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株式投資型クラウドファンディング839案件を集計した

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約50分(30千字)

株式投資型クラウドファンディングの記事は、たいてい5社の特徴を並べて終わります。 この記事は違う作りです。5社が2017年から2026年5月までに取り扱った839案件・665社を1件ずつ集計し、 成立率・調達額・その後の出口を数字で出しました。 結論から書くと、成立率は72.9%、累計調達額は170.4億円、出口が判明しているのは8件だけです。 そして登録上は5社ありますが、直近で新規案件が出ているのは2社でした。

5社839案件を集計して分かったこと

839件5社の取扱案件(665社)
72.9%成立率(成立553件・不成立206件)
170億円成立案件の累計調達額
  • 成立55365.9%
  • 不成立20624.6%
  • 結果が未確定809.5%
取扱案件839件の内訳。募集を出しても206件は目標額に届かずに終わっている。

この市場の全体像は、これだけの規模です。10年弱かけて839件、170.4億円。 不動産型クラウドファンディングは1社だけで累計1,000億円を超える事業者が複数あるので、 株式投資型は市場全体でその6分の1程度ということになります。

そして206件が不成立です。募集を出しても4件に1件以上は目標額に届かずに終わっています。 企業単位で見ると、170社が一度も成立を経験していません。 「クラウドファンディングで資金調達」と言えば集まるように聞こえますが、実態は選別されています。

プラットフォーム別の取扱件数と成立率

取扱件数の多い順です。成立率は、結果が公表されている案件だけを分母にしています。

FUNDINNO696件(83%)イークラウド62件(7%)ユニコーン40件(5%)CF Angels36件(4%)AngelNavi5件(1%)
  • FUNDINNO696件(83%)
  • イークラウド62件(7%)
  • ユニコーン40件(5%)
  • CF Angels36件(4%)
  • AngelNavi5件(1%)
プラットフォーム別の取扱件数。色を付けたのがFUNDINNO。
72.9%AngelNavi100.0%(5/5件)イークラウド88.7%(47/53件)FUNDINNO72.5%(455/628件)ユニコーン64.1%(25/39件)CF Angels61.8%(21/34件)
  • AngelNavi100.0%(5/5件)
  • イークラウド88.7%(47/53件)
  • FUNDINNO72.5%(455/628件)
  • ユニコーン64.1%(25/39件)
  • CF Angels61.8%(21/34件)

点線は72.9%

プラットフォーム別の成立率。点線は全体の72.9%。
#プラットフォーム取扱件数成立率累計調達額
1FUNDINNO2026年5月が直近の募集開始 696件72.5%142.7億円
2イークラウド2026年4月が直近の募集開始 62件88.7%13.2億円
3ユニコーン2022年10月が直近の募集開始 新規なし40件64.1%10.1億円
4CF Angels2024年11月が直近の募集開始 新規なし36件61.8%3.9億円
5AngelNavi2023年5月が直近の募集開始 新規なし5件100.0%5,058万円

件数の83%、調達額の84%をFUNDINNOが占めます。 この市場を語ることは、ほぼFUNDINNOを語ることです。 一方で成立率が最も高いのはイークラウドの88.7%で、 件数は62件と少ないものの、出した募集はほぼ埋まっています。 掲載する企業を絞り込んでいる分、失敗が少ない構造です。

実際に動いているのは2社

登録上は5社。ただし2026年に入って新規案件が出ているのは2社だけでした。

日本証券業協会の一覧には5社が載っています。ところが募集実績を並べると、 ユニコーンは2022年10月、CF Angelsは2024年11月、AngelNaviは2023年5月を最後に新規案件が確認できません。

各社ともサービス自体は続いていて、既存株主への継続開示は行われています。 募集が止まっている理由は公表されていないため、休止なのか実質的な撤退なのかは判断できません。 ただ「国内5社から選べる」という前提で口座を作ると、実際に投資できる案件が出てくるのはFUNDINNOとイークラウドの2社だという点は、 先に知っておいた方がいい事実です。

年別の推移と、2023年に起きたこと

08216517201739201853201999202016520211622022822023952024992025282026
  • 201717
  • 201839
  • 201953
  • 202099
  • 2021165
  • 2022162
  • 202382
  • 202495
  • 202599
  • 202628
募集開始年ごとの件数(5社の合計)。
年合計FUNDINNOイークラウドユニコーンCF AngelsAngelNavi
2026年28件244———
2025年99件8613———
2024年95件7416—5—
2023年82件6513—22
2022年162件1377882
2021年165件12571815—
2020年99件7721361
2019年53件52—1——
2018年39件39————
2017年17件17————

2021年の165件をピークに、翌年は162件と 2%減。その後も戻っていません。 件数を落としたのはFUNDINNOで、2021年の125件から 2022年は137件になりました。

同じ時期に、ユニコーンとCF Angelsの募集も細っています。 市場全体が2022年を境に縮んだという見方が、数字とは整合します。 スタートアップの資金調達環境が締まった時期と重なるため、 エクイティ全体の冷え込みがこの市場にも出た、と読むのが自然です。

カテゴリ別の成立率

案件数の多い10カテゴリです。分類は各案件のテーマ表記を寄せたもので、 1社が複数のテーマにまたがる場合は主たるものを取っています。

医療・ヘルスケア・バイオ115件 成立率72%食・農林水産96件 成立率85%プラットフォーム・その他91件 成立率70%IT・ソフトウェア87件 成立率64%広告・メディア・エンタメ78件 成立率61%小売・EC・D2C72件 成立率70%旅行・スポーツ・生活サービス70件 成立率68%IoT・ロボット・ハードウェア60件 成立率78%人材・教育46件 成立率77%AI・データ33件 成立率81%
  • 医療・ヘルスケア・バイオ115件 成立率72%
  • 食・農林水産96件 成立率85%
  • プラットフォーム・その他91件 成立率70%
  • IT・ソフトウェア87件 成立率64%
  • 広告・メディア・エンタメ78件 成立率61%
  • 小売・EC・D2C72件 成立率70%
  • 旅行・スポーツ・生活サービス70件 成立率68%
  • IoT・ロボット・ハードウェア60件 成立率78%
  • 人材・教育46件 成立率77%
  • AI・データ33件 成立率81%
カテゴリ別の件数。右に成立率を並べている。
#カテゴリ件数成立率累計調達額
1医療・ヘルスケア・バイオ115件72%22.9億円
2食・農林水産96件85%21.2億円
3プラットフォーム・その他91件70%18億円
4IT・ソフトウェア87件64%14.5億円
5広告・メディア・エンタメ78件61%12.4億円
6小売・EC・D2C72件70%10.5億円
7旅行・スポーツ・生活サービス70件68%11.1億円
8IoT・ロボット・ハードウェア60件78%17.2億円
9人材・教育46件77%9.7億円
10AI・データ33件81%9.7億円

最も多いのは医療・ヘルスケア・バイオの115件。 成立率で見ると金融・フィンテックが91%と最も高く、 広告・メディア・エンタメが61%と最も低いという並びになりました。 投資家が集まりやすい分野とそうでない分野には、はっきり差があります。

出口が判明している8件の全件

839件のうち、その後どうなったかが公表されているのは8件です。

#企業区分内容
1琉球アスティーダスポーツクラブFUNDINNOIPO東京プロマーケットに2021年3月30日上場。基準の評価額は700円で募集時の1.4倍
2nommocFUNDINNOバイアウト数社の法人が株価1.5倍(50円75円)で相対取引
3漢方生薬研究所FUNDINNOバイアウト2019年6月に株式が1.5倍(500円→750円)の価格で買い取られた。
4Next Paradigmイークラウドバイアウト株式会社セレスが全株式取得で完全子会社化。2.69倍
5日本きくらげFUNDINNO倒産2023年に破産
6ブレスサービスFUNDINNO倒産2019年1月に経営破綻
7ユニボットFUNDINNO倒産2020年2月破産(精算)
8ブレスサービスFUNDINNO倒産2019年1月に経営破綻

プラスの出口が4件、倒産が4件。残りは出口が立っていません。 未上場株式に流通市場がない以上、IPOかM&Aが起きるまで換金できないので、 「まだ分からない」が831件あるのは仕組み上そうなります。 ただし10年弱でプラスの出口が4件しか確認できていないという事実は、 この投資の期待値を考えるうえで外せません。

