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米国債のラダー運用|1〜5年の平均は84%の日で5年債以下

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データの時点2026年10月16日まで米国財務省の1〜5年の利回り(1990年1月2日から9,204営業日)・毎週月曜に自動で更新

84.4%の日で5年債より低い

1年・2年・3年・5年の米国債の利回りを同じ割合で平均すると、1990年1月2日からの9,204営業日のうち84.4%の日で5年債だけの利回りより低く、差の平均は−0.40%でした。段に分けると、長い年限1本より利回りは下がるのがふつうです。その代わり、毎年満期が来て、そのときの金利で買い直せます。

1年 4.5%4.5%1年2年 4.7%4.7%2年3年 4.8%4.8%3年4年※ 4.9%4.9%4年※5年 4.9%4.9%5年平均 4.8%4.8%平均
2026年10月16日の利回りと、1〜5年に同じ額ずつ分けたときの平均(※4年は3年と5年から補った値)
この記事に出てくる言葉債券利回り金利米国債手数料償還
この記事の内容29の見出し

01先に結論

ラダー運用は、満期の違う債券を同じ額ずつ持ち、満期が来たら最も長い年限で買い直していく持ち方です。満期の並びが、はしご(ラダー)の段のように見えることから、こう呼ばれます。米国財務省の毎日の利回りから、1〜5年のラダーを過去に組んでいたらどうなったかを計算しました。

どれも過去の利回りで計算した結果で、これから同じになるとは限りません。

02ラダー運用のしくみ

  1. 1〜5年に分けて買う持つお金を5つに分け、1年・2年・3年・4年・5年で満期が来る米国債を同じ額ずつ買う
  2. 毎年1段が満期になる1年たつと、いちばん短い段が額面で戻ってくる
  3. 5年債を買い直す戻ったお金で、そのときの5年債を買う。ほかの段は1年ずつ短くなっている
  4. 同じ形が続くいつも1〜5年の段がそろい、毎年1段ずつ、そのときの金利に入れ替わる

ラダーを組むと、次の3つのことが同時に起きます。

  1. 毎年、決まった額が戻ってくる。1〜5年の5段なら、毎年持っているお金の5分の1が額面で戻ります。途中で売らなくても、毎年お金を使える形です。
  2. 金利の変化を少しずつ取り込む。毎年入れ替わるのは5分の1だけなので、金利が上がっても下がっても、持っている債券全体の利率はゆっくり変わります。
  3. 平均の満期は約3年になる。5年債だけを持つより短く、途中で売るときの値動きは小さくなります。その分、利回りは5年債だけより低くなるのがふつうです。

ラダーと比べる相手として、この記事では「5年債を買って満期ごとに5年債を買い直す」と「1年債を買って毎年買い直す」の2つを使います。ラダーは、この2つの中間にあたる持ち方です。

年限ごとの値動きの違いそのものは米国債の2年・10年・30年、どれを選ぶかで、満期のない運用(年限を一定に保つ運用)との違いは米国債ETFと米国債そのもので扱っています。

03今日の利回りで、10万ドルを1〜5年に分けると

2026年10月16日の利回りで、10万ドルを1〜5年の5段に2万ドルずつ分けた場合です。すべて額面で買えたとし、利子は1年分を単純に計算しています。

段利回り額(ドル)1年の利子(ドル)修正デュレーション
1年4.46%20,0008920.97
2年4.74%20,0009481.89
3年4.82%20,0009642.76
4年4.86%(3年と5年から補う)20,0009713.60
5年4.89%20,0009784.39
合計・平均4.75%100,0004,7532.72
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5段の平均の利回りは4.75%で、10万ドルをすべて5年債にした場合(4.89%)より0.14%低くなります。1年の利子にすると137ドルの差です。一方、修正デュレーションは2.72で、5年債(4.39)の62%です。金利が1%上がったときの値下がりの目安が、それだけ小さいということです。

今日の1〜5年・5年債だけの差が、1990年からの全ての日の中でどのあたりかを見ると、1・2・3・5年の平均と5年債の差(−0.16%)は、下から66%の位置です。

