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インフラファンドの分配金はどこから来るか|発電所・スポンサー・賃料・借入を有報で読む

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01先に結論

上場インフラファンド5本と、非公開化された3本の1口当たり分配金を、有報の「主要な経営指標等の推移」から期ごとにつなげました。前の期と比べた変化79回のうち、±3%未満にとどまったのは40回(51%)で、10%以上減った回は10回ありました。

10%以上減った10回を分けると、1口当たりの減り方が大きかったのは利益分配が6回、利益超過分配(減価償却費の一部を上乗せする分配)が3回でした。一方、±3%未満にとどまった40回のうち36回は、利益分配と利益超過分配が逆向きに動いて、1口当たりの額がそろっていました。

この記事では、期ごとの1口当たり分配金を、利益分配と利益超過分配に分けて並べ、減った回の中身を確かめます。

上場インフラファンドの賃料は、どの法人も「基本賃料(または最低保証賃料)」と「実績連動賃料」の2階建てです。基本賃料は発電量の予測から計算され、天気が悪くても原則として決まった額が入ります。実績連動賃料は実際の発電量で上下します。

違うのは、予測のどこまでを基本賃料にするかです。エネクスは予測(P50)の100%を基本にし、カナディアン・ソーラー・グリーンライト・ジャパン・インフラファンドは予測の70%、いちごグリーンはP85、東京インフラはP90という控えめな予測を基準にしています。直近の決算期の賃料に占める実績連動賃料の割合は、エネクス7%、カナディアン・ソーラー28%、東京インフラ13%、いちごグリーン11%、グリーンライト19%、ジャパン・インフラファンド31%でした。

実績連動の割合が高い法人ほど、天気で分配金が動きやすい仕組みです。この記事では、有報の賃貸借契約の文言と、発電所ごとの収支の表から、その仕組みを数字で確かめます。

太陽光発電所は、建てた時点で費用の大半を払い終え、その後は毎期、減価償却費という「現金が出ていかない費用」が利益を小さく見せます。インフラファンドの多くは、この減価償却費の一部を、利益を超える分配(利益超過分配)として投資主に払ってきました。

直近の期の分配金に占める利益超過分配の割合は、エネクス7%、カナディアン・ソーラー0%、東京インフラ11%、いちごグリーン51%、グリーンライト80%でした。

利益超過分配は、分配金を厚くする一方で、投資法人の出資(元手)を少しずつ返していることになります。この記事では、期ごとの当期純利益・減価償却費・分配金総額を並べ、利益超過分配がどれだけ使われてきたかを数えます。

上場インフラファンド5本のLTV(総資産に対する借入の比率)は、直近の有報で43.4%〜53.4%でした。J-REIT 57本を同じ考え方(借入金と投資法人債の合計÷総資産)で計算すると中央値は46.8%、最も高い法人で53.6%です。

エネクス(53.4%)より高いJ-REITは1本、グリーンライト(53.3%)より高いJ-REITは1本、いちごグリーン(52.9%)より高いJ-REITは2本、カナディアン・ソーラー(49.4%)より高いJ-REITは11本、東京インフラ(43.4%)より高いJ-REITは47本。J-REITの中央値を上回るのは4本、下回るのは1本で、「インフラファンドはJ-REITより高く借りている」と一括りにはできません。50%を超える3本はJ-REITのほぼ上限の水準、東京インフラはJ-REITの中央値より下です。

もう一つの違いは返し方です。FITの期間は減っていく一方なので、借入もFITの期間の中で分割して返していく形になっています。この記事では、期ごとのLTVの動きと、借入の利率・返済期限をFITの満了と並べます。

東証で買える上場インフラファンド5本の発電所96か所は、29の都道府県にあります。いちばん多いのは北海道(14か所)です。地域で見ると、発電出力の25%が九州に集まっています。

全国で運転中の50kW以上の太陽光(資源エネルギー庁の認定情報)と比べると、5本の発電出力の合計は全国の1.19%にあたります。インフラファンドは、日本の大きな太陽光発電所のごく一部を持っているにすぎません。

この記事は、各法人の有価証券報告書の「保有資産の概要」にある所在地(多くは市町村まで)を全部集めて数えたものです。

上場インフラファンドには、どれも「スポンサー」がいます。発電所を開発して投資法人に売り、多くの場合、その発電所の運営(オペレーター)も引き受け、資産運用会社の親会社でもある会社です。投資法人は、スポンサーから発電所を買い、スポンサー側の会社に貸して賃料を受け取る形が基本です。

有報の個別の概要で数えると、オペレーターの記載がある発電所138か所のうち、103か所で、法人ごとに1社のオペレーターがすべての発電所を運営しています。発電所の数は多くても、運営は1つのスポンサー・グループに集中しているということです。

この記事では、各法人のスポンサー・資産運用会社・オペレーター、スポンサーが持つ投資口の割合、パネルやパワーコンディショナーのメーカーまでを並べます。

上場インフラファンドでは、これまでに3本がTOB(公開買付け)で非公開化され、1本(カナディアン・ソーラー)には上場を保ったままの部分的なTOBがありました。非公開化の3件はいずれも、TOBの価格が直前の終値を10.26%〜21.27%上回り、投資法人は賛同し、応募を推奨しました。応募しなかった投資主の投資口は、その後の手続き(投資口の併合など)で金銭に替えられます。

つまり、上場インフラファンドが上場廃止になるとき、これまでの例では「ある日突然、価値がゼロになる」形ではなく、TOBの価格で買い取られて終わる形でした。ただし、その価格が自分の買値より高いとは限りません。

この記事では、4件の意見表明報告書と公開買付報告書から、価格・プレミアム・応募の数・その後の手続きを並べます。

上場インフラファンドの有価証券報告書は1本で数百ページあり、分配金の数字だけを見るなら決算短信で足ります。それでも有報を読む価値があるのは、発電所ごとの数字(FITの満了日・賃料の内訳・費用)と、賃料の決め方の契約の文言が載っているのは有報だけだからです。

この記事は、当サイトが5本(とジャパン・インフラファンド)の有報を機械で読んだ経験から、どこに何が書いてあるか、法人ごとにどこまで載っているかをまとめたものです。

02法人ごとの分配金の動き

法人期の数期間最初最高最低直近前期より減った回(0.5%超)いちばん減った期
エネクス12期2019年11月〜2026年5月5,980円6,000円2,000円2,185円3回2022年5月(-49.5%)
カナディアン・ソーラー17期2018年6月〜2026年6月2,350円3,903円2,350円3,041円4回2026年6月(-16.6%)
東京インフラ16期2018年12月〜2026年6月651円4,203円651円1,471円8回2019年12月(-47.8%)
いちごグリーン9期2018年6月〜2026年6月4,226円4,248円3,540円3,540円6回2026年6月(-8.9%)
ジャパン・インフラファンド11期2020年5月〜2025年5月1,171円3,145円1,171円2,000円4回2025年5月(-36.4%)
タカラレーベン・インフラ11期2017年5月〜2022年5月3,021円3,976円3,021円3,656円5回2019年11月(-11.2%)
日本再生可能エネルギーインフラ10期2017年7月〜2022年1月476円3,297円476円3,200円2回2020年7月(-2.2%)
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いちごグリーンは1年決算、グリーンライトは第1期が短い期間、エネクスは初期の期が1年決算です。運用日数が違う期どうしの比較は、1口当たり分配金の水準が変わって見えるので、表の「いちばん減った期」は運用日数の変化も合わせて確かめてください(次の節の表に載せています)。

03分配金:変化の大きさの分布

前期比回数割合
−20%未満68%
−20〜−10%45%
−10〜−3%1114%
−3〜3%4051%
3〜10%79%
10〜20%68%
+20%以上56%

前期比が±3%未満だった回が51%を占めます。賃料の多くが予測から決まる基本賃料であることに加え、そのうち36回は、利益分配が動いた分を利益超過分配が逆向きに埋めていました(どちらも1口あたり20円以上動いた回)。

04分配金:10%以上減った期の中身

法人期1口当たり分配金前期比主に減ったもの同時に起きたこと
エネクス2021年11月→2022年5月6,000→3,030円−49.5%利益超過分配の減少運用日数365→182日
東京インフラ2019年6月→2019年12月4,203→2,195円−47.8%——
東京インフラ2024年12月→2025年6月2,770→1,693円−38.9%利益分配の減少—
ジャパン・インフラファンド2024年11月→2025年5月3,145→2,000円−36.4%利益分配の減少—
エネクス2024年11月→2025年5月2,995→2,000円−33.2%利益超過分配の減少口数-4%
東京インフラ2020年6月→2020年12月3,900→2,898円−25.7%利益分配の減少口数+141%
東京インフラ2025年12月→2026年6月1,800→1,471円−18.3%利益分配の減少—
カナディアン・ソーラー2025年12月→2026年6月3,647→3,041円−16.6%利益分配の減少—
カナディアン・ソーラー2024年6月→2024年12月3,775→3,310円−12.3%利益超過分配の減少口数-3%
タカラレーベン・インフラ2019年5月→2019年11月3,826→3,397円−11.2%利益分配の減少—
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「主に減ったもの」は、1口当たり分配金の減少のうち、利益分配(当期純利益からの分配)と利益超過分配のどちらの減り方が大きかったかです。口数が増えた期は、公募増資で投資口が増えた期です(増資で取得した発電所の収益が1期に満たないと、1口当たりは薄まります)。口数が減った期は、自己投資口の取得・消却を行った期です。

05分配金:期ごとの全データ

表の「コード」は証券コードです:9286=エネクス、9284=カナディアン・ソーラー、9285=東京インフラ、9282=いちごグリーン、509A=グリーンライト、9287=ジャパン・インフラファンド、9281=タカラレーベン・インフラ、9283=日本再生可能エネルギーインフラ。

