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暗号資産の詐欺被害はいくらか|警察庁の統計と、業者を確かめる3つの公的リスト

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約35分(20千字)

01先に結論

警察庁の確定値によると、2025年に暗号資産で被害金を払わされた詐欺は6,151件・765.0億円でした。特殊詐欺・SNS型投資詐欺・SNS型ロマンス詐欺の3つを合わせた数です。3つ全体(43,000件・3,257.5億円)に占める割合は、件数で14.3%、被害額で23.5%です。

暗号資産の割合がいちばん高い手口はSNS型ロマンス詐欺です。件数の40.4%、被害額の48.6%が暗号資産でした。2026年上半期(暫定値)では、この割合が件数45.4%・被害額58.7%に上がっています。

払わせ方は「暗号資産を送らせる」型が中心です。2026年上半期の特殊詐欺(新しい定義)で暗号資産が使われた3,691件のうち、送らせる型が3,498件(94.8%)でした。同じ資料の前年同期比では、送らせる型は+1,572件、交換業者の口座に振り込ませる型は−126件です。

確かめ方は単純です。金融庁の登録一覧(令和8年9月1日現在で27社)に載っていない業者とは取引しない。載っていても、知り合ったばかりの相手に言われて暗号資産を送らない。「被害を取り戻せる」という連絡には応じない。この記事では、警察庁・金融庁・国民生活センター・消費者庁の公表資料だけを使って、その根拠を数字で確かめます。

この記事は特定の業者や商品をすすめるものではありません。登録一覧に載っていることは、その業者や銘柄の価値を国が保証するという意味ではありません。

02警察庁の数字は、年によって数え方が違う

暗号資産の詐欺の数字を見る前に、定義の違いを押さえます。警察庁は、2024年・2025年・2026年で数え方を変えています。違う数え方の数字を並べると、増えたのか、定義が広がっただけなのかが分かりません。

資料暗号資産の数え方特殊詐欺の範囲この記事での扱い
2024年(確定値・2025年5月23日)被害金の主たる交付形態が「暗号資産」の件数と割合だけ。被害額の内訳は無いSNS型投資・ロマンス詐欺を含まないSNS型の件数だけ使う。2025年以降と直接は比べない
2025年(上半期暫定値・確定値)「暗号資産送信型」と「振込型のうち暗号資産交換業者の口座への暗号資産振込」を分けて記載。両方の合計を「実質的に暗号資産であるもの」として割合を公表SNS型投資・ロマンス詐欺を含まない(別の表)3区分は重ならないので、足し合わせて全体を出す
2026年(上半期暫定値・2026年7月30日)2025年と同じSNS型投資・ロマンス詐欺を含む。ニセ警察詐欺が独立した手口2025年の特殊詐欺とは比べない。資料に書かれた前年同期比だけ使う
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この記事の「暗号資産で払わされた件数・被害額」は、警察庁の資料に載った「暗号資産送信型」と「暗号資産振込」の2つの数字の和です。警察庁は割合(○%)は書いていますが、合計の件数・金額そのものは書いていません。当サイトが足しています。

足した値で割合を計算し直すと、2025年確定値の3区分のうち、件数の割合は3区分で資料の値(小数1桁)と一致しました。被害額の割合は3区分で差が0.1ポイント以内でした(資料の被害額は億円の小数1桁に丸めてあるので、割り直すと端数がずれることがあります)。足し方が警察庁の定義と合っていることの確認です。

「暗号資産送信型」の詳しい定義は、資料には書かれていません。名前のとおり、被害金を暗号資産の形で送らせる払わせ方です。「暗号資産振込」は、振込型のうち、暗号資産交換業者の口座へお金を振り込ませるものだと資料に書かれています。警察庁は、この2つを合わせて「一次的な主な被害金等交付形態が実質的に暗号資産であるもの」と呼んでいます。

032025年:暗号資産で払わされた被害は、いくらあったか

2025年の確定値(警察庁・2026年5月22日公表)から、3つの区分を並べます。

区分認知件数被害額送信型の件数送信型の被害額交換業者口座への振込の件数同 被害額暗号資産の割合(件数)暗号資産の割合(被害額)
特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)27,8321,423.1億円1,243196.9億円62880.3億円6.7%19.5%
SNS型投資詐欺9,5231,288.0億円1,898215.5億円1046.7億円21.0%17.2%
SNS型ロマンス詐欺5,645546.4億円2,177247.7億円10117.9億円40.4%48.6%
3区分の合計(当サイト計算)43,0003,257.5億円5,318660.1億円833104.9億円14.3%23.5%
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特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)277.2億円(19.5%)SNS型投資詐欺222.2億円(17.2%)SNS型ロマンス詐欺265.6億円(48.6%)
  • 特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)277.2億円(19.5%)
  • SNS型投資詐欺222.2億円(17.2%)
  • SNS型ロマンス詐欺265.6億円(48.6%)
2025年に暗号資産で払わされた被害額(送信型+交換業者口座への振込)。かっこ内は各区分の被害額に占める割合。警察庁の確定値から当サイト作成。