4年の段は、米国財務省が新しく発行していない年限です(新しく発行される利付債は2・3・5・7・10・20・30年、1年以内は短期国債)。実際に4年の段を作るには、5年債として発行された後、残りが4年ほどになった既発債を買うことになります。1年の段は、満期52週の短期国債か、残りが1年ほどの既発債です。

組んだ直後に、すべての年限の利回りが同じ幅だけ動いた場合の、値段の変化(元本100あたり)です。ラダーは5段の平均、比べる相手は5年債と1年債を1本ずつ持った場合です。

利回りの変化1〜5年のラダー5年債1本1年債1本ラダー÷5年債
-2%+5.66%+9.25%+1.96%61%
-1%+2.77%+4.50%+0.97%62%
-0.5%+1.37%+2.22%+0.49%62%
+0.5%−1.35%−2.17%−0.48%62%
+1%−2.67%−4.28%−0.96%62%
+2%−5.23%−8.34%−1.91%63%
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金利が1%上がった場合、ラダーの値段の動きは5年債1本の62%です。1年の段はほとんど動かず、5年の段が5年債1本と同じだけ動き、その平均になるためです。実際には、全ての年限が同じ幅で動くことは少なく、短い年限と長い年限で動く幅が違います。表は目安です。

04今日組んだ場合の、これからの入れ替わり

今日の利回りで1〜5年のラダーを組んだ場合、いつ、どの段が満期になり、何に入れ替わるかの予定です。買い直すときの利回りは、そのときになるまで分かりません。

時期満期になる段戻る額買い直すものほかの段
1年後(2027.10.16ごろ)1年の段(4.46%)20,000ドル2032.10.16ごろに満期の5年債2年, 3年, 4年, 5年の段は残りが1年短くなる
2年後(2028.10.16ごろ)2年の段(4.74%)20,000ドル2033.10.16ごろに満期の5年債1年, 3年, 4年, 5年の段は残りが1年短くなる
3年後(2029.10.16ごろ)3年の段(4.82%)20,000ドル2034.10.16ごろに満期の5年債1年, 2年, 4年, 5年の段は残りが1年短くなる
4年後(2030.10.16ごろ)4年の段(4.86%)20,000ドル2035.10.16ごろに満期の5年債1年, 2年, 3年, 5年の段は残りが1年短くなる
5年後(2031.10.16ごろ)5年の段(4.89%)20,000ドル2036.10.16ごろに満期の5年債1年, 2年, 3年, 4年の段は残りが1年短くなる
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5年たつと、最初に買った段はすべて入れ替わり、どの段も「その年に買った5年債」になります。その後も毎年1段ずつ満期が来て、同じ形が続きます。毎年同じ時期にお金が戻るので、使う予定のある年は買い直さずに受け取る、という使い方もできます。

051990年からの全ての日で、5年債と比べる

1年・2年・3年・5年の利回りの単純平均(ラダーを組んだ日の平均の利回り)と、5年債の利回りを、年ごとの平均で並べました。右端は、その年のうち平均が5年債を下回った日の割合です。