コード決算期前期の分配金当期の分配金前期比うち利益分配の増減うち利益超過分配の増減口数の増減
92862020年11月第3期5,980円6,000円+0.3%−857円+877円±0.0%
92862021年11月第4期6,000円6,000円±0.0%+170円−170円+280.2%
92862022年5月第5期6,000円3,030円−49.5%−797円−2,173円±0.0%
92862022年11月第6期3,030円3,000円−1.0%+95円−125円±0.0%
92862023年5月第7期3,000円3,000円±0.0%−907円+907円+19.0%
92862023年11月第8期3,000円3,000円±0.0%+597円−597円+34.1%
92862024年5月第9期3,000円2,994円−0.2%−211円+205円±0.0%
92862024年11月第10期2,994円2,995円±0.0%−40円+41円±0.0%
92862025年5月第11期2,995円2,000円−33.2%+293円−1,288円−3.6%
92862025年11月第12期2,000円2,000円±0.0%−445円+445円−1.8%
92862026年5月第13期2,000円2,185円+9.3%+876円−691円±0.0%
92842018年12月第3期2,350円3,600円+53.2%+241円+1,009円+26.9%
92842019年6月第4期3,600円3,650円+1.4%+1,290円−1,240円±0.0%
92842019年12月第5期3,650円3,650円±0.0%−763円+763円±0.0%
92842020年6月第6期3,650円3,700円+1.4%+682円−632円±0.0%
92842020年12月第7期3,700円3,700円±0.0%+107円−107円±0.0%
92842021年6月第8期3,700円3,700円±0.0%−323円+323円+67.2%
92842021年12月第9期3,700円3,750円+1.4%+126円−76円±0.0%
92842022年6月第10期3,750円3,903円+4.1%+1,001円−848円±0.0%
92842022年12月第11期3,903円3,750円−3.9%−765円+612円±0.0%
92842023年6月第12期3,750円3,750円±0.0%−543円+543円±0.0%
92842023年12月第13期3,750円3,750円±0.0%+472円−472円+16.8%
92842024年6月第14期3,750円3,775円+0.7%−54円+79円±0.0%
92842024年12月第15期3,775円3,310円−12.3%+288円−753円−2.6%
92842025年6月第16期3,310円3,281円−0.9%−393円+364円−2.4%
92842025年12月第17期3,281円3,647円+11.2%+730円−364円±0.0%
92842026年6月第18期3,647円3,041円−16.6%−606円±0円±0.0%
92852019年6月第3期651円4,203円+545.6%——±0.0%
92852019年12月第4期4,203円2,195円−47.8%——±0.0%
92852020年6月第5期2,195円3,900円+77.7%+1,601円+104円±0.0%
92852020年12月第6期3,900円2,898円−25.7%−2,153円+1,151円+141.3%
92852021年6月第7期2,898円3,262円+12.6%+1,740円−1,376円±0.0%
92852021年12月第8期3,262円3,036円−6.9%−890円+664円±0.0%
92852022年6月第9期3,036円3,080円+1.4%+1,004円−960円±0.0%
92852022年12月第10期3,080円3,017円−2.0%−515円+452円+61.3%
92852023年6月第11期3,017円2,800円−7.2%−434円+217円±0.0%
92852023年12月第12期2,800円2,822円+0.8%+110円−88円±0.0%
92852024年6月第13期2,822円2,900円+2.8%−14円+92円±0.0%
92852024年12月第14期2,900円2,770円−4.5%−88円−42円±0.0%
92852025年6月第15期2,770円1,693円−38.9%−790円−287円±0.0%
92852025年12月第16期1,693円1,800円+6.3%+1,024円−917円±0.0%
92852026年6月第17期1,800円1,471円−18.3%−326円−3円±0.0%
92822019年6月第4期4,226円3,865円−8.5%−366円+5円±0.0%
92822020年6月第5期3,865円3,802円−1.6%−68円+5円±0.0%
92822021年6月第6期3,802円3,922円+3.2%+115円+5円±0.0%
92822022年6月第7期3,922円4,248円+8.3%+326円±0円±0.0%
92822023年6月第8期4,248円4,095円−3.6%−179円+26円±0.0%
92822024年6月第9期4,095円4,065円−0.7%−169円+139円±0.0%
92822025年6月第10期4,065円3,885円−4.4%−203円+23円±0.0%
92822026年6月第11期3,885円3,540円−8.9%+250円−595円±0.0%
92872020年11月第2期1,171円2,977円+154.2%+1,933円−127円±0.0%
92872021年5月第3期2,977円2,950円−0.9%−1,080円+1,053円+83.7%
92872021年11月第4期2,950円2,953円+0.1%+851円−848円±0.0%
92872022年5月第5期2,953円2,980円+0.9%−871円+898円+62.4%
92872022年11月第6期2,980円3,005円+0.8%+551円−526円+14.9%
92872023年5月第7期3,005円2,980円−0.8%−773円+748円+49.3%
92872023年11月第8期2,980円3,010円+1.0%+609円−579円±0.0%
92872024年5月第9期3,010円2,855円−5.1%−748円+593円+17.1%
92872024年11月第10期2,855円3,145円+10.2%+1,031円−741円±0.0%
92872025年5月第11期3,145円2,000円−36.4%−898円−247円±0.0%
92812017年11月第4期3,021円3,586円+18.7%+102円+463円+138.7%
92812018年5月第5期3,586円3,976円+10.9%+389円+1円±0.0%
92812018年11月第6期3,976円3,871円−2.6%+9円−114円+17.5%
92812019年5月第7期3,871円3,826円−1.2%−29円−16円±0.0%
92812019年11月第8期3,826円3,397円−11.2%−423円−6円±0.0%
92812020年5月第9期3,397円3,870円+13.9%+515円−42円+39.9%
92812020年11月第10期3,870円3,512円−9.3%−215円−143円±0.0%
92812021年5月第11期3,512円3,704円+5.5%+57円+135円+13.8%
92812021年11月第12期3,704円3,450円−6.9%−387円+133円±0.0%
92812022年5月第13期3,450円3,656円+6.0%+182円+24円+35.2%
92832018年1月第2期476円3,258円+584.5%——±0.0%
92832018年7月第3期3,258円3,249円−0.3%+4円−13円+69.3%
92832019年1月第4期3,249円3,272円+0.7%−164円+187円+36.0%
92832019年7月第5期3,272円3,297円+0.8%+174円−149円+27.0%
92832020年1月第6期3,297円3,273円−0.7%−47円+23円+28.5%
92832020年7月第7期3,273円3,200円−2.2%+140円−213円+1.0%
92832021年1月第8期3,200円3,200円±0.0%−216円+216円±0.0%
92832021年7月第9期3,200円3,200円±0.0%+87円−87円+27.0%
92832022年1月第10期3,200円3,200円±0.0%+199円−199円±0.0%
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1口当たりの利益分配と利益超過分配は、主要な経営指標の内訳の行(「うち1口当たり利益分配金」など)から取りました。利益超過分配は、1口当たり分配金から利益分配を引いた差として計算しています(一時差異等調整引当額による分配を含みます)。

06分配金:年ごとに見ると

決算の年変化の回数前期より減った回割合
2017年100%
2018年5120%
2019年9444%
2020年11545%
2021年12325%
2022年11436%
2023年9333%
2024年9444%
2025年8562%
2026年4375%
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減った回が多い年は、法人ごとの事情(増資・利益超過分配の方針の変更・発電の不調)が重なった年です。同じ年でも、法人ごとに理由は違います。

07直近の分配金を1年あたりに直す

法人直近の期運用日数1口当たり分配金1年あたりに直した額
エネクス第13期(2026年5月)182日2,185円4,382円
カナディアン・ソーラー第18期(2026年6月)181日3,041円6,132円
東京インフラ第17期(2026年6月)181日1,471円2,966円
いちごグリーン第11期(2026年6月)365日3,540円3,540円
グリーンライト第2期(2026年5月)120日600円1,825円
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1年あたりの額は、直近の期の分配金を運用日数で1年に引き伸ばした単純な換算です。決算の間隔が違う法人を並べるための目安で、次の期の分配金の予想ではありません。

08賃料の決め方を1枚にする

法人基本賃料(固定部分)の決め方実績連動賃料の決め方要するに有報の文言
エネクスP50の発電量予測×買取価格(100%)から、税・固定報酬などを引いた額発電量がP50の予測の110%を超えた部分の50%発電量がP50を下回っても賃料は予測ベース確認済み
カナディアン・ソーラーP50の発電量予測(出力制御率分を控除)×95%×70%×買取価格実際の発電量×95%×買取価格−基本賃料(負ならゼロ)予測の70%までは固定、それを超える分は実績確認済み
東京インフラP90の発電量予測に基づく売電収入−計画経費・税額(最低保証賃料)実績連動賃料I(P50まで)と実績連動賃料II(P50超過分の70%)P90までは固定、P50までと超過分は実績確認済み
いちごグリーン超過確率P85の予測発電量×調達価格−想定運営管理費用実績売電収入−実績運営管理費用−基本賃料(負ならゼロ)P85までは固定、それを超える分は実績確認済み
グリーンライト予想売電収入(P50)の70%−運営費用の12分の1(月ごと)実績が予想の70%超から段階的に(103%・105%で区切り)予想の70%までは固定、それを超える分は実績確認済み
ジャパン・インフラファンド予想売電収入の70%−想定必要経費変動賃料(計算期間ごと)。70%を下回る期は積立金留保口座から補填予想の70%までは固定、それを超える分は実績確認済み
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P50・P85・P90は、発電量の予測の「超過確率」です。P50は2年に1回は上回る中央の予測、P90は10年に9回は上回る控えめな予測で、数字が大きいほど低い(安全側の)発電量になります。基本賃料の基準が控えめなほど、基本賃料そのものは小さくなり、残りが実績連動賃料に回ります。

「有報の文言」は、この表の要約の元になった文言(P50×100%、×95%×70%×、P90、P85、70%相当額 など)が、各法人の最新の有報の本文にあることを機械で検索して確かめた結果です。

09賃料の内訳:基本と実績連動

法人期基本賃料・最低保証賃料(千円)実績連動・変動賃料(千円)賃料収入の小計(千円)基本の割合実績連動の割合
エネクス第12期3,714,600299,8484,243,02788%7%
エネクス第13期3,622,357308,6104,189,70886%7%
カナディアン・ソーラー第17期3,249,1471,531,6624,780,84168%32%
カナディアン・ソーラー第18期3,195,1051,261,7834,456,93072%28%
東京インフラ第16期1,122,624149,7251,272,36088%12%
東京インフラ第17期1,040,577161,2131,201,82987%13%
いちごグリーン第10期898,11898,312996,43490%10%
いちごグリーン第11期912,538115,4531,027,99889%11%
グリーンライト第1期9,29709,297100%0%
グリーンライト第2期227,11054,970282,08881%19%
ジャパン・インフラファンド第11期2,419,061762,3413,182,87176%24%
ジャパン・インフラファンド第12期2,558,6781,164,1693,723,99469%31%
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発電所ごとの収支の表を足し上げた値です。小計には付帯収入などが含まれる法人があるため、基本と実績連動の割合の合計は100%にならないことがあります。いちごグリーンは1年決算、ほかは半年決算で、グリーンライトの第1期・第2期は発電所の取得前後の短い期間です。

