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株式投資型クラウドファンディングのEXIT実績と全5社比較

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約65分(39千字)

株式投資型クラウドファンディングは「当たれば10倍」と語られがちです。しかし実際に投資資金が回収された公表事例11件を並べると、倍率の中央値は1.4倍でした。11件のうち9件(82%)が2倍未満。最大4.4倍、最小1.07倍です。さらに、5社が取り扱ったのべ839案件を分母に置くと、プラスの出口が確認できたのは4件(0.5%)、倒産が4件。839案件の集計は別の記事にまとめました。この記事は、その実績データを先に出したうえで、国内に5社しかない事業者を比較します。夢の話ではなく、公開されている数字から始めます。

この記事の内容35の見出し

株式投資型5社の比較表

このセクションの結論
  • 国内の事業者は5社。日本証券業協会の一覧が全数で、「おすすめ20選」は存在しません。
  • ただし直近で新規案件が出ているのはFUNDINNOとイークラウドの2社。残る3社は募集が止まっています。
  • 投資者保護基金に加入しているのはFUNDINNOだけ。他の4社は未加入です。
  • 最低投資額は5万〜10万円。同一企業への投資は原則年間50万円までに制限されます。

日本証券業協会が公表する「株式投資型クラウドファンディング業務を行う金融商品取引業者」の一覧に 掲載されている全事業者です。抜粋ではなく全数です。

#サービス最低投資額運用期間上場区分
1FUNDINNO株式会社FUNDINNO10万円—東証グロース上場(462A)
2イークラウドイークラウド株式会社10万円——
3ユニコーン株式会社ユニコーン5万円——
4CF Angels株式会社CFスタートアップス10万円——
5AngelNaviエクイティファンディング株式会社10万円——

※ 数値は各社の公表資料に基づきます。「—」は確認中の項目です。想定利回りは実績を保証するものではなく、元本は保証されません。並び順は上の基準によるもので、掲載料や広告報酬によって変えることはありません。

各社の性格と取扱い分野

5社とも同じ登録を受けていますが、扱う企業の分野と審査の思想が違います。どの会社を見るかは、どの領域のスタートアップに出したいかで決まります。

1. FUNDINNO(東証グロース上場(462A))

最低投資額
10万円

2017年に国内で初めて株式投資型クラウドファンディングを開始した事業者です。登録は関東財務局長(金商)第2957号、日本証券業協会に加入しています。

5社で唯一、投資者保護基金に加入している

他の4社との最も大きな違いがここです。日本投資者保護基金は、証券会社が破綻したときに顧客が預けた資産を1人1,000万円まで補償する仕組みです。ただし補償の対象になるのは「預けた資産が返ってこない」場合であって、投資した未上場株式そのものの値下がりや無価値化は対象外です。事業者リスクは下がりますが、案件リスクには効きません。ここを混同しないでください。

公表されている回収事例の大半がここ

上のEXIT実績表に並ぶ11件のうち、大半がこの事業者を通じて調達した企業のものです。案件数が最も多く、その分だけ回収事例も積み上がっている、という関係です。逆に言えば、他の4社は回収事例がまだ少ないか、公表されていません。実績から事業者を評価しようとすると、選択肢は実質ここしかない段階です。

運営会社自身が上場している

2025年に東証グロースへ上場しました(証券コード462A)。これにより四半期ごとの決算開示が義務づけられ、プラットフォーム自体の財務を外から追跡できます。未上場株式を扱う事業者が、自社は上場して開示に晒される——投資家にとっては、事業の継続性を測る材料が増えるという意味があります。

向いている人

案件数を確保して分散したい人、実績のある事業者から始めたい人。一方で、案件が多いぶん1件ずつの内容は自分で読み分ける必要があります。掲載されていること自体は、その企業が有望であることを意味しません。

FUNDINNOの詳細を見る →

2. イークラウド(イークラウド株式会社)

最低投資額
10万円

登録は関東財務局長(金商)第3181号。5社のなかで唯一、第一種少額電子募集取扱業務に加えて第二種金融商品取引業と投資運用業も併せて登録しています。

加入協会が3つあるのは5社でここだけ

日本証券業協会・第二種金融商品取引業協会・資産運用業協会の3つに加入しています。登録業務の幅が広いということは、株式投資型以外の金融商品も扱える体制があるということです。株式投資型クラウドファンディング専業ではないという点が、他の4社と違います。

投資家にとっての意味は二方向です。体制が広いぶん組織としての厚みが期待できる一方、株式投資型がその会社にとってどれくらい重要な事業なのかは外からは分かりません。本業でない事業は、採算が合わなければ整理の対象になりえます。

投資者保護基金には未加入

加入義務の対象外であるため未加入です。FUNDINNOとの差はここに出ます。ただし未加入であること自体は違法でも不適切でもなく、5社中4社が同じ状態です。

向いている人

案件の分野に幅を求める人。地域の事業者から都市部のスタートアップまで扱いがあります。最低投資額は10万円前後で、年間50万円の上限を考えると1社あたり最大5口という計算になります。

イークラウドの詳細を見る →

3. ユニコーン(株式会社ユニコーン)

最低投資額
5万円

登録は関東財務局長(金商)第3110号、第一種少額電子募集取扱業者として日本証券業協会に加入しています。

最低投資額5万円は5社で最も低い

これは単なる「安さ」ではありません。この種別には同一企業への投資が年間50万円までという法令上の上限があります。1口10万円なら1社に最大5口、1口5万円なら最大10口。単価が低いほど、限られた上限のなかで配分を細かく調整できます。

さらに、案件数自体が年に数十件しかないこの種別では、1件あたりの投資額を下げられることがそのまま分散できる件数の多さにつながります。5万円という設定は、上限のある制度と噛み合った設計です。

会員登録に数日かかる

実務上の注意点です。口座開設の審査には本人確認に加えて投資経験・年収・金融資産の申告が必要で、完了まで数日かかります。募集は数日で締め切られることがあるため、気になる案件を見つけてから登録すると間に合いません。この種別は「先に口座を開けておく」種類のサービスです。

向いている人

少額で件数を確保したい人。日本投資者保護基金には未加入です。

ユニコーンの詳細を見る →

4. CF Angels(株式会社CFスタートアップス)

最低投資額
10万円

購入型クラウドファンディングのCAMPFIREグループが運営する株式投資型のサービスです。運営会社は株式会社CFスタートアップスで、第一種少額電子募集取扱業者として日本証券業協会に加入しています。

同じ企業が複数のプラットフォームで調達する

EXIT実績表にあるNPT(TOKYO PRO Market上場・1.2倍)は、FUNDINNOとこの事業者の両方で資金調達した企業です。これは重要な示唆を含んでいます。

株式投資型では、企業が1年間に調達できる額が1億円未満に制限されています。1つのプラットフォームで足りなければ、別のプラットフォームを使うか、年をまたぐことになる。つまり1社のサイトだけを見ていると、同じ企業の別ラウンドを取りこぼします。案件を追いたいなら、複数の事業者に口座を持っておくほうが機会は増えます。

購入型からの接続

CAMPFIREは購入型クラウドファンディングで国内最大級の規模を持ちます。購入型で支援者を集めた企業が株式投資型に進む、という流れが構造的に作りやすい立場です。ただし購入型での人気と、株式としての投資妙味は別の話です。支援者が多いことは事業計画の妥当性を保証しません。

向いている人

消費者向けサービスの案件に関心がある人。最低投資額は案件により、当サイトでは確認中としています。日本投資者保護基金には未加入です。

CF Angelsの詳細を見る →

5. AngelNavi(エクイティファンディング株式会社)

最低投資額
10万円

登録は関東財務局長(金商)第3146号、第一種少額電子募集取扱業者として日本証券業協会に加盟しています。

補償対象にならない旨が明示されている

日本投資者保護基金には未加入で、投資家が同社に対して有する債権は金融商品取引法第79条の56第1項の補償対象にならない旨がサイト上に明示されています。これは他の未加入3社も同じ状態ですが、条文まで挙げて明記している点は、開示姿勢として評価できます。

実績から判断する材料が揃っていない

5社のなかでは新しく、公表されている回収事例はまだ確認できていません。累計の案件数や調達額も当サイトでは確認中です。

これは欠点というより段階の問題です。FUNDINNOも2017年の開始から最初のEXITまで数年かかっています。ただし投資家の側から見れば、実績で測れない以上、案件そのものの内容をより丁寧に読む必要があるという事実は変わりません。事業計画、株価の算定根拠、既存株主の顔ぶれ。事業者の実績で補えないぶん、自分で読む量が増えます。

向いている人

案件単位で判断できる人。事業者の実績を判断材料にしたい段階の人には、まだ向きません。

AngelNaviの詳細を見る →

実際に回収された事例とその倍率

このセクションの結論
  • 公表されている回収事例は11件。倍率の中央値は1.4倍でした。
  • 9件(82%)が2倍未満。最大4.4倍、最小1.07倍です。
  • IPO事例はすべてTOKYO PRO Marketで、東証グロース・プライムではありません。
  • これは回収できた案件だけの数字です。倒産・塩漬けは含まれないため期待値ではありません。
  • 分母を5社の取扱839案件に置くと、プラスの出口は4件・倒産4件・残りは出口が立っていません。

倍率の分布

11件を倍率の高い順に並べると、上位3件を除いてすべて2倍未満に固まります。

Innovation FarmM&A
4.4倍
Next ParadigmM&A
2.7倍
TrimM&A
2.15倍
社名非公開自社による買取
1.57倍
ハーバルアイ事業会社による一部買付
1.5倍
nommoc事業会社による一部買付
1.5倍
琉球アスティーダスポーツクラブTOKYO PRO Market上場
1.4倍
社名非公開ファンドからの買付
1.3倍
NPTTOKYO PRO Market上場
1.2倍
社名非公開ファンドからの買付
1.2倍
社名非公開自社による買取
1.07倍
低い最大 4.4倍

※ 幅のある事例は上限値で並べています。倍率は投資時期・条件により投資家ごとに異なります。

回収の4つの経路

「IPOかM&A」と言われますが、実際の内訳はもう少し広く、件数が多いのは買取です。

M&A(他社への売却)