年日数1・2・3・5年の平均5年債1年債平均−5年債5年債より低い日の割合
20261994.04%4.18%3.87%−0.14%100%
20252493.86%3.92%3.91%−0.06%96%
20242504.35%4.13%4.69%+0.22%6%
20232504.51%4.06%5.08%+0.45%0%
20222492.96%3.00%2.80%−0.04%52%
20212510.42%0.86%0.10%−0.44%100%
20202510.43%0.53%0.37%−0.10%91%
20192501.98%1.95%2.05%+0.02%20%
20182492.56%2.75%2.33%−0.19%98%
20172501.52%1.91%1.20%−0.39%100%
20162500.95%1.33%0.61%−0.39%100%
20152510.89%1.53%0.32%−0.64%100%
20142500.78%1.64%0.12%−0.86%100%
20132500.54%1.17%0.13%−0.63%100%
20122500.40%0.76%0.17%−0.36%100%
20112500.72%1.52%0.18%−0.79%100%
20102511.01%1.93%0.32%−0.92%100%
20092501.27%2.20%0.47%−0.93%100%
20082512.22%2.80%1.83%−0.58%100%
20072514.42%4.43%4.53%−0.01%51%
20062504.82%4.75%4.94%+0.07%11%
20052503.86%4.05%3.62%−0.18%97%
20042502.62%3.43%1.89%−0.81%100%
20032501.99%2.97%1.24%−0.98%100%
20022502.89%3.82%2.00%−0.93%100%
20012483.99%4.56%3.49%−0.56%99%
20002516.19%6.16%6.11%+0.03%32%
19992515.39%5.55%5.08%−0.16%98%
19982505.12%5.15%5.05%−0.03%76%
19972505.99%6.22%5.63%−0.24%100%
19962525.88%6.18%5.52%−0.30%100%
19952506.18%6.38%5.94%−0.20%100%
19942496.05%6.69%5.32%−0.63%100%
19932504.27%5.14%3.43%−0.88%100%
19922515.04%6.19%3.89%−1.15%100%
19912506.64%7.37%5.86%−0.74%100%
19902508.17%8.37%7.89%−0.20%100%
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37年のうち、1年を通して全ての日で5年債より低かった年は23年でした。5年債以上の日が半分を超えた年は5年(2000年・2006年・2019年・2023年・2024年)です。こうした年は、短い年限の利回りが長い年限と同じか、上回っていた時期(逆イールド)にあたります。

差の大きさで分けると、次のとおりです。

1・2・3・5年の平均と5年債の差日数割合
1%以上低い877日9.5%
0.5〜1%低い2,714日29.5%
0.25〜0.5%低い1,834日19.9%
0〜0.25%低い2,342日25.4%
0〜0.25%高い1,002日10.9%
0.25%以上高い435日4.7%

ふつうは、短い年限ほど利回りは低くなります。お金を長く貸すほど、その間の金利の変化や物価の変化を引き受けるので、上乗せを求めるからです。ラダーの平均が5年債より低いのは、短い段がこの上乗せを受け取らない分です。

06年限ごとの上乗せ(1990年からの平均)

ラダーの平均が5年債より低くなる理由を、年限ごとに見ます。1990年からの全ての日について、各年限の利回りの平均と、同じ日の5年債との差の平均です。

年限日数利回りの平均5年債との差の平均5年債より低い日
3か月9,201日2.81%−0.96%84%
1年9,204日3.02%−0.75%83%
2年9,204日3.26%−0.51%84%
3年9,204日3.44%−0.33%85%
7年9,204日4.04%+0.27%4%
10年9,204日4.26%+0.49%8%
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1年債は5年債より平均で0.75%低く、2年・3年と年限が長くなるほど差は縮みます。1〜5年のラダーの平均が5年債より低くなるのは、主に1年と2年の段がこの差を持ち込むためです。一方、5年より長い7年・10年は、5年債より平均で高くなっています。ラダーの段を長い年限まで伸ばすと、平均の利回りがそれだけ上がる理由です。

ただし、この差は日によって大きく動き、逆転する日もあります。差の平均は、どの日にも当てはまる値ではありません。

07平均が5年債を上回っていた期間

平均が5年債と同じか上回った日が続いた期間です(20営業日以内のすき間はつなぎ、10営業日以上続いたものだけ)。

期間長さうち5年債以上の日最も上回った幅
1998.08.24〜1999.01.29108日64日+0.10%
2000.03.23〜2001.01.03197日172日+0.22%
2005.11.28〜2006.04.1193日76日+0.09%
2006.05.19〜2007.06.06264日263日+0.18%
2007.07.23〜2007.08.0914日14日+0.04%
2018.12.07〜2019.12.03247日207日+0.14%
2020.01.27〜2020.02.2824日23日+0.05%
2022.07.12〜2024.12.12607日605日+0.61%
2025.07.22〜2025.08.2828日6日+0.02%
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この期間にラダーを組むと、5年債1本より高い平均の利回りで始められました。ただ、短い年限の利回りが高い時期は、その後に短い金利が下がることが多く、1年後に買い直すときの利回りは下がっていることがあります。逆イールドの期間とその後は逆イールドとはで数えています。