エネクスは基本賃料の基準が予測の100%なので、実績連動賃料は小さく、主に予測を110%超えた部分から生まれます。直近期の実績連動の割合は7%でした。

10賃料:発電所ごとに見ると

法人発電所実績連動の割合(最小)中央値最大実績連動がゼロの発電所
エネクス120.2%0.4%36.8%0か所
カナディアン・ソーラー357.7%26.1%45.2%0か所
東京インフラ182.3%11.9%23.6%0か所
いちごグリーン150.2%15.3%25.8%0か所
グリーンライト114.1%19.6%28.6%0か所
ジャパン・インフラファンド6514.0%31.9%53.6%0か所
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同じ法人の中でも、発電所によって実績連動の割合は大きく違います。直近期には、実績連動賃料がちょうどゼロの発電所はありませんでした。エネクスは中央値がほぼゼロで、実績連動賃料は一部の発電所(予測の110%を超えた発電所)に偏っています。

11カナディアン・ソーラーの賃料から、実際の発電量を逆算する

カナディアン・ソーラーの賃料の式は単純です。基本賃料=予測発電量×95%×70%×買取価格、実績連動賃料=実際の発電量×95%×買取価格−基本賃料(負ならゼロ)。したがって実績連動賃料がプラスの発電所では、(基本賃料+実績連動賃料)÷基本賃料×70%が、実際の発電量÷予測発電量になります。有報に発電量そのものは載っていませんが、賃料の表から予測に対する実績の比を出せます。

期発電所実績÷予測(中央値)最小最大予測を上回った発電所実績連動がゼロの発電所
前期35102%84%114%20か所0か所
直近期3595%76%128%9か所0か所
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前期は2025/07/01-2025/12/31、直近期は2026/01/01-2026/06/30です。予測は出力制御率分を控除した後の発電量なので、ここでの比は「出力制御の見込みを差し引いた予測に対して、実際にどれだけ発電したか」です。実績連動がゼロの発電所は、比が70%以下だったことしか分からないので、中央値などの計算から外しています。

地域発電所実績÷予測(直近期・中央値)
北海道1128%
東北597%
関東884%
中部4101%
中国5100%
九州1295%

発電所ごとの値は次のとおりです(2期ぶん)。

発電所所在地調達価格前期直近期差
CS志布志市鹿児島県40円97%91%−6pt
CS伊佐市鹿児島県40円103%97%−6pt
CS笠間市茨城県40円101%76%−25pt
CS伊佐市第二鹿児島県36円98%92%−6pt
CS湧水町鹿児島県36円97%85%−12pt
CS伊佐市第三鹿児島県40円100%96%−3pt
CS笠間市第二茨城県40円102%82%−20pt
CS日出町大分県36円110%98%−12pt
CS芦北町熊本県40円103%96%−7pt
CS南島原市(東)、同(西)長崎県40円89%94%+5pt
CS皆野町埼玉県32円84%87%+3pt
CS函南町静岡県36円92%89%−2pt
CS益城町熊本県36円103%98%−5pt
CS郡山市福島県32円95%97%+2pt
CS津山市岡山県32円106%100%−6pt
CS恵那市岐阜県32円103%107%+4pt
CS大山町(A)、同(B)鳥取県40円108%114%+6pt
CS高山市岐阜県32円97%97%±0pt
CS美里町埼玉県32円109%100%−9pt
CS丸森町宮城県36円103%94%−10pt
CS伊豆市静岡県36円114%105%−8pt
CS石狩新篠津村北海道24円114%128%+14pt
CS大崎市化女沼宮城県21円109%105%−4pt
CS日出町第二大分県40円107%99%−8pt
CS大河原町宮城県32円93%117%+24pt
CS福山市広島県40円103%88%−15pt
CS七ヶ宿町宮城県36円104%93%−11pt
CS嘉麻市福岡県36円92%79%−13pt
CSみやこ町犀川福岡県36円101%82%−19pt
CS笠間市第三茨城県32円91%86%−6pt
CS山口市山口県18円106%102%−4pt
CS佐倉市千葉県21円89%81%−8pt
CS広島市鈴張広島県17.97円93%95%+2pt
CSさくら市喜連川栃木県32円85%81%−4pt
CSつくば市高見原茨城県11.99円108%86%−21pt
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前期より直近期の比が上がった発電所は8か所、下がった発電所は26か所でした。前期(7〜12月)と直近期(1〜6月)は季節が違い、予測も月ごとに立てられているので、この差は季節そのものではなく、その半年の天候が予測に比べて良かったか悪かったかを表します。

12賃料:賃貸借の期間

法人期間が読めた発電所最も早い賃貸開始最も遅い賃貸終了賃貸終了とFIT満了の差(中央値)
東京インフラ232018年10月1日2041年3月31日+1.0年
いちごグリーン152016年12月1日2036年4月5日+0.0年
ジャパン・インフラファンド652020年2月21日2041年3月13日+0.0年
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いちごグリーン・東京インフラ・ジャパン・インフラファンドは、賃貸借の終了をFITの満了の前後に合わせています(差の中央値が0年前後)。エネクスとグリーンライトは表の形が違い、この集計に入っていません。カナディアン・ソーラーは賃貸借期間が1年(直近の有報では2026年1月1日から2026年12月31日まで)で、有報によれば、賃貸人が申し入れれば賃借人は実質的に同じ条件で1年の新しい賃貸借契約を結ばなければならない形です(賃料を除く)。

13出力制御と賃料

出力制御(電力会社の求めで発電を止めること)で売電が減ったときの扱いも、法人ごとに違います。

どれも有報の賃貸借の概要の記載です。出力制御が増えるほど、基本賃料の見込み自体が下がるか、実績連動賃料が減るかのどちらかで効いてきます。

14賃料:非公開化された法人の記録

法人期最低保証・基本賃料(千円)実績連動・変動賃料(千円)賃料収入の小計(千円)基本の割合実績連動の割合
タカラレーベン・インフラ第13期3,427,478117,8813,545,41097%3%
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タカラレーベン・インフラは最低保証賃料の割合が高い仕組みでした(最後の有報)。どの法人も、基本部分が大きいほど分配金は安定しますが、発電が予測を上回ったときの上振れは小さくなります。

15減価償却:利益超過分配の割合(法人ごと)

法人期の数分配金に占める利益超過分配の平均最大直近減価償却費に対する利益超過分配の平均
エネクス12期45%68%7%34%
カナディアン・ソーラー17期19%50%0%18%
東京インフラ16期43%83%11%36%
いちごグリーン9期55%61%51%35%
グリーンライト1期80%80%80%34%
ジャパン・インフラファンド11期43%64%42%38%
タカラレーベン・インフラ11期9%13%12%8%
日本再生可能エネルギーインフラ10期41%46%35%30%
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エネクスカナディアン・ソーラー東京インフラいちごグリーンジャパン・インフラファンドタカラレーベン・インフラ日本再生可能エネルギーインフラ
0%20%40%60%80%201820192020202120222023202420252026いちごグリーン 51%ジャパン・インフラファンド 42%日本再生可能エネルギーインフラ 35%タカラレーベン・インフラ 12%東京インフラ 11%エネクス 7%カナディアン・ソーラー 0%

分配金総額と利益超過分配の額は、1口当たりの額に発行済投資口の総口数を掛けて当サイトが計算した値です(百万円)。利益超過分配は、1口当たり分配金から1口当たり利益分配を引いた差です。

161口当たりで見る、利益・減価償却費・分配金

法人直近の期1口当たり当期純利益1口当たり減価償却費1口当たりFFO(有報)1口当たり分配金分配金÷(純利益+減価償却費)
エネクス第13期(2026年5月)2,113円3,980円6,094円2,185円36%
カナディアン・ソーラー第18期(2026年6月)3,032円4,201円7,233円3,041円42%
東京インフラ第17期(2026年6月)1,300円3,258円4,562円1,471円32%
いちごグリーン第11期(2026年6月)1,748円6,420円8,175円3,540円43%
グリーンライト第2期(2026年5月)109円1,398円1,528円600円40%
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FFO(Funds from Operation)は、当期純利益に減価償却費などの現金の出ない費用を足し戻したものです。分配金がFFOより小さければ、減価償却で生まれた現金の一部を手元に残し、借入の返済や修繕に回していることになります。右端の列が100%を大きく下回る法人ほど、手元に現金を残しています。