件数で見ると、暗号資産の割合は特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)で6.7%、SNS型投資詐欺で21.0%、SNS型ロマンス詐欺で40.4%です。被害額で見ると19.5%・17.2%・48.6%です。

特殊詐欺では、件数の割合(6.7%)より被害額の割合(19.5%)がずっと大きくなっています。暗号資産で払わされた事件は、1件あたりの金額が大きいということです。次の表で確かめます。

区分暗号資産で払わされた1件あたり区分全体の1件あたり送信型の1件あたり振込の1件あたり
特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)1,482万円511万円1,584万円1,279万円
SNS型投資詐欺1,110万円1,353万円1,135万円644万円
SNS型ロマンス詐欺1,166万円968万円1,138万円1,772万円
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1件あたりは、被害額を認知件数で割った当サイトの計算です。認知件数には未遂も入るので、警察庁が書く「既遂1件当たりの被害額」より小さく出ます。それでも、3区分のうち2区分で、暗号資産で払わされた事件の1件あたりが、その区分全体の1件あたりを上回りました。

差がいちばん大きいのは特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)です。全体は1件あたり511万円、暗号資産で払わされた事件は1,482万円で、約2.9倍です。SNS型ロマンス詐欺も1,166万円と、全体の968万円を上回ります。一方、SNS型投資詐欺は暗号資産の事件が1,110万円で、全体の1,353万円を下回りました。SNS型投資詐欺は振込型の被害額が1,000.6億円と大きく、そのうち80.7%がネットバンキングを使った振込でした(同じ資料)。全体の1件あたりが、もともと大きい手口です。

04送らせる型と、交換業者の口座に振り込ませる型

2025年の3区分の合計で、暗号資産で払わされた6,151件のうち、送らせる型は5,318件(86.5%)、交換業者の口座に振り込ませる型は833件(13.5%)でした。被害額では送らせる型が660.1億円(86.3%)です。

区分送信型の割合(件数)送信型の割合(被害額)振込の割合(件数)振込の割合(被害額)
特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)66.4%71.0%33.6%29.0%
SNS型投資詐欺94.8%97.0%5.2%3.0%
SNS型ロマンス詐欺95.6%93.3%4.4%6.7%
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SNS型の2つでは、暗号資産の事件のほとんどが送らせる型です(投資詐欺94.8%、ロマンス詐欺95.6%)。特殊詐欺では振り込ませる型が33.6%と、SNS型より多く残っています。

送らせる型の流れは、国民生活センターの相談事例がよく表しています。SNSで知り合った相手に勧められ、まず国内の交換業者のアプリで2万円分の暗号資産を買い、指定された「投資サイト」へ送る。利益が3万円分になり、一度は自分の口座へ引き出せたので信用する。次に40万円分を送る。出金しようとすると「税金12%」として約86万円を求められる、という事例です(国民生活センター「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話」2024年1月23日)。

この事例では、2回目に送った額は1回目の20倍です。出金の条件として求められた額(約86万円)は、送った合計(42万円)の約2.0倍でした。暗号資産を買う場所は国内の正規の交換業者でも、送った先が詐欺のサイトなら、取り戻すのは難しくなります。登録業者を使っているから安全、とは言えない理由です。

052024年から2025年に、どれだけ増えたか

2024年と2025年は、資料の書き方が違います。そこで、2025年の確定値の資料に書かれた「前年比」だけを使います。同じ資料の中で、同じ定義で比べた数字です。2025年の値から前年比を引くと、2024年の値が出ます。

区分送信型 2024年送信型 2025年倍率送信型の被害額 2024年同 2025年振込 2024年振込 2025年
特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を除く)1211,24310.3倍34.0億円196.9億円387628
SNS型投資詐欺7621,8982.5倍88.0億円215.5億円204104
SNS型ロマンス詐欺7862,1772.8倍85.5億円247.7億円206101
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3区分を合わせると、送らせる型は1,669件・207.5億円から5,318件・660.1億円になりました。件数で3.2倍、被害額で3.2倍です。交換業者の口座に振り込ませる型は797件から833件で、+36件でした。

特殊詐欺の送らせる型は、2024年121件から2025年1,243件へ、10.3倍になりました。逆算した2024年の値は、同じ資料のグラフに載っている2024年の値(121件)と一致します。

SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の2024年の送信型(逆算値)は、2024年の資料が「主たる交付形態が暗号資産」として書いた件数と、2区分とも一致しました(投資詐欺762件、ロマンス詐欺786件)。2024年の資料の「暗号資産」は、今の「送信型」に当たると読めます。ただし資料にそう明記されてはいないので、2024年の資料の割合(投資詐欺11.9%・ロマンス詐欺20.6%)と2025年の割合を直接は並べません。

また、逆算した2024年の認知件数・被害額の総数は、3区分のうち3区分で2024年の確定値の資料と一致しました。前年比を引いて2024年を出すやり方が、資料どうしで食い違っていないことの確認です。

062026年上半期:新しい定義のもとでの前年同期比

2026年から、警察庁はSNS型投資・ロマンス詐欺とニセ警察詐欺を含めた全体を「特殊詐欺」と呼んでいます(警察庁・2026年7月30日公表)。この資料には、2025年上半期を同じ定義で数え直した前年同期比が付いています。それを使えば、定義をそろえたまま比べられます。