0810年続けたら:ラダー・5年債・1年債

1990年1月から2016年10月までの毎月の初めに始め、10年間続けた場合の322通りを計算しました。どの方法も、満期が来たら同じ額をそのときの利回りで買い直します(すべて額面で買えたとします)。成績は、10年間に受け取った利子と、10年後に持っている債券をその日の利回りで値段にした額を足し、1年あたりに直したものです。利子は受け取ったまま置いておき、再投資はしていません。

方法計算した数1年あたりの成績の平均最も低い最も高い1年ごとの利子のばらつき(中央値)
1〜5年のラダー322通り3.65%0.69%7.10%0.57
5年債を買い直す322通り3.70%0.82%7.99%0.58
1年債を買い直す322通り2.57%0.49%5.53%1.62
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ラダーが5年債の買い直しを上回ったのは322通り中137通り、1年債の買い直しを上回ったのは278通りでした。ラダーの成績が2つのあいだに入ったのは183通りです。右端は、10年間の各年の利子が、どれだけばらついたか(標準偏差、元本100あたり)です。小さいほど、毎年の利子が安定していたことを表します。

始めた年代ごとの平均です。右の2列は、ラダーが5年債・1年債の買い直しを上回った数です。

始めた時期数ラダー5年債の買い直し1年債の買い直しラダーが5年債より上ラダーが1年債より上
1990年代に始めた120通り5.74%5.69%4.43%57120
2000年代に始めた120通り3.09%3.22%1.63%38120
2010年代に始めた82通り1.40%1.48%1.25%4238
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1990年代に始めた場合、平均が最も高かったのはラダーでした。2000年代に始めた場合、平均が最も高かったのは5年債の買い直しでした。2010年代に始めた場合、平均が最も高かったのは5年債の買い直しでした。1990年代と2000年代に始めた240通りのうち238通りで、毎年その時の金利で買い直す1年債が3つの中で最も低くなりました。この時期は、米国債の利回りが全体として下がっていった時期です。ラダーと5年債の買い直しの差は小さく、どちらが上かは始めた月によって入れ替わっています。

09金利が上がった10年か、下がった10年か

10年間の成績の差は、その10年に金利がどう動いたかで説明できるかを確かめました。始めた日から10年後までに、5年債の利回りがどれだけ動いたかで分けています。

10年で5年債の利回りが数ラダー−5年債の買い直し(平均)ラダーが上ラダー−1年債の買い直し(平均)ラダーが上
2%以上下がった162通り−0.03%68通り+1.52%162通り
1〜2%下がった67通り+0.06%38通り+1.12%67通り
0〜1%下がった23通り−0.21%6通り+0.99%23通り
0〜1%上がった14通り−0.16%4通り+0.78%14通り
1%以上上がった56通り−0.15%21通り−0.19%12通り
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10年で利回りが上がった70通りでは、ラダーが5年債の買い直しを上回ったのは25通り、下がった252通りでは112通りでした。ラダーと5年債の買い直しの差の平均は、どの組でも0.21%以内で、金利の動きで勝ち負けがはっきり分かれることはありませんでした。金利が上がった10年では、ラダーは毎年新しい金利を取り込む一方、10年後に持っている段の値段が下がっていて、その分が成績から引かれることが一因です。

はっきり分かれたのは、1年債の買い直しとの比べ方です。利回りが1%以上上がった10年では、ラダーが1年債の買い直しを上回ったのは12通り(56通り中)にとどまり、それ以外の組では、ほぼすべてでラダーが上でした。毎年その時の金利で回す1年債は、金利が上がり続ける10年にだけ強く、それ以外では利回りの低さが響きました。