17減価償却:期ごとの全データ

コード決算期当期純利益(百万円)減価償却費(百万円)分配金総額(百万円)うち利益超過分配(百万円)分配金に占める割合減価償却費に対する割合
92862019年11月第2期30866154925146%38%
92862020年11月第3期21983555133160%40%
92862021年11月第4期8942,4052,0941,20057%50%
92862022年5月第5期8551,2661,05844142%35%
92862022年11月第6期6491,3251,04739838%30%
92862023年5月第7期5051,4881,24685068%57%
92862023年11月第8期8632,0851,67180748%39%
92862024年5月第9期7962,0941,66892155%44%
92862024年11月第10期7232,0951,66894457%45%
92862025年5月第11期8552,1011,07421920%10%
92862025年11月第12期6062,1011,05544943%21%
92862026年5月第13期1,1142,0991,152857%4%
92842018年6月第2期33074342814734%20%
92842018年12月第3期41271383242050%59%
92842019年6月第4期71081384413316%16%
92842019年12月第5期53483984431037%37%
92842020年6月第6期69191185516419%18%
92842020年12月第7期71691385513916%15%
92842021年6月第8期1,0731,2581,43135725%28%
92842021年12月第9期1,1221,4511,45032823%23%
92842022年6月第10期1,5091,4521,50900%0%
92842022年12月第11期1,2131,4531,45023716%16%
92842023年6月第12期1,0031,4541,45044731%31%
92842023年12月第13期1,3851,6941,69430918%18%
92842024年6月第14期1,3611,7291,70534420%20%
92842024年12月第15期1,4521,7331,45640%0%
92842025年6月第16期1,2481,7841,40916011%9%
92842025年12月第17期1,5621,8001,56640%0%
92842026年6月第18期1,3021,8041,30640%0%
92852018年12月第2期168930———
92852019年6月第3期143178194———
92852019年12月第4期471781015353%30%
92852020年6月第5期1331781805832%33%
92852020年12月第6期13231632226883%85%
92852021年6月第7期24638536211632%30%
92852021年12月第8期14738733718956%49%
92852022年6月第9期2593893428324%21%
92852022年12月第10期32657854121440%37%
92852023年6月第11期29257850225350%44%
92852023年12月第12期26857850623847%41%
92852024年6月第13期26557852025449%44%
92852024年12月第14期25057849724650%43%
92852025年6月第15期10857930319564%34%
92852025年12月第16期2915813233110%5%
92852026年6月第17期2335842643011%5%
92822018年6月第3期21063643522452%35%
92822019年6月第4期17363639822557%35%
92822020年6月第5期16563639122558%35%
92822021年6月第6期17763740422656%35%
92822022年6月第7期21163743722652%35%
92822023年6月第8期19363842222954%36%
92822024年6月第9期17564141924358%38%
92822025年6月第10期15464840024561%38%
92822026年6月第11期18066136418451%28%
509A2026年5月第2期8103443680%34%
92872020年5月第1期40145864552%31%
92872020年11月第2期1822142183616%17%
92872021年5月第3期18939339720752%53%
92872021年11月第4期3044293989323%22%
92872022年5月第5期30467765234853%51%
92872022年11月第6期48780375526735%33%
92872023年5月第7期4411,2091,11868061%56%
92872023年11月第8期6701,2111,12946341%38%
92872024年5月第9期4781,4321,25480264%56%
92872024年11月第10期9131,4351,38147734%33%
92872025年5月第11期5101,51387836842%24%
92812017年5月第3期14915714900%0%
92812017年11月第4期3684124235513%13%
92812018年5月第5期4144524695512%12%
92812018年11月第6期487566536499%9%
92812019年5月第7期483566530469%8%
92812019年11月第8期4255684714510%8%
92812020年5月第9期694855750557%6%
92812020年11月第10期652853681284%3%
92812021年5月第11期7551,020817618%6%
92812021年11月第12期6701,0177619112%9%
92812022年5月第13期9601,3471,09113012%10%
92832017年7月第1期1911720———
92832018年1月第2期1121721355641%33%
92832018年7月第3期1342772299441%34%
92832019年1月第4期17940631314546%36%
92832019年7月第5期24453440116742%31%
92832020年1月第6期29473451221843%30%
92832020年7月第7期31973550618637%25%
92832021年1月第8期28573650622144%30%
92832021年7月第9期37990664226341%29%
92832022年1月第10期44090864222335%25%
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18減価償却:利益超過分配は、税金ではどう扱われるか

所得税法第24条第1項は、投資法人の金銭の分配のうち「出資総額等の減少に伴う金銭の分配として財務省令で定めるもの」(出資等減少分配)を配当所得から除いています。出資等減少分配にあたる分は、同法第25条第1項のみなし配当と、租税特別措置法第37条の10第3項の株式等の譲渡の収入とに分けて扱われます。

このため、利益超過分配を受け取ると、その一部は投資口を売ったのと同じ扱いになり、手元の投資口の取得価額(税務上の簿価)が下がります。インフラファンドの有報の「課税上の取扱い」の節には、投資口の譲渡原価の計算式が載っています(いちごグリーンの有報など)。一時差異等調整引当額による分配など、利益超過分配の中身の区分は法人ごとの有報の分配の説明で確かめてください。

19FITが終わると、減価償却もなくなる

FITの記事で見たとおり、いちごグリーンは太陽光発電設備の減価償却期間をFITの残存期間と同じ月数にしています。償却を終えれば減価償却費はなくなり、利益超過分配の元もなくなります。利益超過分配の割合が高い法人ほど、FITの満了とともに分配金の形が変わりやすいと言えます。

一方で、減価償却費がなくなれば利益は大きく見えるので、FIT後の売電収入がある程度残れば、利益分配は増えます。分配金の総額は、減価償却の終わり方ではなく、FIT後の売電収入と費用で決まります。

205本の直近のLTV

法人対象の期有報のLTV有利子負債額(百万円)総資産額(百万円)有利子負債÷総資産
エネクス第13期(2026年5月)53.4%51,60296,62753.4%
カナディアン・ソーラー第18期(2026年6月)49.4%43,52188,02149.4%
東京インフラ第17期(2026年6月)43.4%11,28525,99043.4%
いちごグリーン第11期(2026年6月)52.9%(計算)3,6376,87052.9%
グリーンライト第2期(2026年5月)53.3%6,74812,65353.3%
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「有報のLTV」は各法人が主要な経営指標に載せている値(期末総資産有利子負債比率など、名前は法人ごとに違います)です。いちごグリーンは主要な経営指標にLTVと有利子負債の行がないため、借入金明細表の合計を総資産で割った値を「(計算)」として入れています。右の列は、同じ表の有利子負債額と総資産額から当サイトが割り算した値で、ほぼ一致します。/infra/ の一覧ページのLTVは、XBRLの借入金の要素から計算しているため、ここと小さくずれることがあります。

21期ごとのLTVの動き

エネクスカナディアン・ソーラー東京インフラグリーンライトジャパン・インフラファンド
35%40%45%50%55%60%20192020202120222023202420252026エネクス 53.4%グリーンライト 53.3%カナディアン・ソーラー 49.4%ジャパン・インフラファンド 49.0%東京インフラ 43.4%
法人期の数期間最初最高最低直近最初からの増減
エネクス12期2019年11月〜2026年5月55.6%57.5%53.4%53.4%−2.2pt
カナディアン・ソーラー17期2018年6月〜2026年6月50.5%55.9%47.9%49.4%−1.1pt
東京インフラ16期2018年12月〜2026年6月57.7%57.7%43.4%43.4%−14.3pt
グリーンライト1期2026年5月〜2026年5月53.3%53.3%53.3%53.3%±0.0pt
ジャパン・インフラファンド12期2020年5月〜2025年11月45.8%50.7%39.9%49.0%+3.2pt
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最初の期から直近までにLTVが下がったのはエネクス・カナディアン・ソーラー・東京インフラ、上がったのはジャパン・インフラファンドでした。発電所を新しく買わない期は、借入を約定どおり返していく一方で、総資産も減価償却で減っていくので、LTVの下がり方は緩やかになります。発電所をまとめて買った期には、借入を増やして上がります。

22LTV:借入の利率と返済期限

法人借入の塊平均利率(残高で加重)利率の幅返済期限までの平均(残高で加重)最後の返済期限最後のFIT満了短期借入の割合
エネクス131.35%0.89〜3.05%11.0年2038年11月2040年3月0%
カナディアン・ソーラー81.14%0.82〜1.64%3.8年2033年7月2044年3月4%
東京インフラ31.38%1.31〜1.46%4.0年2032年6月2040年3月0%
いちごグリーン30.77%0.76〜0.81%0.3年2027年6月2036年4月0%
グリーンライト22.12%1.26〜2.24%3.9年2031年2月2042年3月13%
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「借入の塊」は、有報の借入金明細表で同じ利率・同じ返済期限の借入をまとめた単位です(貸付人ごとではありません)。平均利率は明細表の平均利率を残高で加重したもので、金利スワップで固定化している分の実際の負担とはずれることがあります。

返済期限は、最後の発電所のFIT満了より前に置かれています。借入はFITの期間の中で、売電収入から返す設計です。

23LTV:借入の塊を全部並べる

表の「コード」は証券コードです:9286=エネクス、9284=カナディアン・ソーラー、9285=東京インフラ、9282=いちごグリーン、509A=グリーンライト。

コード区分平均利率返済期限返済方法担保・保証貸付人の数
9286—3.054%2032年11月一部分割返済有担保無保証2
9286—1.443%2032年11月一部分割返済有担保無保証3
9286長期1.070%2036年5月分割返済有担保無保証1
9286長期1.070%2036年5月分割返済有担保無保証1
9286長期0.950%2036年5月分割返済有担保無保証1
9286長期1.123%2038年5月分割返済有担保無保証1
9286長期0.930%2038年5月分割返済有担保無保証1
9286長期1.163%2038年5月分割返済有担保無保証13
9286—0.888%2038年5月分割返済有担保無保証13
9286—1.580%2038年11月一部分割返済有担保無保証4
9286—1.580%2038年11月一部分割返済有担保無保証4
9286—1.317%2038年11月一部分割返済有担保無保証4
9286—1.317%2038年11月一部分割返済有担保無保証4
9284短期1.549%2027年1月期日一括返済無担保無保証4
9284長期0.845%2027年10月一部分割返済無担保無保証12
9284長期1.042%2028年9月一部分割返済無担保無保証6
9284長期1.625%2030年1月一部分割返済無担保無保証6
9284長期1.644%2031年1月期日一括返済無担保無保証4
9284長期0.820%2031年3月一部分割返済無担保無保証16
9284長期1.270%2033年7月一部分割返済無担保無保証6
9284長期1.625%2033年7月一部分割返済無担保無保証5
9285長期1.313%2028年9月一部分割返済無担保無保証7
9285長期1.353%2030年6月一部分割返済無担保無保証10
9285長期1.464%2032年6月一部分割返済無担保無保証6
9282長期0.760%2026年11月一部分割返済無担保無保証2
9282長期0.815%2027年6月一部分割返済—1
9282長期0.815%2027年6月一部分割返済—1
509A短期1.263%2026年11月一括弁済無担保無保証1
509A長期2.244%2031年2月一部分割返済無担保無保証3
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担保の有無は法人ごとにそろっています。エネクスは有担保、ほかの法人は無担保・無保証です。有担保の借入は、返せなくなったときに発電所そのものが担保になる形で、貸し手の取り分が優先されます。返済方法は「一部分割返済」「分割返済」が多く、期日にまとめて返す「一括返済」は短期の借入や一部の長期借入に限られます。

24LTV:どの銀行が貸しているか

貸付人貸している法人の数法人(コード)
みずほ銀行49286・9284・9282・509A
SBI新生銀行39286・9284・9285
三井住友銀行39286・9285・9282
三十三銀行39286・9284・9285
足利銀行39286・9284・9285
りそな銀行29286・9284
三井住友信託銀行29286・9284
三菱UFJ銀行29284・509A
中国銀行29284・9285
伊予銀行29286・9285
佐賀銀行29284・9285
南都銀行29284・509A
名古屋銀行29284・9285
山口銀行29286・9282
朝日信用金庫29284・9285
池田泉州銀行29284・9285
百十四銀行29286・9285
福岡銀行29284・9285
第四北越銀行29286・9284
JA三井リース19286
あいち銀行19285
オリックス銀行19284
七十七銀行19284
三菱UFJ信託銀行19284
千葉銀行19285
大分銀行19284
広島銀行19284
徳島大正銀行19285
栃木銀行19284
福邦銀行19284
紀陽銀行19286
荘内銀行19284
関西みらい銀行19286
高知銀行19285
鳥取銀行19284