区分送信型 2026年上半期前年同期比振込 2026年上半期前年同期比暗号資産の割合(件数)2025年上半期(逆算)暗号資産の割合(被害額)2025年上半期(逆算)
特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を含む新定義)3,498+1,572193−12616.8%12.1%23.7%23.7%
SNS型投資詐欺1,288+59439−1222.5%25.9%16.5%23.7%
SNS型ロマンス詐欺1,118+26421−3045.4%36.1%58.7%45.3%
ニセ警察詐欺620+35462−1315.3%7.2%24.2%19.2%
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2025年上半期(逆算)2026年上半期特殊詐欺(SNS型投資・ロマンス詐欺を含む新定義)1,926件3,498件SNS型投資詐欺694件1,288件SNS型ロマンス詐欺854件1,118件ニセ警察詐欺266件620件
暗号資産送信型の認知件数。2025年上半期は2026年上半期の資料の前年同期比から当サイトが逆算。

新しい定義の特殊詐欺全体で、送らせる型は1,926件から3,498件に増えました(+81.6%)。被害額は234.6億円から409.6億円です。交換業者の口座に振り込ませる型は、4区分すべてで前年同期より減りました。

暗号資産の割合(件数)が前年同期より下がったのは、SNS型投資詐欺だけです(25.9%→22.5%)。送らせる型そのものは+594件と増えていますが、SNS型投資詐欺全体が+3,020件(+105.1%)とそれ以上に増えたためです。振込型は4,084件(+1,978件)、そのうちネットバンキングを使った振込が2,996件(+1,567件)でした。

SNS型ロマンス詐欺は、全体の件数がほぼ横ばい(+5件)の中で、送らせる型が+264件増えました。暗号資産の割合は件数45.4%・被害額58.7%で、4区分の中でいちばん高い値です。ロマンス詐欺では、被害額の半分を超える額が暗号資産で払わされています。

ニセ警察詐欺は、警察官を名乗る相手が「あなたに逮捕状が出ている」「身の潔白を証明するには、資産の提出が必要」などと言ってお金を払わせる手口です(警察庁の2025年確定値の資料が、金地金をだまし取る手口の例として挙げた言葉)。2026年上半期は、最初の接触が電話だった割合が98.2%です。2026年上半期の暗号資産の件数は682件・122.7億円で、割合は件数15.3%(前年同期7.2%)、送信型は+354件でした。電話から始まる手口でも、暗号資産で払わせる例が増えています。

4区分以外の手口(オレオレ詐欺・架空料金請求詐欺など)を差し引きで出すと、暗号資産の事件は543件・31.6億円でした。これらの手口全体(9,163件・263.8億円)に占める割合は、件数で5.9%です。裏返すと、暗号資産で払わされた3,691件のうち85.3%が、SNS型投資・ロマンス詐欺とニセ警察詐欺の3つに入っています。

07上半期の数字は、後から直ることがある

2025年上半期には、その時点の暫定値の資料(警察庁・2025年7月31日公表)もあります。旧定義の3区分を足すと、2026年の資料から逆算した2025年上半期と比べられるはずです。実際に比べました。

暗号資産の件数暗号資産の被害額
2025年上半期の暫定値資料(3区分の和)2,233280.9億円
2026年上半期の資料から逆算した2025年上半期2,245284.0億円
差+12件+3.1億円
区分送信型(2025年上半期の暫定値資料)送信型(2026年資料からの逆算)
SNS型投資詐欺711694
SNS型ロマンス詐欺828854

2区分のうち2区分で、送信型の件数が食い違いました。暫定値は後で修正されるもので、資料には修正の説明がありません。新しい定義の特殊詐欺には、旧定義で別の手口に分類されていた事件の振り分けも入るので、合計も完全には一致しません。上半期の数字は暫定値として読み、確定値(翌年5月ごろ公表)が出たら置き換えるのが安全です。

08月ごとに見ると、2025年の後半に増えている

警察庁の月別の数字は、暗号資産に限らないSNS型投資・ロマンス詐欺全体のものだけです。暗号資産の内訳は、上半期と年間の資料にしかありません。そのうえで、手口全体の勢いを確かめます。横軸は月です。

2024年2025年
0件500件1,000件1234567891011122025年 1,326件2024年 442件

SNS型投資詐欺は、2025年の12か月のうち8か月で前年の同じ月を上回りました。いちばん多かったのは12月の1,326件です。2025年の件数のうち69.8%が7〜12月に集中しています。

2024年2025年
0件200件400件600件1234567891011122025年 600件2024年 460件

SNS型ロマンス詐欺は、12か月で前年の同じ月を上回り、最多は12月の600件でした。7〜12月の割合は55.6%です。

2026年は1〜8月の速報値があります(警察庁「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」)。上半期の値を引くと、7〜8月の2か月でSNS型投資詐欺は1,204件・139.5億円、ロマンス詐欺は997件・79.2億円でした。2025年の同じ2か月(投資詐欺1,877件、ロマンス詐欺989件)と並べると、投資詐欺は下回り、ロマンス詐欺は上回っています。ただし、2026年の数字は暫定値の差し引きで、月次の資料には暗号資産の内訳がありません。7〜8月に暗号資産の事件が何件あったかは分かりません。