「回収事例の中央値1.4倍」を分母で見直す

株式投資型の回収事例は「中央値1.4倍」「最大4.4倍」として紹介されることがあります。 当サイトのEXIT実績の記事でも、公表されている11件を並べてその数字を出しています。 ただしこれは回収できた案件だけを集めた数字です。

分母を839件に置き直すと、景色が変わります。 プラスの出口が確認できたのは4件で全体の0.5%、 倒産が4件で0.5%。 残りは、企業が存続していても投資家の資金は動いていない状態です。

倍率の中央値1.4倍は「当たった場合の話」。当たる確率そのものは、839件中4件。

これは株式投資型を否定する数字ではありません。未上場株式への投資とは本来そういうもので、 ベンチャーキャピタルも同じ構造で回っています。 問題は、倍率だけを見て「元本割れしにくい」と誤解することです。 206件の不成立と4件の倒産を含めて見れば、これが分散前提の投資だと分かります。

目標額に対して、実際いくら集まったのか

株式投資型の募集には目標額と上限額があります。目標に届けば成立、上限に達すればそこで締め切りです。成立した553件のうち、両方の数字が取れた553件で達成率(調達額÷目標額)を計算しました。

012424811件目標未満74件目標ちょうど〜1.2倍190件1.2〜2倍248件2〜5倍30件5倍以上
  • 目標未満11件
  • 目標ちょうど〜 1.2倍74件
  • 1.2〜 2倍190件
  • 2〜 5倍248件
  • 5倍以上30件
目標額に対して何倍集まったか。目標は発行企業と事業者が決めるので、達成率の高さは「目標の置き方」も映しています。
達成率件数割合
目標未満11件2%
目標ちょうど〜1.2倍74件13%
1.2〜2倍190件34%
2〜5倍248件45%
5倍以上30件5%

中央値は200%、平均は253%。上限額に到達して締め切られた案件は87件で、成立案件の16%にあたります。

達成率が高い=良い会社、ではない

目標額は発行企業と事業者が決めます。低く置けば達成率は上がります。実際、目標額の中央値は1,008万円で、上限額の中央値4,995万円とは倍以上の開きがあります。達成率は『目標の置き方』の指標でもあります。

1件に何人が出資し、1人あたりいくら出しているか

投資家数が分かる545件を数えました。中央値は154人、最大は591人です。

09919836件50人未満117件50〜100人198件100〜200人163件200〜400人31件400人以上
  • 50人未満36件
  • 50〜 100人117件
  • 100〜 200人198件
  • 200〜 400人163件
  • 400人以上31件
1件あたり何人が出資したか。人数の多さは注目度を映しますが、事業の良し悪しとは別の話です。
投資家数件数割合
50人未満36件7%
50〜100人117件21%
100〜200人198件36%
200〜400人163件30%
400人以上31件6%

1人あたりの平均投資額は、公表されている545件で中央値17万円。最低投資額(1口)の中央値は10万円で、多くの人が最低単位の2〜5倍を出していることになります。

この数字の意味

1件あたり154人という規模は、未上場企業にとって株主が一度に数百人増えるということです。次の資金調達でVCが入るとき、この株主構成が論点になることがあります。投資家側から見れば、同じ企業に同じ条件で入る人が数百人いるという意味でもあります。

企業価値はどう決まっているのか

募集ページに出ている企業価値(プレバリュー)を819件ぶん集めました。中央値は3.52億円、最小500万円、最大155億円。300倍以上の開きがあります。

0165330330件3億円未満223件3〜5億円157件5〜10億円83件10〜30億円26件30億円以上
  • 3億円未満330件
  • 3〜 5億円223件
  • 5〜 10億円157件
  • 10〜 30億円83件
  • 30億円以上26件
投資前の企業価値の分布。ここが高いほど、同じ金額を出しても受け取る持分は小さくなります。
プレバリュー件数割合
3億円未満330件40%
3〜5億円223件27%
5〜10億円157件19%
10〜30億円83件10%
30億円以上26件3%

1株あたりの価格は中央値10,000円。株価とプレバリューは発行済株式数で結ばれているので、株価が安いことは割安を意味しません。見るべきは「出資額 ÷ ポストバリュー=持分比率」です。

分野によって評価の水準が違う

分野件数プレバリューの中央値
モビリティ・物流8件6.31億円
AI・データ33件5.23億円
金融・フィンテック28件5.11億円
医療・ヘルスケア・バイオ113件4.52億円
IoT・ロボット・ハードウェア58件4.07億円
旅行・スポーツ・生活サービス65件4.02億円
広告・メディア・エンタメ75件3.75億円
人材・教育46件3.54億円
この数字は市場がつけた値段ではない

未上場株の企業価値は、発行企業と事業者の間で決めた数字です。第三者の取引で検証されていません。分野によって中央値が2.71億円から6.31億円まで開くのは、事業の性質の違いであると同時に、評価の慣習の違いでもあります。

投資家は、その会社の何%を持つことになるのか

調達額÷(企業価値+調達額)が、その募集で外部に出る持分の割合です。両方の数字がある570件で計算しました。中央値は6.4%です。

017434835件1%未満34件1〜2%46件2〜3%107件3〜5%348件5%以上
  • 1%未満35件
  • 1〜 2%34件
  • 2〜 3%46件
  • 3〜 5%107件
  • 5%以上348件
1回の募集で、発行企業が何%の持分を外に出したか。
放出した持分件数割合
1%未満35件6%
1〜2%34件6%
2〜3%46件8%
3〜5%107件19%
5%以上348件61%

つまり1回の募集で会社の数%しか動きません。数百人で分け合うので、1人あたりの持分は0.01%前後になります。議決権としての意味はほぼなく、株主として経営に関与する立場ではないと考えたほうが実態に合います。

放出比率が大きかった案件15件

企業放出比率調達額企業価値募集
Gigi83.3%3,000万円600万円2020/08
SMADONA59.3%3,210万円2,200万円2020/05
理研ワールド30.1%6,084万円1.41億円2020/09
サフィックス28.2%3,930万円1億円2025/01
グリーンレイズ輻射空調エンジニアリング25.9%6,980万円2億円2025/06
DEFアニバーサリー25.7%3,840万円1.11億円2019/07
Circulife24.0%2,370万円7,500万円2022/06
ロボット応用ジャパン22.7%3,990万円1.36億円2020/09
スポットツアー22.3%5,746万円2億円2019/07
Nurse and Craft21.7%4,020万円1.45億円2025/01
RINDO21.1%3,210万円1.20億円2025/02
ノビアス20.9%2,910万円1.10億円2022/09
海馬20.8%3,930万円1.50億円2024/12
UMAMI COLA20.0%3,000万円1.20億円2022/07
水龍堂20.0%2,500万円1億円2024/05
放出比率が高い=安く買えている、ではない

比率が高いのは、企業価値に対して調達額が大きいという意味です。評価額が低いのか、必要資金が大きいのか、どちらの理由かは案件ごとに違います。比率だけでは割安・割高は判断できません。

エンジェル税制は、どれだけ使えるのか

株式投資型の税制優遇は「案件によって使える/使えない」が分かれます。839件の募集ページの記載を数えました。

エンジェル税制の区分件数割合
適用なし427件51%
B256件31%
A149件18%
不明7件1%

何らかの優遇が適用される案件は0件(0%)。裏を返せば、残りは税制優遇のない案件です。優遇措置Aは投資した年の所得控除、Bは他の株式譲渡益からの控除で、どちらが使えるかは発行企業側の要件(設立年数など)で決まります。投資家がどれだけ税金を払っているかは関係ありません。

株主優待をつける案件もある

優待の記載がある案件は337件。未上場株に優待を付ける発想は上場株の文化から来ていますが、優待は分配ではありません。回収の代わりにはなりません。実例を挙げます。

優待を投資判断の中心に置かない

優待の価値は年に数千円から1万円程度のものが中心です。最低投資額10万円前後に対して、回収可能性のほうが桁違いに重い要素になります。優待があるから出す、という順番になっていないかを確認してください。

集めた資金は何に使われるのか

募集ページには資金使途の記載があります。839件から語を切り出して数えると、使い道の傾向が出ます。

資金使途に出てくる語件数割合
広告宣伝費279件33%
人件費200件24%
営業人件費86件10%
研究開発費82件10%
開発人件費62件7%
開発費56件7%
システム開発費40件5%
開発外注費31件4%
マーケティング費用26件3%
設備投資25件3%
外注費19件2%
ソフトウェア開発費18件2%
運転資金15件2%
マーケティング費11件1%
システム開発10件1%
地代家賃9件1%
エンジニア人件費9件1%
人材採用費8件1%
マーケティング人件費8件1%
仕入費用8件1%
広告費8件1%
新規人件費7件1%