借入金明細表に名前が出る貸付人は35社で、そのうち2本以上の法人に貸しているのは19社でした。大手行・信託銀行に加え、発電所のある地域の地方銀行が名を連ねるのが、インフラファンドの借入の特徴です。協調融資(複数の銀行が同じ条件で貸す形)では、1つの塊に10行以上が並ぶこともあります。

25LTV:年ごとに返済期限を迎える借入

返済期限の年エネクスカナディアン・ソーラー東京インフラいちごグリーングリーンライト
2026年———81%13%
2027年—24%—19%—
2028年—11%24%——
2030年—9%40%——
2031年—33%——87%
2032年12%—36%——
2033年—23%———
2036年11%————
2038年77%————
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各法人の借入残高のうち、その年に返済期限を迎える塊の割合です。分割で返済している借入も、塊の最後の返済期限の年に数えています。返済期限が近い年は、借り換えの条件(金利)が分配金に効く年です。

26LTV:J-REITの中に置くと

LTVの帯J-REITの本数インフラファンド(直近)
0〜35%未満0—
35〜40%未満1—
40〜45%未満17東京インフラ
45〜50%未満30カナディアン・ソーラー
50〜55%未満9エネクス・いちごグリーン・グリーンライト
55%以上0—

エネクス(53.4%)より高いJ-REITは1本、カナディアン・ソーラー(49.4%)より高いJ-REITは11本、東京インフラ(43.4%)より高いJ-REITは47本、いちごグリーン(52.9%)より高いJ-REITは2本、グリーンライト(53.3%)より高いJ-REITは1本です。

J-REITの値は、各法人の有報の借入金明細表・投資法人債明細表の合計を、同じ有報の総資産で割ったものです(57本、基準日は法人ごとに違います)。J-REITは多くの法人が50%前後を上限の目安にしていると言われますが、ここでは数だけを並べ、上限の方針は比べていません。

27LTV:なぜ高く借りられるのか、何が危ないのか

エネクスは有報で、保有資産の賃借人は固定の調達価格で売電し、その収入を原資に賃料を払うため、「発電量に変動がない限り」「賃料の確実な支払を見込むことができます」と説明しています。借入の返済の原資もこの賃料です。一方、同じ有報のリスクの項では、金利が上がると「基本的な収益は変わらないにもかかわらず利払額が増加するリスク」を挙げています(いちごグリーン・グリーンライトの有報の表現)。賃料は物価や金利に合わせて上がらないので、借入の利率が上がった分は、そのまま分配金の減少になります。

東京インフラは、LTVを「原則として60%以下を目安として管理」すると有報に書いています。上限の目安を数字で書いている法人と書いていない法人があり、この記事では有報の本文で見つけた分だけを引用しています。

28LTV:利率が1%上がると、分配金はどれだけ減るか(計算)

直近の借入残高がすべて1%高い利率になった場合の、1期あたり(運用日数で按分)の利息の増加額を、同じ期の分配金総額と比べました。固定金利の借入や金利スワップの分は実際にはすぐには上がらないので、これは上限側の目安です。

法人借入残高(百万円)利息の増加(1期・百万円)直近の分配金総額(百万円)分配金総額に対する割合
エネクス51,6022571,15222%
カナディアン・ソーラー43,5212161,30517%
東京インフラ11,2855626321%
いちごグリーン3,6373636410%
グリーンライト6,748224450%
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29都道府県ごとの発電所

都道府県か所持っている法人(コード)発電出力の合計全国の50kW以上(運転中)全国に占める割合取得価格の合計
北海道149282・9284・9285・928631.1MW1,727MW1.80%150億円
茨城県13509A・9284・9285・928658.1MW2,877MW2.02%311億円
鹿児島県69284・928522.4MW1,569MW1.43%115億円
千葉県4509A・92845.0MW1,879MW0.27%28億円
宮城県4928417.1MW1,917MW0.89%70億円
山口県49282・9284・92865.2MW1,082MW0.48%24億円
岩手県4509A・928518.5MW887MW2.08%43億円
栃木県4509A・9284・92855.9MW2,027MW0.29%26億円
熊本県49284・928538.7MW1,137MW3.40%225億円
大分県39284・928647.0MW951MW4.94%292億円
岡山県39284・92854.4MW1,536MW0.29%20億円
広島県39284・928619.8MW883MW2.24%59億円
福島県3509A・9284・928513.5MW2,942MW0.46%70億円
群馬県39282・928649.0MW1,488MW3.29%330億円
静岡県39284・928510.5MW1,103MW0.95%55億円
埼玉県292843.0MW732MW0.41%15億円
富山県292853.2MW210MW1.55%11億円
岐阜県292842.4MW721MW0.33%11億円
愛媛県29282・92852.0MW467MW0.43%9.4億円
愛知県29282・92862.8MW1,155MW0.24%9.9億円
福岡県2928410.1MW1,417MW0.71%64億円
長崎県29284・92865.5MW489MW1.12%28億円
三重県1928670.0MW1,895MW3.69%402億円
宮崎県192821.3MW969MW0.14%5.2億円
新潟県1928620.0MW329MW6.08%44億円
沖縄県192826.5MW90MW7.19%34億円
福井県192851.5MW159MW0.94%5.2億円
香川県192822.0MW535MW0.38%11億円
鳥取県1928420.8MW295MW7.04%104億円
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「全国の50kW以上」は、資源エネルギー庁の事業計画認定情報で、発電設備区分が太陽光、運転開始の報告があり、出力が50kW以上の設備の出力の合計です。インフラファンドの発電所は1か所で1,000kWを超えるものが大半なので、比べる相手を50kW以上に絞りました。

30発電所:地域ごとに見ると

地域上場5本の発電所上場5本の発電出力の割合非公開化3本の発電所非公開化3本の発電出力の割合全国(50kW以上)の出力の割合
北海道146%145%4%
東北1110%3328%17%
関東2624%4529%22%
中部118%188%13%
近畿114%2311%14%
中国1110%77%10%
四国31%10%4%
九州1825%2111%16%
沖縄11%00%0%
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全国の分布に比べて上場5本の割合が大きいのは九州、小さいのは東北・中部です。法人ごとの偏りは次の節で見ます。

非公開化された3本(ジャパン・インフラファンド、タカラレーベン・インフラ、日本再生可能エネルギーインフラ)は、最後の有報時点の発電所です。いまは上場していませんが、インフラファンドがどこに発電所を持ってきたかの記録として並べています。

31発電所:法人ごとの地域の偏り

法人発電所都道府県の数地域の数発電出力がいちばん多い地域地域ごとの発電所数
エネクス12106関東(41%)北海道1・関東4・中部2・近畿1・中国2・九州2
カナディアン・ソーラー35186九州(52%)北海道1・東北5・関東8・中部4・中国5・九州12
東京インフラ23127九州(31%)北海道5・東北2・関東6・中部4・中国2・四国1・九州3
いちごグリーン1587北海道(32%)北海道7・関東1・中部1・中国2・四国2・九州1・沖縄1
グリーンライト1152東北(58%)東北4・関東7
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発電所の数が少ない法人ほど、1つの地域に寄りやすくなります。地域が偏ると、天候(日照・積雪)や出力制御の影響が同じ時期に重なります。九州と北海道は、出力制御や積雪で他の地域と違う動きをするので、次の節で個別に並べました。

32北海道の発電所

コード名称所在地発電出力調達価格FITの満了
9286紋別北海道紋別市13,000kW40円2040年2月
9284CS石狩新篠津村北海道石狩郡1,990kW24円2039年7月
9285TI釧路北海道釧路郡釧路町1,500kW36円2036年12月
9285TI根室北海道根室市2,070kW36円2036年7月
9285TI中標津北海道標津郡中標津町980kW36円2036年11月
9285TI弟子屈北海道川上郡弟子屈町2,000kW40円2040年3月
9285TI熊牛北海道川上郡弟子屈町2,000kW40円2040年1月
9282元紋別北海道紋別市1,000kW40円2034年2月
9282室蘭八丁平北海道室蘭市1,000kW40円2034年3月
9282遠軽清川北海道紋別郡遠軽町1,006kW40円2034年3月
9282中標津緑ヶ丘北海道標津郡中標津町1,507kW40円2034年11月
9282安平遠浅北海道勇払郡安平町1,000kW40円2034年12月
9282豊頃北海道中川郡豊頃町1,008kW40円2034年12月
9282遠軽東町北海道紋別郡遠軽町1,009kW40円2035年2月
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北海道には上場5本の発電所が14か所あります。9282が7か所、9285が5か所、9286が1か所、9284が1か所です。北海道の発電所は冬の積雪で発電量が落ちるため、月ごとの発電量の山と谷が本州より大きくなります(発電量の記事で月別に並べています)。

33九州の発電所

コード名称所在地発電出力調達価格FITの満了
9286JEN玖珠大分県玖珠郡玖珠町999kW40円2033年9月
9284CS日出町大分県速見郡1,980kW36円2035年10月
9284CS日出町第二大分県速見郡44,000kW40円2039年10月
9282都城安久町宮崎県都城市1,320kW36円2035年7月
9284CS芦北町熊本県葦北郡1,700kW40円2035年12月
9284CS益城町熊本県上益城郡34,000kW36円2037年6月
9285TI大津熊本県菊池郡大津町1,000kW36円2035年1月
9285TI芦北熊本県葦北郡芦北町1,990kW36円2040年3月
9284CS嘉麻市福岡県嘉麻市1,750kW36円2037年3月
9284CSみやこ町犀川福岡県京都郡8,380kW36円2040年3月
9286長崎琴海長崎県長崎市1,990kW36円2039年3月
9284CS南島原市(東)、同(西)長崎県南島原市3,490kW40円2036年1月
9284CS志布志市鹿児島県志布志市999kW40円2034年9月
9284CS伊佐市鹿児島県伊佐市910kW40円2035年6月
9284CS伊佐市第二鹿児島県伊佐市1,980kW36円2035年6月
9284CS湧水町鹿児島県姶良郡1,500kW36円2035年8月
9284CS伊佐市第三鹿児島県伊佐市1,990kW40円2035年9月
9285TI霧島鹿児島県霧島市15,000kW40円2037年9月
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九州には18か所あります。このうち出力制御のルールが「無制限・無補償(指定ルール)」の発電所は3か所で、残りは30日ルールなど上限のあるルールです。同じ出力でも、どのルールが適用されるかで、出力を止められる日数の上限と補償の扱いが変わります。ルールの違いは出力制御の記事で扱っています。