09どこで声をかけられるか:最初の接触

警察庁は、犯人が最初に被害者と接触した道具(当初接触ツール)を数えています。これも暗号資産に限らない、手口全体の数字です。暗号資産の事件だけの内訳は公表されていません。

手口当初接触ツール(2025年)件数割合
SNS型投資詐欺Instagram1,93420.3%
SNS型投資詐欺YouTube1,22912.9%
SNS型投資詐欺LINE1,21112.7%
SNS型投資詐欺投資のサイト1,07111.2%
SNS型投資詐欺TikTok8308.7%
SNS型投資詐欺Facebook8228.6%
SNS型投資詐欺X(Twitter)8158.6%
SNS型投資詐欺その他SNS5225.5%
SNS型投資詐欺その他1,08911.4%
SNS型ロマンス詐欺マッチングアプリ1,84632.7%
SNS型ロマンス詐欺Instagram1,28822.8%
SNS型ロマンス詐欺Facebook1,04918.6%
SNS型ロマンス詐欺その他SNS82014.5%
SNS型ロマンス詐欺TikTok1713.0%
SNS型ロマンス詐欺その他4718.3%
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SNS型投資詐欺は入口が散らばっています。最も多いInstagramでも20.3%です。一方、ロマンス詐欺はマッチングアプリが32.7%で最多です。

入口がどこであっても、やりとりはLINEに移ります。被害時の連絡ツールがLINEだった割合は、SNS型投資詐欺で93.5%、ロマンス詐欺で93.8%でした。2026年上半期の投資詐欺では96.0%です。

バナー等広告3,785件(39.7%)ダイレクトメッセージ3,549件(37.3%)投稿1,279件(13.4%)その他910件(9.6%)
  • バナー等広告3,785件(39.7%)
  • ダイレクトメッセージ3,549件(37.3%)
  • 投稿1,279件(13.4%)
  • その他910件(9.6%)
SNS型投資詐欺の当初の接触手段(2025年)。警察庁の確定値から当サイト作成。

投資詐欺の接触手段は、バナー等広告(39.7%)とダイレクトメッセージ(37.3%)が中心でした。ロマンス詐欺はダイレクトメッセージが92.8%です。2026年上半期の投資詐欺では、前年同期比でバナー等広告が+1,451件、投稿が+1,164件、ダイレクトメッセージが+331件でした。広告と投稿からの被害の増え方が大きくなっています。

当初接触ツール2026年上半期前年同期比2025年上半期(逆算)増え方
Instagram1,403+809件5942.4倍
X(Twitter)677+380件2972.3倍
LINE631+203件4281.5倍
TikTok553+341件2122.6倍
投資のサイト553+251件3021.8倍
Facebook552+230件3221.7倍
YouTube438+247件1912.3倍
その他SNS503資料に記載なし——
その他583資料に記載なし——
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2026年上半期のSNS型投資詐欺では、資料に前年同期比のあるツールすべてで件数が増えました。増え方が最も大きいのはTikTok(2.6倍)です。入口は特定のSNSに限りません。「このアプリなら安全」という見方は、数字からは支えられません。

ダイレクトメッセージのツール(2025年)投資詐欺ロマンス詐欺
Instagram1,0001,247
マッチングアプリ2321,713
LINE633—
Facebook4851,003
X(Twitter)451—
TikTok287447
その他SNS248727
その他213101

知らない相手からのダイレクトメッセージが入口になった件数です。投資詐欺ではInstagramが1,000件で最多、ロマンス詐欺ではマッチングアプリが1,713件で最多でした。ロマンス詐欺の表に「LINE」「X」の行が無いのは、資料の内訳に項目が無いためです。

バナー等広告の場所(投資詐欺・2025年)件数バナー等広告に占める割合
YouTube1,02427.1%
投資のサイト69718.4%
Instagram61716.3%
TikTok39310.4%
その他のサイト2977.8%
Facebook2456.5%
その他51213.5%

広告の入口では、YouTubeが27.1%、「投資のサイト」が18.4%でした。投資の情報を探している人が見るサイトや動画に、広告が置かれているということです。

当初の接触手段(投資詐欺)2026年上半期前年同期比2025年上半期(逆算)増え方
バナー等広告2,330+1,451件8792.7倍
ダイレクトメッセージ1,698+331件1,3671.2倍
投稿1,457+1,164件2935.0倍
その他408資料に記載なし——
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接触手段で見ると、投稿からの被害が5.0倍、バナー等広告からの被害が2.7倍になりました。ダイレクトメッセージは1.2倍です。知らない人から話しかけられるのを待つのではなく、被害者のほうから広告や投稿を見て近づく形が増えています。

警察庁は、バナー等広告を入口とする被害がSNS型投資・ロマンス詐欺の合計で3,831件(+905件)あったとし、著名人をかたる広告の特徴として次の4つを挙げています。

犯人が名乗った職業は、投資詐欺で「投資家」が3,288件と最多、次いで「その他著名人」692件でした。ロマンス詐欺でも、名乗った職業の最多は「投資家」(627件)でした。