上位は広告宣伝費・人件費・営業人件費。人件費と広告費が中心で、設備投資や在庫仕入れは相対的に少ない。これはソフトウェアやサービス業の比率が高いことの裏返しです。

読み方として大事なのは、調達額が何ヶ月ぶんの活動費にあたるかです。調達額の中央値は2,484万円。社員数人の会社で人件費と広告費に充てるなら、1年前後で使い切る規模です。次の調達が必要になる時期が、そのまま次のリスクです。

募集は何日で終わるのか

募集開始から締切までの日数を834件で数えました。中央値は6日です。

01482951件即日295件1〜3日187件4〜7日211件8〜14日128件15〜30日12件31日以上
  • 即日1件
  • 1〜 3日295件
  • 4〜 7日187件
  • 8〜 14日211件
  • 15〜 30日128件
  • 31日以上12件
募集開始から締切までの日数。短いものほど、開始と同時に埋まったということです。
募集期間件数割合
即日1件0%
1〜3日295件35%
4〜7日187件22%
8〜14日211件25%
15〜30日128件15%
31日以上12件1%

事前告知(募集の予告)から開始までは中央値7日。告知を見てから口座を開いても間に合わないことがあるという意味です。株式投資型の口座開設は本人確認と適合性確認があるため、数日かかるのが普通です。

不動産型のように「数分で完売」という世界ではありませんが、人気案件は期間内に上限へ達して早期に締め切られます。逆に、期間いっぱい使って目標に届かなかった案件が206件あります。

1口いくらから買えるのか

最低投資額が分かる839件の分布です。中央値は10万円。

03837666件5万円以下766件5万円超〜10万円65件10万円超〜20万円2件20万円超
  • 5万円以下6件
  • 5万円超〜 10万円766件
  • 10万円超〜 20万円65件
  • 20万円超2件
1口いくらから申し込めたか。10万円前後が標準です。
1口の最低投資額件数割合
5万円以下6件1%
5万円超〜10万円766件91%
10万円超〜20万円65件8%
20万円超2件0%

上限額(1人が同一案件に出せる最大)は中央値50万円。法令上、同一企業には年間50万円までという制限があるため、1案件でこれを超える設計はできません。

最低投資額が低かった案件20件

企業1口上限分野募集
ひろのぶと5万円50万円広告・メディア・エンタメ2022/05
ハーバルアイ5万円50万円医療・ヘルスケア・バイオ2020/05
小笠原商店5万円50万円食・農林水産2023/02
プリベントサイエンス5万円50万円IoT・ロボット・ハードウェア2020/06
シナジーゲート5万円50万円小売・EC・D2C2023/03
つなげーと5万円50万円旅行・スポーツ・生活サービス2018/08
パルソラ6万円50万円IT・ソフトウェア2018/05
ドーナッツロボティクス7万円49万円IoT・ロボット・ハードウェア2020/07
デジタルアテンダント7万円49万円AI・データ2018/07
ファイレスキュー7万円49万円不動産・建設・まちづくり2018/08
テレワーク・テクノロジーズ7万円49万円プラットフォーム・その他2020/11
Markefan7万円49万円IT・ソフトウェア2020/11
PicUApp7万円49万円旅行・スポーツ・生活サービス2019/09
ワンダーラスト7万円49万円旅行・スポーツ・生活サービス2020/09
住まいるサポート7万円49万円プラットフォーム・その他2022/03
ディビイ8万円48万円医療・ヘルスケア・バイオ2022/10
メドリッジ8万円48万円医療・ヘルスケア・バイオ2023/10
アットドウス8万円48万円医療・ヘルスケア・バイオ2024/06
デジタルアテンダント8万円48万円AI・データ2022/01
インシュアラボ8万円48万円IT・ソフトウェア2021/07

最低額が低い案件は、人数を広く集める設計です。投資家から見れば分散しやすい一方、少額だから安全ということはありません。未上場株である以上、0になる確率は金額と無関係です。

調達額の上位30件

成立した案件を調達額の大きい順に並べました。上位30件だけで、成立案件の調達総額の15%を占めます。

#企業分野調達額投資家数募集事業者
1EmbodyMeIT・ソフトウェア9,999万円451人2024/03FUNDINNO
2LIFEHUBモビリティ・物流9,959万円459人2025/03FUNDINNO
3アドレス旅行・スポーツ・生活サービス9,930万円505人2023/07イークラウド
4アトモフプラットフォーム・その他9,900万円428人2024/10FUNDINNO
5クロスロケーションズAI・データ9,900万円502人2021/06FUNDINNO
6イザナギゲームズ広告・メディア・エンタメ9,897万円480人2024/04FUNDINNO
7アイル食・農林水産9,620万円587人2022/01FUNDINNO
8AikomiIT・ソフトウェア9,099万円458人2024/10FUNDINNO
9ビズリンク人材・教育8,958万円510人2022/10FUNDINNO
10クレバIoT・ロボット・ハードウェア8,930万円375人2024/11FUNDINNO
11KOTOBUKI Medical医療・ヘルスケア・バイオ8,930万円591人2019/06FUNDINNO
12グッドラックスリー金融・フィンテック8,910万円578人2020/01FUNDINNO
13馬渕工業所エネルギー・環境・素材8,910万円478人2025/03FUNDINNO
14グッドラックスリー広告・メディア・エンタメ8,629万円409人2024/05FUNDINNO
15アイ・ティ・イーエネルギー・環境・素材8,595万円441人2024/07FUNDINNO
16NPT医療・ヘルスケア・バイオ8,420万円415人2022/12FUNDINNO
17TAASIT・ソフトウェア8,290万円547人2018/07FUNDINNO
18アイジェックス・ファーマインターナショナル医療・ヘルスケア・バイオ8,226万円548人2021/03FUNDINNO
19Each DreaMプラットフォーム・その他8,100万円474人2021/07FUNDINNO
20ディビイAI・データ8,000万円390人2020/10ユニコーン
21ヴァズ食・農林水産8,000万円494人2020/08ユニコーン
22ビズリンクIT・ソフトウェア7,850万円530人2021/07FUNDINNO
23ワンダーフューチャーコーポレーションIoT・ロボット・ハードウェア7,572万円429人2025/06FUNDINNO
24オリゴジェン医療・ヘルスケア・バイオ7,542万円484人2021/10FUNDINNO
25レグミンIoT・ロボット・ハードウェア7,212万円289人2025/07FUNDINNO
26SKR小売・EC・D2C7,070万円479人2019/12FUNDINNO
27バリューソリューションプラットフォーム・その他7,000万円388人2021/01FUNDINNO
28グッドラックスリー金融・フィンテック6,999万円240人2021/03FUNDINNO
29メディギア・インターナショナル医療・ヘルスケア・バイオ6,993万円427人2021/02FUNDINNO
30アドレス旅行・スポーツ・生活サービス6,990万円322人2024/09イークラウド

1件あたりの調達額は中央値2,484万円に対し、上位は1億円に近い水準です。株式投資型の1社あたり年間調達上限は1億円未満と法令で決まっているため、ここが天井になります。

上位に来る案件の共通点は、投資家数も多いことです。金額だけが大きく人数が少ない案件は、特定の投資家に依存しています。募集ページで投資家数が伸びているかどうかは、他の投資家がどう判断したかの近似値になります。

