
まず、これだけ覚えれば大丈夫です。
4年で経費にできても、
税は後ろにずれるだけです。
個人の赤字は、雑所得だと
給与などと相殺できません。
賞金は成績しだいで、
預託料は毎月かかります。
01そもそも何?
馬主になって馬を買い、4年に分けて経費にする話です。
02税は消える?
減った税は、消えるの?
消えません。
今年の税は減りますが、多くは後ろにずれるだけです。経費にしたのは、実際に払った馬の代金です。
経費が増えた分、今年の税は減ります。
帳簿の価値より高く売れると、差が利益になります。
今年の税は減りますが、なくなるわけではありません。多くは後ろにずれるだけです。経費にしたお金は、馬の代金として実際に払ったお金です。賞金や売却で戻らなければ、そのまま損になります。
馬の成績は誰にも約束できません。JRAの施設内での事故には見舞金の制度があります。引退時の支払いもありますが、年齢や時期、出走実績で変わります。
03使える条件
個人は事業所得か雑所得かで、赤字の扱いが変わります。JRAの馬主には、所得と資産の要件があります。
事業所得
雑所得
5頭以上の保有など、通達などの基準で判定します。
JRAの表では、基準に当たらないと雑所得です。
所得は過去2年いずれも、資産は1億円以上です。例外の場合もあります。
代表者にも、個人と同じ所得と資産の要件があります。
×馬を持てば、赤字を給与と相殺できる
○雑所得なら相殺できない
区分は保有頭数や出走回数などで判定します。その年の扱いは税理士に確認します。耐用年数省令の別表第四で、競走用の馬は4年です。生物の償却方法は定額法です。
JRAは、減価償却の開始は従来は早くても1歳11月からで、平成28年9月から一定の条件で1歳9月からできるようになったと案内しています。
中古資産の簡便法は生物には使えません。用途を変えた馬の年数は、その時以後の使用可能期間によります。
事業所得に当たるかは、規模や収益の状況などを総合して判定します。所得税基本通達27-7は、登録期間6月以上の登録馬を5頭以上持つ年などを事業所得としています。
2〜4頭の場合は、3年続けて2頭以上保有し、かつ前年以前3年内に黒字の年があるときも事業所得です。平成15年の国税庁の回答は、3年続けて賞金等の収入があり、その3年のうち1年に年5回(2歳馬は3回)以上出走した馬(共有馬を除く)がいる場合も、事業所得でよいとしています。
JRAの表では、どれにも当たらないと雑所得です。雑所得の赤字は、ほかの所得と損益通算できません。事業と認められない競走馬は「生活に通常必要でない資産」で、その譲渡の損失は、競走馬の保有に係る雑所得から差し引くなど扱いが限られます。
JRAの判定の表は令和3年度の例です。その年の判定は税理士に確認してください。
馬主の登録は審査があり、承認を経て馬主になります。形は個人・組合・法人の3つです。下の金額を満たさなくても登録できる場合があると、JRAは備考に書いています。地方競馬の要件は確認していません。
| 形 | 主な要件 |
|---|---|
| 個人 | 所得が過去2年いずれも2,000万円以上。資産1億円以上 |
| 組合 | 3〜10名。組合員全員の所得が過去2年いずれも1,000万円以上。組合の預貯金1,000万円以上 |
| 法人 | 資本金1,000万円以上。代表者が50%以上を出資し、個人と同じ所得・資産の要件を満たす |
所得には一時的な所得と競馬の所得を含みません。資産には、海外の不動産、書画骨董、ゴルフ会員権などを含まず、負債は差し引きます。
×馬を持てば、赤字を給与と相殺できる
○雑所得なら相殺できない区分は保有頭数や出走回数などで判定します。その年の扱いは税理士に確認します。

4年で経費になっても、賞金が約束されるわけではない。
04元本は?
減ることがあります。JRAの2025年の平均は賞金等が1頭年約872万円、預託料は年840万円程度の計算です。馬の代金は別です。
差し引き約32万円
平均の計算です。馬の代金は入っていません。実際の賞金は成績で大きく変わり、預託料は成績に関係なくかかります。
平均は年約872万円。実際は成績で大きく変動します。
1頭1か月70万円程度が、成績に関係なくかかります。
線はしくみを表したイメージで、実際のデータではありません。
賞金等には、1着から5着までの本賞、6着以下の出走奨励金、全出走馬への特別出走手当などがあります。
| 項目 | 金額 | 注 |
|---|---|---|
| 賞金等の1頭平均(2025年) | 約872万円/年 | 出走した11,923頭の平均 |
| 預託料 | 70万円程度/月 | JRA施設内。厩舎によって異なる |
| 1歳市場の平均価格(2025年度) | 1,477万円 | 税込。2,383頭 |
| 1歳市場の中間価格(2025年度) | 616万円 | 全取引価格の中央の値 |
2025年に出走した馬1頭の平均は年約872万円です。預託料の1頭1か月70万円程度を12か月にすると、年840万円程度です(当サイトの計算)。馬の代金は別です。平均の数字で、実際の金額は成績で大きく変動します。
05買う前に
馬主の登録ができるか、所得の区分、維持費の総額の3つです。
買う前に
4年です(耐用年数省令 別表第四「競走用」)。定額法で、毎年同じ額を経費にします。
事業所得に当たれば損益通算の対象です。雑所得なら相殺できません。区分は保有頭数や出走回数などで判定します。
決まっていません。JRAの2025年の平均は1頭年約872万円、預託料は1か月70万円程度です。馬の代金は別で、実際の賞金は成績で大きく変動します。
JRAの審査があります。個人は過去2年いずれも所得2,000万円以上、資産1億円以上が要件です(満たさなくても登録できる場合があると備考にあります)。
今年の税は減りますが、なくなるわけではありません。多くは後ろにずれるだけです。賞金と売却で戻る額まで計算してください。
数字やデータを調べたい人向けです。
競走用の馬の耐用年数は4年です。賞金は成績で大きく変わり、預託料は毎月かかります。個人の赤字は、雑所得に当たると給与などと相殺できません。税は後ろにずれるだけで、元本が減ることもあります。
耐用年数省令の別表第四で、競走用の馬は4年です。
耐用年数省令(e-Gov法令) ↗ 所得税法施行令(e-Gov法令) ↗ 法人税法施行令(e-Gov法令) ↗JRAは、賞金で得られる金額は成績で大きく変動するとしています。
JRA 馬主活動に伴う収入・支出 ↗個人馬主の賞金等は事業所得か雑所得です。
JRA 馬主活動に伴う収入・支出 ↗ 国税庁 所得税基本通達 27-7 ↗ 国税庁 No.2250 損益通算 ↗今年の税は減りますが、なくなるわけではありません。
国税庁 No.2100 減価償却のあらまし ↗ JRA 馬主活動に伴う収入・支出 ↗ほかの投資先と同じ項目で並べた表は投資先の一覧にあります。段は「返す約束があるか」で分けています(段に入らないもの)。
馬に出資する形は金融商品に当たることがあります。金融庁は、無登録のファンドの勧誘に関わらないよう呼びかけています。登録があっても信用を保証するものではありません。
金融庁 いわゆるファンド形態での販売・勧誘等業務について ↗ 金融庁 金融商品取引業等に関する内閣府令の概要(PDF) ↗
このページの事実は2026-11-02に一次資料で確かめたものです。制度や金利は変わることがあります。