01劣後出資の意味とは
劣後出資は、損失を先に引き受ける立場の出資です。投資型クラウドファンディングでは、事業者が自ら出すのが通例です。
事業者がなぜ自分の資金を入れるのか。理由は投資家に安心してもらうためだけではありません。劣後出資があることで、事業者と投資家の利害が一致します。運用に失敗すれば事業者も損をするので、無理な案件を組みにくくなる、という構造です。
投資家の側から見るときに確かめるのは、割合と、事業者の体力です。割合が厚くても、事業者の自己資本に対して劣後出資の総額が大きすぎれば、案件が同時に悪化したときに耐えられません。
02劣後出資の意味は、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 募集ページ | 「劣後出資 2,000万円」 | 金額で書かれることがある |
| 契約締結前交付書面 | 劣後出資者の名称と金額 | 誰が出しているかが書いてある |
| 事業者の案内 | 「当社も出資します」 | — |
| 決算資料(上場企業の場合) | 劣後出資の残高 | 事業者の体力との関係 |
03劣後出資の意味で、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| 劣後出資は投資家のお金 | 事業者が出すお金 |
| 多ければ多いほどよい | 事業者の体力に対して過大なら、かえって危うい |
| 劣後出資者は必ず事業者 | 第三者が劣後出資者になる案件もある |
| 劣後出資があれば必ず優先劣後方式 | 契約の設計による |
04劣後出資の意味と一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。劣後出資の意味の実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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