人を集めた案件と、評価額が高かった案件

調達額の大きさと、集まった人数は一致しません。人数が多いのは少額で広く集めた案件です。

投資家数の上位30件

#企業投資家数調達額1人あたり募集
1KOTOBUKI Medical591人8,930万円15万円2019/06
2アイル587人9,620万円16万円2022/01
3グッドラックスリー578人8,910万円15万円2020/01
4アイジェックス・ファーマインターナショナル548人8,226万円15万円2021/03
5TAAS547人8,290万円15万円2018/07
6ビズリンク530人7,850万円15万円2021/07
7ビズリンク510人8,958万円18万円2022/10
8アドレス505人9,930万円20万円2023/07
9クロスロケーションズ502人9,900万円20万円2021/06
10ヴァズ494人8,000万円16万円2020/08
11オリゴジェン484人7,542万円16万円2021/10
12ユニボット483人6,552万円14万円2018/08
13イザナギゲームズ480人9,897万円21万円2024/04
14SKR479人7,070万円15万円2019/12
15馬渕工業所478人8,910万円19万円2025/03
16Each DreaM474人8,100万円17万円2021/07
17GPE468人6,507万円14万円2021/02
18LIFEHUB459人9,959万円22万円2025/03
19Aikomi458人9,099万円20万円2024/10
20漢方生薬研究所457人2,925万円6万円2017/12
21EmbodyMe451人9,999万円22万円2024/03
22アーティフィス448人6,500万円15万円2021/03
23アイ・ティ・イー441人8,595万円19万円2024/07
24ユニクス433人6,012万円14万円2020/11
25ワンダーフューチャーコーポレーション429人7,572万円18万円2025/06
26アトモフ428人9,900万円23万円2024/10
27メディギア・インターナショナル427人6,993万円16万円2021/02
28NPT415人8,420万円20万円2022/12
29ドーナッツロボティクス414人5,663万円14万円2020/07
30グッドラックスリー409人8,629万円21万円2024/05

上位は1人あたり10万円前後で数百人という構成です。株式投資型は同一企業に年間50万円までという上限があるため、金額を積むより人数を集めるほうが現実的な設計になっています。

評価額の上位30件

#企業プレバリュー1株価格分野募集
1ドーナッツロボティクス155億円10000円IoT・ロボット・ハードウェア2020/05
2アクセルラボ105億円—不動産・建設・まちづくり2025/05
3いいオフィス83.80億円—旅行・スポーツ・生活サービス2022/02
4アリススタイル83.60億円—旅行・スポーツ・生活サービス2025/02
5アイ・ティ・イー62.70億円—エネルギー・環境・素材2024/07
6アイジェックス・ファーマインターナショナル46億円—医療・ヘルスケア・バイオ2021/03
7NPT44.70億円1000円医療・ヘルスケア・バイオ2024/08
8アイ・ティ・イー43.20億円—エネルギー・環境・素材2023/01
9NPT43.20億円1000円医療・ヘルスケア・バイオ2022/12
10ipoca40.40億円—広告・メディア・エンタメ2021/12
11いいオフィス40.20億円—不動産・建設・まちづくり2020/05
12韓流村40.20億円550円食・農林水産2026/03
13アグリゲート40億円—食・農林水産2025/01
14グッドラックスリー38.70億円55円広告・メディア・エンタメ2026/04
15グッドラックスリー37.80億円55円広告・メディア・エンタメ2024/05
16グッドラックスリー36.70億円55円金融・フィンテック2021/03
17アドレス34.30億円500円旅行・スポーツ・生活サービス2024/09
18ビズリンク33.70億円575円人材・教育2025/09
19アドレス33.40億円500円旅行・スポーツ・生活サービス2023/07
20グッドラックスリー32.40億円50円金融・フィンテック2020/01
21グッドラックスリー32.30億円50円金融・フィンテック2019/11
22PETOKOTO31.50億円10円小売・EC・D2C2025/05
23イザナギゲームズ31.30億円111200円広告・メディア・エンタメ2024/04
24ViewSend ICT31.20億円—医療・ヘルスケア・バイオ2024/06
25ViewSend ICT31.20億円—医療・ヘルスケア・バイオ2023/08
26TakeMe30.10億円35円旅行・スポーツ・生活サービス2024/01
27アトモフ29.90億円—プラットフォーム・その他2026/01
28アトモフ29.90億円—プラットフォーム・その他2024/10
29PETOKOTO29.50億円10円小売・EC・D2C2023/12
30エムバイオテック29.10億円—医療・ヘルスケア・バイオ2023/03

評価額が高い案件は、すでに売上や提携がある段階の企業が中心です。ただし評価額が高いほど、同じ出口での倍率は小さくなります。10億円の評価で入った企業が20億円で買収されても2倍です。入口の価格が結果を決めるという意味が、この表に出ています。

累計で多く集めた企業30社

複数回の募集を合計した金額です。1回の上限は1億円未満ですが、回を重ねればそれ以上になります。

#企業分野累計調達額募集回数投資家数評価額
1グッドラックスリー金融・フィンテック2.55億円5回578人38.70億円
2ディビイAI・データ2.01億円4回390人17.40億円
3アドレス旅行・スポーツ・生活サービス1.69億円2回505人34.30億円
4ビズリンク人材・教育1.68億円3回530人33.70億円
5TAAS広告・メディア・エンタメ1.63億円3回547人7.66億円
6SKRIoT・ロボット・ハードウェア1.54億円3回479人15.50億円
7アイ・ティ・イーエネルギー・環境・素材1.46億円2回441人62.70億円
8LIFEHUBIoT・ロボット・ハードウェア1.45億円2回459人9.26億円
9ロジック・アンド・デザインIoT・ロボット・ハードウェア1.40億円3回354人7.44億円
10shabell人材・教育1.36億円3回220人13.10億円
11ファイナンシャルテクノロジーシステムAI・データ1.32億円3回292人16.10億円
12ZERO EDUCATION&ARTS人材・教育1.22億円3回346人5.25億円
13トルビズオン旅行・スポーツ・生活サービス1.19億円2回350人11.70億円
14NPT医療・ヘルスケア・バイオ1.09億円2回415人44.70億円
15サケアイ食・農林水産1.07億円2回268人3.06億円
16ゆうらホールディングス小売・EC・D2C1.02億円5回280人4.80億円
17EmbodyMeIT・ソフトウェア9,999万円1回451人13億円
18EVISIONIoT・ロボット・ハードウェア9,990万円4回245人9.15億円
19A’Culture食・農林水産9,970万円2回377人4.65億円
20バリューソリューションプラットフォーム・その他9,950万円2回388人5.99億円
21ロジカ・エデュケーション人材・教育9,930万円2回289人4.75億円
22NUProtein医療・ヘルスケア・バイオ9,906万円2回343人6.22億円
23アトモフプラットフォーム・その他9,900万円2回428人29.90億円
24クロスロケーションズAI・データ9,900万円1回502人20億円
25イザナギゲームズ広告・メディア・エンタメ9,897万円1回480人31.30億円
26ヴァズ食・農林水産9,800万円3回494人15.70億円
27アグリゲート食・農林水産9,690万円2回315人40億円
28アイル食・農林水産9,620万円1回587人12.40億円
29トータルブレインケア医療・ヘルスケア・バイオ9,422万円2回323人28.40億円
30リンクトラスト・ペイ金融・フィンテック9,350万円2回330人3億円

投資家を多く集めた企業15社

企業投資家数累計調達額分野
KOTOBUKI Medical591人8,930万円医療・ヘルスケア・バイオ
アイル587人9,620万円食・農林水産
グッドラックスリー578人2.55億円金融・フィンテック
アイジェックス・ファーマインターナショナル548人8,226万円医療・ヘルスケア・バイオ
TAAS547人1.63億円広告・メディア・エンタメ
ビズリンク530人1.68億円人材・教育
アドレス505人1.69億円旅行・スポーツ・生活サービス
クロスロケーションズ502人9,900万円AI・データ
ヴァズ494人9,800万円食・農林水産
オリゴジェン484人7,542万円医療・ヘルスケア・バイオ
ユニボット483人6,552万円IoT・ロボット・ハードウェア
イザナギゲームズ480人9,897万円広告・メディア・エンタメ
SKR479人1.54億円IoT・ロボット・ハードウェア
馬渕工業所478人8,910万円エネルギー・環境・素材
Each DreaM474人8,100万円プラットフォーム・その他

累計で多く集めた企業は、複数回の募集を成立させ続けた企業です。それは市場から評価されたという意味にもなりますが、その分だけ調達に依存してきたという意味にもなります。次の資金が必要になったとき、また個人投資家に頼るのか、VCや金融機関から調達できる段階に進んだのか。そこが分かれ目です。

