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毎月3万円を20年積み立てたら?2,655通りの実データで検証

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約35分(21千字)

データの時点2026年9月までOECD(株価指数)・世界銀行(金)・FRB(為替)・財務省(国債金利)・総務省(物価)の公表データ・毎週月曜に自動で更新

1,367万円米国の株・20年後の真ん中

毎月3万円(20年で720万円)を米国の株価指数に積み立てると、429通りの始め方の真ん中で1,367万円でした。ただし、いちばん悪い始め方では712万円、日本の株では117通りが20年後に720万円を下回っています。

米国の株 1367万1367万米国の株日本の株 972万972万日本の株日米半々 1199万1199万日米半々金 1502万1502万金国債+株 952万952万国債+株国債 773万773万国債現金 720万720万現金
20年後の金額の真ん中(万円・払い込みは720万円)
この記事の内容48の見出し

01先に結論

毎月3万円を20年間、積み立て続けたらいくらになるか。答えは「いつ始めたか」で大きく変わります。そこで、1971年2月から2006年10月まで、始めた月を1か月ずつずらして、全部の始め方を計算しました。数字はすべて公表データから当サイトが計算したもので、手数料と配当は入れていません。

この記事は、どの商品を買えばよいかを示すものではありません。過去の結果は、これからの結果を約束しません。

02全部の始め方を試した、結果の幅

米国の株と金は1971年2月から、日本の株は1970年2月から、国債を含むものは1986年8月から始められる計算です(データがある月から)。20年後の金額を、悪い順に並べたときの位置で示しました(単位は万円)。

積み立てた先試した始め方いちばん悪い下から1割真ん中上から1割いちばん良い720万円を下回った
米国の株(指数)429通り7129381,3672,0692,6541通り(0%)
日本の株(指数)441通り3994929721,7904,621117通り(27%)
日米の株を半分ずつ429通り5226811,1991,6192,34450通り(12%)
金429通り3784871,5022,0844,085153通り(36%)
国債と日米の株を半分ずつ243通り6767389521,1561,33217通り(7%)
個人向け国債(変動10年の計算式)243通り7427437738308490通り(0%)
現金・普通預金(利息なし)441通り7207207207207200通り(0%)
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同じ「毎月3万円を20年」でも、米国の株では712万円から2,654万円まで、日本の株では399万円から4,621万円まで開きました。始めた月をずらすだけで、何倍も違う結果になります。積立は「時期を分散する」買い方ですが、それでも、どの20年を通ったかの影響からは逃れられません。

03いちばん悪かった始め方、良かった始め方

積み立てた先いちばん悪かった始め方20年後いちばん良かった始め方20年後
米国の株1989年4月712万円1978年8月2,654万円
日本の株1989年4月399万円1970年2月4,621万円
日米半々1989年4月522万円2006年9月2,344万円
金1979年10月378万円2006年3月4,085万円
国債+株1989年4月676万円2006年9月1,332万円
国債2004年5月742万円1986年8月849万円
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日本の株でいちばん悪かったのは1989年4月に始めた場合です。たとえば株価がいちばん高かった1989年12月に始めた場合は、20年後に466万円でした。日本の株価指数は、1989年の高値を長く超えられませんでした。毎月少しずつ買っていても、20年間の多くが下がり続ける時期に重なると、払い込みを取り戻せないことがあります。

反対に、いちばん良かった始め方は、20年の後半に大きな値上がりが重なった時期です。積立では、終わりに近い時期の値動きが、たまった大きな金額にかかるため、結果を大きく左右します。

いちばん悪かった始め方は、米国の株・日本の株・日米半々・国債+株で同じ1989年4月でした。そこから20年の間に、日本では株価の長い低迷があり、終わりの時期には世界的な株価の下落が重なっています。始めた月そのものより、その後の20年がどんな時代だったかが、この差を作りました。積立を始めるときに、自分がどちらに当たるかを知る方法はありません。だからこそ、悪いほうに当たったときの金額を先に知っておくことに意味があります。

04直近の20年を、グラフで見る

いちばん新しい始め方(2006年10月から2026年9月まで)で、毎月3万円を積み立てた金額の動きです。灰色の線が払い込んだ額です。

米国の株日本の株金国債+株国債払い込み
0万円1,000万円2,000万円3,000万円4,000万円20072008200920102011201220132014201520162017201820192020202120222023202420252026金 3,362万円米国の株 2,443万円日本の株 2,119万円国債+株 1,318万円国債 753万円払い込み 720万円

株の線は、払い込みの線より下にもぐる時期があります。グラフの右の端だけを見ると増えていても、途中で「減っている」画面を何年も見ることになりました。

05始めた月ごとの、20年後

横軸が始めた年、縦軸が20年後の金額です。どの時期に始めた人が、どれくらいになったかが分かります。

米国の株日本の株金払い込み
0万円1,000万円2,000万円3,000万円4,000万円5,000万円197119721973197419751976197719781979198019811982198319841985198619871988198919901991199219931994199519961997199819992000200120022003200420052006金 3,339万円米国の株 2,532万円日本の株 2,094万円払い込み 720万円