件数が最も多い経路。買い手が付けば比較的早く回収できます。実績では約9ヶ月という事例もありました。

3件
事業会社・ファンドによる買付

発行企業の株式を、事業会社やファンドが買い取る形。上場を待たずに現金化できます。

4件
発行企業による自社買取

企業が自社株を買い戻す形。倍率は1.07〜1.57倍と、4つの経路のなかで最も小さい水準でした。

2件
TOKYO PRO Market上場

IPOと呼べる事例はここだけ。ただしプロ投資家向け市場で、一般の個人が自由に売買できる市場ではありません。

2件

一覧

#企業回収の方法倍率
1Innovation Farm332名の投資家がリターンを得た事例M&A1.1〜4.4倍
2Next Paradigm約9ヶ月での回収M&A2.7倍
3Trim子育て支援サービスM&A2.15倍
4社名非公開FUNDINNO公表の投資回収事例自社による買取1.57倍
5ハーバルアイ旧:漢方生薬研究所。初期の代表的な事例事業会社による一部買付1.5倍
6nommoc無料タクシー構想で注目された案件事業会社による一部買付1.5倍
7琉球アスティーダスポーツクラブ株式投資型クラウドファンディング初のIPO事例TOKYO PRO Market上場1.4倍
8社名非公開FUNDINNO公表の投資回収事例ファンドからの買付1.3倍
9NPTFUNDINNO・CAMPFIRE ANGELS の両方で調達TOKYO PRO Market上場1.2倍
10社名非公開FUNDINNO公表の投資回収事例ファンドからの買付1.2倍
11社名非公開FUNDINNO公表の投資回収事例自社による買取1.07倍

※ 各社の公表資料をもとに集計(2026年6月時点の公表分)。「社名非公開」は事業者が企業名を公表していない事例です。 網羅ではなく、公開されているものだけを載せています。

この数字を期待値として読んではいけない

上の表は回収に至った事例だけを集めたものです。解散・倒産して損失になった案件や、 何年も回収の目処が立たないまま保有が続いている案件は含まれていません。 分母が公表されていないため、回収できなかった案件を含めた実際の期待値は、これより確実に低くなります。

なぜ5社しかないのか/利回りが存在しない理由

事業者が5社しかない理由

他の3種別は財務局への登録(または許可)で足りますが、株式投資型はそれに加えて日本証券業協会への加入が必須です。協会は自主規制機関として、審査体制・人員・内部管理に独自の基準を課します。さらに発行企業が1年間に調達できる額は1億円未満に制限されており、手数料率が同じなら扱える金額の上限がそのまま事業者の収益上限になります。未上場企業の事業計画を評価する作業は属人的で、案件を増やすほど審査コストが積み上がる。参入しても規模の経済が効かない構造が、5社という数に表れています。

「想定利回り」という項目が存在しない

つまり株式投資型は、利回りを比べる商品ではありません。0か、1.4倍前後か、まれに数倍かという分布を引き受ける投資です。同じ「クラウドファンディング」という名前でも、不動産型とは別の資産クラスだと考えてください。

投資額の上限と年間の制約

このセクションの結論
  • 同一の発行企業への投資は、1人あたり年間50万円まで。金額ではなく発行者ごとの上限です。
  • 発行企業が調達できるのは年間1億円未満。この上限が、案件の規模と事業者数を決めています。
  • 上限は1月1日からの1年間で数えます。同じ企業の追加ラウンドに出したい場合は年をまたぐ必要があります。

投資家側の上限:同一企業に年間50万円

株式投資型には、他の3種別にない法令上の投資上限があります。 金融商品取引法にもとづき、同一の発行者が発行する株式について、1人の投資家が1年間に払い込める額は50万円までに制限されています。 これは資産や年収に関係なく一律です。1億円持っている人でも、1社には年50万円までしか出せません。

ここで間違えやすいのは、「年間50万円まで投資できる」ではないという点です。 上限がかかるのは発行者ごとで、投資家の総額ではありません。 5社に10万円ずつ出せば合計50万円ですが、それぞれ別の発行者なら上限には触れていません。 10社に50万円ずつ、合計500万円という配分も制度上は可能です。

発行企業側の上限:年間1億円未満

発行する側にも上限があります。1社が1年間に株式投資型クラウドファンディングで調達できる額は1億円未満です。 これが、この種別の性格をほぼ決めています。

1月1日起算で数える

上限は暦年(1月1日〜12月31日)で数えます。年をまたげばリセットされるため、 同じ企業が翌年に追加ラウンドを実施した場合、前年に50万円出していた人も新たに50万円まで出せます。

逆に言えば、応援したい企業が年内に2回募集しても、合計50万円を超えて出すことはできません。 「この企業に集中したい」という投資はできない設計です。制度が分散を強制している、という見方もできます。

分散したくても案件が足りない

上限があるため、まとまった金額を投じるには案件数が必要です。 ところが5社合計でも新規案件は年に数十件で、分野も偏ります。 意図した配分を作れないことのほうが、上限そのものより実務的な制約になります。 気になる案件が出たときに動けるよう、口座は先に開けておくのが現実的です。

エンジェル税制という別のリターン

このセクションの結論
  • 対象案件なら、投資した年の所得税が軽くなる場合があります。値上がりとは別のリターンです。
  • 優遇措置はA・B・プレシード特例の3種類。どれが使えるかは企業側の要件で決まります。
  • 控除を受けるには確定申告が必須。証明書類は発行企業から取り寄せます。

値上がり以外にリターンがある唯一の種別

不動産型や融資型の分配金には、税制上の優遇はありません。雑所得として20.42%が源泉徴収されるだけです。 株式投資型だけが、投資した時点で税負担が軽くなる可能性を持っています。これがエンジェル税制です。

ここが重要なのは、回収事例の倍率が中央値1.4倍だったことと関係します。 1.4倍という水準では、値上がりだけを当てにすると分が悪い。 税の優遇を含めて初めて期待値が成立するケースがあります。

3つの優遇措置

投資した年に使える優遇は、企業の設立年数などの要件によって変わります。

AとBはどちらか一方を選択します。所得が高く株式譲渡益が少ない人はA、譲渡益が大きい人はBが有利になりやすい、 というのが大まかな考え方です。

取得価額が減る=将来の課税が増える

見落とされやすい点です。優遇措置AとBを使うと、控除した分だけ株式の取得価額が減額されます。

たとえば50万円投資して50万円分の控除を受けると、税務上の取得価額は0円になります。 将来この株式を80万円で売却した場合、譲渡益は30万円ではなく80万円として課税されます。 税金が消えるのではなく、払うタイミングが後ろにずれるという性格の制度です (プレシード・シード特例の非課税枠は例外です)。

手続きは自分で行う

  1. 募集ページで対象かを確認する。エンジェル税制の対象案件には明示があります。対象外の案件も多くあります。
  2. 確認書類を受け取る。投資後、発行企業から「確認書」「株式異動状況明細書」などが交付されます。事業者が取りまとめる場合もあります。
  3. 確定申告する。控除は自動では適用されません。申告しなければ1円も戻りません。翌年の申告期限までに手続きが必要です。

書類が揃わないと控除は受けられません。対象案件に投資したら、書類の到着を自分で追いかけてください。

実際に申し込むまでの手順

1. 口座を開く(数日かかる)

本人確認に加えて、投資経験・年収・金融資産の申告が求められます。 金融商品取引法上の適合性の確認が他の3種別より厳格で、審査完了まで数日かかります。 募集は数日で締め切られることがあるため、案件を見つけてからでは間に合いません。 関心があるなら先に開けておいてください。

2. 投資上限を数える

同一企業への投資は年間50万円まで。暦年で数えます。 上限は発行者ごとなので、5社に10万円ずつなら合計50万円でも制度上の問題はありません。 最低投資額が10万円なら1社あたり最大5口、5万円なら最大10口という計算になります。

3. 募集ページで5つを読む

  1. 株価の算定根拠。未上場株式に市場価格はありません。直近ラウンドの価格をそのまま使っているのか、 何らかの評価手法によるのか。ここが最も検証しにくく、最も重要です。
  2. 発行済株式数と今回の希薄化。自分の出資が全体の何%にあたるかが分かります。 金額ではなく持分比率で見てください。
  3. 既存株主の顔ぶれ。VCが入っているか、創業者の持分がどれくらい残っているか。 将来のラウンドで希薄化がどう進むかの手がかりになります。
  4. 資金使途。調達額を何に使い、いつまでに何を達成する計画なのか。 計画の粗さは、そのまま不確実性です。
  5. エンジェル税制の対象か。対象なら優遇措置が使えます。対象外の案件も多くあります。

4. 申し込む

募集額に達しなければ不成立となり、資金は返還されます。 成立した場合は株主名簿に記載され、以後は発行企業から定期的に報告が届きます。 ここから先、原則として売る手段はありません。

5. 保有する(そして待つ)

配当は出ません。やることは、発行企業からの報告を読むことだけです。 回収事例を見るかぎり、早い事例で約9ヶ月、通常は数年かかります。 そして何も起きないまま保有が続く可能性が最も高い——これがこの種別の実態です。

他の3種別と決定的に違う点

同じ「クラウドファンディング」でも、株式投資型だけが前提から違います。 4種別を同じ項目で並べると、違いは一目で分かります。

株式投資型不動産型融資型ファンド型
分配金出ない賃料・売却益から利息として売上に連動
想定利回り概念がないあり(中央値8%前後)あり(中央値10%前後)あり
回収の方法IPO・M&A・買取満期償還満期償還満期償還
回収までの期間読めない3〜120ヶ月1〜50ヶ月1〜9ヶ月
途中で売れるか市場がない原則不可原則不可原則不可
優先劣後なしあり(一般的)なしなし
損失の上限出資額まで(無価値化あり)出資額まで出資額まで出資額まで
向く目的分布の右側を取る分配の安定利息収入事業への共感+分配

「0か数倍か」の分布を引き受ける

上の表で株式投資型だけが赤い項目が並びます。分配がなく、期間が読めず、途中で売れず、優先劣後もない。 守る仕組みが一つもない代わりに、上限が固定されていないのがこの種別です。

ただし実績を見ると、その上限も中央値1.4倍でした。 「守りがない代わりに大きく増える」という理解も、公表データとは一致していません。 正確には「守りがなく、増えるかどうかは案件しだいで、増えた場合も多くは2倍未満」です。

株価の算定根拠が薄い場合がある

未上場株式に市場価格はないため、株価は当事者間で決まります。直近の資金調達時の価格をそのまま使っている ケースが多く、その価格が妥当かを外から検証する材料はほとんどありません。

回収事例11件を1件ずつ読む

倍率だけを並べても、そこから学べることは多くありません。 どういう企業が、どういう経路で、どれくらいの期間で回収に至ったか。 公表されている範囲で、11件を1件ずつ見ていきます。