どちらの10年になるかは、始める時点では分かりません。ラダーは、この分からなさを受け入れて、どちらか一方に寄せずに組む方法です。

10ラダーと5年債の差が大きかった始まりの月

ラダーが5年債の買い直しを最も大きく上回った月と、最も大きく下回った月です(10年間、1年あたり)。

始めた月始めた日の5年債10年後の5年債ラダー5年債の買い直し差
1993.104.72%2.84%5.72%4.41%+1.31%
1998.065.53%3.28%5.21%3.95%+1.26%
1998.075.43%3.33%5.13%3.95%+1.17%
1998.035.67%2.48%5.27%4.16%+1.10%
1998.104.10%2.87%4.56%3.47%+1.09%
1998.045.59%2.65%5.27%4.18%+1.08%
1999.045.15%1.65%5.06%4.01%+1.05%
1998.055.63%3.06%5.27%4.22%+1.04%
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始めた月始めた日の5年債10年後の5年債ラダー5年債の買い直し差
1990.028.35%6.68%6.58%7.96%−1.38%
2013.081.49%4.24%0.82%2.18%−1.36%
2013.091.68%4.29%0.91%2.23%−1.32%
1990.017.87%6.50%6.56%7.88%−1.31%
2013.101.42%4.72%0.90%2.19%−1.29%
1995.027.56%3.71%5.91%7.12%−1.21%
2013.071.39%4.19%0.88%2.07%−1.19%
2013.111.37%4.67%1.02%2.17%−1.14%
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差が大きく開いたのは、始めた後の数年で利回りが大きく動いた月です。それでも、1年あたりの成績で見た差は最も大きい月で1.38%でした。10年という長さで見ると、ラダーと5年債の買い直しは、似た結果に落ち着くことが多い方法です。

115年だけ続けた場合

同じ計算を5年間で行いました。1990年1月から2021年10月までの毎月に始めた382通りのうち、ラダーが5年債を1本持った場合を上回ったのは168通り、1年債の買い直しを上回ったのは327通りです。各年の1月に始めた場合を並べます。

始めた月その日の5年債ラダー5年債を1本1年債の買い直し
2021.010.36%1.43%0.36%2.84%
2020.011.67%1.20%1.67%2.32%
2019.012.49%1.34%2.49%1.88%
2018.012.25%0.83%2.25%1.30%
2017.011.94%1.94%1.94%1.40%
2016.011.73%2.45%1.73%1.50%
2015.011.61%1.76%1.61%1.24%
2014.011.72%1.19%1.72%0.74%
2013.010.76%0.91%0.76%0.41%
2012.010.89%0.93%0.89%0.25%
2011.012.02%1.32%2.02%0.19%
2010.012.65%1.85%2.65%0.23%
2009.011.72%1.74%1.72%0.28%
2008.013.28%3.14%3.28%0.89%
2007.014.68%4.59%4.68%1.86%
2006.014.30%4.61%4.30%2.68%
2005.013.64%4.17%3.64%3.15%
2004.013.36%4.35%3.36%3.33%
2003.013.05%3.47%3.05%2.98%
2002.014.52%3.36%4.52%2.44%
2001.014.76%4.10%4.76%2.58%
2000.016.50%5.69%6.50%3.24%
1999.014.57%5.52%4.57%3.90%
1998.015.63%6.51%5.63%4.70%
1997.016.30%6.49%6.30%5.37%
1996.015.39%5.81%5.39%5.39%
1995.017.88%6.55%7.88%5.61%
1994.015.29%6.08%5.29%5.43%
1993.015.90%5.87%5.90%5.05%
1992.015.98%5.71%5.98%4.75%
1991.017.59%7.28%7.59%5.07%
1990.017.87%6.68%7.87%5.18%
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5年間の場合、5年債の方は1本を満期まで持つだけなので、成績はほぼ始めた日の利回りになります。ラダーは、1〜4年目に満期の来た段を、そのときの5年債で買い直すので、5年後にまだ持っている段の値段が成績に入ります。

12利子を再投資した場合

ここまでの計算では、受け取った利子をそのまま置いていました。受け取った利子を、毎年その時の1年債で回した場合と比べます(10年間、同じ322通りの平均)。

方法利子を置いておく利子を1年債で回す差
1〜5年のラダー3.65%4.20%+0.56%
5年債を買い直す3.70%4.28%+0.59%
1年債を買い直す2.57%3.02%+0.45%
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利子を回すと、どの方法も成績が少し上がります。上がり方は利子の多い方法ほど大きくなります。3つの平均の順番は変わりません。ラダーか5年債か1年債かという選び方の違いに比べると、利子をどう扱うかの差は小さいものです。