10被害にあうのは、どの年代か

年代別の数字も、暗号資産に限らないSNS型投資・ロマンス詐欺全体のものです(2025年確定値)。男女の合計は、資料に書かれた男女別の件数と一致することを確かめてから使っています。

年代投資詐欺 男性投資詐欺 女性投資詐欺 構成比ロマンス詐欺 男性ロマンス詐欺 女性ロマンス詐欺 構成比
10代19160.4%770.2%
20代2942625.8%1651385.4%
30代4834419.7%43022611.6%
40代86775617.0%72955122.7%
50代1,3831,17626.9%1,10062030.5%
60代1,39385723.6%90336222.4%
70代81645413.3%268956.4%
80代以上208953.2%31130.8%
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最も多い年代は、投資詐欺が50代、ロマンス詐欺が50代でした。40〜60代の割合は投資詐欺で67.6%、ロマンス詐欺で75.6%です。男性の割合は投資詐欺57.4%、ロマンス詐欺64.4%でした。

国民生活センターは「20代要注意」として暗号資産のもうけ話への注意を呼びかけていますが、警察庁の認知件数で最も多いのはどちらも50代です。一方で20〜30代も、投資詐欺で1,480件(15.5%)、ロマンス詐欺で959件(17.0%)あります。どの年代にも被害が出ています。

11公的機関が挙げている典型的な手口

金融庁・消費者庁・警察庁・国民生活センターの注意喚起に出てくる手口を、出典ごとに整理しました。言い回しは要約です。

出典挙げられている手口
金融庁・消費者庁・警察庁「暗号資産に関するトラブルにご注意ください!(詳細版)」(2017年9月29日公表・2021年4月7日最終更新)①セミナーやSNSで「絶対にもうかる」と持ち掛けられ、返金・出金できない ②出金のための追加費用を請求される ③無登録業者(海外を含む)が勧誘し、その後連絡が取れない ④出会い系サイト・マッチングアプリで知り合った人に勧められる
国民生活センター「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話」(2024年1月23日)SNSで知り合った外国人を名乗る相手から投資サイトへ送金させられ、出金時に高額な「税金」を求められる。知人から自動売買ソフトを買わされ、もうからない
国民生活センター「暗号資産(仮想通貨)(各種相談の件数や傾向)」(2026年7月31日更新)暗号資産のサイトで「タスク」をこなす副業、著名人が勧める投資の広告から電話で指示されカード決済、追加入金すれば出金できると言われる、マッチングアプリの相手に運用を勧められ引出し時に税金を請求される
警察庁「令和7年…(確定値)」(2026年5月22日)著名人をかたるバナー広告からSNSの投資グループへ誘導。SNS型投資詐欺の定義そのものに「投資金名目やその利益の出金手数料名目等」でだまし取るとある
金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」暗号資産の話題性を利用したり、暗号資産交換業の導入に便乗したりする詐欺や悪質商法。金融庁をかたる電子メールや動画、協会の会員をかたる勧誘やサイトへの注意も案内

出典が違っても、共通する流れがあります。

  1. 知らない人との接点:SNS、マッチングアプリ、広告、セミナー、知人の紹介
  2. 小さな成功体験:最初の少額では利益が出て、引き出しもできる
  3. 大きな送金:暗号資産を買って、指定されたアドレスや「投資サイト」へ送る
  4. 出金できない:税金・手数料・保証金など、出金のための追加の支払いを求められる

4番目の「出金のために先に払え」は、どの資料にも出てきます。国税庁の説明では、暗号資産の取引で生じた利益は原則として雑所得で、税金は自分で確定申告して納めます。出金の条件として、取引の相手に先に払うものではありません。この要求が来た時点で、詐欺を強く疑ってください。

消費者庁・金融庁・警察庁の連名の資料は、パスワードの使い回しで暗号資産を盗まれる例や、個人情報を悪用されて勝手に口座を開かれる例も挙げています。詐欺はお金を送らせるものだけではありません。

12国民生活センターに寄せられる相談の数

全国の消費生活センターの相談を集めたPIO-NETには、暗号資産の相談が次のように登録されています(国民生活センター・2026年7月31日更新)。

年度相談件数前年度との差
2023年度8,498—
2024年度7,261−1,237件
2025年度8,132+871件
2026年度(2026年5月31日まで)656前年同期827件

2023〜2025年度の件数は、最少7,261件・最多8,498件でした。2026年度は2026年5月31日までの2か月分で656件、前年同期の827件より20.7%少ない数字です。2か月分なので、年度全体の傾向はまだ読めません。

この件数は警察の認知件数とは別物です。相談には、詐欺かどうか分からない段階のものや、正規の業者との契約トラブルも入ります。国民生活センターは、消費生活センター等からの経由相談を含まない数字だと注記しています。警察庁の件数と足したり比べたりはしません。

13業者を確かめる①:金融庁の登録一覧

国内で暗号資産と円などを交換する業務には、金融庁・財務局への登録が必要です(2017年4月から)。登録を受けた業者は、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に載っています。当サイトが2026年10月に取得した版は令和8年9月1日現在で、全27社でした。