4.4倍
最大はM&Aによる Innovation Farm
332名の投資家がリターンを得た事例。ただし倍率は投資時期によって1.1倍〜4.4倍と幅があります。同じ企業に投資しても、入ったラウンドで結果が変わります。

M&Aによる回収(3件)

Innovation Farm|1.1〜4.4倍

11件のなかで最も倍率が高く、また最も幅が大きい事例です。 1.1倍と4.4倍では、同じ企業の同じM&Aでも結果がまったく違います。 この差はどのラウンドで、いくらの株価で入ったかから生まれます。

早い段階で低い株価で入った投資家ほど倍率が高くなる。 これは株式投資の当たり前ですが、株式投資型クラウドファンディングでは 同じ企業が複数回募集することがあるため、より顕著に出ます。 「その企業が成功したか」だけでなく「いつ入ったか」が結果を分けます。

Next Paradigm|2.7倍・約9ヶ月

11件で最も短期間で回収された事例です。約9ヶ月。 IPOまで5〜10年かかるという一般的な説明とは、まったく違う時間軸です。

これが起こるのは、M&Aが買い手の都合で決まるからです。 事業がある程度形になった段階で、シナジーを見込む企業が現れれば、成長を待たずに話が進みます。 逆に言えば、投資家には予測できないということでもあります。 9ヶ月で終わることもあれば、10年動かないこともある。期間を計画に織り込めない種別です。

Trim|2.15倍

子育て支援サービスを展開していた企業です。 2倍を超えた3件のうちの1つで、いずれもM&Aによる回収でした。

ここから読めることがあります。2倍を超えた3件は、すべてM&Aです。 買取や上場では2倍を超えていません。 分布の右側を取りに行くなら、M&Aの可能性がある事業領域かが一つの観点になります。 買い手が想定できない事業は、構造的に倍率が伸びにくい。

事業会社・ファンドによる買付(4件)

ハーバルアイ(旧:漢方生薬研究所)|1.5倍

FUNDINNO初期の代表的なEXIT事例として公表されているものです。 事業会社が株式の一部を買い付ける形での回収でした。

「一部買付」という点が重要です。保有株の全部が現金化されたわけではありません。 一部だけ売却し、残りは持ち続ける——という形が、この経路では起こりえます。 募集ページの倍率表示だけを見ていると、この構造が見えません。

nommoc|1.5倍

広告収入で運賃を無料にするタクシー構想で注目を集めた案件です。 こちらも事業会社による一部買付でした。

この事例が示すのは、話題性と回収は別のロジックで決まるということです。 募集時に大きく注目された案件が、上場でもM&Aでもなく一部買付で1.5倍。 注目度の高さは、必ずしも高い倍率につながりません。

社名非公開(ファンドからの買付)|1.3倍・1.2倍

投資ファンドが株式を買い取る形での回収が2件あります。いずれも企業名は公表されていません。

ファンドによる買付は、次の資金調達ラウンドと同時に起こることが多い形です。 新しく入るファンドが、既存の個人株主から株式を買い取って株主構成を整理する。 投資家にとっては予定外の回収機会になりますが、自分から申し込めるものではありません。

発行企業による自社買取(2件)

社名非公開|1.57倍・1.07倍

企業が自社株を買い戻す形での回収です。 1.07倍は11件で最も低い倍率でした。

自社買取が起きる背景はさまざまです。株主構成を整理したい、上場準備で個人株主を減らしたい、 あるいは事業の方向転換で資本政策を見直したい。 いずれにせよ買い取る価格を決めるのは企業側で、投資家に交渉の余地はほとんどありません。 4つの経路のなかで倍率が最も低い水準に集まっているのは、この力関係を反映しています。

1.07倍が意味すること

50万円を投資して53.5万円。2年保有したなら年利換算で3.4%程度です。同じ期間、不動産型の想定利回り中央値8%前後の案件に入っていれば、計算上はそちらが上回ります。「リスクを取った分だけ報われる」とは限らないのが、この分布の現実です。

TOKYO PRO Marketへの上場(2件)

琉球アスティーダスポーツクラブ|1.4倍

株式投資型クラウドファンディング初のIPO事例として知られています。 沖縄を拠点とする卓球クラブの運営会社で、2021年にTOKYO PRO Marketへ上場しました。

「クラウドファンディングから上場企業が生まれた」という点で象徴的な事例ですが、 倍率は1.4倍です。IPOという言葉から想像される数倍・数十倍とは、水準が違います。

NPT|1.2倍

医薬品関連の企業で、TOKYO PRO Marketへ上場しました。 FUNDINNOとCAMPFIRE ANGELSの両方で資金調達した企業でもあります。

ここに実務的な示唆があります。株式投資型では企業が1年間に調達できる額が1億円未満に制限されるため、 必要額が大きければ複数のプラットフォームを使うか、年をまたぐことになります。 つまり1社のサイトだけを見ていると、同じ企業の別ラウンドを取りこぼします。

TOKYO PRO Marketを「IPO」と呼ぶことの注意

一般の個人は自由に売買できません

TOKYO PRO Marketはプロ投資家(特定投資家)向けの市場です。東証グロースやプライムとは違い、一般の個人投資家は原則として売買に参加できません。上場したからといって、保有株をいつでも市場で売れるようになるわけではないという点に注意してください。公表されているIPO事例2件は、いずれもこの市場です。

それでも上場には意味があります。上場基準を満たすだけの管理体制を整えたこと、 株価に一定の客観性が生まれること、将来的に東証グロースへの市場変更の可能性が開けること。 「現金化できる」という意味ではなく「企業の段階が進んだ」という意味での節目だと理解してください。

株価の算定根拠を読む

この種別で最もリターンを左右し、最も検証しにくいのが株価です。 未上場株式に市場価格はありません。いくらで出資するかは、当事者間の合意で決まります。 つまり高値で買わされていても、それを示す指標が存在しません。

このセクションの結論
  • 募集ページのプレバリュー(募集前の企業価値)が出発点。ここが高いほど倍率は伸びにくくなります。
  • 自分の出資額ではなく持分比率で見る。金額が同じでも、企業価値が2倍なら持分は半分です。
  • 将来のラウンドで希薄化します。今の持分比率は維持されません。

プレバリューとポストバリュー

プレバリュー(Pre-money)

今回の調達前の企業価値。「この会社には今いくらの価値があるか」という当事者間の評価です。

ポストバリュー(Post-money)

プレバリュー+今回の調達額。調達後の企業価値です。

1株あたりの価格

プレバリュー ÷ 発行済株式数。募集ページに記載されています。

持分比率

自分の出資額 ÷ ポストバリュー。これが実質的に「何を買ったか」です。

例で考えます。プレバリュー5億円の企業が5,000万円を調達する場合、ポストバリューは5.5億円。 ここに50万円出資すると、持分比率は約0.09%です。

同じ50万円でも、プレバリューが10億円の企業なら持分は約0.05%になります。 出資額が同じでも、買っているものの量が倍違う。 金額ではなく持分比率で見る理由がここにあります。

プレバリューが高いと何が起きるか

倍率が伸びにくくなります。プレバリュー10億円で入った企業が20億円で売却されても2倍ですが、 プレバリュー2億円で入っていれば10倍です。同じ出口でも、入口の価格で結果が変わります。

ここで問題なのは、そのプレバリューが妥当かを外から検証する材料がほぼないことです。 上場企業ならPERやPBRといった比較指標がありますが、 売上がまだ小さいスタートアップには当てはめられません。 実務上は直近の資金調達時の価格をそのまま使っているケースが多く、 その価格自体が誰かの主観で決まっています。

それでも見るべきポイント

①直近ラウンドからの上昇幅。半年前の調達から企業価値が3倍になっているなら、その根拠が売上に表れているかを確認します。②売上高との倍率。年商1,000万円の企業にプレバリュー10億円なら、売上の100倍です。その水準を正当化する成長率があるか。③既存株主の顔ぶれ。VCが直近で入っているなら、その時点の価格は一定の交渉を経ています。

希薄化(ダイリューション)

いま0.09%の持分を持っていても、その比率は将来維持されません。 企業が次のラウンドで新株を発行すれば、既存株主の比率は下がります。これが希薄化です。

スタートアップは複数回の調達を重ねるのが普通なので、希薄化は例外ではなく前提です。 シードで入った投資家の持分が、IPOまでに数分の一になることは珍しくありません。

希薄化は倍率にどう効くか

持分が半分になっても、企業価値が3倍になっていれば保有価値は1.5倍です。つまり希薄化そのものが悪いのではなく、希薄化に見合う成長があったかが問題です。ただし成長が止まった状態で希薄化だけ進めば、保有価値は確実に下がります。

優先株と普通株の違い

VCが投資するときは優先株を使うのが一般的です。 清算時に普通株より先に回収できる、一定の条件で取締役を指名できる、といった権利が付きます。

株式投資型クラウドファンディングで個人が取得するのは、多くの場合普通株です。 つまり同じ企業の株主でも、VCと個人では権利の順位が違うことがあります。 会社が想定より低い金額で売却された場合、優先株主が先に回収し、 普通株主の取り分がほとんど残らない——という事態が理論上は起こりえます。

募集ページで取得する株式の種類と、既存の優先株の有無を確認してください。 ここは倍率以前に、そもそも回収できるかどうかに関わります。

税金の扱いは他の3種別と違う

見落とされやすいのですが、株式投資型だけ税務上の扱いが違います。 不動産型・融資型・ファンド型の分配金は原則として雑所得ですが、 株式投資型の売却損益は株式等の譲渡所得に区分されます。 この違いは損失が出たときに効きます。

株式投資型他の3種別(不動産型・融資型・ファンド型)
保有中の収入なし(配当は基本的に出ない)分配金
所得区分一般株式等の譲渡所得原則として雑所得
課税のタイミング売却・回収したとき分配を受けたとき
源泉徴収原則なし(自分で申告)20.42%が天引き
税率20.315%(申告分離)総合課税(所得に応じて)
損失が出たとき同じ区分内の譲渡益と通算できる通算できない
投資時の優遇エンジェル税制ありなし

損益通算できるかどうかが最大の差

不動産型や融資型で元本割れしても、その損失は他の所得と通算できません。 雑所得の損失は切り捨てです。10万円の分配を受けて、別の案件で10万円損をしても、 税金は分配10万円分にかかったままです。