線が上下に大きく動くほど、始めた時期の運が結果に効いています。灰色の線(720万円)より下にある時期に始めた人は、20年積み立てても払い込みを下回りました。

06途中で、払い込みを下回った期間

20年後の金額が払い込みを上回っていても、途中では下回っている時期がありました。「払い込みに対していちばん減ったとき」は、評価額が払い込みの合計に対してどれだけ少なかったかで、始め方の真ん中です。

積み立てた先途中で下回ったことがある始め方払い込みに対していちばん減ったとき(真ん中)いちばん長く下回っていた期間(いちばん長い始め方)
米国の株429通り/429通り−26%62か月
日本の株430通り/441通り−38%116か月
日米半々420通り/429通り−24%63か月
金421通り/429通り−29%240か月
国債+株243通り/243通り−16%62か月
国債0通り/243通り+0%0か月
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株を積み立てると、途中で評価額が払い込みを下回る時期は珍しくありません。下回っている間に積み立てをやめたり売ったりすると、その後に戻った分を受け取れません。「減っているときも同じ額を買い続けられるか」が、積立のいちばん大事なところです。

0710年・30年なら、どう変わるか

積み立てる年数を変えて、同じ計算をしました。「下回った割合」は、その年数が終わったときに払い込みを下回っていた始め方の割合、「真ん中」は払い込みに対して何倍になったかの真ん中です。

年数米国の株:下回った割合米国の株:真ん中日本の株:下回った割合日本の株:真ん中国債+株:下回った割合国債+株:真ん中
5年22%1.19倍31%1.19倍23%1.10倍
10年11%1.42倍32%1.32倍16%1.21倍
15年8%1.64倍29%1.34倍15%1.24倍
20年0%1.90倍27%1.35倍7%1.32倍
25年0%2.36倍22%1.35倍0%1.42倍
30年0%2.78倍21%1.35倍0%1.57倍
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年数が長くなるほど、払い込みを下回る割合は小さくなる傾向があります。ただし日本の株のように、長い期間でも下回った時期がある投資先もあります。長く続ければ必ず増える、とは言えません。

08始めた年代ごとに見ると

始めた年代(万円・20年後の真ん中)米国の株日本の株金国債+株
1970年代1,2041,512518—
1980年代1,617623751939
1990年代1,1708211,798899
2000年代1,6691,2431,9421,048
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年代ごとの真ん中を並べると、同じ投資先でも、通った時代でまったく違う結果になっています。1980年代に日本の株を始めた人と、2000年代に始めた人では、同じ20年でも経験したことが違います。

09NISAと課税口座で、手取りはどれだけ違うか

NISAの枠で積み立てると、増えた分に税がかかりません。課税口座(特定口座など)で積み立てて20年後にまとめて売ると、増えた分に20.315%の税がかかります。

積み立てた先NISA(万円・真ん中)課税口座で売った手取り税の額(真ん中)税の額(いちばん大きい始め方)
米国の株1,3671,236131393
日本の株97292151792
日米半々1,1991,10297330
金1,5021,343159684
国債+株95290447124
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増えた額が大きいほど、NISAとの差は大きくなります。毎月3万円は年36万円で、新NISAの「つみたて投資枠」(年120万円)の中に収まります。枠は年360万円・生涯1,800万円までです(金融庁)。国債はNISAの対象外なので、国債を含む行はNISAでは持てない部分があります。

NISAの枠を使い切った後の置き場所は、NISAの枠を使い切った後、どこに置くかにまとめています。

10課税口座で積み立てた場合の、売るときの税

NISAの枠を使わずに、特定口座などの課税口座で積み立てた場合は、売ったときに、売った額から買った額を引いた利益に20.315%の税がかかります。20年分をまとめて売ると、その年に利益がまとめて課税されますが、株や投資信託の利益の税率は利益の大きさで変わらないので、何年かに分けて売っても税率は同じです。

ただし、2027年からは、20.315%の内訳が変わります(合計は変わりません)。また、値下がりしたものを売った損は、同じ年のほかの利益と差し引きでき、確定申告をすれば3年間繰り越せます。NISAの中の損は、このような差し引きができません。税の扱いは税金と確定申告にまとめています。

11物価で直すと、どれだけ増えたか

20年の間に物価が上がると、同じ720万円でも、払い込んだときのお金の重さは違います。払い込んだ各月の3万円を、20年後(積立が終わった月)の物価に直して足すと、次のようになります(単位は万円、2年ごとに抜き出し)。

始めた月払い込み20年後の物価に直した払い込み米国の株(20年後)日本の株(20年後)
1971年2月7201,0589932,505
1973年2月7209621,2111,512
1975年2月7208919591,501
1977年2月7208401,6791,160
1979年2月7208192,072773
1981年2月7207842,016783
1983年2月7207531,322462
1985年2月7207401,457592
1987年2月7207291,977859
1989年2月720725766430
1991年2月720709938529
1993年2月720706994554
1995年2月7207331,381880
1997年2月7207341,210972
1999年2月7207451,141952
2001年2月7207441,2891,134
2003年2月7207761,5911,125
2005年2月7208152,1361,492
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物価で直した払い込みより、20年後の金額が少なければ、増えたように見えても、買える物の量では減っています。物価の上がり方の計算は昔のお金は、いまいくら?でもできます。