所管業者数
関東財務局25社
近畿財務局2社
061111社2017年4社2019年2社2020年7社2021年2社2022年1社2026年
  • 2017年11社
  • 2019年4社
  • 2020年2社
  • 2021年7社
  • 2022年2社
  • 2026年1社
いま登録一覧に載っている業者の、登録年ごとの数(金融庁の登録一覧から当サイト作成)。

いまの一覧で最も早い登録日は2017年9月29日で、この日に登録された業者が8社あります。最も新しい登録は2026年8月です。本店の所在地は、東京都が25社、大阪府が2社でした。

登録番号には欠けている番号があります。関東財務局は第1号から第32号までのうち7つ、近畿財務局は第4号までのうち2つが一覧にありません。登録の取消し、廃業、合併、所管の移動など理由はさまざまで、一覧からは理由が分かりません(近畿財務局の旧第3号は、所管が移った業者だと一覧の注記にあります)。過去に登録があったことは、いま登録があることを意味しません。古いウェブサイトや資料に登録番号が書いてあっても、最新の一覧で確かめてください。

業者名所管登録番号登録日取り扱う暗号資産の数
株式会社Zaif近畿財務局第00001号2017-09-2924
株式会社マネーパートナーズ関東財務局第00001号2017-09-291
株式会社 Custodiem関東財務局第00002号2017-09-2914
株式会社bitFlyer関東財務局第00003号2017-09-2940
ビットバンク株式会社関東財務局第00004号2017-09-2944
GMOコイン株式会社関東財務局第00006号2017-09-2924
ビットトレード株式会社関東財務局第00007号2017-09-2947
BTCボックス株式会社関東財務局第00008号2017-09-297
SBI VCトレード株式会社関東財務局第00011号2017-12-0137
FINX JCrypto株式会社関東財務局第00012号2017-12-0122
COINHUB株式会社関東財務局第00013号2017-12-261
コインチェック株式会社関東財務局第00014号2019-01-1137
楽天ウォレット株式会社関東財務局第00015号2019-03-2514
S.BLOX株式会社関東財務局第00016号2019-03-258
Gate Japan株式会社関東財務局第00018号2019-11-27取扱いなし
オーケーコイン・ジャパン株式会社関東財務局第00020号2020-03-3054
OSL Japan株式会社関東財務局第00023号2020-09-235
株式会社デジタルアセットマーケッツ関東財務局第00024号2021-02-174
株式会社マーキュリー関東財務局第00025号2021-02-1725
BACKSEAT暗号資産交換業株式会社関東財務局第00026号2021-04-165
株式会社ガイア近畿財務局第00004号2021-06-183
HashKey Japan株式会社関東財務局第00027号2021-06-182
Coinbase株式会社関東財務局第00028号2021-06-18取扱いなし
株式会社Crypto Garage関東財務局第00029号2021-06-299
株式会社メルコイン関東財務局第00030号2022-06-1716
Binance Japan株式会社関東財務局第00031号2022-10-1466
Laser Digital Japan株式会社関東財務局第00032号2026-08-216
横にスクロールすると残りの列が見えます

一覧には、業者ごとに取り扱う暗号資産も載っています。数は業者によって0から66まで差があり、中央値は14です。「取扱いなし」と書かれた業者が2社あります。一覧の表記のまま数えると、ビットコイン(BTC)は取扱いのある25社中25社が扱っていました。1社だけが扱っている表記は39あります(同じ銘柄の別表記を含む可能性があります)。

表記(ティッカー)扱っている業者の数
BTC25社
ETH22社
BCH16社
XRP16社
LTC15社
SOL14社
DOT14社
ADA14社
DOGE13社
AVAX13社
XLM11社
TRX11社
LINK10社
SHIB10社

上の表は、一覧の表記のまま数えて25社中10社以上が扱っている暗号資産です。同じ銘柄でも、業者によって表記が違うことがあります。たとえば「ビットコインキャッシュ」と書かれた暗号資産は、16社が「BCH」、1社が「BCC」と表記しています。「XRP」も、かっこ内の呼び名が「リップル」の業者が9社、「エックスアールピー」の業者が7社でした。自分で探すときは、名前と表記の両方で検索してください。

勧められた暗号資産の名前が、どの登録業者の取扱い一覧にも見当たらないなら、慎重になる理由になります。ただし逆は成り立ちません。金融庁は、一覧の暗号資産は業者の説明に基づき「資金決済法上の定義に該当することを確認したものにすぎません」と書き、価値を保証したり推奨したりするものではないとしています。一覧に載っている銘柄でも、金融庁が書くとおり、価格が急落して損をする可能性があります。

名前だけで判断しないことも大切です。日本暗号資産等取引業協会は「当会員を騙った勧誘やサイトにご注意ください」(2024年2月)と呼びかけ、金融庁も自らをかたる電子メールや動画への注意を案内しています。登録業者の名前を出されたら、その業者の公式サイトやアプリに自分でアクセスし、送られてきたリンクは使わないでください。

