01雑所得とは
雑所得は、所得税法が定める10の所得区分のうち、他のどれにも当てはまらないものです。匿名組合契約に基づく利益の分配は、この区分になります。
雑所得には2つの制限があります。他の所得と損益通算できないことと、損失を翌年に繰り越せないことです。損が出ても、同じ年の他の雑所得とだけ相殺できます。
この制限が、投資型クラウドファンディングの実務でいちばん効く不利です。損が出ても税で取り返せないので、損そのものを小さくするしかありません。分散の理由が、税制の側からも裏づけられます。
02雑所得は、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 確定申告書 | 収入金額等「雑」「その他」 | ここに書く |
| 年間取引報告書 | 「匿名組合分配金」 | 所得区分の判断 |
| 契約締結前交付書面 | 税の取扱い | — |
| 他の雑所得 | 副業、暗号資産、原稿料など | 合算される |
03雑所得で、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| 損失を給与から引ける | 引けない |
| 損失を翌年に繰り越せる | 繰り越せない。その年で切り捨て |
| 株式の譲渡益と相殺できる | できない。区分が違う |
| 雑所得は税率が高い | 総合課税。その人の所得税率による |
| 20万円以下なら課税されない | 所得税の申告が不要なだけ。住民税はかかる |
04雑所得と一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。雑所得の実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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