株式投資型の場合、一般株式等の譲渡所得という同じ区分の中でなら通算できます。 A社で50万円の損失、B社で80万円の利益なら、差引30万円に課税されます。 分散投資を前提とするこの種別では、この違いは小さくありません。

上場株式との通算はできません

一般株式等(未上場株式)と上場株式等は、別々の区分として扱われます。未上場株式の損失を、証券会社で持っている上場株式の利益と相殺することはできません。また未上場株式の譲渡損失は、翌年以降への繰越控除もできません。その年のうちに同じ区分の利益と相殺できなければ、切り捨てになります。

倒産したときの扱い

投資先が倒産して株式が無価値になった場合、 一定の要件を満たせばその年の譲渡所得の計算上、損失として扱える場合があります。 ただし「価値が下がった」だけでは足りず、清算結了など客観的に無価値が確定した事実が必要です。

実務上は、企業が解散・清算まで至らず実質的に活動を停止したまま放置されるケースがあります。 この状態では損失を確定できず、税務上は「まだ株式を保有している」扱いが続きます。 損失が出たことすら申告できないという、この種別特有の状況です。

確定申告が必要な場面

記録は自分で残す

株式投資型では、取得価額の記録が後から効きます。エンジェル税制の控除を受けると取得価額が減額されるため、売却時の計算に直結します。投資した年月日、金額、控除を受けた額、交付された書類。回収まで数年かかる前提なので、その間に記録が失われないよう保管してください。

この種別に固有のリスク

元本割れの可能性はどの種別にもあります。 ここでは株式投資型だけに存在する、あるいは特に強く出るリスクを整理します。

0円
最も起こりやすい結末は「何も起きない」
倒産して無価値になるのと同じくらい、あるいはそれ以上に多いのが、回収の目処が立たないまま保有が続く状態です。公表される実績は回収できた案件だけなので、この状態は統計に現れません。

1. 塩漬けが統計に現れない

公表されている回収事例11件は、回収できた案件だけです。 分母——つまりこれまでに募集された案件の総数——は公表されていません。 仮に累計1,000件の募集があって回収が11件なら、回収率は1%です。 分母が分からない以上、この倍率を期待値として読むことはできません。

そして、倒産よりも多いのが何も起きない状態です。 事業は続いているがIPOもM&Aも起きず、買い手も現れない。 株式は保有したまま、価値の評価もできない。この状態には終わりの期限がありません。

2. 情報が届かなくなることがある

投資後、発行企業から定期的に事業報告が届く仕組みになっています。 ただしその頻度と内容は企業によって差があります。 業績が悪化した企業ほど報告が滞りやすい、という傾向は構造的に避けられません。

上場企業なら四半期開示が義務ですが、未上場企業にその義務はありません。 自分が出資した会社がいまどういう状態なのか、分からなくなることがあります。

3. 優先株主に先を越される

前の章で触れたとおり、個人が取得するのは多くの場合普通株です。 VCが優先株で入っている場合、会社が想定より低い金額で売却されると、 優先株主が先に回収し、普通株主の取り分が残らない可能性があります。

「M&Aで売却された」という事実があっても、それが自分のリターンになるとは限りません。 募集ページで既存株主の構成と株式の種類を確認する理由はここにあります。

4. 追加出資を求められることはない(が、希薄化はする)

損失は出資額までで、追加の支払いを求められることはありません。ここは明確です。 ただし何もしなければ持分は薄まり続けます。 次のラウンドに参加する権利(プロラタ権)は、通常、個人株主には与えられません。

5. 事業者が撤退する可能性

プラットフォーム自体が事業を終了した場合、どうなるか。 株式そのものは投資家と発行企業の間の権利なので、プラットフォームが消えても株式は消えません。 ただし事業報告の中継、株主名簿の管理といった実務が滞る可能性はあります。

5社のうち投資者保護基金に加入しているのは1社だけという事実は、 この文脈で意味を持ちます。ただし基金が補償するのは預けた資産であって、株式の価値ではありません。

まとめると

株式投資型のリスクは「損をする」より「何も起きないまま時間が過ぎる」という形で現れやすい。そして、その状態は損失としても確定できず、税務上も処理できません。回収できなくても困らない金額でだけ行う——この原則が、他のどの種別よりも強く当てはまります。

5社が扱った839案件を、そのまま数える

ここまではEXITした11件の話でした。ここからは母集団そのものを見ます。 当サイトは5社の募集ページを集計し、839件の案件・665社のデータを持っています(2026年9月時点)。 「何件あって、何件通って、いくら集まったか」を、そのまま出します。

このセクションの結論
  • 5社合計で839件。成立553件/不成立206件で、成立率は73%です。
  • 集まった資金の合計は170.4億円。10年でこの規模です。
  • 案件の83%がFUNDINNO1社に集中しています。
  • ピークは2021年の165件。直近は年99件前後で推移しています。

5社の取扱実績

取扱案件成立不成立成立率調達額の合計開始直近の募集
FUNDINNO696件455件173件72%142.7億円2017年2026年5月
イークラウド62件47件6件89%13.2億円2020年2026年4月
ユニコーン40件25件14件64%10.1億円2019年2022年10月
CF Angels36件21件13件62%3.9億円2020年2024年11月
AngelNavi5件5件0件100%5,058万円2020年2023年5月
5社合計839件553件206件73%170.4億円2017年—

まず規模の差が目に入ります。FUNDINNOの696件に対し、 2位のイークラウドが62件。以下は数十件です。 「5社を比較する」と言っても、実態は1社が市場のほとんどを占める構造になっています。

次に直近の募集が止まっている社があること。 ユニコーンの最後の募集は2022年、CF Angelsは2024年、 AngelNaviは2023年です。 登録は残っていても、投資できる案件が出てこなければ口座を開く意味がありません。 比較の実質は、FUNDINNOとイークラウドの2社です。

成立率は約7割。3割は集まらずに終わる

759件のうち206件が不成立でした。 およそ4件に1件は、目標額に届かず募集が終わっています。

不成立は投資家にとって損ではありません

募集が成立しなかった場合、申込金は返還されます。ただしその企業が資金を得られなかったという事実は残ります。不成立が続いた企業が、その後どうなったかまでは追跡できていません。「通らなかった案件がこれだけある」という事実は、成立した案件を読むときの物差しになります。

年ごとの推移

2017年FUNDINNO 17件
17件
2018年FUNDINNO 39件
39件
2019年FUNDINNO 52件/ユニコーン 1件
53件
2020年FUNDINNO 77件/ユニコーン 13件/CF Angels 6件/イークラウド 2件/AngelNavi 1件
99件
2021年FUNDINNO 125件/ユニコーン 18件/CF Angels 15件/イークラウド 7件
165件
2022年FUNDINNO 137件/ユニコーン 8件/CF Angels 8件/イークラウド 7件/AngelNavi 2件
162件
2023年FUNDINNO 65件/イークラウド 13件/CF Angels 2件/AngelNavi 2件
82件
2024年FUNDINNO 74件/イークラウド 16件/CF Angels 5件
95件
2025年FUNDINNO 86件/イークラウド 13件
99件
2026年FUNDINNO 24件/イークラウド 4件
28件

2021年の165件をピークに、案件数は減っています。 背景には、2022年以降のスタートアップ資金調達環境の変化があります。 案件が減れば、分散したくてもできません。 年間50万円という投資上限があるこの種別では、案件数そのものが制約になります。

一方で、1件あたりの規模は大きくなっています。 170.4億円という累計額は、件数の減少ほどには落ちていません。 件数で薄く広げるのではなく、通る案件に集まる形に変わりつつあります。

どの分野が通っているか——14分野の成立率

案件を分野で分けると、成立率に明確な差が出ます。 同じ株式投資型でも、「何をやっている会社か」で通りやすさが違うということです。

このセクションの結論
  • 最も成立率が高いのは金融・フィンテック(91%)。
  • 最も低いのは広告・メディア・エンタメ(61%)。両者の差は30ポイント近くあります。
  • 案件数が最も多いのは医療・ヘルスケア・バイオで115件。人気の分野と、通りやすい分野は一致しません。
分野案件数成立不成立成立率1件あたり調達額
金融・フィンテック28件21件2件91%3,388万円
食・農林水産96件71件13件85%2,984万円
不動産・建設・まちづくり25件21件4件84%3,081万円
モビリティ・物流8件5件1件83%4,348万円
AI・データ33件25件6件81%3,885万円
IoT・ロボット・ハードウェア60件45件13件78%3,812万円
人材・教育46件34件10件77%2,850万円
エネルギー・環境・素材30件17件6件74%4,403万円
医療・ヘルスケア・バイオ115件73件29件72%3,131万円
小売・EC・D2C72件49件21件70%2,153万円
プラットフォーム・その他91件57件25件70%3,150万円
旅行・スポーツ・生活サービス70件42件20件68%2,650万円
IT・ソフトウェア87件51件29件64%2,852万円
広告・メディア・エンタメ78件42件27件61%2,953万円

成立率の差は、何を意味するのか

成立率が高い分野には、共通点があります。説明が短くて済むことです。

逆に成立率が低いのは、広告・メディア・エンタメやIT・ソフトウェアです。 案件数は多いのに通りにくい。競合が多く、差別化の説明に紙幅が要る分野だからだと考えられます。

ここから読み取れること

成立率は企業の良し悪しではなく、投資家に伝わりやすいかどうかを映しています。伝わりやすい事業ほど資金が集まる——それはリターンの高さとは別の話です。実際、回収に至った11件は特定の分野に偏っていません。集まりやすさと、リターンの出やすさは別物だと切り分けて読んでください。

1件あたりの調達額も分野で違う

表の右端の列を見てください。1件あたりの調達額は 2,153万円〜4,403万円の幅があります。 設備投資が要る分野(IoT・ロボット、エネルギー)ほど大きく、 ソフトウェアやECのように初期費用が軽い分野は小さい。 調達額の大きさは、事業の性質を反映しているだけで、企業の質の指標ではありません。

1社あたり、いくら集まっているか

665社の分布を見ます。「株式投資型で調達する」というのが、実際にはどれくらいの規模の話なのか。

0.28億円
1社あたりの調達額(中央値)
平均は3,762万円、最大は2.6億円。平均が中央値より大きいのは、一部の大型案件が引き上げているためです。

投資家の人数

1案件に集まる投資家は、中央値で156人(人数が公表されている444社)。最大で591人です。

この数字は2つのことを示します。 1つは、1人あたりの投資額が数十万円規模だということ。 2,788万円を156人で割ると、1人あたり17万円前後になります。 年間50万円の上限の範囲に、実態としても収まっています。