14業者を確かめる②:過去の行政処分は、法人番号でたどる

金融庁の登録一覧には、注意点として「事業者が金融庁・財務局から行政処分を受けているかを含め」説明を受けるよう書かれています。当サイトは、金融庁の行政処分事例集(全2,816件、最も新しい公表日は2026年6月25日)と、登録一覧の法人番号を突き合わせました。社名の部分一致は使っていません。似た名前の別会社の記録を拾うからです。

事例集で業態が暗号資産交換業者の記録は40件、法人番号で21社分あります。このうち、いまの登録一覧に載っている法人は10社でした。業態を問わず数えると、いまの27社のうち10社に、事例集の記録があります。

いまの業者名処分を受けたときの名前公表の年処分の種類と件数
コインチェック株式会社コインチェック株式会社2018年業務改善命令2件
GMOコイン株式会社GMOコイン株式会社2018年業務改善命令1件
Gate Japan株式会社Last Roots株式会社、エクシア・デジタル・アセット株式会社2018年〜2022年業務改善命令2件、業務停止命令2件
楽天ウォレット株式会社みんなのビットコイン株式会社2018年業務改善命令1件
株式会社 CustodiemFTX Japan株式会社、QUOINE株式会社2018年〜2024年資産の国内保有命令8件、業務改善命令2件、業務停止命令2件
株式会社bitFlyer株式会社bitFlyer2018年業務改善命令1件
ビットバンク株式会社ビットバンク株式会社2018年業務改善命令1件
BTCボックス株式会社BTCボックス株式会社2018年業務改善命令1件
株式会社Zaif株式会社フィスコ仮想通貨取引所2019年業務改善命令1件
OSL Japan株式会社CoinBest株式会社2024年業務停止命令1件、業務改善命令1件
横にスクロールすると残りの列が見えます

10社のうち5社は、処分を受けたときと今とで名前が違います。会社名が変わっても法人番号は変わらないので、番号で引けば過去の記録にたどり着けます。法人番号は登録一覧に載っています。

処分の公表年を数えると、2018年9件、2019年1件、2022年8件、2023年4件、2024年4件でした。業務停止命令を受けたことがある法人は3社です。

注意してほしいのは、処分の記録は「その時点の問題」を示すもので、いまの状態を示すものではないことです。突き合わせで見つかった26件の記録のうち、業務改善命令は13件、2018年以前の公表が9件でした。同じ法人のまま、処分の後に名前が変わった例もあります。記録を見たら、処分の理由と、その後に改善が報告されているかを、金融庁と業者の公表資料で確かめてください。

15業者を確かめる③:無登録業者への警告書リスト

金融庁は、登録を受けずに暗号資産交換業を行っていた業者に警告書を出し、名前を公表しています。国内の業者と海外所在の業者(所在不明を含む)の2つのExcelがあります。当サイトの取得時点で、国内3件、海外22件でした。金融商品取引業の無登録業者のリストとは別のファイルなので、両方を見る必要があります。

掲載時期名称(リストの表記)所在地(リストから当サイトが分類)
2026年9月Izakaya Limited香港
2024年11月KuCoinセーシェル
2024年11月bitcastle LLCセントビンセント・グレナディーン
2024年11月Bybit Fintech Limitedドバイ
2024年11月MEXC Globalシンガポール
2024年11月Bitget Limitedシンガポール
2024年6月LBank Exchange不明
2023年3月Bitget Limitedシンガポール
2023年3月MEXC Globalシンガポール
2023年3月Bybit Fintech Limitedシンガポール
2023年3月Bitforex Limitedセーシェル
2022年2月VANLANCLE不明
2021年6月Binance Holdings Limited不明
2021年5月Bybit Fintech Limitedシンガポール
2020年6月Bitforex Limitedセーシェル
2020年6月AMANPURI Co.,Ltd米国
2020年1月CBASE FINTECH LAB LLCアゼルバイジャン
2019年12月BtcNext Company Limitedセントビンセント・グレナディーン
2019年6月Cielo EX Limitedセーシェル
2019年2月SB101ジブラルタル
2018年3月Binance香港
2018年2月Blockchain Laboratory Limitedマカオ

海外の22件を名称で数えると17の名称になります。同じ名称で2回以上載っているのは4つ(Bybit Fintech Limited3回、MEXC Global2回、Bitget Limited2回、Bitforex Limited2回)で、時期を変えて、同じ名称の業者に再び警告書が出ています。

掲載年件数
2018年2件
2019年3件
2020年3件
2021年2件
2022年1件
2023年4件
2024年6件
2026年1件

2024年以降の掲載は7件で、最新は2026年9月です。所在地はシンガポール6件、セーシェル4件、不明3件、香港2件、セントビンセント・グレナディーン2件、ドバイ1件、米国1件、アゼルバイジャン1件、ジブラルタル1件、マカオ1件でした(リストの所在地欄を当サイトが国・地域に分類)。

国内の3件は、法人2件・個人1件です。内容は、オンラインセミナー等を通じたものが2件、SNS等を通じたものが1件でした。このうち2件の備考には、「当時上場予定の暗号資産」を購入したとの情報が寄せられたとあります。上場予定をうたう暗号資産の販売が、無登録営業の例として金融庁のリストに記録されているということです。