12物価に負けなかった始め方は、いくつあったか

20年後の金額が、払い込んだ各月の3万円を20年後の物価に直して足した額(物価で直した払い込み)を上回った始め方を数えました。これを上回っていれば、買える物の量で見ても増えています。

積み立てた先物価で直した払い込みを上回った始め方割合
米国の株(指数)425通り/428通り99%
日本の株(指数)313通り/440通り71%
日米の株を半分ずつ377通り/428通り88%
金262通り/428通り61%
国債と日米の株を半分ずつ229通り/242通り95%
個人向け国債(変動10年の計算式)186通り/242通り77%
現金・普通預金(利息なし)55通り/440通り12%

現金のままでは、物価が上がった期間は、どの始め方でも物価で直した払い込みに届きません。国債は186通り(77%)、米国の株は425通り(99%)でした。

13国債で積み立てると、利率はどう変わったか

国債の行は、財務省の10年の国債金利に、個人向け国債(変動10年)の計算式を当てはめた利率で計算しています。年代ごとの利率は次のとおりです。

年代個人向け国債(変動10年の計算式)の利率の平均いちばん低いいちばん高い
1980年代年3.35%年2.50%年4.02%
1990年代年2.63%年0.59%年5.20%
2000年代年0.96%年0.36%年1.26%
2010年代年0.35%年0.05%年0.90%
2020年代年0.50%年0.05%年1.89%
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利率が高かった時期に積み立てた国債は、値動きがないのに大きく増えました。下限の年0.05%に近い時期が長く続いた2010年代は、ほとんど増えていません。国債の積立は「いつ始めたか」より「その間の金利がどうだったか」で決まります。個人向け国債そのものはNISAでは買えず、毎月の自動の積み立てもできないので、実際には毎月か数か月ごとに自分で買うことになります。

14夫婦2人なら、枠も2人分

NISAの枠は1人ごとです。夫婦がそれぞれ毎月3万円ずつ積み立てれば、2人で毎月6万円、20年で1,440万円をNISAで持てます。この記事の計算では、米国の株に2人分を積み立てた場合の20年後の真ん中は2,734万円、税がかからない分は課税口座と比べて約263万円です。

1人で毎月6万円を積み立てる場合と、2人で3万円ずつ積み立てる場合で、20年後の金額は同じです。違うのは、枠の上限(1人1,800万円)に届くまでの余裕と、相続のときにだれの財産になっているかです。

151,000万円に届いたのは、何通りか

「20年で1,000万円」を目標にした場合、毎月3万円で届いた始め方の数と、届くために必要だった毎月の額を逆算しました。「9割の始め方で届く毎月の額」は、悪いほうから1割の始め方でも1,000万円に届く額です。

積み立てた先毎月3万円で1,000万円に届いた始め方半分の始め方で届く毎月の額9割の始め方で届く毎月の額
米国の株362通り(84%)2.2万円3.2万円
日本の株206通り(47%)3.1万円6.1万円
日米半々303通り(71%)2.5万円4.4万円
金250通り(58%)2.0万円6.2万円
国債+株88通り(36%)3.2万円4.1万円
国債0通り(0%)3.9万円4.0万円
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半分の始め方で届けばよいなら少ない額で足りますが、悪い時期に当たっても届くようにするには、毎月の額を多めにしておく必要があります。目標の額と時期が決まっているお金ほど、この「悪いほうの始め方」で考えておくと、届かなかったときの慌て方が小さくなります。

16720万円を下回った始め方に、共通していたこと

日本の株で20年後に720万円を下回った117通りの始め方と、上回った324通りの始め方で、期間の前半と後半の値動きを比べました。

日本の株の値動き(真ん中)720万円を下回った117通り上回った324通り
最初の10年−21%+25%
最後の10年−30%+45%
最後の5年−27%+28%

下回った始め方は、1981年から1993年の間に始めたものでした。比べると、違いが大きいのは期間の後半の値動きです。積み立てたお金がたまってからの値動きが、結果を大きく左右しています。始めた時期そのものより、「たまった後にどんな時期を通ったか」が分かれ目でした。

1710年目から、毎月5万円に増やすと

収入が増えたときに積立額を増やす人もいます。最初の10年は毎月3万円、11年目から毎月5万円にした場合です(20年で960万円の払い込み)。

積み立てた先払い込み20年後(真ん中)払い込みを下回った始め方ずっと3万円の場合(真ん中)
米国の株960万円1,723万円8通り/429通り1,367万円
日本の株960万円1,283万円119通り/441通り972万円
日米半々960万円1,549万円52通り/429通り1,199万円
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後半に多く入れると、たまる金額は大きくなる一方で、後半の値動きの影響も大きくなります。上の「共通していたこと」で見たように、後半の値下がりに当たった始め方では、増やした分も一緒に減りました。