1310年後に持っている債券の値段

ラダーは、10年たった時点でも1〜4年の段を持っています。その段をその日の利回りで値段にした額(満期の来た段の現金を含む、元本100あたり)が100を下回ったのは、322通り中119通りでした。最も低かったのは2013年3月に始めた場合の93.76、最も高かったのは1993年6月に始めた場合の106.68です。

残っている段は、満期まで持てば額面で戻ってきます。100を下回っているのは、その時点で売った場合の値段です。5年債の買い直しは10年でちょうど満期が来るので、この差は生まれません。ラダーの成績を「ある時点で区切る」と、その日の金利の水準によって少し上下します。

14途中でお金の一部が要るとき

ラダーは毎年1段が額面で戻るので、途中でお金の一部が要るときに、売らずにまかなえます。5年債1本の場合は、売るしかありません。5年債を額面で買った後、1〜4年後にその5年債を売った場合の値段(元本100あたり、利子を除く)を、1990年1月からの毎月について計算しました。

売る時期ラダーならその時までに戻る額計算した数5年債の値段が100を下回った数最も低い値段値段の中央値
1年後20%(1段)382通り134通り(35%)88.72101.53
2年後40%(2段)382通り131通り(34%)88.61101.87
3年後60%(3段)382通り123通り(32%)90.89101.73
4年後80%(4段)382通り118通り(31%)95.33101.22
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5年債を途中で売ると、値段が100を下回る月が一定の割合でありました。ラダーなら、同じ時期までに戻る段の分は、値段を気にせず使えます。途中で使う予定があるお金ほど、ラダーの「毎年額面で戻る」形が役に立ちます。

15短い年限の方が高い時期に始めた場合

前の節で数えた、1・2・3・5年の平均が5年債以上だった期間の始まりの日に組んだ場合の、5年後と10年後までの1年あたりの成績です(ラダー/5年債の買い直し/1年債の買い直しの順)。

始めた日1・2・3・5年の平均5年債5年間(ラダー/5年債/1年債)10年間(ラダー/5年債/1年債)
1998.08.245.19%5.19%5.99%/5.19%/4.37%5.00%/4.36%/3.85%
2000.03.236.40%6.39%5.30%/6.39%/3.13%4.92%/5.34%/3.10%
2005.11.284.32%4.32%4.65%/4.32%/2.76%2.84%/2.92%/1.46%
2006.05.194.96%4.96%4.99%/4.96%/2.57%3.14%/3.41%/1.37%
2007.07.234.87%4.86%4.66%/4.86%/1.67%2.73%/2.72%/0.96%
2018.12.072.71%2.70%1.31%/2.70%/1.86%—
2020.01.271.46%1.44%1.13%/1.44%/2.36%—
2022.07.123.04%3.01%——
2025.07.223.88%3.88%——
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短い年限の利回りが高い時期に始めると、最初の年の利率は高くなります。ただ、その後に短い年限の利回りが下がると、毎年の買い直しの利率は下がっていきます。始めた日の利回りの形だけでは、その後の成績は決まりませんでした。

16始めた年ごとの成績

各年の1月に始めた場合の、10年間の1年あたりの成績です。

始めた月ラダー5年債の買い直し1年債の買い直しラダー−5年債ラダー−1年債
2016.011.94%1.05%2.17%+0.90%−0.23%
2015.011.49%1.64%1.78%−0.15%−0.29%
2014.011.26%2.11%1.31%−0.85%−0.05%
2013.010.87%1.50%0.85%−0.64%+0.01%
2012.011.43%1.42%0.82%+0.02%+0.61%
2011.011.88%1.88%0.84%+0.01%+1.04%
2010.011.81%2.13%0.73%−0.32%+1.07%
2009.011.46%1.72%0.51%−0.26%+0.95%
2008.012.03%2.02%0.65%+0.01%+1.38%
2007.012.76%2.78%1.06%−0.02%+1.70%
2006.012.97%3.16%1.43%−0.19%+1.54%
2005.013.02%3.14%1.69%−0.13%+1.33%
2004.013.05%2.54%1.81%+0.51%+1.25%
2003.013.32%3.17%1.93%+0.16%+1.39%
2002.013.96%4.60%2.15%−0.64%+1.81%
2001.014.35%4.53%2.63%−0.18%+1.72%
2000.014.93%5.07%3.19%−0.14%+1.74%
1999.014.94%3.97%3.61%+0.98%+1.33%
1998.015.01%4.34%3.84%+0.67%+1.17%
1997.014.94%5.41%3.91%−0.47%+1.04%
1996.014.97%5.08%3.98%−0.10%+0.99%
1995.016.09%7.19%4.43%−1.10%+1.67%
1994.015.82%4.93%4.66%+0.89%+1.15%
1993.016.20%5.77%4.88%+0.43%+1.32%
1992.016.10%6.14%5.06%−0.04%+1.03%
1991.016.57%6.49%5.23%+0.08%+1.34%
1990.016.56%7.88%5.40%−1.31%+1.16%
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171年ごとの利率の動き:2016年1月に始めた場合