もう1つは、株主が一気に数百人増えるということ。 未上場企業にとって、これは資金以上に重い意味を持ちます。 株主総会の招集、事業報告、名簿の管理。 次の資金調達でVCが入るとき、この株主構成が論点になることがあります。 募集ページで「調達後の資本政策」に触れている企業は、この点を意識していると読めます。

企業価値(プレバリュー)の分布

募集時の企業価値は、中央値3.5億円(647社)。 最小500万円から最大155.0億円まで、300倍以上の開きがあります。

株価の算定根拠を読むで書いたとおり、この数字は当事者間で決めたものであって、 市場がつけた値段ではありません。 それでも分布を知っておく意味はあります。 中央値3.5億円から大きく外れた案件を見たときに、「なぜこの評価なのか」と問えるからです。 売上がまだ立っていない企業に十数億円の評価がついていれば、その根拠は募集ページに書かれているはずです。

倍率は、入口の価格で決まります

回収時の倍率は「出口の価格 ÷ 入口の価格」です。出口は選べませんが、入口は選べます。同じ企業でも、プレバリューが3.5億円のときに入るか、その倍のときに入るかで結果は半分になります。Innovation Farmが1.1倍〜4.4倍と幅を持つのは、まさにこの差です。

複数回調達している企業が21%

665社のうち140社(21%)が2回以上募集しています。最多は5回です。

複数回の募集は、読み方が2通りあります。

どちらかは、2回目の株価が1回目より上がっているかで判断できます。 上がっていれば評価が切り上がった証拠です。同額または下がっていれば、前回の投資家は含み損の状態にあります。 過去の募集ページは各社のサイトに残っていることが多く、確認できます。 同じ企業の2回目に申し込むときは、必ず1回目の株価を見てください。

募集ページで見るべき12項目

株式投資型には想定利回りという項目がありません。 比べる数字がない代わりに、読むべき項目があります。 839件を見てきた立場から、募集ページのどこを、どういう順で読むかを並べます。

このセクションの結論
  • 最初に見るのは株価の根拠。ここだけは他人が検証してくれません。
  • 次に調達資金の使途。何ヶ月ぶんの活動費になるのかを逆算します。
  • 最後に出口の想定。IPOかM&Aか、その時期の記述があるか。

1〜4. 企業そのものを見る

5〜8. 価格の妥当性を見る

9〜12. 出口と、その後を見る

読んでも分からないことは残ります

上の12項目を全部確認しても、その企業が成功するかどうかは分かりません。665社のうち、プラスの出口が公表されているのは数件です。確認は、損をしないためではなく、納得して出すためのものです。分からないまま出した金額は、結果がどうであれ後悔の対象になります。

申し込んでから回収までに、何が起きるか

株式投資型は、申し込んで終わりではありません。 むしろ申し込んだあとの時間が長い種別です。 665社のデータと公表事例から、実際の流れと所要時間を並べます。

途中で気が変わっても、降りられない

他の3種別にも中途解約の制限はありますが、期限が来れば終わります。 株式投資型には終わりの日付がありません。 未上場株式に流通市場がないため、売りたくても相手がいない。 「やめる」という選択肢が存在しない——この点が、資金の性格を決めます。

生活資金を充てないでください

運用期間が決まっている不動産型や融資型でも同じことは言えますが、株式投資型は期限そのものが存在しない点で質が違います。数年後に使う予定のある資金、生活費、教育費は充てないでください。無くなっても生活が変わらない額であることが、この種別に参加する前提条件です。

よくある誤解を、データで解く

株式投資型についてよく言われる説明のうち、 当サイトが集めた839件のデータや公表事例と食い違うものを並べます。

誤解1:当たれば10倍になる

公表されている回収事例11件の中央値は1.4倍、最大は4.4倍です。 10倍の事例は公表されていません。 82%が2倍未満で、1.1倍前後の事例もあります。 「10倍」は、この種別の実績ではなくベンチャー投資一般のイメージです。

誤解2:IPOすれば大きく儲かる

公表されている出口のうちIPOは琉球アスティーダスポーツクラブの1件です。 東京プロマーケットへの上場で、基準の評価額は募集時の1.4倍でした。 上場=高倍率ではありません。市場区分によって、上場後の流動性も価格形成もまったく違います。 2倍を超えた3件は、いずれもIPOではなくM&Aでした。

誤解3:事業者が審査しているから安全

5社はいずれも金融商品取引業者で、日本証券業協会の自主規制の下にあります。 審査は実在します。しかし審査は「事業が成功するかの保証」ではありません。 実際、集計した中には倒産が4件含まれています。 審査が見るのは、開示が適切か、募集の手続きが法令に沿っているかです。

誤解4:少額だからリスクも小さい

最低投資額は5万〜10万円で、金額としては小さい。 しかし損失の確率は金額と無関係です。 不動産型のように優先劣後で守られる構造はなく、担保もありません。 出した金額がそのままゼロになりうる——確率の話であって、金額の話ではありません。

誤解5:途中で売れる

売れません。未上場株式には流通市場がなく、 事業者が買い取る仕組みも基本的にありません。 相対で売買する場合も、発行企業の承認(譲渡制限)が必要なことがほとんどです。 出口が来るまで、持ち続ける以外の選択肢はありません。

誤解6:配当がもらえる

未上場のスタートアップは、利益が出ても配当に回さず事業へ再投資します。 保有中の現金収入はゼロが前提です。 想定利回りという項目が存在しないのは、このためです。

誤解7:税金は源泉徴収で終わる

不動産型・融資型の分配金は20.42%が源泉徴収され、多くの人は申告不要です。 株式投資型は源泉徴収されません。 回収して利益が出た年は自分で確定申告します(一般株式等の譲渡所得、20.315%)。 エンジェル税制の控除も申告して初めて受けられます。

誤解8:どの事業者を選ぶかが重要

5社しかなく、全社が同じ自主規制の下にあります。 違いは投資者保護基金の加入、最低投資額、取扱い分野程度です。 しかも直近で新規案件が出ているのは実質2社。 時間をかけるべきは事業者選びではなく、案件そのものの審査です。

この種別を一文でいうと

665社が資金を集め、回収が公表されたのは十数件。中央値1.4倍。確率の低い出来事に、少額で、長期間つきあう投資です。その前提を受け入れられるなら、エンジェル税制を含めて検討する価値があります。

5社を、実績の数字で並べ直す

比較表には最低投資額や登録の有無を載せました。 ここでは実際に扱った案件から5社を見ます。 何件通し、どの分野に強く、いくらの規模を扱ってきたか。 公表資料ではなく、募集ページを集計した数字です。

FUNDINNO|市場の8割を1社で扱う

取扱案件

成立455件/不成立173件(成立率72%)。調達額の合計は142.7億円。

696件
調達した企業

上位分野は医療・ヘルスケア・バイオ(70社)、IT・ソフトウェア(66社)。

556社
1社あたりの調達額

企業価値(プレバリュー)の中央値は3.3億円。

2,961万円中央値

2017年に国内で最初に始めた事業者で、案件数は他の4社を合わせた数の5倍以上です。 投資者保護基金に加入している唯一の社でもあります。

分野の偏りは小さく、医療・ヘルスケア・バイオから食・農林水産まで広く扱っています。 案件数が多いということは、選べるということと、玉石混交だということの両方を意味します。 成立率72%は5社の中では高くありません。 これは審査が緩いという意味ではなく、母数が多いぶん、通らない案件も多く出ていると読むのが自然です。

イークラウド|件数は少ないが、成立率が高い

取扱案件

成立47件/不成立6件。成立率89%は5社で最も高い水準です。

62件
調達した企業

上位分野は医療・ヘルスケア・バイオ、プラットフォーム・その他。

54社
企業価値の中央値

1社あたりの調達額は2,490万円。5社で最も高い評価水準です。

4.8億円プレバリュー

2020年開始。大和証券グループとの資本業務提携が知られています。 案件数はFUNDINNOの1割程度ですが、成立率89%は突出しています。

プレバリューの中央値が4.8億円と、全体の中央値(3.5億円)より高い。 もう少し進んだ段階の企業を、少数だけ扱うという性格が数字に出ています。 評価額が高いということは、同じ出口なら倍率が伸びにくいということでもあります。 入口の価格が倍率を決めるという観点からは、相反する読み方ができます。

ユニコーン|2022年を最後に新規募集が止まっている

取扱いは40件、成立25件。最後の募集は2022年10月です。 登録は残っていますが、新規に投資できる案件は出ていません。 すでに投資している人にとっては、事業報告と出口の取扱いが続くかどうかが論点になります。

CF Angels|2024年以降の新規募集を確認できていない

取扱いは36件、成立21件。1社あたりの調達額の中央値は1,920万円で、 5社の中では小さめの案件を扱ってきました。最後に確認できた募集は2024年11月です。

AngelNavi|案件数が5件

取扱いは5件のみで、いずれも成立しています。 規模としては、5社の中で例外的に小さい。最後の募集は2023年5月です。

「5社比較」の実態

2026年9月時点で新規案件が出ているのはFUNDINNOとイークラウドの2社です。残る3社は登録を維持していますが、投資できる案件がありません。口座を開く先を選ぶという意味では、実質的に2社の比較です。そしてその2社は、案件数と成立率・評価水準で性格がはっきり分かれています。

どちらの性格を選ぶか

FUNDINNOイークラウド
案件数696件62件
成立率72%89%
1社あたり調達額(中央値)2,961万円2,490万円
企業価値(中央値)3.3億円4.8億円
投資者保護基金加入未加入
選択肢の数多い(分野も広い)少ない(絞られている)
向いている読み方自分で案件を選別したい人件数を絞って見たい人

どちらが優れているという話ではありません。 案件を自分で選別する前提なら母数の多い方が、選別を減らしたいなら絞られている方が噛み合います。 ただし、どちらを選んでも出口が来ない可能性が最も高いという前提は変わりません。

この記事に出てきた言葉

株式投資型の募集ページには、他の3種別では使われない言葉が並びます。 この記事で使った用語を、投資家がどう使うかという観点で定義します。

プレバリュー(Pre-money)

今回の調達前の企業価値。募集ページに書かれている評価額は通常これです。665社の中央値は3.5億円でした。

ポストバリュー(Post-money)

プレバリュー+今回の調達額。自分の持分比率は、出資額÷ポストバリューで計算します。

普通株・優先株

優先株は、清算や売却のときに普通株より先に分配を受けられる株式です。個人投資家に割り当てられるのは普通株が中心で、既存のVCが優先株を持っている場合、同じ出口でも受け取る順番が違います。