34同じ市町村に集まる発電所

市町村か所法人(コード)
鹿児島県伊佐市39284
茨城県笠間市39284
山口県山口市39282・9284
北海道紋別市29282・9286
群馬県高崎市29286
大分県速見郡29284
茨城県龍ケ崎市29285
茨城県牛久市29285
栃木県鹿沼市2509A・9285
北海道標津郡中標津町29282・9285
富山県小矢部市29285
北海道川上郡弟子屈町29285
北海道紋別郡遠軽町29282
茨城県行方市2509A

同じ市町村の発電所には、名前に「A」「B」や「第二」「第三」が付いた、隣り合う発電所と読める例があります(高崎A・B、伊佐市・伊佐市第二・第三、笠間市・笠間市第二など)。所在地が同じだと、天候の条件もほぼ同じになります。

35発電所の大きさ

発電出力発電所発電出力の合計取得価格の割合
1MW未満97.4MW1%
1〜2MW5884.9MW15%
2〜10MW1679.7MW17%
10〜50MW12255.2MW51%
50MW以上170.0MW16%
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1か所あたりの規模は法人ごとに大きく違います。50MW級の大型の発電所を持つ法人は、1か所の天候や故障が全体に効きやすく、1〜2MWの発電所を多数持つ法人は、分散が効く代わりに管理の手間がかかります。

36発電所:地域ごとの1kWあたりの取得価格

地域か所パネル出力の合計パネル1kWあたりの取得価格(中央値)最小最大調達価格の平均
北海道1438.2MW37.6万円28.5万円45.1万円38.0円
東北1157.9MW36.5万円6.7万円44.7万円31.7円
関東26151.6MW42.1万円20.3万円53.1万円34.5円
中部1145.4MW30.2万円21.9万円43.0万円33.3円
近畿198.0MW41.1万円41.1万円41.1万円32.0円
中国1161.5MW38.3万円20.8万円43.8万円33.8円
四国35.0MW38.0万円36.0万円46.2万円36.0円
九州18159.7MW41.3万円26.1万円52.2万円37.8円
沖縄18.4MW40.6万円40.6万円40.6万円40.0円
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取得価格をパネル出力で割ると、1kWあたりいくらで買ったかが分かります。取得価格には、調達価格・発電量の見込み・取得した時点のFITの残りが反映されていると考えられ、地域の差には、日照の差だけでなく、どの年代・どの価格の発電所が多いかの差も混ざっています。

37発電所:パネルを多めに載せているか(過積載)

法人パネル出力の合計発電出力の合計パネル÷発電出力1.3倍以上の発電所
エネクス243.5MW187.8MW1.30倍4/12か所
カナディアン・ソーラー247.6MW198.0MW1.25倍9/35か所
東京インフラ69.8MW57.7MW1.21倍6/23か所
いちごグリーン29.4MW23.4MW1.26倍4/15か所
グリーンライト35.4MW30.3MW1.17倍1/11か所
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パネル出力(パネルの定格の合計)が発電出力(パワーコンディショナーの出力など、小さい方)より大きい状態を、業界では過積載と呼びます。朝夕や曇りの日の発電量を増やせる一方、晴れた昼には発電出力で頭打ちになります。比が大きい発電所ほど、季節や天気による発電量の振れ方が変わります。

全国の50kW以上の運転中の太陽光(資源エネルギー庁の認定情報。発電出力に対する「太陽電池の合計出力」の比)で同じ比を見ると、1.3倍以上の設備は27%でした。上場5本では25%(96か所中24か所)です。

38発電所:電気を買い取る電力会社

買取電気事業者か所持っている法人(コード)
北海道電力株式会社119282・9285
東京電力エナジーパートナー株式会社79282・9285
中国電力株式会社49282・9285
九州電力株式会社49282・9285
四国電力株式会社39282・9285
北陸電力株式会社39285
東北電力株式会社19285
東京電力パワーグリッド株式会社19285
東北電力ネットワーク株式会社19285
北海道電力ネットワーク株式会社19285
沖縄電力株式会社19282
中部電力ミライズ株式会社19282

FITの電気は、発電所のある地域の電力会社(送配電の区域)が買い取ります。有報の個別の概要に買取電気事業者を書いている法人の分だけを数えました(書き方は法人ごとに違い、小売の会社名のものと送配電の会社名のものがあります)。

39発電所:土地は持っているか、借りているか

有報の「敷地等の概要」には、発電所の土地の権利の種類(所有権・地上権・賃借権など)が書かれています。読み取れた48か所(上場5本)と非公開化3本の内訳です。カナディアン・ソーラーは敷地の表の形が違うため、この集計に入っていません。

土地の権利上場5本非公開化3本
所有権のみ1842
所有と借地の組み合わせ1120
借りている土地だけ(地上権・賃借権など)19100

借りている土地(地上権・賃借権)の場合、地代が毎期の費用になり、契約の期間がFIT後の発電の続け方を左右します。所有権なら地代はかかりませんが、固定資産税は土地の分もかかります。

敷地の面積とパネル出力が両方わかる発電所で、パネル出力1kWあたりの敷地面積の中央値は17.4m²でした。平地か斜面か、パネルの並べ方で、同じ出力でも必要な土地は大きく変わります。

40スポンサーとオペレーター

法人スポンサー(有報の記載から)資産運用会社オペレーター(発電所の数)スポンサー側の投資口の保有
エネクス伊藤忠エネクスエネクス・アセットマネジメント(株)—伊藤忠エネクス株式会社 1.65%
カナディアン・ソーラーカナディアン・ソーラー・プロジェクトカナディアン・ソーラー・アセットマネジメント(株)カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社(35/35か所)カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社 15.29%
東京インフラアドバンテック(クールトラスト)東京インフラアセットマネジメント(株)株式会社クールトラスト(23/23か所)株式会社クールトラスト 15.98%
いちごグリーンいちごいちご投資顧問(株)いちごECOエナジー株式会社(15/15か所)いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド・いちご株式会社 27.84%
グリーンライトブルースカイソーラーブルースカイ・インベストメント(株)—ブルースカイソーラーキャピタル株式会社 9.72%
ジャパン・インフラファンド丸紅—丸紅株式会社(65/65か所)上位に見当たらない
タカラレーベン・インフラタカラレーベン(現 MIRARTHホールディングス)——株式会社タカラレーベン 6.59%
日本再生可能エネルギーインフラリニューアブル・ジャパン——リニューアブル・ジャパン株式会社 1.52%
横にスクロールすると残りの列が見えます

スポンサーは、各法人の有報の「関係法人」の表や「主要な投資主の状況」の記載から拾いました。エネクスは有報で「全物件で、エネクス電力をオペレーターに選定」と書いていますが、個別の概要の表の形が違うため、オペレーターの列は空欄にしています。グリーンライトは、スポンサーのブルースカイソーラーが保有資産のオペレーターです(関係法人の表)。

41スポンサー:大口の投資主(法人の名義)

法人上位の投資主(法人の名義のみ)上位10名の合計
エネクス伊藤忠エネクス株式会社(1.65%)
ヘッジファンド6号投資事業有限責任組合(1.41%)
一般財団法人化学研究評価機構(1.01%)
INTERACTIVEBROKERSLLC(0.98%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(0.76%)
11.1%
カナディアン・ソーラーカナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社(15.29%)
ヒューリック株式会社(14.04%)
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(2.33%)
野村證券株式会社(1.09%)
有限会社アイグローバル(1.04%)
37.7%
東京インフラ株式会社クールトラスト(15.98%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(2.57%)
松井証券株式会社(2.29%)
一般財団法人化学研究評価機構(1.45%)
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1.19%)
28.3%
いちごグリーンいちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド(22.02%)
いちご株式会社(5.82%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(3.76%)
松井証券株式会社(3.71%)
富士電波工業株式会社(0.65%)
39.0%
グリーンライトブルースカイソーラーキャピタル株式会社(9.72%)
JA三井エナジーソリューションズ株式会社(6.78%)
大阪瓦斯株式会社(6.78%)
株式会社フランス書院(0.81%)
安房農業協同組合(0.67%)
30.2%

「主要な投資主の状況」の上位10名のうち、法人の名義だけを載せています(個人の名義は載せていません)。カナディアン・ソーラーでは、2025年のTOBで投資口を取得したヒューリックが、スポンサー系の会社に次ぐ2番目の投資主になっています。スポンサーの保有割合は法人ごとに大きく違い、いちごグリーンはスポンサー系の2社で25%を超え、エネクスは上位でも2%に届きません。

42スポンサーから発電所を買う仕組み

スポンサーとの間では「スポンサー・サポート契約」が結ばれています。カナディアン・ソーラーの有報によれば、スポンサーは投資方針に合う国内の再エネ発電設備等を売却しようとする場合、投資法人と資産運用会社に「第三者に先立ち」情報を優先的に提供し、優先的売買交渉権を付与します(除外事由がある場合を除く)。

カナディアン・ソーラーの保有資産の概要には、発電所ごとの取得先が書かれています。

取得先発電所
ティーダ・パワー01合同会社27
ダイモスインフラファンド合同会社2
イオインフラファンド合同会社1
マーキュリーインフラファンド合同会社(注8)1
ビーナスインフラファンド合同会社(注8)1
ティーダ・パワー01合同会社(注9)1
サターンインフラファンド合同会社(注10)1
エラブルインフラファンド合同会社1

取得先の合同会社は、発電所を持っていた事業会社(SPC)です。スポンサーが開発した発電所を、SPCを通じて投資法人が買う流れが読み取れます。

43スポンサー:パネルのメーカー

パネルメーカー発電所法人(コード)
カナディアン・ソーラー・グループ329284
YingliEnergy(China)Co.,Ltd.89282
JinkoSolar79284・9285
JAソーラー・ジャパン株式会社79287
TrinaSolarCo.,Ltd.79287
株式会社Looop79287
HanwhaQCells69285
ハンファQセルズジャパン株式会社69287
AUOCrystalCorp.69287
インリー・グリーンエナジージャパン株式会社59287
RECPeakEnergy49285
株式会社東芝49282・9287