2016年1月に組んだ場合の、各年の初めの平均の利率です。ラダーは5段の平均、5年債と1年債の買い直しはそのとき持っている債券の利率です。2列目は、その年の初めの5年債の利回りです。

年ラダーの平均の利率その日の5年債5年債の買い直し1年債の買い直し10万ドルの利子(ラダー、ドル)10万ドルの利子(1年債、ドル)
1年目(2016.01.04)1.24%1.73%1.73%0.61%1,238610
2年目(2017.01.03)1.50%1.94%1.73%0.89%1,504890
3年目(2018.01.02)1.75%2.25%1.73%1.83%1,7501,830
4年目(2019.01.02)1.99%2.49%1.73%2.60%1,9862,600
5年目(2020.01.02)2.02%1.67%1.73%1.56%2,0161,560
6年目(2021.01.04)1.74%0.36%0.36%0.10%1,742100
7年目(2022.01.03)1.63%1.37%0.36%0.40%1,628400
8年目(2023.01.03)1.97%3.94%0.36%4.72%1,9664,720
9年目(2024.01.02)2.25%3.93%0.36%4.80%2,2544,800
10年目(2025.01.02)2.80%4.38%0.36%4.17%2,7964,170
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この10年間には、2020年に利回りが大きく下がり、2022年から大きく上がった時期が入っています。1年債の買い直しは、その年の金利をそのまま受けるので、利率が0.10%から4.80%まで動きました。ラダーは1.24%から2.80%の範囲です。1年あたりの成績は、ラダー1.94%・5年債の買い直し1.05%・1年債の買い直し2.17%でした。

18金利が上がる時期:2021年1月に始めた場合

2021年1月は、米国債の利回りがとても低かった時期です。そこから5年間の各年の初めの利率です。

年ラダーの平均の利率その日の5年債5年債の買い直し1年債の買い直し10万ドルの利子(ラダー、ドル)10万ドルの利子(1年債、ドル)
1年目(2021.01.04)0.20%0.36%0.36%0.10%198100
2年目(2022.01.03)0.45%1.37%0.36%0.40%452400
3年目(2023.01.03)1.22%3.94%0.36%4.72%1,2184,720
4年目(2024.01.02)1.97%3.93%0.36%4.80%1,9724,800
5年目(2025.01.02)2.80%4.38%0.36%4.17%2,7964,170
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10万ドルで組んだ場合、ラダーの1年の利子は198ドルから2,796ドルへ、1年債の買い直しは100ドルから4,170ドルへ変わりました。1年債の買い直しは、利子の額が年によって何倍も変わります。毎年の利子を生活費などに充てる使い方では、この振れ幅が問題になります。

5年債を1本買った場合は、5年間ずっと0.36%のままです。1年債の買い直しは2年目以降すぐに金利の上昇を取り込みました。ラダーは毎年1段ずつ入れ替わり、5年目に2.80%まで上がっています。5年間の1年あたりの成績は、ラダー1.43%・5年債0.36%・1年債の買い直し2.84%でした。