181年ごとに見ると、下がった年はどれくらいあったか

積み立てている20年の中には、1年で見ると下がる年が何回も入ります。1月から12月までの1年ごとに、値動きを数えました。

数えた年下がった年20%以上下がった年20%以上上がった年いちばん下がった年いちばん上がった年
米国の株54年17年6年14年−54%+50%
日本の株55年18年4年13年−45%+99%
金54年21年2年11年−23%+168%
日米半々54年15年3年8年−50%+52%
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米国の株でも、54年のうち17年は1年で下がっています。20年積み立てれば、下がる年を何回か通るのはふつうのことです。下がった年に積み立てを続けると、安い値段で多くの口数を買うことになり、それが後の年に効いてきます。

19積み立てた年数ごとの、散らばり

米国の株について、積み立てを始めてからの年数ごとに、評価額が払い込みの何%かを、全部の始め方で並べました。真ん中と、上から1割・下から1割の線です。

上から1割真ん中下から1割
0%100%200%300%1234567891011121314151617181920上から1割 287%真ん中 190%下から1割 130%

年数がたつほど、真ん中の線は上がっていきますが、上と下の線の幅も広がっています。下から1割の線が100%を下回っている間は、10通りに1通りより多くの始め方が、払い込みを下回っていたということです。

20毎月同じ額で買うと、平均の買い値は下がる

毎月同じ金額で買うと、値段が高い月には少ない口数、安い月には多い口数を買います。そのため、1口あたりの平均の買い値は、20年の間の値段の平均より低くなります。ドル・コスト平均法と呼ばれる買い方で、計算すると次のようになりました。

積み立てた先平均の買い値は、20年の平均の値段より(真ん中)いちばん差が大きかった始め方
米国の株−13.9%−23.6%
日本の株−8.3%−44.2%
金−14.7%−27.7%

平均の買い値が下がるのは、毎月同じ額で買えば計算上いつでも起きることです。ただし、平均の買い値が低くても、最後に売るときの値段が低ければ、払い込みを下回ります。「積立なら損をしない」という意味ではない点に注意が必要です。

21米国の株と日本の株、どちらが上だったか

同じ月に始めた場合で、米国の株と日本の株の20年後を比べ、どちらが上だったかを年代ごとに数えました。

比べた始め方米国の株が上日本の株が上
1970年代に始めた107通り39通り68通り
1980年代に始めた120通り120通り0通り
1990年代に始めた120通り120通り0通り
2000年代に始めた82通り82通り0通り
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年代によって、上だった側が入れ替わっています。いまから振り返ると米国の株が強く見えても、日本の株のほうが上だった時代もありました。1つの国に決めずに分けておく考え方の理由の1つです。

22金を積み立てる場合

金の行は、世界銀行の金の価格(ドル)を円に直した値動きで計算しています。20年後の真ん中は1,502万円、いちばん悪い始め方で378万円でした。金には利子も配当もないので、増えるかどうかは値段の動きだけで決まります。

実際に金を積み立てる方法には、純金積立、金の投資信託、金のETFなどがあり、買うときの手数料や年会費、売るときの扱いがそれぞれ違います。純金積立の費用と注意点は純金積立のデメリットと損にまとめています。

23円高の時期に始めた米国の株は、どうなったか

米国の株を円で積み立てると、円とドルの為替も結果に効きます。積み立てを始めた月の円ドル(FRBの月平均)で分けて、20年後を比べました。

始めた月の1ドル始め方20年後の真ん中(万円)いちばん悪い(万円)720万円を下回った
110円未満72通り1,2699880通り
110〜150円158通り1,2547121通り
150円以上199通り1,4758620通り
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始めた月の為替だけで結果が決まるわけではなく、20年の間の為替の動きと、株そのものの値動きが重なります。始めた月が円高でも円安でも、その後の20年に為替がどちらへ動くかは、始める時点では分かりません。

24払い込みを下回ったり、上回ったり

20年の間に、評価額が払い込みを下回る期間に入った回数を数えました。いったん上回ってからまた下回れば、2回と数えます。

積み立てた先払い込みを下回った回数(真ん中)いちばん多い始め方一度も下回らなかった始め方
米国の株4回10回0通り
日本の株4回11回11通り
日米半々4回10回9通り
金4回12回8通り
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払い込みを下回る期間は、1回で終わるとは限りません。上回ったと思ったらまた下回る、ということを何度か繰り返す始め方もありました。一度も下回らなかった始め方は少なく、積立は「下回る時期とどう付き合うか」が前提になります。

25割合を毎月戻すと、どう違うか

国債と株を半分ずつ積み立てる場合、値動きで割合がずれていきます。毎月、最初の割合に戻す場合と、戻さない場合を比べました。

毎月最初の割合に戻した場合の20年後の真ん中は952万円、いちばん悪い始め方で676万円でした。戻さずに、毎月の3万円だけを国債1.5万円・米国の株0.75万円・日本の株0.75万円に分けて買い続けた場合は、真ん中が947万円、いちばん悪い始め方で689万円です。