集まらなかった206件を数える

成立した案件だけを見ると市場を読み違えます。結果が確定した759件のうち206件(27%)が不成立でした。目標額に届かず、募集が終わった案件です。

分野によって不成立率が違う

広告・メディア・エンタメ39%(69件中27件)IT・ソフトウェア36%(80件中29件)旅行・スポーツ・生活サービス32%(62件中20件)プラットフォーム・その他30%(82件中25件)小売・EC・D2C30%(70件中21件)医療・ヘルスケア・バイオ28%(102件中29件)エネルギー・環境・素材26%(23件中6件)人材・教育23%(44件中10件)IoT・ロボット・ハードウェア22%(58件中13件)AI・データ19%(31件中6件)モビリティ・物流17%(6件中1件)不動産・建設・まちづくり16%(25件中4件)食・農林水産15%(84件中13件)金融・フィンテック9%(23件中2件)
  • 広告・メディア・エンタメ39%(69件中27件)
  • IT・ソフトウェア36%(80件中29件)
  • 旅行・スポーツ・生活サービス32%(62件中20件)
  • プラットフォーム・その他30%(82件中25件)
  • 小売・EC・D2C30%(70件中21件)
  • 医療・ヘルスケア・バイオ28%(102件中29件)
  • エネルギー・環境・素材26%(23件中6件)
  • 人材・教育23%(44件中10件)
  • IoT・ロボット・ハードウェア22%(58件中13件)
  • AI・データ19%(31件中6件)
  • モビリティ・物流17%(6件中1件)
  • 不動産・建設・まちづくり16%(25件中4件)
  • 食・農林水産15%(84件中13件)
  • 金融・フィンテック9%(23件中2件)
分野ごとの不成立率。高い分野は、それだけ資金が集まりにくいということです。
分野結果確定不成立不成立率
広告・メディア・エンタメ69件27件39%
IT・ソフトウェア80件29件36%
旅行・スポーツ・生活サービス62件20件32%
プラットフォーム・その他82件25件30%
小売・EC・D2C70件21件30%
医療・ヘルスケア・バイオ102件29件28%
エネルギー・環境・素材23件6件26%
人材・教育44件10件23%
IoT・ロボット・ハードウェア58件13件22%
AI・データ31件6件19%
モビリティ・物流6件1件17%
不動産・建設・まちづくり25件4件16%
食・農林水産84件13件15%
金融・フィンテック23件2件9%

不成立になった案件の目標額は中央値1,300万円。成立した案件の目標額の中央値1,008万円と比べると、高めです。金額を大きく置いたから落ちた、という単純な話ではありません。

目標額が大きかった不成立案件20件

企業分野目標額募集事業者
プリベントサイエンスIoT・ロボット・ハードウェア8,500万円2020/06ユニコーン
アンクロートフィルム広告・メディア・エンタメ8,000万円2018/12FUNDINNO
オイテル広告・メディア・エンタメ7,506万円2021/07FUNDINNO
MomoIoT・ロボット・ハードウェア7,500万円2020/06ユニコーン
ファントムエーアイAI・データ4,100万円2018/09FUNDINNO
フォーメック医療・ヘルスケア・バイオ4,005万円2021/03FUNDINNO
モノオク旅行・スポーツ・生活サービス3,897万円2022/08FUNDINNO
FaroStarプラットフォーム・その他3,800万円2024/05イークラウド
アクシオンリサーチ医療・ヘルスケア・バイオ3,501万円2022/01FUNDINNO
Flow SolutionsIoT・ロボット・ハードウェア3,006万円2025/03FUNDINNO
ottaIoT・ロボット・ハードウェア3,006万円2020/06FUNDINNO
AI InfinityAI・データ3,000万円2021/06CF Angels
FanTV広告・メディア・エンタメ3,000万円2020/07ユニコーン
ナッジヘルステック医療・ヘルスケア・バイオ3,000万円2025/05FUNDINNO
LINKSプラットフォーム・その他3,000万円2021/12FUNDINNO
シースリーレーヴIT・ソフトウェア3,000万円2018/03FUNDINNO
HIEN Aero Technologiesプラットフォーム・その他3,000万円2024/07イークラウド
センインテクノロジーズIoT・ロボット・ハードウェア2,703万円2024/08FUNDINNO
Curelaboエネルギー・環境・素材2,700万円2024/04FUNDINNO
クローバーホールディングス医療・ヘルスケア・バイオ2,678万円2021/08FUNDINNO
不成立は投資家の損失ではない

募集が成立しなかった場合、申込金は返還されます。ただしその企業は資金を得られなかったという事実は残ります。同じ企業が後日また募集しているかどうかは、調達企業一覧で追えます。

同じ企業が何度も募集している

665社のうち140社(21%)が2回以上募集しています。最多は5回です。

0262525525社1回113社2回22社3回3社4回2社5回
  • 1回525社
  • 2回113社
  • 3回22社
  • 4回3社
  • 5回2社
同じ会社が何回募集したか。回数が多いほど、その都度この方法で資金を集められているということです。
募集回数社数割合
1回525社79%
2回113社17%
3回22社3%
4回3社0%
5回2社0%

2回目以降、企業価値は上がったのか

初回と直近のプレバリューを比べられる139社で計算しました。上がったのが114社、横ばいが18社、下がったのが7社です。

企業初回の評価額直近の評価額倍率
ノビアス2022/09 1.10億円2024/06 23.50億円21.36倍
アグリゲート2023/08 5.95億円2025/01 40億円6.72倍
アットドウス2024/06 2.10億円2025/11 11.50億円5.48倍
Innovation Farm2019/09 2.50億円2021/12 11.60億円4.64倍
ロジック・アンド・デザイン2018/11 1.89億円2020/10 7.44億円3.94倍
ビズリンク2021/07 9.69億円2025/09 33.70億円3.48倍
Game Server Services2021/02 4.50億円2025/01 15.40億円3.42倍
Local Local2020/10 1.30億円2025/07 4.21億円3.24倍
ファイナンシャルテクノロジーシステム2018/05 5億円2024/01 16.10億円3.22倍
ゆうらホールディングス2020/06 1.50億円2025/07 4.80億円3.20倍
ファンスター2020/07 4.40億円2021/06 4億円0.91倍
コーンテック2019/11 8.50億円2020/06 6.30億円0.74倍
エコデシック2020/08 2.91億円2021/08 2億円0.69倍
アクシオンリサーチ2022/01 5.91億円2022/11 2.95億円0.50倍
ドーナッツロボティクス2020/05 155億円2020/07 15.50億円0.10倍
ブリッツワークス2020/04 9,000万円2020/10 900万円0.10倍
2回目に申し込むときは、1回目の株価を見る

評価額が上がっていれば、前回の投資家の持分は値上がりしています。同額または下がっていれば、前回の投資家は含み損の状態です。下がった状態での調達をダウンラウンドと呼びます。既存株主の持分がさらに薄まるため、回収の見込みは一段厳しくなります。