譲渡制限

株式を他人に譲るとき、発行企業の承認が要るという定めです。未上場株式のほとんどに付いています。売りたい相手が見つかっても、承認されなければ譲れません。

ラウンド(シード/シリーズA)

資金調達の段階を指す言い方です。株式投資型で扱われるのはシードからアーリーの段階が中心で、その後の大型調達はVCや証券会社の領域になります。

ダウンラウンド

前回より低い株価で調達すること。21%の企業が複数回募集しているこの種別では、2回目の株価が前回を下回っていないかが重要な確認点になります。

エンジェル税制

一定の要件を満たす未上場企業へ投資した年に、所得税の負担が軽くなる制度です。優遇措置A・B・プレシード特例の3種類があります。詳しくはこちら。

投資者保護基金

証券会社が破綻したときに、預けた資産を1人1,000万円まで補償する仕組みです。補償するのは預けた資産であって、株式の価値ではありません。5社のうち加入しているのはFUNDINNOだけです。

適合性の原則

金融商品取引業者が、顧客の知識・経験・財産・目的に照らして不適当な勧誘をしてはならないという規制です。申込時に年収や投資経験を聞かれるのは、この義務のためです。

第一種少額電子募集取扱業務

株式投資型クラウドファンディングを行うための登録区分です。登録に加えて日本証券業協会への加入が必須で、これが国内5社という数の理由になっています。

株主名簿

誰が何株持っているかの記録です。株券は発行されず、名簿への記載が保有の証明になります。

EXIT(出口)

投資した資金が現金に戻る出来事。IPO、M&A、事業会社や自社による買取のいずれかです。公表されている11件では、2倍を超えた3件はすべてM&Aでした。

用語の一般的な定義は用語集にまとめています。 この記事の文脈で押さえるべきなのは、どの言葉も「価格」か「順番」か「時間」のどれかに効くという点です。 プレバリューは価格に、優先株は順番に、譲渡制限とラウンドは時間に効きます。 募集ページの12項目は、この3つを確認する作業だと考えてください。

株式投資型を選ぶメリット

当たれば倍率が大きい

上場や売却が実現した場合のリターンは、不動産型や融資型の年数%とは桁が違います。分布の右側を取りに行く投資です。

エンジェル税制で所得控除を使える

対象案件に投資すると、その年の総所得から一定額を控除できる場合があります。実質的な取得コストが下がります。

審査の壁が高い分、事業者の質が揃っている

日本証券業協会への加入が必須で、5社すべてが同じ自主規制の下にあります。事業者選びで迷う余地が小さいのは、この種別だけの利点です。

覚悟しておくべきデメリット

分配金がまったく出ない

保有中に現金収入はありません。定期的な収入を目的とするなら、この種別は目的に合いません。

換金できるとは限らない

IPOもM&Aも起きなければ、株式は持ち続けるしかありません。途中で売る市場は存在しません。

回収まで5〜10年

時間の拘束が他の3種別と桁違いです。近く使う予定のある資金は絶対に充てないでください。

運営会社の上場区分で見た株式投資型5社の全数表

対象は掲載している株式投資型5社。これを運営会社の上場区分の大きい順にすべて並べます。うち運営会社の上場区分を確認できたのは2社、残り3社は公表がないか確認中で、表の末尾にまとめています。順位を付けた紹介ではなく、対象すべてを同じ列で見せる表です。気になっている会社があれば、まずここで位置を確かめてください。

FUNDINNO3イークラウド2
  • FUNDINNO3
  • イークラウド2
運営会社の上場区分の大きいほうから2社。棒の長さがそのまま数値の大きさです。
#サービス上場区分運営会社設立資本金想定利回り劣後
1FUNDINNO上場株式会社FUNDINNO————
2イークラウド上場グループイークラウド株式会社————
3ユニコーン確認中株式会社ユニコーン————
4CF Angels確認中株式会社CFスタートアップス————
5AngelNavi確認中エクイティファンディング株式会社————
横にスクロールすると残りの列が見えます

運営会社の上場区分の分布:5社はどの帯に何社いるか

5社を運営会社の上場区分の帯で仕分けし、社数を数えました。いちばん社数が多いのは公表なし・確認中の3社で、全体の60%を占めます。上位10社だけを見ていると、その数字が標準のように感じられます。けれども実際には、多くの会社はこの表の厚いところに固まっています。各帯の平均利回りと平均運用期間も並べたので、運営会社の上場区分を動かすと他の条件がどう連れて動くのかも同じ表で追えます。

0231社上場グループ1社上場3社公表なし・確認中
  • 上場グループ1社
  • 上場1社
  • 公表なし・確認中3社
運営会社の上場区分の帯ごとの社数。いちばん高い棒が、この種別でいちばんありふれた水準です。
帯社数構成比平均利回り(上限)平均運用期間該当サービス
上場グループ1社20%——イークラウド
上場1社20%——FUNDINNO
公表なし・確認中3社60%——ユニコーン、CF Angels、AngelNavi
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運営会社の上場区分と最低投資額の関係

運営会社の上場区分で区切ったグループそれぞれについて、最低投資額がどうなっているかを集計しました。最低額は参加のしやすさです。この軸の良い側に少額の会社が固まっているのか、大口だけなのかで、実際に使えるかが変わります。この表では「上場グループ」の平均が10万円、「上場」の平均が10万円です。差が小さければ、運営会社の上場区分と最低投資額は独立に選べます。差が大きければ、片方を取った時点でもう片方はほぼ決まってしまうということです。

上場グループ10万円上場10万円
  • 上場グループ10万円
  • 上場10万円
運営会社の上場区分の帯ごとの最低投資額の平均。棒の長さがそろっていれば、2つは関係なく別々に選べます。きれいに増減していれば、片方を取るともう片方も決まります。
運営会社の上場区分の帯社数最低投資額の平均中央値最小最大帯内で最も高い帯内で最も低い
上場グループ1社10万円10万円10万円10万円イークラウドイークラウド
上場1社10万円10万円10万円10万円FUNDINNOFUNDINNO
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運営会社の上場区分と累計組成本数の関係

運営会社の上場区分で区切ったグループそれぞれについて、累計組成本数がどうなっているかを集計しました。本数は運用の場数です。条件が良い会社が新しい会社に偏っているなら、その条件はまだ検証されていない数字ということになります。この表では「上場グループ」の平均が62件、「上場」の平均が696件です。差が小さければ、運営会社の上場区分と累計組成本数は独立に選べます。差が大きければ、片方を取った時点でもう片方はほぼ決まってしまうということです。

上場グループ62件上場696件
  • 上場グループ62件
  • 上場696件
運営会社の上場区分の帯ごとの累計組成本数の平均。棒の長さがそろっていれば、2つは関係なく別々に選べます。きれいに増減していれば、片方を取るともう片方も決まります。
運営会社の上場区分の帯社数累計組成本数の平均中央値最小最大帯内で最も高い帯内で最も低い
上場グループ1社62件62件62件62件イークラウドイークラウド
上場1社696件696件696件696件FUNDINNOFUNDINNO
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掲載5社の全項目カルテ

株式投資型は事業者の数が5社と限られるので、ランキングで上位だけを見るより、全社の項目をそのまま並べたほうが早く比較できます。各社について、条件の数値だけでなく運営会社・登録番号・手数料・公的一覧での確認結果まで同じ並びで載せました。空欄は公表がないか当サイトで確認できていない項目です。

FUNDINNO

項目内容
運営会社株式会社FUNDINNO
設立—
資本金—
代表者的な企業
所在地—
上場区分上場
サービス開始2017年4月
登録・許認可第一種少額電子募集取扱業務
登録番号関東財務局長(金商)第2957号
想定利回り—
運用期間—
最低投資額10万円
劣後出資—
募集方式確認中
累計組成696件
償還—
累計調達額142.7億円
元本毀損—
提携銀行—
入出金—
手数料—
公式サイトhttps://fundinno.com/
法人番号7010401121809
登記上の所在地東京都港区芝5丁目29番11号
金融庁一覧での確認関東財務局長(金商)第2957号(第一種)

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イークラウド

項目内容
運営会社イークラウド株式会社
設立—
資本金—
代表者—
所在地—
上場区分上場グループ
サービス開始2020年7月
登録・許認可第一種少額電子募集取扱業務
登録番号関東財務局長(金商)第3181号
想定利回り—
運用期間—
最低投資額10万円
劣後出資—
募集方式確認中
累計組成62件
償還—
累計調達額13.2億円
元本毀損—
提携銀行—
入出金—
手数料—
公式サイトhttps://ecrowd.co.jp/
法人番号7010001193125
登記上の所在地東京都千代田区大手町1丁目6番1号大手町ビルヂング4階
金融庁一覧での確認関東財務局長(金商)第3181号(第一種・第二種・投資運用業)

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ユニコーン

項目内容
運営会社株式会社ユニコーン
設立—
資本金—
代表者—
所在地—
上場区分確認中
サービス開始2019年7月
登録・許認可第一種少額電子募集取扱業務
登録番号関東財務局長(金商)第3110号
想定利回り—
運用期間—
最低投資額5万円
劣後出資—
募集方式確認中
累計組成40件
償還—
累計調達額10.1億円
元本毀損—
提携銀行—
入出金—
手数料—
公式サイトhttps://unicorn-cf.com/
法人番号1011001148958
登記上の所在地東京都渋谷区上原2丁目28番8号4B

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CF Angels

項目内容
運営会社株式会社CFスタートアップス
設立—
資本金—
代表者—
所在地—
上場区分確認中
サービス開始2020年8月
登録・許認可第一種少額電子募集取扱業務
登録番号関東財務局長(金商)第3000号
想定利回り—
運用期間—
最低投資額10万円
劣後出資—
募集方式先着
累計組成36件
償還—
累計調達額3.9億円
元本毀損—
提携銀行—
入出金—
手数料—
公式サイトhttps://cfangels.jp/
法人番号6010001167922
登記上の所在地東京都中央区新川1丁目21番2号
金融庁一覧での確認関東財務局長(金商)第3000号(第一種)