割合を戻すと、値上がりした株を売って、値動きのない国債を買い足すことになります。株が大きく上がり続けた時期には戻さないほうが多くなり、株が下がった時期には戻したほうが減り方が小さくなります。実際には、毎月ではなく年に1回程度、ずれが大きくなったときに戻す人が多いです。

26途中でお金が必要になったら

20年の途中で、まとまったお金が必要になることもあります。NISAで積み立てたものは、いつでも売ってお金に戻せます。売った分の枠は、買ったときの金額で、翌年に使えるようになります(金融庁)。

ただ、必要になった時期が値下がりの時期と重なると、払い込みを下回った値段で売ることになります。この記事の計算では、株を積み立てていると、払い込みの8割を切る時期が多くの始め方で一度はありました。数年以内に使う予定のお金は、積立とは別に、値動きのない場所に置いておくと、売る時期を選べます。使う時期が決まっているお金の置き場所は、3年以内に使うかもしれないお金で比べられます。

27積立にまわすお金と、手元に残すお金

積立にまわすのは、20年近く使う予定のないお金です。急な出費や収入が減ったときのために、数か月分の生活費は、すぐ引き出せる預金などに別に置いておくのが一般的です。このお金まで積立にまわすと、値下がりの時期に売らざるを得なくなり、この記事で見た「続けた場合」の結果を受け取れなくなります。

また、毎月3万円は「毎月の収入から、20年続けられる額」として選んだ例です。3万円が多すぎれば1万円から、余裕があれば増やしていく、というように、続けられる額から始めて、上の「10年目から5万円に増やすと」のように後から変えることもできます。

28積み立てを始める前に、確かめること

29指数と、実際の投資信託の違い

この記事は、国ごとの株価指数で計算しています。実際に買える投資信託とは、次の点が違います。

配当の分だけ多くなり、費用の分だけ少なくなるので、実際の結果がこの記事の数字より上になるか下になるかは、投資信託ごとに違います。

30毎月1万円・5万円・10万円なら

この計算では、20年後の金額は毎月の積立額に比例します。積立額ごとの真ん中は次のとおりです。

毎月20年の払い込み米国の株(真ん中)日本の株(真ん中)国債+株(真ん中)NISAの枠
1万円240万円456万円324万円317万円つみたて投資枠(年120万円)の中
3万円720万円1,367万円972万円952万円つみたて投資枠(年120万円)の中
5万円1,200万円2,279万円1,621万円1,586万円つみたて投資枠(年120万円)の中
10万円2,400万円4,557万円3,241万円3,172万円つみたて投資枠(年120万円)の中
横にスクロールすると残りの列が見えます

毎月10万円は年120万円で、つみたて投資枠いっぱいです。生涯の枠1,800万円は、毎月10万円なら15年で埋まります。自分の積立額と年数、仮の利回りで計算したいときは積立でいくらになる?を使ってください。

31最初に720万円を入れた場合と比べると

同じ720万円を、最初に一度に入れた場合(一括)と、20年かけて毎月3万円ずつ入れた場合(積立)を比べました。

積み立てた先最初に720万円(真ん中)毎月3万円(真ん中)積立のほうが多かった始め方
米国の株2,010万円1,367万円29通り/429通り
日本の株1,132万円972万円185通り/441通り
金1,545万円1,502万円152通り/429通り
国債+株1,119万円952万円0通り/243通り
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値上がりが続いた投資先では、一括のほうが多くなる始め方が大半です。早く入れたお金ほど、長く増える時間があるからです。一方で積立は、高値の近くでまとめて買ってしまうことがありません。そもそも毎月の収入から積み立てる人にとっては、最初に720万円を用意すること自体が難しく、比べる意味は「時期をずらすことの効き目」を知ることにあります。まとまったお金がすでに手元にある人が、一括と積立のどちらにするかを考えるときは、10年前に1000万円を入れていたらの計算も参考になります。

32最後の5年が、いちばん効く

積立の終わりに近いほど、積み上がった金額が大きいので、同じ値下がりでも減る額が大きくなります。最後の5年で、評価額がどう動いたかです。

積み立てた先最後の5年で、いちばん減った始め方最後の5年の真ん中
米国の株−38%+75%
日本の株−42%+34%
金−19%+58%
国債+株−7%+56%

使う時期が近づいたら、少しずつ値動きの小さいものへ移していく人がいるのは、このためです。取り崩しの時期の考え方は、2000万円を取り崩すと何年もつかで、実データを使って計算しています。

3320年で何倍になったか、分布で見る

20年後の金額を、払い込み(720万円)の何倍かで分けて、それぞれ何通りあったかを数えました。

20年後÷払い込み米国の株日本の株日米半々金国債+株
0.8倍未満0通り75通り8通り115通り0通り
0.8〜1倍1通り42通り42通り38通り17通り
1〜1.5倍85通り146通り102通り28通り189通り
1.5〜2倍153通り81通り170通り24通り37通り
2〜3倍164通り73通り100通り191通り0通り
3倍以上26通り24通り7通り33通り0通り
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米国の株は多くの始め方が1.5倍以上に入りましたが、日本の株は0.8倍未満から3倍以上まで、広く散らばっています。同じ「株」でも、どの国の株かで、結果の散らばり方がまったく違います。