分野ごとに、どんな企業が資金を集めたのか

665社を分野で分け、調達額の合計が多い順に並べました。右端は、その分野で最も多く集めた3社です。

医療・ヘルスケア・バイオ66社/22.82億円食・農林水産55社/21億円IoT・ロボット・ハードウェア34社/19.47億円プラットフォーム・その他42社/16.86億円IT・ソフトウェア42社/12.03億円旅行・スポーツ・生活サービス32社/11.77億円広告・メディア・エンタメ39社/11.46億円小売・EC・D2C45社/11.05億円人材・教育26社/10.57億円AI・データ21社/10.16億円金融・フィンテック13社/7.98億円エネルギー・環境・素材16社/7.48億円不動産・建設・まちづくり20社/6.90億円モビリティ・物流2社/8,579万円
  • 医療・ヘルスケア・バイオ66社/22.82億円
  • 食・農林水産55社/21億円
  • IoT・ロボット・ハードウェア34社/19.47億円
  • プラットフォーム・その他42社/16.86億円
  • IT・ソフトウェア42社/12.03億円
  • 旅行・スポーツ・生活サービス32社/11.77億円
  • 広告・メディア・エンタメ39社/11.46億円
  • 小売・EC・D2C45社/11.05億円
  • 人材・教育26社/10.57億円
  • AI・データ21社/10.16億円
  • 金融・フィンテック13社/7.98億円
  • エネルギー・環境・素材16社/7.48億円
  • 不動産・建設・まちづくり20社/6.90億円
  • モビリティ・物流2社/8,579万円
分野ごとの社数と調達額。棒は社数です。
分野社数調達額の合計1社あたり中央値調達額の上位3社
医療・ヘルスケア・バイオ66社22.82億円2,871万円NPT(1.09億円)、NUProtein(9,906万円)、トータルブレインケア(9,422万円)
食・農林水産55社21億円2,980万円サケアイ(1.07億円)、A’Culture(9,970万円)、ヴァズ(9,800万円)
IoT・ロボット・ハードウェア34社19.47億円4,995万円SKR(1.54億円)、LIFEHUB(1.45億円)、ロジック・アンド・デザイン(1.40億円)
プラットフォーム・その他42社16.86億円3,095万円バリューソリューション(9,950万円)、アトモフ(9,900万円)、カミーノ(8,406万円)
IT・ソフトウェア42社12.03億円2,002万円EmbodyMe(9,999万円)、Aikomi(9,099万円)、パルソラ(8,672万円)
旅行・スポーツ・生活サービス32社11.77億円2,575万円アドレス(1.69億円)、トルビズオン(1.19億円)、立志社(9,000万円)
広告・メディア・エンタメ39社11.46億円2,169万円TAAS(1.63億円)、イザナギゲームズ(9,897万円)、ZATSUDAN(6,840万円)
小売・EC・D2C45社11.05億円1,860万円ゆうらホールディングス(1.02億円)、Lproof(6,901万円)、クレサヴァ(5,810万円)
人材・教育26社10.57億円2,244万円ビズリンク(1.68億円)、shabell(1.36億円)、ZERO EDUCATION&ARTS(1.22億円)
AI・データ21社10.16億円2,400万円ディビイ(2.01億円)、ファイナンシャルテクノロジーシステム(1.32億円)、クロスロケーションズ(9,900万円)
金融・フィンテック13社7.98億円5,000万円グッドラックスリー(2.55億円)、リンクトラスト・ペイ(9,350万円)、インターメディア研究所(7,560万円)
エネルギー・環境・素材16社7.48億円4,075万円アイ・ティ・イー(1.46億円)、馬渕工業所(8,910万円)、GPE(6,507万円)
不動産・建設・まちづくり20社6.90億円3,682万円Minoru(8,860万円)、ライノジャパン(5,930万円)、いいオフィス(5,202万円)
モビリティ・物流2社8,579万円4,290万円リンクルージョン(6,023万円)、FMG(2,556万円)

分野によって1社あたりの規模がはっきり違います。設備や在庫を抱える事業(IoT・ハードウェア、エネルギー)は1件あたりが大きく、ソフトウェアやサービスは小さい。同じ「株式投資型」でも、必要な資金量が違う事業が同じ棚に並んでいます。

もう一段細かいテーマで見る

14の分野をさらに分けたテーマ単位です。社数の多い順に26テーマを並べました。

テーマ社数調達額の合計1社あたり中央値主な企業
ソフトウェアサービス29社4.52億円1,820万円ヴァズ、Aikomi
食品28社8.01億円3,000万円サケアイ、アウグスビール
テクノロジー27社8.68億円3,296万円バリューソリューション、カミーノ
プラットフォーム22社3.70億円3,348万円アトモフ、メディカルマスターズ
システム開発20社5.63億円2,910万円ファイナンシャルテクノロジーシステム、トルビズオン
AI18社7.69億円2,458万円ロジック・アンド・デザイン、クロスロケーションズ
コンテンツ制作・配信16社4.90億円1,610万円グッドラックスリー、イザナギゲームズ
IT16社4.02億円4,262万円RPAソリューションズ、DX通信
ヘルステック15社5.08億円2,912万円ディビイ、トータルブレインケア
機械・電気製品14社4.51億円3,125万円クレバ、ロボット応用ジャパン
バイオ13社4.36億円2,853万円NUProtein、オリゴジェン
IoT13社4.17億円4,575万円Innovation Farm、MedVigilance
シェアリングエコノミー12社3.79億円2,662万円アドレス、Growther
小売12社2.63億円2,197万円ゆうらホールディングス、サフィックス
医療・バイオ12社3.53億円4,012万円ViewSend ICT、ノビアス
人材関連サービス11社4.50億円2,742万円ビズリンク、shabell
フードテック11社2.79億円1,673万円アイル、BugMo
ヘルスケア11社1.59億円2,542万円アナムネ、AuB
医療10社3.83億円4,347万円KOTOBUKI Medical、アイジェックス・ファーマインターナショナル
スポーツ10社4,708万円1,130万円琉球アスティーダスポーツクラブ、Fand
マーケティング8社2.88億円2,488万円TAAS、カタリベ
教育・学習支援8社2.91億円3,000万円ZERO EDUCATION&ARTS、ロジカ・エデュケーション
教育8社1.99億円2,398万円DEFアニバーサリー、ピーシーフェーズ
商品開発8社8,386万円1,480万円シリウス、エッジニティ
不動産テック7社2.17億円4,000万円Minoru、アクセルラボ
ファッション7社1.77億円2,610万円クレサヴァ、オールユアーズ

同じ「IT・ソフトウェア」でも、SaaSとゲームでは資金の必要量も出口の形も違います。分野の平均値で語ると、この差が消えます。投資を検討するときは、その企業が属するテーマで似た企業を探し、何社が資金を集め、その後どうなったかを見るほうが実際的です。

事業者ごとに、扱っている案件の性格が違う

同じ数字を事業者別に出すと、どこが何を扱っているかが見えます。

事業者取扱件数成立率調達額の中央値投資家数の中央値評価額の中央値最低投資額の中央値
FUNDINNO696件72%2,500万円157人3.38億円10万円
イークラウド62件89%2,744万円154人5.08億円10万円
ユニコーン40件64%3,024万円201人3.28億円10万円
CF Angels36件62%1,600万円83人4.59億円10万円
AngelNavi5件100%588万円59人3.75億円10万円

件数の多い事業者ほど不成立も多く出ます。逆に件数が少ない事業者は成立率が高く見えますが、母数が小さいので比率の意味は弱くなります。評価額の中央値が高い事業者は、それだけ進んだ段階の企業を扱っているということです。同じ出口でも倍率は伸びにくくなります。

事業者ごとに、扱う分野が偏っている

事業者取扱件数多い分野
FUNDINNO696件医療・ヘルスケア・バイオ(84件)、IT・ソフトウェア(81件)、食・農林水産(79件)、広告・メディア・エンタメ(72件)
イークラウド62件医療・ヘルスケア・バイオ(12件)、プラットフォーム・その他(12件)、旅行・スポーツ・生活サービス(8件)、食・農林水産(8件)
ユニコーン40件医療・ヘルスケア・バイオ(10件)、AI・データ(7件)、プラットフォーム・その他(7件)、食・農林水産(4件)
CF Angels36件医療・ヘルスケア・バイオ(9件)、小売・EC・D2C(7件)、プラットフォーム・その他(6件)、食・農林水産(5件)
AngelNavi5件小売・EC・D2C(2件)、人材・教育(1件)、プラットフォーム・その他(1件)、IT・ソフトウェア(1件)

取扱件数が多い事業者ほど分野は広がりますが、それでも上位の分野に偏りがあります。どの事業者で口座を開くかは、どの分野の案件に出会うかを決めます。特定の分野に関心があるなら、その分野を多く扱っている事業者を見るのが先です。

10年でどう変わったか

募集開始の年で並べ直しました。件数だけでなく、1件あたりの調達額と評価額を並べると、市場の温度が見えます。

年募集件数成立率調達額の合計1件あたり中央値評価額の中央値
2017年17件88%4.59億円3,238万円3.04億円
2018年38件79%10.77億円3,764万円3.90億円
2019年53件60%10億円2,520万円3.15億円
2020年98件77%21.97億円2,652万円3.10億円
2021年164件76%39.47億円2,490万円3.39億円
2022年162件59%24.41億円2,268万円3.26億円
2023年82件79%18.48億円2,426万円4億円
2024年95件82%25.03億円2,440万円3.97億円
2025年98件75%14.07億円2,130万円3.43億円
2026年27件———3.69億円

件数のピークは2021年の164件。その後は減りますが、1件あたりの調達額は落ちていません。件数で薄く広げる市場から、通る案件に集まる市場に変わったと読めます。

評価額の中央値も年ごとに動きます。2021年前後の資金調達環境が緩かった時期と、その後で水準が違うことは、投資家側が知っておくべき前提です。同じ企業でも、いつ募集したかで入口の価格が変わります。

設立から何年の会社が募集しているのか

設立年と初回募集の年が分かる657社で数えました。

086171122社2年未満171社2〜3年128社4〜5年143社6〜10年93社11年以上
  • 2年未満122社
  • 2〜 3年171社
  • 4〜 5年128社
  • 6〜 10年143社
  • 11年以上93社
募集した時点で、その会社が設立から何年経っていたか。
設立からの年数社数割合
2年未満122社19%
2〜3年171社26%
4〜5年128社19%
6〜10年143社22%
11年以上93社14%

