投資信託の資産のうち投資家のもの(純資産総額)を、総口数で割って出します。

詳しく読む

一般的な投資信託の基準価額は1日に1つ公表され、購入や換金はその価額で行われます。申込みを締め切った後に公表されるため、投資家はその日の価額が分からないまま申し込みます(ブラインド方式)。

ETFは、証券取引所に上場し、株価指数などへの連動を目指す投資信託です。一般の投資家は、上場されたETFを市場で売り買いします。

換金は原則いつでも申し込めます。ただし、MRF・MMFなど以外は、代金の支払いが申込日から4営業日目以降です。一定期間解約できない「クローズド期間」がある商品もあります。

出典と計算の方法

出典:資産運用業協会「基準価額と分配金」 ↗ 資産運用業協会「ETFの仕組み」 ↗ 資産運用業協会「換金の種類と手続き」 ↗

くわしく

費用:買うとき・持っている間・売るとき

費用は目論見書で確かめられます。資産運用業協会は、いくらコストがかかるかを知ることはとても重要だとしています。

費用いつ払い方内容
購入時手数料買うとき直接払う販売会社に払う。申込価額の数%。かからない商品もある(ノーロード)
運用管理費用(信託報酬)持っている間信託財産から間接的に保有額に応じて日々かかる。年率は目論見書に記載。運用会社・販売会社・信託銀行で分ける
監査報酬・売買委託手数料持っている間信託財産から間接的に売買委託手数料は運用の結果で決まり、事前に額は示せない
信託財産留保額換金するとき直接払う販売会社ではなく信託財産に残る。かからない商品もある
詳しく読む

ファンド・オブ・ファンズは、投資先の投資信託の信託報酬も間接的に払っています。多くは、それを含めた「実質的な信託報酬率」を目論見書に書いています。

出典と計算の方法

出典:資産運用業協会「投資信託のコスト」 ↗

くわしく

分配金:普通分配金と元本払戻金(特別分配金)

分配金は信託財産から払われます。そのため、分配金が払われると純資産総額と基準価額は下がります。支払いの方針・回数・金額は商品ごとに違い、払われないこともあります。

詳しく読む

分配金には、運用の収益から払われる「普通分配金」と、元本の一部を払い戻す「元本払戻金(特別分配金)」があります。分配のときに基準価額が自分の個別元本(買ったときの基準価額)を下回っていると、その差の部分は元本払戻金になります。

元本払戻金は実質的に元本の払い戻しなので非課税です。受け取ると、その分だけ個別元本が下がります。普通分配金には税金がかかります。

資産運用業協会は、分配金が多い投資信託が良い投資信託とは限らず、基準価額の動きも含めたトータルリターンで比べる必要があるとしています。

出典と計算の方法

出典:資産運用業協会「基準価額と分配金」 ↗ 資産運用業協会「投資信託Q&A100選(分配金・償還)」 ↗

くわしく

破綻したとき:信託財産は分けて管理されている

お金は販売会社を通って信託銀行に渡り、信託財産として管理されます。運用会社は運用の指図をするだけで、信託財産を保管していません。

破綻した機関信託財産への影響その後
販売会社影響なし(信託銀行が管理)別の販売会社に移して取引を続けられる
運用会社直接の影響なし他の運用会社に引き継がれるか、繰上償還
信託銀行(受託銀行)影響なし(分別管理)破綻時の基準価額で解約されるか、他の信託銀行に移る
詳しく読む

信託銀行は、信託財産を自分の財産と分けて管理(分別管理)することが法律で義務づけられています。資産運用業協会は、どの機関が破綻しても、制度上、投資家の信託財産は保全される仕組みだとしています。

同時に協会は、このように保全されていることと、運用の結果で損失が出る可能性がある元本保証のない商品であることは別のことだと注意しています。

出典と計算の方法

出典:資産運用業協会「投資信託の安全性」 ↗

くわしく

市場の大きさと、NISA・税金

2026年8月末の公募投資信託の純資産総額は364兆2,855億円(5,840本)で、うち株式投信が348兆125億円(5,753本)です。ETFは135兆3,290億円(419本)、インデックス型ファンドは226兆4,146億円で株式投信の65.1%です。

詳しく読む

NISAは、つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)を併用でき、年間360万円まで投資できます。生涯の非課税保有限度額は1,800万円で、うち成長投資枠は1,200万円までです。売ると、翌年以降にその簿価の分だけ枠が戻ります。日本に住む18歳以上が対象で、1人1口座です。