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AngelNavi

項目内容
運営会社エクイティファンディング株式会社
設立—
資本金—
代表者飯田 正之
所在地〒107-6012 東京都港区赤坂1丁目12-32
上場区分確認中
サービス開始2020年2月
登録・許認可第一種少額電子募集取扱業務
登録番号関東財務局長(金商)第3146号
想定利回り—
運用期間—
最低投資額10万円
劣後出資—
募集方式確認中
累計組成5件
償還—
累計調達額5,058万円
元本毀損—
提携銀行—
入出金—
手数料—
公式サイトhttps://www.angel-navi.com/
法人番号2010401134419
登記上の所在地東京都港区赤坂1丁目12番32号
金融庁一覧での確認関東財務局長(金商)第3146号(第一種)

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種別をまたいで、運営会社の上場区分の全社60社を1本に並べる

ここまでは株式投資型のなかだけで比べてきました。最後に、種別の壁を外して運営会社の上場区分が確認できる60社を1本の順位に並べます。★が付いているのがこの記事で扱っている株式投資型の2社です。上位20位のうち1社がこの種別でした。運営会社の上場区分だけで選ぶなら他の種別のほうが良いのか、それともこの種別が強い領域なのかが、この1表で分かります。ただし種別が違えば仕組みもリスクも違うので、数字の並びだけで乗り換えを決めないでください。

CREAL3 不動産型利回りくん3 不動産型TSON FUNDING3 不動産型ジョイントアルファ3 不動産型GALA FUNDING3 不動産型信長ファンディング3 不動産型センス・オーナーズ3 不動産型LSEEDクラファン3 不動産型TREC Funding3 不動産型B-Den3 不動産型タスキFunds3 不動産型GoodComFund3 不動産型FC FUNDING3 不動産型KORYO Funding3 不動産型Funds3 融資型Bankers3 融資型COOL3 融資型FUNDINNO3 株式投資型Rimple2 不動産型REALE2 不動産型
  • CREAL3 不動産型
  • 利回りくん3 不動産型
  • TSON FUNDING3 不動産型
  • ジョイントアルファ3 不動産型
  • GALA FUNDING3 不動産型
  • 信長ファンディング3 不動産型
  • センス・オーナーズ3 不動産型
  • LSEEDクラファン3 不動産型
  • TREC Funding3 不動産型
  • B-Den3 不動産型
  • タスキFunds3 不動産型
  • GoodComFund3 不動産型
  • FC FUNDING3 不動産型
  • KORYO Funding3 不動産型
  • Funds3 融資型
  • Bankers3 融資型
  • COOL3 融資型
  • FUNDINNO3 株式投資型
  • Rimple2 不動産型
  • REALE2 不動産型
運営会社の上場区分の上位20社を種別をまたいで並べたもの。この種別がこの軸で強いのかどうかが分かります。
#サービス種別運営会社の上場区分想定利回り運用期間最低額劣後
1CREAL不動産型33–6〜36ヶ月1万円案件による
2利回りくん不動産型33–63–12ヶ月1万円5–30%
3TSON FUNDING不動産型35.5–6.54–12ヶ月10万円10–20%
4ジョイントアルファ不動産型33–56–12ヶ月1万円3–50%
5GALA FUNDING不動産型336ヶ月1万円30%
6信長ファンディング不動産型35–102–12ヶ月1万円20–30%
7センス・オーナーズ不動産型312–15—10万円61%
8LSEEDクラファン不動産型3————
9TREC Funding不動産型3平均6.5平均24ヶ月1万円—
10B-Den不動産型3平均3平均5ヶ月10万円—
11タスキFunds不動産型3平均4.85–8ヶ月10万円—
12GoodComFund不動産型3平均4平均180ヶ月——
13FC FUNDING不動産型32–54–11ヶ月1万円—
14KORYO Funding不動産型34.56–18ヶ月10万円—
15Funds融資型31–103–50ヶ月1円—
16Bankers融資型32.7–12.33–27ヶ月1万円—
17COOL融資型3—10–11ヶ月1万円—
18FUNDINNO株式投資型 ★3——10万円—
19Rimple不動産型22.7–4.06ヶ月1万円30%
20REALE不動産型26.56ヶ月1万円30%
21大家どっとこむ不動産型23.5–103–12ヶ月1万円10–30%
22Property+不動産型23–102–16ヶ月1万円4–70%
23プレファン不動産型23.9–4.06ヶ月1万円—
24A funding不動産型2平均7.6平均11ヶ月——
25PARTNERS Funding不動産型2平均8平均3ヶ月1万円30%
26bitREALTY不動産型22.2–2.5平均12ヶ月——
27AGクラウドファンディング融資型21–106–24ヶ月1万円—
28OwnersBook融資型24.9–7.58–41ヶ月1万円—
29J.LENDING融資型25.0–5.55–11ヶ月——
30Funvest融資型23.5–3.656–10ヶ月10万円—
31高島屋ファンディング融資型2————
32イークラウド株式投資型 ★2——10万円—
33COZUCHI不動産型14–103–120ヶ月1万円約20%
34利回り不動産不動産型14–126–12ヶ月1万円5–10%
35TECROWD不動産型1平均10.016–36ヶ月10万円5–10%
36Victory Fund不動産型18–186–12ヶ月1万円1–9.2%
37みんなの年金不動産型18.06–12ヶ月10万円平均9.3%
38FANTAS funding不動産型15–62–12ヶ月1万円約20%
39DARWIN funding不動産型15–85–10ヶ月1万円10–20%
40ASSECLI不動産型14–83–6ヶ月1万円5–20%
41トモタク不動産型15–103–12ヶ月1万円10%
42FUNDROP不動産型14–83–12ヶ月1万円20–30%
43汐留ファンディング不動産型18–106–12ヶ月1万円10–20%
44SOLS不動産型12.5–123–12ヶ月5万円6–30%
45わかちあいファンド不動産型15–104–12ヶ月10万円10–20%
46BATSUNAGU不動産型16–101–12ヶ月1万円9–10%
47えんfunding不動産型12–43–12ヶ月1万円20%
48ゴコウファンド不動産型15–8数ヶ月–数年1万円10–40%
49ちょこっと不動産不動産型13.9–4.34–10ヶ月1万円30%
50みらファン不動産型15.5–8.0〜12ヶ月1万円15–20%
51ヤマワケエステート不動産型115–25.82–9ヶ月1万円—
52不動産BANK不動産型16以上11–12ヶ月1万円—
53ハロー! RENOVATION不動産型110前後—5万円7.7–18.9%
54iRD不動産型1平均3.7平均3ヶ月—40%
55CROWD BUILDS不動産型110–112–5ヶ月——
56DAIMLAR FUND不動産型1平均8平均12ヶ月——
57エードMYバンク不動産型15.2–5.5平均22ヶ月10万円—
58VERFUND不動産型1平均5平均6ヶ月10万円30%
59Beginners Cloud不動産型1平均7平均12ヶ月1万円—
60CAPIMA融資型14.2–11〜12ヶ月1万円—
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4つの種別を同じ物差しで並べる

株式投資型だけを見ていると、その水準が普通なのかどうかが分かりません。掲載している110社を4つの種別に分けて、同じ項目で並べました。利回り・期間・最低額・劣後・実績本数のどれを見ても、種別による差のほうが同じ種別のなかの会社間の差より大きいことが分かります。つまり最初に決めるべきは会社ではなく種別です。株式投資型がこの表のなかでどの位置にあるかを見てから、社の比較に進んでください。

不動産型8.4%融資型8.6%ファンド型(事業型)21.0%
  • 不動産型8.4%
  • 融資型8.6%
  • ファンド型(事業型)21.0%
種別ごとの平均利回り(上限)。同じ種別のなかの差より、種別のあいだの差のほうが大きいことが分かります。
種別掲載社数平均利回り(上限)利回りレンジ平均運用期間最低投資額の中央値劣後の平均累計組成の合計
不動産型80社8.4%2.5〜25.8%18ヶ月1万円28%(50社)1,220件
融資型20社8.6%3.65〜14%24ヶ月1万円——
株式投資型(この記事)5社———10万円—839件
ファンド型(事業型)5社21.0%12〜30%6ヶ月10万円——
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対象社の登録番号を、公的な一覧と突き合わせる

条件の数字の前に、事業者として届け出があるかどうかを見ておきます。対象5社について、各社が自分のサイトに書いている登録番号と、金融庁の金融商品取引業者登録一覧・国土交通省の不動産特定共同事業者許可一覧・gBizINFO(経済産業省)の法人番号を突き合わせました。どれかで確認が取れたのは4社です。「確認中」は社名の表記ゆれで機械的に一致しなかったものを含みます。登録がないという意味ではありませんが、投資する前にご自身でも一覧を引いておくことをおすすめします。

金融庁の一覧で確認4社国交省の一覧で確認0社どちらでも確認できず1社
  • 金融庁の一覧で確認4社
  • 国交省の一覧で確認0社
  • どちらでも確認できず1社
対象5社のうち、公的な一覧で確認が取れた数。「確認できず」は社名の表記ゆれで一致しなかったものを含みます。
サービス公表されている登録番号公的一覧での確認業の種別不特法の号数法人番号登記上の商号
FUNDINNO関東財務局長(金商)第2957号金商業者一覧第一種—7010401121809株式会社FUNDINNO
イークラウド関東財務局長(金商)第3181号金商業者一覧投資運用業、第一種、第二種—7010001193125イークラウド株式会社
ユニコーン関東財務局長(金商)第3110号確認中——1011001148958株式会社ユニコーン
CF Angels関東財務局長(金商)第3000号金商業者一覧第一種—6010001167922株式会社CFスタートアップス
AngelNavi関東財務局長(金商)第3146号金商業者一覧第一種—2010401134419エクイティファンディング株式会社
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対象社を運営している会社

数字を出しているのは会社です。その会社の素性を並べます。対象5社の運営会社について、設立年・資本金・代表者・所在地をまとめました。資本金は大きいほど安全という単純な指標ではありませんが、集める金額に対して会社の規模が極端に小さくないかは見ておく価値があります。代表者名と所在地は、登記や他の事業との関係を自分で調べるときの入口になります。

サービス運営会社設立資本金代表者上場区分所在地
FUNDINNO株式会社FUNDINNO——的な企業上場—
イークラウドイークラウド株式会社———上場グループ—
ユニコーン株式会社ユニコーン———確認中—
CF Angels株式会社CFスタートアップス———確認中—
AngelNaviエクイティファンディング株式会社——飯田 正之確認中〒107-6012 東京都港区赤坂1丁目12-32
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掲載サービスについて、よく調べられている点

運営会社の上場区分で上位に入った5社について、検索でよく調べられている項目を1社ずつ答えます。答えはすべて各社の公表値で、当サイトの推測は入れていません。公表がない項目は「非公表」と書いています。