中央値は4年。「創業したばかりの会社が資金を集める場」というイメージより、数年動いてから来る企業が多いのが実態です。エンジェル税制の優遇措置A(設立5年未満)が使える企業が限られるのは、この分布のためでもあります。

資本金が分かる659社では中央値1,165万円。資本金は過去の増資の積み上げなので、調達を重ねた企業ほど大きくなります。設立年数と合わせて見ると、その企業がどの段階にいるかの目安になります。

出口が判明している8件

839件の募集に対して、その後の結末が公表されているのは8件だけです。内訳はIPOが1件、バイアウトが3件、倒産が4件。

企業結末内容事業者
日本きくらげ倒産2023年に破産FUNDINNO
琉球アスティーダスポーツクラブIPO東京プロマーケットに2021年3月30日上場。基準の評価額は700円で募集時の1.4倍FUNDINNO
ブレスサービス倒産2019年1月に経営破綻FUNDINNO
ユニボット倒産2020年2月破産(精算)FUNDINNO
nommocバイアウト数社の法人が株価1.5倍(50円75円)で相対取引FUNDINNO
漢方生薬研究所バイアウト2019年6月に株式が1.5倍(500円→750円)の価格で買い取られた。FUNDINNO
ブレスサービス倒産2019年1月に経営破綻FUNDINNO
Next Paradigmバイアウト株式会社セレスが全株式取得で完全子会社化。2.69倍イークラウド

ここで見るべきは倍率ではなく分母です。839件のうち結末が分かっているのが8件ということは、残りは出口が来ていないか、公表されていないということです。投資家から見れば、出資したまま何も起きていない状態が大多数を占めます。

倒産4件は、いずれも公表されているものです。実際には静かに解散した企業や、事業を畳んだ企業がこれ以外にもあると考えるのが自然です。「倒産は4件だけ」と読まないでください。公表された倒産が4件、というだけです。

成功事例だけが記事になる

IPOやM&Aは事業者がプレスリリースを出すので記事になります。倒産や解散は誰も発表しません。この非対称が、株式投資型の期待値を実際より高く見せています。

まだ結果が確定していない80件

募集中、または結果が公表されていない案件です。集計では成立・不成立のどちらにも数えていません。

企業分野目標額募集事業者
エンドユーザープラットフォーム・その他1,020万円2026/05FUNDINNO
SAMURAI SecurityAI・データ806万円2026/05FUNDINNO
Tabi Life旅行・スポーツ・生活サービス1,507万円2026/04FUNDINNO
HiSRIT・ソフトウェア990万円2026/04FUNDINNO
CargoLaboIT・ソフトウェア500万円2026/04イークラウド
meeting technologyIT・ソフトウェア504万円2026/04FUNDINNO
NOAAモビリティ・物流702万円2026/04FUNDINNO
CRAFTED JAPAN食・農林水産999万円2026/04FUNDINNO
グッドラックスリー広告・メディア・エンタメ1,000万円2026/04FUNDINNO
ヒカリッチアソシエイツ食・農林水産990万円2026/04FUNDINNO
ビジュアライズ広告・メディア・エンタメ1,330万円2026/04FUNDINNO
スナップディッシュIT・ソフトウェア660万円2026/04FUNDINNO
AoyamaLab食・農林水産504万円2026/03FUNDINNO
NextStairsIT・ソフトウェア792万円2026/03FUNDINNO
韓流村食・農林水産3,942万円2026/03FUNDINNO
Kamanova食・農林水産990万円2026/03FUNDINNO
EVISION広告・メディア・エンタメ505万円2026/03FUNDINNO
あっと医療・ヘルスケア・バイオ1,296万円2026/02FUNDINNO

この80件を成立に数えるか不成立に数えるかで、成立率は数ポイント動きます。どこかで見る「成立率○%」という数字は、この扱いで変わります。当サイトは確定した759件だけを分母にしています。

募集ページは、どんな言葉で書かれているか

839件のタイトルから語を数えました。どういう売り文句が使われる市場なのかが見えます。

タイトルに出てくる語件数
第2回52件
第3回10件
2027年IPO準備開始6件
グッドラックスリー5件
EVISION5件
急成長ベンチャー5件
ディビイ4件
第2回4件
Bizlink4件
IPO準備中4件
に挑む4件
次世代二次元コード4件
JAPAN4件
NEXTユニコーン3件
からの調達実績あり3件
BtoB広告の新領域3件
e-Pod3件
Digital3件
shabell3件
FTS3件
ゼロ高3件
SF世界を実現する東大発3件
Technologies3件
日本きくらげ3件
IoT3件
JPNEAZY3件

成長率・提携・特許・受賞といった第三者の評価を示す語と、創業者の経歴や社会課題を示す語が並びます。どれも事実であれば重要な情報ですが、タイトルは募集のための文章です。数字が入っている場合は、それが売上なのか見込みなのか、どの期間の比較なのかを本文で必ず確認してください。

この記事の数字を読むための用語

目標額

これを超えると募集が成立する金額。発行企業と事業者が決めます。低く置けば達成率は上がります。

上限額

これに達すると募集を締め切る金額。1社が年間に集められるのは1億円未満です。

調達額

実際に集まった金額。成立案件で中央値2,484万円。

プレバリュー

今回の調達前の企業価値。募集ページの評価額は通常これです。中央値3.52億円。

ポストバリュー

プレバリュー+調達額。持分比率は出資額÷ポストバリューで計算します。

1株あたり価格

プレバリュー÷発行済株式数。株価が安いことと割安は別です。

エンジェル税制

一定の要件を満たす企業への投資で、所得税が軽くなる制度。優遇措置A・B・プレシード特例の3種類があります。

株主優待

未上場企業が出すこともありますが、分配ではありません。回収の代わりにはなりません。

不成立

目標額に届かず募集が終わること。申込金は返還されます。

ダウンラウンド

前回より低い評価額での調達。前回の投資家は含み損になります。

譲渡制限

株式を他人に譲るのに発行企業の承認が要る定め。未上場株のほとんどに付いています。

EXIT

投資した資金が現金に戻る出来事。IPO・M&A・買取のいずれか。

四半期ごとの動き

年単位では見えない波があります。直近20四半期を並べました。

四半期募集成立成立率調達額
2021年Q345件32件71%11.06億円
2021年Q446件32件70%8.10億円
2022年Q143件24件57%6.73億円
2022年Q238件22件58%5.21億円
2022年Q342件27件64%6.19億円
2022年Q439件22件56%6.28億円
2023年Q124件15件62%3.40億円
2023年Q214件12件86%3.33億円
2023年Q321件19件90%6.43億円
2023年Q423件18件82%5.32億円
2024年Q118件16件89%5.51億円
2024年Q230件25件83%7.15億円
2024年Q318件11件61%4.24億円
2024年Q429件25件89%8.13億円
2025年Q127件20件74%7.15億円
2025年Q223件17件74%4.49億円
2025年Q329件8件80%2.43億円
2025年Q419件0件——
2026年Q115件0件——
2026年Q212件0件——

募集が集中する四半期と、ほとんど動かない四半期があります。事業者側の営業サイクルと、発行企業の決算期が影響していると考えられます。投資する側から見ると、案件が出ない時期に無理に動く必要はないということです。

事業者ごとの、年別の募集件数

どの事業者がいつ動いていたかが分かります。0が続いている行は、その期間は募集がなかったということです。

2019年2020年2021年2022年2023年2024年2025年2026年
FUNDINNO527612513765748524
イークラウド02771316133
ユニコーン1131880000
CF Angels061482500
AngelNavi01022000

登録が残っていても募集が出ていない事業者があります。口座を開く前に、直近1年の募集件数を見てください。この表はそのための材料です。

初回の募集から、何年経っているのか

出資してから回収までの時間を考えるうえで、すでに何年経っている案件がどれだけあるかは重要な数字です。

初回募集からの経過社数割合
1年未満15社2%
1〜2年140社21%
3〜4年201社30%
5〜6年209社32%
7年以上95社14%

5年以上経っていて、出口が公表されていない企業は297社あります。IPOは5〜10年かかるのが普通なので、この297社がすべて失敗ということではありません。ただし投資家から見れば、5年以上動いていない資金です。

