01LTVとは
LTV(Loan To Value)は、物件の価値に対する借入の割合です。1億円の物件を6,000万円の借入で取得していれば、LTVは60%です。
この数字が示すのは、物件の価値がどれだけ下がったら借入の返済に届かなくなるかです。LTV60%なら、価値が40%下がると売却額が借入と同額になり、出資者の取り分がゼロになります。
出資者は借入の後ろに位置します。売却したお金は、まず金融機関への返済に充てられ、残ったものが劣後出資と優先出資に配られます。LTVが高い案件は、価値の下落に弱いということです。
02LTVは、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 募集ページ | 「LTV 60%」「借入比率」 | 書かれていれば確認 |
| 契約締結前交付書面 | 借入の額と条件 | — |
| 登記事項証明書 | 抵当権の債権額 | 物件価格と比べればLTVが分かる |
| 事業者の案内 | 「LTVを◯%以下に抑えています」 | 方針として |
03LTVで、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| LTVが低いほど利回りが高い | 逆。借入が少ないほど利回りは抑えめになる |
| LTVは投資家の借入の割合 | 案件(またはSPC)の借入 |
| LTVが書いてなければ借入がない | 書いていないだけのことがある。登記で確かめられる |
| LTV100%までは安全 | 100%なら、価値が1円でも下がれば出資者の取り分が減る |
| 劣後出資があればLTVは関係ない | 借入は劣後出資より先に回収する |
04LTVと一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。LTVの実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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