FUNDINNOの運営会社はどこですか。

株式会社FUNDINNOです。上場です。登録番号は関東財務局長(金商)第2957号です。

FUNDINNOに元本割れの実績はありますか。

公表されている累計組成は696件、FUNDINNOは元本毀損の件数を公表していません。数字の基準日は2026年5月募集開始分までです。過去に毀損がないことは、今後の案件を保証するものではありません。

イークラウドの運営会社はどこですか。

イークラウド株式会社です。上場グループです。登録番号は関東財務局長(金商)第3181号です。

イークラウドに元本割れの実績はありますか。

公表されている累計組成は62件、イークラウドは元本毀損の件数を公表していません。数字の基準日は2026年5月募集開始分までです。過去に毀損がないことは、今後の案件を保証するものではありません。

ユニコーンの運営会社はどこですか。

株式会社ユニコーンです。確認中です。登録番号は関東財務局長(金商)第3110号です。

ユニコーンに元本割れの実績はありますか。

公表されている累計組成は40件、ユニコーンは元本毀損の件数を公表していません。数字の基準日は2026年5月募集開始分までです。過去に毀損がないことは、今後の案件を保証するものではありません。

CF Angelsの運営会社はどこですか。

株式会社CFスタートアップスです。確認中です。登録番号は関東財務局長(金商)第3000号です。

CF Angelsに元本割れの実績はありますか。

公表されている累計組成は36件、CF Angelsは元本毀損の件数を公表していません。数字の基準日は2026年5月募集開始分までです。過去に毀損がないことは、今後の案件を保証するものではありません。

AngelNaviの運営会社はどこですか。

エクイティファンディング株式会社です。確認中です。登録番号は関東財務局長(金商)第3146号です。

AngelNaviに元本割れの実績はありますか。

公表されている累計組成は5件、AngelNaviは元本毀損の件数を公表していません。数字の基準日は2026年5月募集開始分までです。過去に毀損がないことは、今後の案件を保証するものではありません。

この記事のデータの出どころと、できていないこと

この記事は、株式投資型5社のうち掲載している5社にしぼって集計しています。株式投資型全体をひとつの表で見たいときは、ランキングのページに全社を並べてあります。運営会社の上場区分については、この5社のうち2社から数値が取れました。集計に使ったのは、各社の公式サイトの公表値に加えて、金融庁の金融商品取引業者登録一覧(Excel)と国土交通省の不動産特定共同事業者許可一覧(PDF)、gBizINFO(経済産業省)の法人番号と登記上の商号です。取得日は2026年10月19日で、週に一度更新しています。

できていないことも書いておきます。第一に、運営会社の上場区分の定義は各社に委ねられていて、統一された基準がありません。横に並べた数字が厳密に同じものを指しているとは限りません。次に、公表値の更新タイミングがそろっておらず、基準日が数ヶ月ずれている数字が混ざっています。また、社名の表記ゆれで公的一覧と機械的に一致しなかった会社が残っています。そして償還後の実績は各社の開示方針がばらばらで、横並びの集計ができていません。ここは運用終了レポートの取得で順次埋めていきます。

数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。最終的な判断は、各社の交付書面と目論見書を読んだうえで行ってください。

よくある質問

案件はどれくらいの頻度で出ますか?

5社合計の取扱いは839件で、ピークは2021年の165件でした。直近は年99件前後です。ただし新規募集が確認できるのはFUNDINNOとイークラウドの2社で、残る3社は募集が止まっています。案件が少ないため、意図した分散を作りにくい種別です。

申し込めば必ず投資できますか?

いいえ。集計した759件のうち206件(約27%)は目標額に届かず不成立でした。不成立の場合、申込金は返還されます。逆に人気案件は募集開始から短時間で上限に達することがあります。

どの分野の案件が多いですか?

最も多いのは医療・ヘルスケア・バイオで115件です。成立率で見ると金融・フィンテックが最も高く、広告・メディア・エンタメが最も低い。ただし成立率は資金の集まりやすさであって、回収できるかどうかとは別の指標です。

同じ企業が何度も募集していますが、問題ありませんか?

665社のうち140社(21%)が2回以上募集しています。最多は5回です。問題かどうかは、2回目の株価が1回目より上がっているかで判断してください。同額または下がっている場合、前回の投資家は含み損の状態にあります。

1案件にはどれくらいの人が投資していますか?

投資家数が公表されている444社では、中央値156人、最大591人でした。1社あたりの調達額は中央値2,788万円です。未上場企業にとっては株主が一気に数百人増えることになり、その後の資本政策に影響します。

株式投資型クラウドファンディングは本当に5社だけですか?

はい。日本証券業協会が公表している「株式投資型クラウドファンディング業務を行う金融商品取引業者」の一覧が全数で、記事作成時点で5社です。第一種少額電子募集取扱業務の登録に加えて協会加入が必須のため、参入が極端に少ない種別です。新規参入があれば更新します。

利回りは何%ですか?

この種別に利回りという概念はありません。未上場企業は利益を配当に回さず事業に再投資するため、保有中の分配金がゼロだからです。リターンはIPO・M&A・買取が起きた場合の売却差益のみです。

実際のリターンはどれくらいですか?

公表されている回収事例11件では、倍率の中央値が1.4倍、最大4.4倍、最小1.07倍でした。11件中9件が2倍未満です。ただしこれは回収できた案件だけの数字で、倒産した案件や回収の目処が立たない案件は含まれていません。期待値としては読めない数字です。

いくらから投資できますか?

5万円から10万円前後が一般的です。掲載5社のなかではユニコーンの5万円が最も低い水準です。同一企業への投資は原則として年間50万円までに制限されています。

年間50万円の上限は投資総額の上限ですか?

いいえ。上限がかかるのは発行者ごとです。5社の別々の企業に10万円ずつ出せば合計50万円ですが、上限には触れていません。10社に50万円ずつ、合計500万円も制度上は可能です。

途中で解約できますか?

できません。未上場株式には流通市場がないため、解約できないというより売る相手が存在しません。一部の事業者は未上場株のセカンダリ市場を運営していますが、いつでも売れることを保証するものではありません。

会社が倒産したらどうなりますか?

株式は無価値になります。株主は債権者より後順位のため、原則として回収はありません。損失は出資額までで、それを超えて請求されることはありません。

投資者保護基金に入っていれば安心ですか?

基金が補償するのは、証券会社が破綻して預けた資産が返ってこない場合です。投資した未上場株式そのものの値下がりや無価値化は対象外です。事業者リスクには効きますが、案件リスクには効きません。5社のうち加入しているのはFUNDINNOのみです。

エンジェル税制とは何ですか?

一定の要件を満たすベンチャー企業へ投資した個人に、所得控除などの優遇を認める制度です。優遇措置A・B・プレシード特例の3種類があり、対象かどうかは案件ごとに明示されています。控除を受けるには確定申告が必要です。

エンジェル税制を使うと税金が減りますか?

投資した年の税負担は減ります。ただし優遇措置AとBでは、控除した分だけ株式の取得価額が減額されるため、将来売却したときの譲渡益が増えます。税金が消えるのではなく、払うタイミングが後ろにずれる性格の制度です。プレシード・シード特例の非課税枠は例外です。

税金の扱いは他の3種別と違いますか?

違います。不動産型・融資型・ファンド型の分配金は原則として雑所得で、給与所得との損益通算ができません。株式投資型の売却損益は上場株式等と同じ申告分離課税ではなく一般株式等の譲渡所得に区分され、同じ区分内での通算が可能です。損失が出たときの扱いが異なります。

手数料はかかりますか?

投資家側の口座開設・維持・投資申込は無料とする事業者が一般的です。手数料は資金を調達する企業側が負担する構造になっています。ただし出金手数料などの実費が発生する場合があります。

募集が不成立になったらどうなりますか?

目標額に達しなかった場合、案件は不成立となり出資金は返還されます。投資家に損失は生じません。

なぜIPO事例がTOKYO PRO Marketばかりなのですか?

TOKYO PRO Marketはプロ投資家向けの市場で、東証グロースなどに比べて上場基準が緩やかです。株式投資型で調達する企業の規模では、まずここを目指すのが現実的な経路になっているためと考えられます。ただし一般の個人が自由に売買できる市場ではありません。

不動産型と併用すべきですか?

目的が違うため、比べる対象ではありません。分配を得たいなら不動産型や融資型、分布の右側を取りに行きたいなら株式投資型です。回収まで数年かかる前提で、余剰資金の一部を充てる位置づけが現実的です。

まとめ

公表データが示していること

この記事で最も重要なのは、回収事例11件の分布です。 中央値1.4倍、11件中9件が2倍未満。IPOと呼べる事例はすべてTOKYO PRO Marketでした。 「未上場株は当たれば100倍」という語られ方と、公表されている実績は一致していません。

しかも、この数字は回収できた案件だけを集めたものです。 倒産した案件、何年も動かない案件は分母に入っていません。 実際の期待値は、この分布より確実に低くなります。

それでもこの種別を選ぶ理由があるとすれば

上限が固定されていないことです。不動産型や融資型は、想定利回りが上限として決まっています。 株式投資型にはその天井がありません。分布の右側——4.4倍のような事例——は、他の3種別では構造上起こりえません。

そしてエンジェル税制があります。 投資した年の所得控除は、値上がりとは独立したリターンです。 中央値1.4倍という水準では、税の優遇を含めて初めて期待値が成立するケースがあります。 対象案件かどうかは必ず確認してください。

始めるなら

事業者選びに時間をかける意味は小さい種別です。5社しかなく、全社が同じ自主規制の下にあります。 違いは投資者保護基金の加入、登録業務の幅、最低投資額くらいです。 労力は案件そのものの審査に向けてください。とくに株価の算定根拠は、 誰も検証してくれない代わりに、リターンを最も左右します。

そして、回収まで数年かかり、何も起きない可能性が最も高いという前提を受け入れられる資金でだけ行ってください。 4種別の違いを押さえたうえで、余剰資金の一部を充てる位置づけが現実的です。

自分の数字で確かめる:分けて買うと安心?

はじめての人へ

1つの案件に全部入れず、いくつかに分けて買うと、1件で損が出たときの痛みが小さくなります。

分けて減るのは「1件の事故」の影響です。金利の上昇や不動産価格の下落のように、すべての案件に同時に効く損は、件数を増やしても減りません。同じ事業者の案件を何件買っても、事業者の倒産には備えられません。

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