個別の概要にパネルメーカーを書いている法人の分です。同じ発電所に複数のメーカーのパネルがある場合は、それぞれに数えています。

44スポンサー:パワーコンディショナーの供給者

パワコン発電所法人(コード)
株式会社TMEIC179282・9287
ABB株式会社159287
富士電機株式会社129282・9285・9287
華為(ファーウェイ)技術日本株式会社119287
東芝三菱電機産業システム株式会社79285
日新電機株式会社69285
株式会社日立製作所49282・9287
株式会社ダイヘン49287
SungrowPowerSupplyCo.,Ltd.49287
SMAジャパン株式会社49287
Huawei39285
ダイヤゼブラ電機株式会社39287

パワーコンディショナーは、パネルの直流を交流に変える装置で、パネルより早く交換時期が来る機器です。供給者が1社に偏ると、同じ型の不具合がまとめて起きる可能性があります。

45スポンサー:建設(EPC)と保守(O&M)

EPC業者発電所法人(コード)
プロスペックAZ株式会社169285・9287
株式会社Looop109287
株式会社トーヨー建設99287
株式会社アドバンテック89285
東光電気工事株式会社59282
株式会社ジャパンパワーサプライ39285・9287
日本電設工業株式会社39282
株式会社カンドー29285
国光施設工業株式会社29282
東芝プラントシステム株式会社29282
前田建設工業株式会社29287
エネグローバル株式会社29287
O&M業者発電所法人(コード)
CSOMJapan339284
株式会社クールトラスト239285
プロスペックAZ株式会社189287
株式会社Looop149287
株式会社シーエナジー109287
株式会社CO2OS59287
オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント株式会社49282・9287
株式会社TKテクノサービス49282
ブルースカイソーラー株式会社49287
日本電設工業株式会社39282
リニューアブル・ジャパン株式会社39287
株式会社スマートエナジー29284・9287

EPCは設計・調達・建設を請け負った会社、O&Mは運転・保守の会社です。スポンサー自身やそのグループ会社がO&Mを担う例が多く見られます。

46スポンサーが変わった・消えた例

非公開化された3本のうち2本は、スポンサーのグループがTOBの公開買付者側でした(日本再生可能エネルギーインフラ=リニューアブル・ジャパン系、タカラレーベン・インフラ=タカラレーベン系)。ジャパン・インフラファンドは、みずほリースの完全子会社が持分を持つ合同会社が公開買付者で、スポンサーの丸紅は保有する5,900口(所有割合1.34%)をTOBに応募する契約を結んでいました。TOBの経緯は上場廃止の記事で扱っています。

47上場廃止:4件のTOBを1枚にする

法人TOBの期間の始まり公開買付者親会社など種類投資法人の意見買付価格(1口)
日本再生可能エネルギーインフラ2022年5月13日合同会社アールジェイ7号リニューアブル・ジャパン全部取得(非公開化)賛同・応募推奨115,000円
タカラレーベン・インフラ2022年9月29日合同会社グリーンエネルギータカラレーベン(現 MIRARTHホールディングス)全部取得(非公開化)賛同・応募推奨127,000円
カナディアン・ソーラー2025年7月1日ヒューリック株式会社ヒューリック部分取得(上限20%・上場維持)賛同・応募は中立86,710円
ジャパン・インフラファンド2025年11月7日MMパワー合同会社みずほリース全部取得(非公開化)賛同・応募推奨67,000円
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「種類」の全部取得は、発行済みの投資口をすべて取得して非公開化することを目的にしたTOBです。部分取得は、上限を決めて一部だけを買うTOBで、カナディアン・ソーラーの件では公開買付者(ヒューリック)が純投資の目的で所有割合20%までを買い付け、上場は維持されました。

48上場廃止:価格はどう決まったか

法人最初の提案最終の価格最初からの上げ幅公表前の終値終値に対するプレミアム
日本再生可能エネルギーインフラ105,000円115,000円+9.5%104,300円10.26%
タカラレーベン・インフラ114,000円127,000円+11.4%115,100円10.34%
カナディアン・ソーラー86,710円86,710円±0%75,400円15.00%
ジャパン・インフラファンド56,000円67,000円+19.6%53,600円21.27%
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非公開化の3件はいずれも、最初の提案から価格が引き上げられています。タカラレーベン・インフラの件では、公開買付者側が「日本再生可能エネルギーインフラ投資法人における交渉の経緯」を類似事例として、初回価格から最終価格までの上げ幅(9.52%)を参考にしたと意見表明報告書に書かれています。ジャパン・インフラファンドの件では、TOBの期間中に価格が65,000円から67,000円へ変更され、買付予定数の下限も66.67%から60.00%へ引き下げられました。

49上場廃止:1口当たり純資産と比べると

法人直前の期1口当たり純資産TOB価格TOB価格÷純資産公表前の終値終値÷純資産
日本再生可能エネルギーインフラ2022年1月89,115円115,000円129%104,300円117%
タカラレーベン・インフラ2022年5月103,989円127,000円122%115,100円111%
カナディアン・ソーラー2025年6月102,612円86,710円85%75,400円73%
ジャパン・インフラファンド2025年5月79,529円67,000円84%53,600円67%
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1口当たり純資産は、TOBの公表より前で最後の期の有報の値です(簿価ベース)。公表前の終値が純資産を上回っていたのは日本再生可能エネルギーインフラ・タカラレーベン・インフラ、下回っていたのはカナディアン・ソーラー・ジャパン・インフラファンドでした。TOB価格が純資産を上回ったのは日本再生可能エネルギーインフラ・タカラレーベン・インフラ、下回ったのはカナディアン・ソーラー・ジャパン・インフラファンドです。2022年の2件は純資産を上回る価格、2025年の2件は純資産を下回る価格で、市場価格が純資産を大きく割り込んでいた時期のTOBは、純資産より低い価格でも市場価格に対してはプレミアムが付く形でした。日本再生可能エネルギーインフラの件では、公開買付者の親会社が「市場投資口価格よりも修正時価純資産価格の方が本投資法人の本源的価値を示している」と考えた、と意見表明報告書に書かれています。

50上場廃止:応募はどれだけ集まったか

法人TOBの期間買付予定数の下限・上限応募の数TOB後の所有割合結果
日本再生可能エネルギーインフラ2022年5月13日〜2022年6月23日(30営業日)下限133,732口146,962口73.26%成立
タカラレーベン・インフラ2022年9月29日〜2022年11月11日(30営業日)下限179,219口252,935口91.37%成立
カナディアン・ソーラー2025年7月1日〜2025年9月18日(55営業日)上限85,885口60,081口13.99%成立
ジャパン・インフラファンド2025年11月7日〜2026年1月22日(48営業日)下限263,532口293,927口66.92%成立
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全部取得の3件は、いずれも下限を上回る応募が集まって成立しました。カナディアン・ソーラーの部分取得は、上限(85,885口)に対して応募が60,081口にとどまり、応募の全部が買い付けられて、公開買付者の所有割合は13.99%になりました。

51上場廃止:応募しなかった投資主はどうなるか

全部取得のTOBでは、公開買付者はTOBの後に残った投資口も取得して、投資主を自分だけにする手続きを予定していました。日本再生可能エネルギーインフラの意見表明報告書は、その手続きを投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)第81条の2に基づく投資口の併合と書いています。同じ報告書によれば、併合で1口に満たない端数が生じる投資主には、投信法第88条第1項などの手続きに従い、端数の合計に相当する投資口を公開買付者に売って得た金銭が交付され、その売却価格はTOB価格と同じになるよう設定する予定とされていました(分配の有無で調整する条件付き)。

ジャパン・インフラファンドは、2026年4月8日の臨時報告書で、TOBの成立に伴い「投資口併合によるスクイーズアウトにより本投資法人が上場廃止し、投資主が少数となり、その後解散が予定されている」ことを踏まえて規約を変えたと報告しています。同じ報告書では、非公開化を理由に既存の借入の貸付人から期限の利益を喪失する可能性があり、返済資金を公開買付者から借りられるよう規約を変えたことも書かれています。

上場廃止の後は、東京証券取引所で売買できなくなります。全部取得の3件の意見表明報告書には、いずれもこの点が書かれています。

52上場廃止:なぜ非公開化されたのか(報告書に書かれた理由)

意見表明報告書には、公開買付者と投資法人がそれぞれ考えた理由が書かれています。この記事で確かめられた範囲で並べます。

53上場廃止:上場インフラファンドの数の変化

東証の一覧(当サイト取得分)に載っている5本の上場日は次のとおりです。

法人上場日
いちごグリーン2016/12/01
カナディアン・ソーラー2017/10/30
東京インフラ2018/09/27
エネクス2019/02/13
グリーンライト2026/03/10

このうちグリーンライトは2026年3月に上場した新しい法人です。一方で、2022年に2本、2026年に1本が非公開化されました。EDINETに登録されたインフラ投資法人は8本で、いま東証で買えるのは5本です。

54上場廃止:非公開化された3本の最後の姿

法人最後の期発電所取得価格の合計LTV1口当たり分配金
日本再生可能エネルギーインフラ第10期(2022年1月)55420億円51.9%3,200円
タカラレーベン・インフラ第13期(2022年5月)42686億円54.1%3,656円
ジャパン・インフラファンド第12期(2025年11月)65711億円49.0%—
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日本再生可能エネルギーインフラとタカラレーベン・インフラは、最後の有報の期まで分配を行っていました。ジャパン・インフラファンドの最後の期(2025年11月期)は、主要な経営指標の1口当たり分配金の欄が空欄(「-」)です。

55有報:どこに何が書いてあるか

知りたいこと有報の場所メモ
1口当たり分配金・利益超過分配・LTV・FFO第一部 第1 1(1)【主要な経営指標等の推移】期ごとの推移。5〜10期ぶん
発電所の一覧(所在地・取得価格・評価)第1 5(2)3【その他投資資産の主要なもの】(保有資産の概要)法人により見出しの番号が違う
パネル出力・発電出力同上(設備・施設の概要)パネル出力はパネルの定格の合計、発電出力はパワコンとの小さい方
FITの認定日・供給開始日・満了日・調達価格同上(固定価格買取制度上の権利の概要)出力制御ルール・廃棄等費用積立額を同じ表に載せる法人も
発電所ごとの収支(賃料の内訳・費用)同上(収支状況)5〜6か所ずつの表に分かれている
賃料の決め方同上(個別の概要の「賃貸借の概要」)基本賃料・実績連動賃料の式
月次の発電量同上(個別の概要の「運営実績」「過年度の売電量の状況」)載せている法人は一部
借入の利率・返済期限第5【投資法人の経理状況】の附属明細表「借入金明細表」同じ条件の借入が縦に並ぶ
税の20年の期限第1 3【投資リスク】・4(5)【課税上の取扱い】「課税期間」の開始日を書く法人がある
スポンサー・オペレーター第1 1(3)【投資法人の仕組み】の関係法人の表、(6)【主要な投資主の状況】個人の投資主の名前も載る

