
まず、これだけ覚えれば大丈夫です。
普通車は6年。
簡便法で2年になることも。
事業に使う実態が前提です。
私用の車は別の話です。
売れば課税されます。
元本が減ることもあります。
01そもそも何?
法定耐用年数を過ぎた中古車を事業用に買い、短い年数で経費にする話です。
普通車の法定耐用年数は6年です。総排気量0.66リットル以下の小型車は4年です。運送事業用や貸自動車業用は別の区分で、総排気量3リットル以上の大型乗用車は5年です。
| 普通車(法定6年) | 計算 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 6年以上過ぎた | 6×20%=1.2 | 2年 |
| 4年過ぎた | (6−4)+4×20%=2.8 | 2年 |
| 3年過ぎた | (6−3)+3×20%=3.6 | 3年 |
中古資産の耐用年数は、まず使える期間を見積もります。見積もりが難しいときに簡便法を使えます。法定の年数をすべて過ぎていれば法定の年数×20%、一部を過ぎていれば(法定の年数−経過年数)+経過年数×20%です。端数は切り捨て、2年に満たなければ2年です。
直すための支出が中古車の取得価額の50%を超えると、簡便法は使えません。
耐用年数2年の償却率は、定率法で1.000、定額法で0.500です。定率法なら、年度を通して使えば1年分の計算で帳簿の価値をほぼ経費にできます。
年度の途中で使い始めると、経費は月割りです。たとえば12か月の事業年度で残り3か月なら、12分の3です。残りは翌年度以降に経費にします。
法人は、償却の方法を選ばなければ定率法です。個人は、届け出なければ一般に定額法で、その場合は2年に分けて経費にします。これは経営強化税制の即時償却とは別の話で、あの制度は新品が条件です。
02税は消える?
減った税は、消えるの?
消えません。
多くは後ろにずれるだけです。帳簿の価値が小さいほど、売るときの利益が大きくなり、そこで課税されます。
早く経費になるので、今年の税は減ります。
帳簿の価値との差が利益になり、課税されます。
法人は、車を売った収益を、原則として引き渡した日の事業年度の益金に入れます。国税庁は固定資産の交換について、帳簿価額と時価の差額を譲渡益として説明しています。帳簿の価値が小さいほど、利益になる部分は大きくなります。
個人の場合、車両は総合課税の譲渡所得の対象です。売った額から、取得費(減価償却費相当額を引いた額)と売るための費用を引き、特別控除50万円を引きます。5年を超えて持っていれば、その2分の1が課税の対象です。
事業に使っていた車を売ると、消費税の課税の対象にもなります。
業務に使っていなかった希少な車を個人が売った事例があります。売り手は観賞用の保管や希少性を主張しましたが、審判所は「使用又は期間の経過により減価する資産」に当たるとしました。値上がりする車なら減価しない、とは言えません。
×値上がりする車なら、減価しない
○希少な車でも減価する資産とされた裁決がある業務に使っていなかった車を個人が売った事例です。個別の扱いは税理士に確認します。
03使える条件
まず事業に使っていることです。事業の用に供していないものは、減価償却資産から除かれています。値段で分ける国の基準は確認できていません。
6年を過ぎた普通車は、簡便法の計算で2年です。
定率法(償却率1.000)の例です。年度の途中なら月割りで、残りは次の年に経費にします。金額は説明用です。
法人税の減価償却資産は、事業の用に供するものです。
経営者の家族の私用に、経済的利益を認めた裁決があります。
業務に必要な部分を明らかに分けます。割合の決め方は未確認です。
取得価額の50%を超えて直すと、簡便法は使えません。
法人税法施行令は、事業の用に供していないものを減価償却資産から除いています。高級車だから一律に認められない、という基準を書いた国の文書は確認できていません。問われるのは、値段ではなく使い方です。
会社名義の車を実質経営者の妻が無償で専属的に使っていた事例で、通常払うべき使用料に相当する経済的な利益を受けていると認めた裁決があります。
個人事業で家事と兼用なら、業務に必要な部分が50%を超えるか、必要な部分を明らかに区分できることが判定の目安です。自動車の使用割合の決め方を書いた国の文書は確認できていません。

年数は短くなる。事業に使う実態は、別に問われる。
04元本は?
減ることがあります。売れる値段は約束されていません。中古の相場の目安は、国の資料では確認できていません。
そのときの相場で決まり、下がることがあります。
買った額までで、増えません。
線はしくみを表したイメージで、実際のデータではありません。
05買う前に
事業に使う実態、簡便法が使えるか、売るときの税の3つです。
買う前に
6年の普通車で4年を過ぎていれば、簡便法の計算は2年です。ただし簡便法は見積もりが難しい場合の計算で、事業に使っていることが前提です。税は多くが後ろにずれるだけです。
年度を通して使った場合の計算です。途中で使い始めると月割りで、残りは翌年度以降です。個別の扱いは税理士に確認してください。
値段で一律に分ける基準を書いた国の文書は確認できていません。事業に使っている実態が問われます。
売らなければ売却の税は出ませんが、経費にできる総額は買った額までです。後の年の経費はなくなります。元本が減ることもあります。
数字やデータを調べたい人向けです。
普通車の法定耐用年数は6年で、過ぎた中古車は簡便法で2年になることがあります。今年の税は減りますが、なくなるわけではありません。多くは後ろにずれるだけです。車の値段は約束されておらず、元本が減ることがあります。
普通車(一般用の「その他のもの」)の法定耐用年数は6年です。
耐用年数省令 別表(e-Gov法令) ↗ 国税庁 No.5404 中古資産の耐用年数 ↗耐用年数2年の定率法の償却率は1.000です。
耐用年数省令 別表(e-Gov法令) ↗ 法人税法施行令(e-Gov法令) ↗ 国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却 ↗法人税の減価償却資産からは、事業の用に供していないものが除かれています。
法人税法施行令(e-Gov法令) ↗ 国税不服審判所 平成24年11月1日裁決(経済的利益の供与) ↗経費にした分だけ帳簿の価値が減り、売ると差額が利益になります。
国税庁 法人税基本通達2-1-14 ↗ 国税庁 No.5600 土地や建物を交換したときの圧縮記帳(譲渡益の考え方) ↗ 国税庁 No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税) ↗ほかの投資先と同じ項目で並べた表は投資先の一覧にあります。段は「返す約束があるか」で分けています(段に入らないもの)。
誰が、いつ、何の業務で使ったかを確かめます。必要な記録の形を定めた国の文書は確認できていないので、税理士に確認します。
法人税法施行令(e-Gov法令) ↗ 国税庁 所得税基本通達45-2 ↗
このページの事実は2026-11-02に一次資料で確かめたものです。制度や金利は変わることがあります。