成長投資枠では、信託期間20年未満や毎月分配型の投資信託などは対象から外れています。

金融庁の資料によると、令和8年度税制改正の大綱で、つみたて投資枠の年齢要件をなくし、0〜17歳は年間60万円・非課税保有限度額600万円とする方針が示されました(令和9年〜)。

NISA口座以外では、公募株式投資信託の分配金は配当所得、売った利益と償還の利益は譲渡所得として、どちらも20.315%です。特定口座(源泉徴収あり)なら、販売会社が計算して源泉徴収し、原則として確定申告は要りません。

出典と計算の方法

出典:資産運用業協会(旧 投資信託協会)「数字で見る投資信託」2026年9月11日(2026年8月末) ↗ 金融庁「NISAを知る(2024年からのNISA)」 ↗ 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」(2025年12月) ↗ 資産運用業協会「投資信託の税金」 ↗ 国税庁 No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税) ↗ 国税庁 No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得) ↗

確かめる

勧誘されたとき・契約する前に確かめること

  1. 「投資信託」と言われたら、運用会社が登録業者か

    「ファンド」と名乗っていても投資信託ではない商品があります。資産運用業協会は、運用会社が金融商品取引法の登録を受けた金融商品取引業者かを金融庁の一覧で確かめるよう呼びかけています。

    資産運用業協会「ファンド(投資信託)に関するご注意」 ↗ 金融庁「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」 ↗
  2. SNSや著名人の名前を使った勧誘ではないか

    金融庁は、著名人を騙るSNS広告からLINEのグループに誘い、個人名義の口座に入金させる手口に注意を呼びかけています。取引相手が登録業者かを確かめ、困ったら金融サービス利用者相談室や警察に相談します。

    金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください!」 ↗
  3. 費用の合計を目論見書で確かめる

    購入時手数料・信託報酬(ファンド・オブ・ファンズは実質的な信託報酬)・信託財産留保額は商品で違います。投資信託説明書(目論見書)は購入前か購入と同時に渡されます。

    資産運用業協会「投資信託のコスト」 ↗ 資産運用業協会「ファンド(投資信託)に関するご注意」 ↗
  4. 分配金の多さで選ばない

    分配金は信託財産から払われ、その分だけ基準価額が下がります。基準価額が個別元本を下回ると、受け取る分配金は元本払戻金(自分のお金が戻っているだけ)になります。

    資産運用業協会「投資信託Q&A100選(分配金・償還)」 ↗ 資産運用業協会「基準価額と分配金」 ↗
  5. 換金に何日かかるか、解約できない期間はないか

    一般的な投資信託は、換金代金の支払いが申込日から4営業日目以降です。一定期間解約できないクローズド期間がある商品もあります。

    資産運用業協会「換金の種類と手続き」 ↗
よくある質問

よくある質問

投資信託は国債と同じように元本が戻りますか。

いいえ。個人向け国債は満期に元本が戻ることを国が約束していますが、投資信託には元本の保証がありません。換金するときの基準価額によって、買った額より多くも少なくもなります。

販売した証券会社や銀行が破綻したら、投資信託はなくなりますか。

資産運用業協会の説明では、信託財産は信託銀行が分けて管理しているため、販売会社が破綻しても影響はなく、別の販売会社に移して取引を続けられます。ただし、値下がりによる損失は別の話です。

毎月分配金が出る投資信託は、利回りが高いのですか。

分配金は信託財産から払われ、払った分だけ基準価額が下がります。元本払戻金(特別分配金)は元本の一部が戻っているだけです。成績は基準価額の動きも含めたトータルリターンで比べます。

NISAで投資信託を買うと、税金はどうなりますか。

NISA口座の中の分配金と売った利益は非課税です。年間はつみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円、生涯の非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)です。NISA口座以外では20.315%かかります。

ETFと普通の投資信託は何が違いますか。

ETFは証券取引所に上場している投資信託で、株と同じように市場で売り買いします。普通の投資信託は、1日に1つ決まる基準価額で販売会社を通じて買い、換金します。

このページの事実は2026-10-05に一次資料で確かめたものです。制度や金利は変わることがあります。

3,467万円米国の株に入れていたら
10年前に1,000万円を投資していたら、いまいくら?23の投資先の中で6位。ただし途中で高値から−24%下がった時期がありました。ほかの投資先と並べて比べられます。
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