見出しの番号は法人ごとに少しずつ違います。発電所の情報は「運用状況」の「投資資産」の節にまとまっていて、ここが有報の中心です。

56有報:法人ごとに、どこまで載っているか(発電所の項目)

項目エネクスカナディアン・ソーラー東京インフラいちごグリーングリーンライトジャパン・インフラファンド
発電所の所在地12/1235/3523/2315/1511/1165/65
取得価格12/1235/3523/2315/1511/1165/65
評価額12/1235/3523/2315/1511/1165/65
パネル出力12/1235/3523/2315/1511/1165/65
発電出力12/1235/3523/2315/1511/1165/65
FITの満了日12/1235/3523/2315/1511/1165/65
調達価格12/1235/3523/2315/1511/1165/65
出力制御のルール12/1235/3523/2315/1511/1165/65
廃棄等費用積立額0/1235/3513/230/150/1128/65
土地の権利12/120/3523/232/1511/1165/65
想定年間発電電力量0/120/3523/2315/150/1164/65
オペレーター0/1235/3523/2315/150/1165/65
パネルメーカー0/1235/3523/2315/150/1165/65
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分母はその法人の発電所の数、分子は当サイトが有報から読み取れた発電所の数です。「0」の項目は、その法人が載せていないか、表の形が違って読み取れなかったものです。廃棄等費用積立額は、東京インフラ・カナディアン・ソーラー・ジャパン・インフラファンドが発電所ごとに載せています。

57有報:法人ごとに、どこまで載っているか(表の単位)

項目エネクスカナディアン・ソーラー東京インフラいちごグリーングリーンライトジャパン・インフラファンド
発電所ごとの賃料の内訳(基本・実績連動)ありありありありありあり
月次の発電量・売電量——ありあり——
借入金明細表14塊8塊3塊3塊2塊12塊
主要な経営指標(期数)13期18期17期9期2期12期
「課税期間」の開始日ありありあり—ありあり
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月次の発電量を発電所ごとに載せているのは、いちごグリーン(運営実績)と東京インフラ(過年度の売電量)でした。賃料の内訳は、どの法人も発電所ごとの収支の表に載っています。

58有報:読むときに気をつけること

当サイトは、読み取った発電所の取得価格の合計が、有報の「合計」行と一致することを法人ごとに確かめています(差は丸めの範囲)。

59よくある質問

インフラファンドの分配金は毎期同じですか。

前期との差が±3%未満だった回が51%でした。同じではありませんが、多くの期でほぼ横ばいです。

分配金が大きく減るのは、どんなときですか。

この記事で数えた範囲では、利益超過分配を減らしたとき、増資で口数が増えたとき、決算期の長さが変わったときが目立ちました。

利益超過分配とは何ですか。

当期の利益を超えて払う分配です。減価償却費の一部を分配に回す形で、税務上は出資の払戻しとして扱われる部分があります(別の記事で扱っています)。

過去の分配金から、これからの分配金を予想できますか。

過去の分配金はFITの期間中のものです。FITの満了や借入の金利で、今後の水準は変わります。

天気が悪い年は、分配金はどれだけ減りますか。

基本賃料の部分は予測から決まるので原則減りません。減るのは実績連動賃料の部分です。直近の割合は本文の表のとおりです。

基本賃料は誰が払うのですか。

賃借人(発電所を運営するSPCやスポンサーの関係会社)です。売電が予測を下回っても、賃借人が基本賃料を払う仕組みです。

P50、P90とは何ですか。

発電量の予測の超過確率です。P50は半分の年で上回る予測、P90は9割の年で上回る控えめな予測です。

実績連動賃料がゼロの発電所は、赤字なのですか。

賃料の上乗せがなかったということで、基本賃料は入っています。その期の発電が基本賃料の基準を超えなかったことを示します。

利益超過分配は、もらわない方がよいのですか。

選べません。分配は投資法人が決めます。受け取った後の税務上の扱い(取得価額の調整)に注意が必要です。

利益超過分配が多い法人は危ないのですか。

それだけでは判断できません。減価償却で生まれた現金の範囲で払っているか、借入の返済や修繕の資金が足りているかを合わせて見ます。

FFOとは何ですか。

当期純利益に減価償却費などを足し戻した、現金ベースの稼ぐ力の目安です。各法人が有報の主要な経営指標に載せています。

利益超過分配の割合は、法人ごとに決まっているのですか。

各法人の有報の「分配方針」の節に考え方が書かれています。実際の額は毎期の決算で決まり、本文の表のとおり期ごとに変わっています。

LTVが高いと、すぐに危ないのですか。

すぐではありません。問題になるのは、金利の上昇や発電量の落ち込みで返済の余裕が減ったときと、借り換えのときです。

J-REITとインフラファンドのLTVは、同じ基準で比べられますか。

この記事では、どちらも借入金と投資法人債の合計を総資産で割って比べました。各社の公表値は鑑定評価額ベースなど定義が違うことがあります。

借入は固定金利ですか。

法人によって、変動金利の借入に金利スワップを組み合わせて実質的に固定しているものがあります。有報の注記で確かめられます。

FITが終わる前に借入を返し終えるのですか。

直近の有報では、どの法人も最後の返済期限が最後のFIT満了より前でした。途中の借り換えは各期限で起こります。

インフラファンドの発電所の住所は、どこまで分かりますか。

有報の所在地は市町村まで(法人によっては地番まで)です。この記事では市町村までを使いました。

地域が分散している法人の方が安全ですか。

天候や出力制御の影響は分散しますが、分配金の安定は賃料の仕組み(基本賃料の割合)にも左右されます。地域だけでは決まりません。

インフラファンドは日本の太陽光のどれくらいを持っていますか。

運転中の50kW以上の太陽光の出力に対して、上場5本の合計は1.19%です。

北海道の発電所は冬に発電しないのですか。

発電量は落ちますが止まるわけではありません。月ごとの落ち方は発電量の記事で、いちごグリーンの月次の実績を使って並べています。

スポンサーが大きい会社なら安心ですか。

スポンサーの信用力は、オペレーターとしての運営や、賃料の支払い(基本賃料の保証がある法人もある)に効きます。ただし分配金を保証するものではありません。

スポンサーと投資主の利益はぶつからないのですか。

スポンサーから発電所を買う取引は利害関係者との取引になるため、各法人は有報に利害関係者取引の規程と手続きを書いています。

オペレーターが倒れたらどうなりますか。

各法人の有報のリスクの項に、オペレーターの交代の手続きや影響が書かれています。1社に運営が集中しているほど、影響は全体に及びます。

パネルのメーカーは気にするべきですか。

メーカーの保証や部品の供給が続くかは、長く発電を続けるうえで効きます。有報の個別の概要でメーカーを確かめられます。

TOBに応募しないとどうなりますか。

全部取得のTOBが成立した場合、その後の投資口の併合で、残った投資口も金銭に替えられる予定が意見表明報告書に書かれていました。日本再生可能エネルギーインフラの件では、その金額をTOB価格と同じにする予定とされていました。

TOB価格は必ず市場価格より高いのですか。

これまでの4件は、公表前の終値に10%〜21%台のプレミアムが付いていました。ただし将来の件で同じになる保証はありません。

部分的なTOBとは何ですか。

上限を決めて一部だけを買うTOBです。カナディアン・ソーラーの件では上場が維持され、応募しなかった投資口はそのまま持ち続けられました。

上場廃止の前に売ることはできますか。

上場廃止の日までは市場で売買できます。日程は投資法人の開示で確かめてください。

有報はどこで読めますか。

金融庁のEDINETで、投資法人の名前で検索できます。各法人のウェブサイトにも載っています。

決算短信と有報は何が違いますか。

決算短信は決算の数字の速報で、有報は発電所ごとの詳細や契約の中身、リスクまで書かれた法定の書類です。

過去の有報はいつまでさかのぼれますか。

EDINETで閲覧できる期間には限りがあります。当サイトがAPIで取得できたのは2021年10月以降の提出分でした。

60この記事の数字は、どこから取ったか

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN)、タカラレーベン・インフラ(第13期・S100P3X0)、日本再生可能エネルギーインフラ(第10期・S100NYZP))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。

特定の銘柄の勧誘ではありません。数字は各有報の基準日時点のもので、決算期は法人ごとに違います。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN)、タカラレーベン・インフラ(第13期・S100P3X0))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。

法令は e-Gov の原文で確かめました:所得税法第24条第1項(出資等減少分配を配当所得から除く)・第25条第1項、租税特別措置法第37条の10第3項。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。J-REITは、同じく EDINET の有価証券報告書の借入金明細表・投資法人債明細表を当サイトが集計したもの(57本)と、XBRLの総資産です。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN)、タカラレーベン・インフラ(第13期・S100P3X0)、日本再生可能エネルギーインフラ(第10期・S100NYZP))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。全国の出力は、資源エネルギー庁「事業計画認定情報 公表用ウェブサイト」の都道府県別データ(2026-09-30取得)をもとに投資総研が集計したものです(個人の事業者の情報は集計値だけを使っています)。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN)、タカラレーベン・インフラ(第13期・S100P3X0)、日本再生可能エネルギーインフラ(第10期・S100NYZP))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。投資主は有報の「主要な投資主の状況」から法人の名義だけを使いました。

TOBの数字は、投資法人が提出した意見表明報告書・訂正意見表明報告書と、公開買付者が提出した公開買付報告書(いずれも EDINET)によります。価格・プレミアム・応募の数・所有割合は、書類の文を機械で検索して一致を確かめてから使っています。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(日本再生可能エネルギーインフラ(第10期・S100NYZP)、タカラレーベン・インフラ(第13期・S100P3X0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。

数字の出どころは、各投資法人が EDINET に提出した有価証券報告書の本文です(エネクス(第13期・S100YZ2R)、カナディアン・ソーラー(第18期・S100Z4ZH)、東京インフラ(第17期・S100Z528)、いちごグリーン(第11期・S100Z4IN)、グリーンライト(第2期・S100YZF0)、ジャパン・インフラファンド(第12期・S100XNLN))。期ごとの推移は、2021年10月以降に提出された有報の「主要な経営指標等の推移」をつないだものです。表は機械で読み取り、発電所の取得価格の合計が有報の「合計」行と合うことを法人ごとに確かめています。

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