34年率にすると、何%だったか

積立は、最初に入れたお金は20年、最後に入れたお金は1か月しか運用されていません。そのため「20年で何倍」を、そのまま年率に直すことはできません。毎月の払い込みのタイミングを考えて、20年後の金額になる年率を逆算しました。

積み立てた先年率(真ん中)年率(いちばん悪い)年率(いちばん良い)
米国の株+6.0%−0.1%+11.7%
日本の株+2.9%−6.4%+16.2%
日米半々+4.8%−3.3%+10.6%
金+6.8%−7.0%+15.2%
国債+株+2.7%−0.6%+5.8%
国債+0.7%+0.3%+1.6%
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たとえば毎月3万円を年3%で20年積み立てると、20年後はおよそ985万円です。払い込みの1.37倍ですが、年率は3%です。「1.4倍にしかならなかった」と感じても、年率で見ると、預金の金利よりずっと高い場合があります。

35大きな下げの時期を通った始め方

20年の積立期間の途中で、世界的に株が大きく下がった時期を通った始め方を取り出し、その月の評価額が払い込みに対してどれだけだったか、20年後はどうだったかを見ました。

通った下げ積み立てた先その時期を通った始め方その月の評価額(払い込みに対して・真ん中)20年後に払い込みを上回った
2000年のITバブル崩壊米国の株240通り+34%239通り
2000年のITバブル崩壊日本の株240通り−33%136通り
2008年の金融危機米国の株212通り−39%211通り
2008年の金融危機日本の株212通り−40%159通り
2020年のコロナ・ショック米国の株79通り+32%79通り
2020年のコロナ・ショック日本の株79通り+17%79通り
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2000年のITバブル崩壊の月、日本の株を積み立てていた始め方の評価額は、払い込みに対して真ん中で−33%でした。2008年の金融危機の月、米国の株を積み立てていた始め方の評価額は、払い込みに対して真ん中で−39%でした。2008年の金融危機の月、日本の株を積み立てていた始め方の評価額は、払い込みに対して真ん中で−40%でした。月平均の値で見ているので、月の中のいちばん低い日より穏やかな数字です。それでも、払い込みを大きく下回る月の画面を見ながら積み立てを続けた人と、そこでやめた人とで、20年後は大きく違いました。2000年のITバブル崩壊を通った日本の株の始め方のうち、20年後に払い込みを上回ったのは136通り(240通り中)です。2008年の金融危機を通った米国の株の始め方のうち、20年後に払い込みを上回ったのは211通り(212通り中)です。2008年の金融危機を通った日本の株の始め方のうち、20年後に払い込みを上回ったのは159通り(212通り中)です。

36日本の株:1980〜90年代に始めた場合

日本の株価指数は1989年に大きな高値をつけ、その後20年以上それを超えられませんでした。その前後に積み立てを始めた場合です(半年ごとに抜き出し)。

始めた月20年後(万円)払い込みに対して払い込みを下回った月数
1985年1月5760.80倍126か月/240か月
1985年7月5970.83倍156か月/240か月
1986年1月8241.14倍170か月/240か月
1986年7月7751.08倍177か月/240か月
1987年1月8301.15倍181か月/240か月
1987年7月8931.24倍183か月/240か月
1988年1月7641.06倍176か月/240か月
1988年7月7060.98倍189か月/240か月
1989年1月4310.60倍190か月/240か月
1989年7月4920.68倍192か月/240か月
1990年1月4890.68倍195か月/240か月
1990年7月4890.68倍167か月/240か月
1991年1月5120.71倍158か月/240か月
1991年7月4790.66倍157か月/240か月
1992年1月4360.61倍154か月/240か月
1992年7月4450.62倍148か月/240か月
1993年1月5030.70倍159か月/240か月
1993年7月6780.94倍166か月/240か月
1994年1月7871.09倍163か月/240か月
1994年7月7851.09倍160か月/240か月
1995年1月8931.24倍148か月/240か月
1995年7月1,0441.45倍143か月/240か月
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高値の近くで始めた場合でも、毎月少しずつ買い続けたことで、安くなった時期に多くの口数を買えています。それでも、20年間の多くの月で払い込みを下回っていました。「積立なら時期を気にしなくてよい」とは言い切れない例です。

372つ、3つに分けて積み立てると

1つの国の株だけでなく、米国の株と日本の株、さらに金に分けて積み立てた場合です。毎月、同じ割合になるように買うとしました。

積み立てた先いちばん悪い真ん中いちばん良い720万円を下回った払い込みに対していちばん減ったとき(真ん中)
米国の株7121,3672,6541通り/429通り−26%
日本の株3999724,621117通り/441通り−38%
日米半々5221,1992,34450通り/429通り−24%
株と金を3等分7011,1002,7682通り/429通り−15%
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3等分にすると、払い込みに対していちばん減ったときの真ん中は−15%で、米国の株だけ(−26%)、日本の株だけ(−38%)より小さくなりました。20年後に720万円を下回った始め方は2通りです。いちばん良い結果は、1つに絞った場合に届きません。後から振り返れば「米国の株だけにしておけばよかった」と言えても、始める時点ではどれが良いかは分かりません。