このリストには限界があります。金融庁は、掲載されているのは警告書を出した時点で無登録営業が確認できた者で、掲載されていない者でも無登録で営業していることがあり得ると書いています。リストに無いから安全、ではありません。確かめる順番は、まず登録一覧に載っているか、次に警告リストに載っていないか、です。

16二次被害:「取り戻せます」は、もう一度だまされる入口

一度だまされた人を狙う詐欺があります。消費者庁は「投資系トラブルの二次被害にご注意ください!」で、次のような持ち掛けを挙げています(消費者庁。ページに掲載日の記載はありません)。

見知らぬ業者などから、被害回復のためといってお金を求められたり、新たな投資を勧められたりしたら、二次被害のおそれがあるとしています。

金融庁も2026年9月1日に「被害回復等を装った詐欺(二次被害トラブル)にご注意ください!」を出しています(金融庁)。これは不動産特定共同事業に関する注意喚起ですが、「被害を回復してあげる」と電話をかけ、別の投資商品の購入や手数料の支払いを求める手口や、行政処分に便乗して解約・返金の交渉を代行すると言って金銭を求める手口を挙げています。投資の種類を問わない手口です。

国民生活センターは、SNSをきっかけとした金融商品の勧誘について「いったん振込してしまうと、被害回復が困難です」と書いています(2024年5月29日)。取り戻すための費用を先に払わせる話は、二次被害を疑ってください。

なお、二次被害が何件あるかを示す統計は、今回調べた警察庁・国民生活センターの公表資料では見つかりませんでした。件数の話はここではしません。

17困ったときの相談先

金融庁の「暗号資産の利用者のみなさまへ」と、消費者庁・金融庁・警察庁の連名資料に載っている窓口です。

こんなとき窓口連絡先
暗号資産を含む金融サービスの一般的な相談金融庁 金融サービス利用者相談室0570-016811(IP電話からは03-5251-6811)。平日10時〜17時
暗号資産の不審な勧誘消費者ホットライン188(局番なし)。近くの消費生活センター等につながる
詐欺と思われるトラブル警察最寄りの警察本部・警察署。警察相談専用電話は#9110
暗号資産に関する一般的な相談日本暗号資産等取引業協会03-3222-1061

だまされたと気づいたら、送金の記録、相手のアカウント名、やりとりの画面、送金先のアドレスを消さずに残し、早めに警察に相談してください。金融庁は、詐欺と思われるトラブルは最寄りの警察本部・警察署へ、と案内しています。

「取り戻します」とうたう広告や業者を、自分で探して連絡するのは避けてください。前の節のとおり、二次被害の入口になることがあります。まず上の公的な窓口に相談するのが順番です。

18よくある質問

登録一覧に載っている業者なら、詐欺にはあいませんか。

業者そのものが無登録業者でないことは確かめられますが、詐欺にあわないとは言えません。警察庁の数字で多いのは、登録業者で暗号資産を買い、犯人が指定した先へ送らせる「送信型」です(2025年の3区分合計で5,318件)。買う場所が正規でも、送った先が詐欺なら被害になります。

出金するのに税金や手数料が必要と言われました。払えば戻りますか。

払わないでください。消費者庁・金融庁・警察庁の連名資料も、国民生活センターの事例も、出金のための追加の支払いを典型的な手口に挙げています。利益に税金がかかる場合は、自分で確定申告して納めるもので、相手に払うものではありません。

暗号資産で払った被害は、取り戻せますか。

簡単ではありません。国民生活センターは、いったん払ってしまうと被害回復が困難だと注意しています。記録を残して早く警察に相談してください。「取り戻せる」と持ち掛ける業者には、二次被害を疑ってください。

海外の取引所から勧誘されました。問題はありますか。

国内で暗号資産交換業を行うには登録が必要です。金融庁は、登録を受けずに日本の居住者を相手にしていた海外の業者に警告書を出し、22件を公表しています。国民生活センターも、登録業者かどうかを金融庁のサイトで事前に確認し、無登録業者とは取引しないよう呼びかけています。

警察庁の数字で、暗号資産の詐欺は増えていますか。

同じ資料の中の比較では増えています。2025年の確定値では、送信型が3区分合計で前年の3.2倍でした。2026年上半期は、新しい定義の特殊詐欺全体で送信型が前年同期より1,572件多い3,498件です。定義の違う年どうしは比べていません。

19この記事の数字は、どこから取ったか

使ったのは次の一次資料です。加工(足し算・割り算・前年比からの逆算・表とグラフへの整理)は当サイトが行いました。

警察庁・金融庁のウェブサイトのコンテンツは、公共データ利用規約(第1.0版)に準拠して利用しています。出典:警察庁ウェブサイト・金融庁ウェブサイト(上記の各URL)を加工して作成。

使っていないものも書きます。2024年以前の暗号資産の被害額(2024年の資料には内訳が無い)、2026年7月以降の暗号資産の内訳(月次資料には無い)、暗号資産の事件に限った接触ツール・年代(警察庁は手口全体の数字だけ公表)、二次被害の件数(公表資料で見つからなかった)は、推計で埋めずに空けています。

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