株式投資型に出すお金は、最低でも5年は戻ってこない前提で考えるのが、この分布から言えることです。途中で売ることもできません。

1株の値段はいくらか

株価が分かる618件の分布です。中央値は10,000円。

1株あたりの価格件数割合企業価値の中央値
100円以下35件6%3.83億円
101〜500円59件10%3.75億円
501〜1,000円56件9%2.52億円
1,001〜5,000円98件16%3.10億円
5,001円以上370件60%3.03億円

表を見ると、株価の帯が違っても企業価値の中央値はそれほど変わりません。株価は発行済株式数で割った結果にすぎず、100円の株が500円の株より割安ということはありません。比べるべきは企業価値であり、さらに言えばその企業価値が何を根拠に決まったかです。

募集ページで確認する順番は、①企業価値(プレバリュー)→②調達額→③自分の出資額÷ポストバリュー=持分比率、です。株価はその途中に出てくる数字でしかありません。

事業者ごとに、1件の規模はどれくらい違うか

成立した案件の調達額を、事業者ごとに小さい順に並べて四分位で見ます。

事業者成立件数最小下位25%中央値上位25%最大
FUNDINNO455件229万円1,728万円2,500万円4,005万円9,999万円
イークラウド47件200万円1,370万円2,744万円3,861万円9,930万円
ユニコーン25件1,027万円1,990万円3,024万円5,746万円8,000万円
CF Angels21件370万円1,010万円1,600万円2,680万円3,260万円
AngelNavi5件315万円570万円588万円760万円2,825万円

中央値が近くても、最大値には差があります。大型案件を扱えるかどうかは、事業者の審査体制と、集められる投資家の数で決まります。投資家側から見ると、大型案件が多い事業者ほど1件あたりの募集枠が大きく、申し込みが通りやすい傾向があります。

14分野を、6つの指標で並べる

分野ごとの性格を1枚にまとめました。成立率だけでなく、金額・人数・評価額・最低投資額まで並べると、同じ「株式投資型」の中でも違う市場が並んでいることが分かります。

分野案件数成立率調達額の中央値投資家数の中央値評価額の中央値最低投資額の中央値
医療・ヘルスケア・バイオ115件72%2,830万円164人4.52億円10万円
食・農林水産96件85%2,490万円153人2.80億円10万円
プラットフォーム・その他91件70%2,800万円171人3.15億円10万円
IT・ソフトウェア87件64%2,003万円134人3.10億円10万円
広告・メディア・エンタメ78件61%2,380万円139人3.75億円10万円
小売・EC・D2C72件70%1,728万円102人2.71億円10万円
旅行・スポーツ・生活サービス70件68%2,219万円136人4.02億円10万円
IoT・ロボット・ハードウェア60件78%3,374万円215人4.07億円10万円
人材・教育46件77%2,244万円116人3.54億円10万円
AI・データ33件81%3,974万円256人5.23億円10万円
エネルギー・環境・素材30件74%4,060万円223人2.85億円10万円
金融・フィンテック28件91%2,960万円171人5.11億円10万円
不動産・建設・まちづくり25件84%2,730万円175人3.46億円10万円
モビリティ・物流8件83%3,204万円186人6.31億円10万円

読み方を3つ書いておきます。

初回の募集と、2回目以降は何が違うか

同じ企業でも、初回と2回目以降では条件が変わります。

件数成立率調達額の中央値投資家数の中央値評価額の中央値
初回の募集660件71%2,420万円154人3.05億円
2回目以降174件79%2,502万円148人4.81億円

2回目以降のほうが評価額は高くなります。事業が進んだぶん価格が上がるのは自然です。つまり、後から入るほど同じ出口での倍率は小さくなります。

一方で、2回目以降はその企業がまだ資金を必要としているという情報でもあります。計画どおりに伸びて次の段階に進んだのか、当初の計画に届かず追加の資金が要るのか。募集ページで前回の調達額と、その使途がどうなったかを確認してください。前回の使途に書かれた計画が達成されたかどうかは、企業が自分で書いた約束が守られたかの、数少ない確認材料です。

この839件から作った、募集ページの読み方

集計して分かった水準を、そのまま確認手順にします。平均から外れているものが悪いという意味ではありません。外れている理由が書いてあるかどうかを見る、ということです。

企業価値は中央値の何倍か

プレバリューの中央値は3.52億円。これより大きく高い案件は、その根拠(売上、提携、特許、既存株主)が本文にあるかを確認します。

調達額は何ヶ月ぶんか

調達額の中央値は2,484万円。資金使途に人件費と広告費が並ぶなら、社員数で割っておよその持ち時間が出ます。次の調達が必要な時期が次のリスクです。

投資家数は伸びているか

成立案件の投資家数は中央値154人。募集期間中の推移は他の投資家の判断の近似値になります。

目標額と上限額の差

目標が低く上限が高い設計は、成立しやすく見えます。達成率ではなく、上限に対してどこまで集まったかを見ます。

何回目の募集か

2回目以降なら前回の評価額と使途の結果を確認します。評価額が下がっていれば前回の投資家は含み損です。

エンジェル税制の区分

AかBかプレシード特例か、対象外か。対象なら実質的な取得価額が変わります。

出口の記述

公表されている出口は839件中8件だけです。IPOかM&Aか、いつ頃を見込むのかが書かれているかを確認します。

事業者の直近の募集件数

登録があっても募集が止まっている事業者があります。直近1年の件数を見てから口座を開きます。

この8点は、すべて募集ページと当サイトのデータだけで確認できます。逆に言えば、これ以上のことは外部からは分かりません。事業計画の実現性も、経営陣の力量も、投資家には検証できない領域です。そこを引き受けられる金額かどうかが、最後の判断になります。

他の3種別と並べると、どこに位置するのか

同じ「投資型クラウドファンディング」でも、株式投資型だけは他の3つと性質が違います。

種別掲載社数最低投資額の中央値リターンの形回収までの期間優先劣後
不動産型80社1万円分配金(年利)数ヶ月〜数年あり
融資型20社1万円分配金(年利)数ヶ月〜数年なし
株式投資型5社10万円売却差益のみ数年〜10年、または来ないなし
ファンド型(事業型)5社6万円分配金(年利)数ヶ月〜数年なし

不動産型と融資型は利回りで比べる商品です。あらかじめ想定利回りが提示され、期間が決まっていて、不動産型には優先劣後という緩衝もあります。

株式投資型には、そのどれもありません。利回りがなく、期間が決まっておらず、損失を先に引き受ける人もいません。この記事の839件を数えて分かるのは、そのぶんだけ上限が外れているということでもあります。1億円未満という調達上限の中で、企業価値が500万円から155億円まで開く市場です。

どちらが優れているという話ではありません。同じ棚に並べて利回りで比べると読み違える、というだけです。種別ごとの違いははじめての方へにまとめています。

数字の出どころ

この記事の数字は、すべて5社の募集ページに公表されている情報から作っています。案件ごとに次の項目を取り、839件・665社ぶんを表にしました。

集計は2026-09時点です。当サイトが選別したり、評価を加えたりはしていません。元の1社ずつの明細は調達企業665社の一覧で確認できます。数字の取り違いを見つけた場合はお問い合わせからご指摘ください。根拠を確認して直します。

この集計の作り方と、限界

5社の募集ページから、案件ごとに目標額・上限額・調達額・投資家数・株価・企業価値・最低投資額・募集期間・エンジェル税制の適用・資金使途を取り、839件・665社ぶんを表にしています。本文の転載はしていません。

限界を4つ書いておきます。

それでも、この規模で1件ずつ数えた集計は他に見当たりません。元データは調達企業665社の一覧で1社ずつ確認できます。

この集計の作り方と限界

数字の出どころと、できていないことを書いておきます。

まとめ

839案件を集計して残る事実は3つです。

140社が複数回にわたって調達しています。1回目で集まった企業が2回目も集める傾向があり、 資金が集まる企業と集まらない企業の差は、回を重ねるほど開きます。 個別の企業がどちらだったかは、調達企業一覧で確認できます。

自分の数字で確かめる:分けて買うと安心?

はじめての人へ

1つの案件に全部入れず、いくつかに分けて買うと、1件で損が出たときの痛みが小さくなります。

分けて減るのは「1件の事故」の影響です。金利の上昇や不動産価格の下落のように、すべての案件に同時に効く損は、件数を増やしても減りません。同じ事業者の案件を何件買っても、事業者の倒産には備えられません。

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