38使う時期の5年前から、国債へ移していくと

20年の最後の5年間は、毎年、株の残りの一部を国債へ移し(5年で全部)、新しく積み立てる分も国債にした場合です。国債のデータがそろう始め方だけで比べました。

積み立てた先(万円)比べた始め方そのまま:いちばん悪い移す:いちばん悪いそのまま:真ん中移す:真ん中720万円を下回った
米国の株423通り7127541,3751,1731→0通り
日本の株423通り399528957890117→135通り
日米半々423通り5226221,1891,04750→33通り
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米国の株では、いちばん悪い結果が712万円から754万円に、真ん中が1,375万円から1,173万円になりました。日本の株では、いちばん悪い結果が399万円から528万円に、真ん中が957万円から890万円になりました。日米半々では、いちばん悪い結果が522万円から622万円に、真ん中が1,189万円から1,047万円になりました。国債へ移すと、終わりの値下がりの影響は小さくなりますが、終わりの値上がりも受け取れなくなります。日本の株のように、移した後に株が上がった始め方では、かえって720万円を下回る始め方が増えた場合もあります。使う時期が決まっているお金ほど、終わりの大きな値下がりを避ける意味があります。

39直近の20年を、1年ごとの金額で

上のグラフと同じ、2006年10月から始めた場合の金額を、2年ごとに抜き出しました(単位は万円)。

積み立てた先(万円)2年目4年目6年目8年目10年目12年目14年目16年目18年目20年目
米国の株581151984534857317461,2271,7122,443
日本の株551081623764486656968921,3022,119
金761763033664425098611,1061,7793,362
国債+株641282003524185596187941,0071,318
国債73147221296369441514587664753
払い込み72144216288360432504576648720
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積立の前半は、払い込んだ額そのものが小さいので、値動きがあっても金額の差は小さく見えます。後半になるほど、同じ値動きでも金額の動きが大きくなります。

40毎年1月に始めた場合の一覧

全部の始め方のうち、毎年1月に始めた場合を並べました。太字は20年後に払い込み(720万円)を上回った結果です。

始めた月(20年後・万円)米国の株日本の株金国債+株国債
1972年1月1,1302,206680——
1973年1月1,2021,572555——
1974年1月1,1191,609539——
1975年1月9481,558489——
1976年1月1,2261,432518——
1977年1月1,5801,274548——
1978年1月2,201936488——
1979年1月2,087797446——
1980年1月1,8691,091393——
1981年1月1,933819441——
1982年1月1,859587537——
1983年1月1,367463639——
1984年1月1,421537715——
1985年1月1,486576766——
1986年1月1,7708241,026——
1987年1月1,9268301,2511,039845
1988年1月1,8707641,5181,003835
1989年1月7864311,235707826
1990年1月9554891,663764817
1991年1月9215121,853763809
1992年1月7734361,983699802
1993年1月8995032,118748795
1994年1月1,2607871,815910789
1995年1月1,4248931,966968783
1996年1月1,2429761,697955777
1997年1月1,2139661,661945771
1998年1月1,3021,1421,676997765
1999年1月1,1529681,552922760
2000年1月1,2911,0631,642965755
2001年1月1,2521,0981,768968751
2002年1月1,5561,1971,6801,038747
2003年1月1,6101,1371,8091,027744
2004年1月1,7601,3251,9631,086742
2005年1月2,1141,4962,4511,168743
2006年1月2,2861,7903,5841,243746
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同じ投資先でも、1年違うだけで数百万円の差がついている年があります。自分が積み立てを始めた年に近い行を見ると、その時代の20年がどんなものだったかが分かります。

41下がったところでやめて売っていたら

積み立てを始めて1年以上たってから、評価額が払い込みの8割を切った時点で、怖くなってやめて売った場合を計算しました。続けた場合の20年後と比べます。

積み立てた先評価額が払い込みの8割を切った始め方そこでやめて売った額(真ん中)そのときの払い込み(真ん中)続けた場合の20年後(真ん中)
米国の株295通り/429通り101万円135万円1,332万円
日本の株310通り/441通り95万円126万円857万円
金307通り/429通り123万円156万円791万円
日米半々240通り/429通り138万円183万円1,137万円
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払い込みの8割を切る時期は、多くの始め方で一度はやってきました。そこでやめると、損を確定させたうえで、その後の回復を受け取れません。続けた場合の20年後と比べると、やめた場合の差は大きくなっています。続けられる額で積み立てることが、結果的に大事になります。

42費用(信託報酬)で、20年後はどれだけ変わるか

投資信託には、持っている間ずっとかかる費用(信託報酬など)があります。年の費用を毎月少しずつ差し引いて、20年後の真ん中を比べました。

年の費用米国の株(20年後の真ん中)費用0%との差日本の株(20年後の真ん中)費用0%との差
0.0%1,367万円—972万円—
0.1%1,351万円−16万円963万円−10万円
0.5%1,289万円−79万円926万円−46万円
1.0%1,218万円−149万円878万円−95万円
1.5%1,149万円−219万円838万円−135万円
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年1%の違いでも、20年積み立てると差は大きくなります。同じような中身の投資信託なら、費用の低いものを選ぶだけで、手元に残る額が変わります。費用は、投資信託の交付目論見書で確かめられます。

4320年たっても、すぐ売らなくてよい

20年で積み立てをやめたあと、すぐに全部売る必要はありません。積み立てをやめてから1〜3年待って売った場合と、20年目にすぐ売った場合を比べました。

積み立てた先売る時期待ったほうが多かった始め方待った分の変化(真ん中)
米国の株1年待った288通り/417通り+9.1%
米国の株2年待った285通り/405通り+18.1%
米国の株3年待った291通り/393通り+26.6%
日本の株1年待った231通り/429通り+1.9%
日本の株2年待った238通り/417通り+5.4%
日本の株3年待った238通り/405通り+8.3%
日米半々1年待った271通り/417通り+7.0%
日米半々2年待った276通り/405通り+14.1%
日米半々3年待った287通り/393通り+21.0%
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待ったほうが多くなる始め方が多い一方で、待っている間に下がった始め方もあります。使う時期に合わせて、少しずつ売っていく方法もあります。まとめて売ると、その月の値段に結果が左右されます。

44米国の株は、円安でどれだけ増えたか

米国の株を、ドルのまま積み立てたと仮定して計算すると(毎月3万円分のドルを、為替の変化なしで積み立てたとした場合)、20年後の真ん中は1,594万円でした。円で見た真ん中は1,367万円です。429通りのうち139通りで、円で見たほうが多くなっています。

米国の株を円で積み立てると、株そのものの値動きに、円とドルの為替の動きが重なります。円安が進んだ時期は円で見た額が増え、円高が進んだ時期は減りました。為替がどちらに動くかは前もって分からないので、外国の株を積み立てるときは、為替の分の振れ幅もあると考えておく必要があります。

45この記事で出てくる言葉

積立
毎月決まった額で、同じものを買い続けること。値段が高い月は少なく、安い月は多く買うことになる。
払い込み
自分が入れたお金の合計。毎月3万円を20年なら720万円。
評価額
その時点で売ったらいくらになるかの金額。払い込みより少ない状態を「元本割れ」と呼ぶ。
株価指数
たくさんの会社の株価をまとめた数字。インデックス型の投資信託は、指数と同じように動くことを目指す。
信託報酬
投資信託を持っている間、毎日少しずつ差し引かれる費用。年率で示される。
NISA
枠の中で買った株や投資信託の利益に、税がかからない国の制度。つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠と合わせて年360万円、生涯1,800万円まで。
課税口座
NISAではない口座。売った利益に20.315%の税がかかる。

ほかの言葉は、よく聞く言葉で、絵と一緒に説明しています。

46この計算で、分からないこと

47よくある質問

毎月3万円を20年続ければ、増えますか。

過去のデータでは、米国の株は429通りのうち428通りで720万円を上回りました。日本の株では117通りが下回っています。どの投資先でも、必ず増えるとは言えません。

いつ始めるのがよいですか。

あとから振り返らないと分かりません。この記事の計算では、始めた月で結果が何倍も違いましたが、その時点でどれが良い月かを知る方法はありませんでした。

途中で減ったら、やめたほうがいいですか。

過去のデータでは、払い込みを下回っていた時期のあとに戻った始め方が多くありました。下回っている間にやめると、戻った分を受け取れません。ただし、生活に必要なお金を削ってまで続けるものではありません。

国債だけで積み立てると、どうなりますか。

国債(変動10年の計算式)だけでは、20年後の真ん中は773万円でした。払い込みを下回ったことはありませんが、増え方は小さくなります。

米国の株と日本の株、どちらを積み立てればよかったのですか。

後から振り返れば答えは出ますが、どちらが上だったかは年代によって入れ替わりました。1970年代に始めた場合は、日本の株のほうが上だった始め方が多くあります。

積立の途中で、売って休んでもいいですか。

できますが、休んでいる間に値上がりすると、その分を受け取れません。この記事の計算では、払い込みの8割を切ったところでやめて売った場合、続けた場合より20年後が大きく少なくなりました。

NISAで国債は買えますか。

買えません。NISAの対象は株・投資信託などで、個人向け国債は対象外です。

自分の金額で計算できますか。

できます。積立でいくらになる?で、毎月の額と年数、仮の利回りを入れて計算できます。

48この記事の数字は、どこから取ったか

使ったのは次のデータです。すべて月ごとの値で計算しています。

毎月の初めに3万円を入れ、その月の値動きを受けるとしました。「国債と日米の株を半分ずつ」は、毎月最初の割合に戻すとして計算しています。日本銀行の数値と、東京証券取引所の価格は使っていません。データは毎週取り直し、記事の数字もそのたびに計算し直しています。

投資先を、同じ項目で比べる。

いくらから・元本は誰が守るか・途中で換金できるか・税金を、今月の国債と並べて見られます。

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