19ラダーの利率は、5年債にどう遅れてついていくか

2000年1月に組んだラダーを、26年間続けた場合の、各年の初めの平均の利率です。月ごとの5年債の利回りと、1年債の買い直しの利率を重ねました。

ラダーの平均の利率1年債を買い直すその月の5年債
0%2%4%6%20002002200420062008201020122014201620182020202220242026その月の5年債 5.01%1年債を買い直す 4.17%ラダーの平均の利率 2.80%
年ラダーの平均の利率その年の初めの5年債1年債の買い直しラダー−5年債
20252.80%4.38%4.17%−1.58%
20242.25%3.93%4.80%−1.68%
20231.97%3.94%4.72%−1.97%
20221.63%1.37%0.40%+0.26%
20211.74%0.36%0.10%+1.38%
20202.02%1.67%1.56%+0.35%
20192.00%2.49%2.60%−0.49%
20181.85%2.25%1.83%−0.40%
20171.55%1.94%0.89%−0.39%
20161.34%1.73%0.61%−0.39%
20151.40%1.61%0.25%−0.21%
20141.61%1.72%0.13%−0.11%
20131.61%0.76%0.15%+0.85%
20122.11%0.89%0.12%+1.22%
20112.87%2.02%0.29%+0.85%
20103.33%2.65%0.45%+0.68%
20093.52%1.72%0.40%+1.80%
20083.85%3.28%3.17%+0.57%
20073.81%4.68%5.00%−0.87%
20063.77%4.30%4.38%−0.53%
20053.87%3.64%2.79%+0.23%
20044.44%3.36%1.31%+1.08%
20035.06%3.05%1.42%+2.01%
20025.73%4.52%2.28%+1.21%
20016.10%4.76%5.11%+1.34%
20006.37%6.50%6.09%−0.13%
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金利が下がる時期には、ラダーの利率は5年債より高いまま、ゆっくり下がりました。金利が上がる時期には、5年債より低いまま、ゆっくり上がっています。1段が入れ替わるのは1年に1回なので、5段のラダーでは、金利の変化がすべて行き渡るのに5年かかります。

26年のうち、年の初めにラダーの平均の利率が5年債の利回りを上回っていたのは14年、下回っていたのは12年でした。差が最も開いたのは、上回った側で2.01%、下回った側で1.97%です。金利が大きく動いた直後ほど、ラダーの利率とその時の5年債の利回りは離れます。持っている人から見ると、「今の利回り」と「自分の利率」がしばらく違うということです。

20途中で売るときの値段:2021年1月に組んだ場合

2021年1月4日に組んだ1〜5年のラダーと、同じ日に買った5年債1本の値段(元本100あたり)を、その後2年間、5営業日ごとに計算しました。ラダーは満期になった段を額面のまま置いた場合です(利子は入れていません)。

日付その日の5年債の利回りラダーの値段5年債の値段差
2021.01.040.36%100.00100.000.00
2021.02.020.45%99.8899.610.27
2021.03.030.73%99.4698.411.05
2021.03.310.92%99.2397.711.52
2021.04.280.86%99.3598.081.27
2021.05.260.80%99.5298.451.06
2021.06.240.90%99.2698.051.21
2021.07.230.72%99.5798.840.73
2021.08.200.80%99.4998.610.88
2021.09.200.83%99.5098.600.91
2021.10.191.17%99.0297.431.59
2021.11.171.24%98.8697.151.71
2021.12.161.19%98.8297.241.58
2022.01.141.55%98.2496.012.23
2022.02.141.90%97.3894.472.91
2022.03.152.10%97.1093.803.30
2022.04.122.66%96.3592.084.27
2022.05.112.89%96.1391.504.63
2022.06.093.07%95.9891.114.87
2022.07.113.05%95.8191.094.72
2022.08.082.91%95.8491.244.60
2022.09.063.43%95.5390.155.38
2022.10.043.84%95.0488.906.15
2022.11.024.30%94.6787.876.79
2022.12.023.67%95.3589.615.74
2023.01.033.94%95.4289.336.08
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ラダーの値段が最も低かったのは2022年10月19日の94.59、5年債は2022年10月19日の87.68でした。同じ時期の金利の上昇で、ラダーの値下がりは5年債の約44%に収まっています。毎年1段が額面で戻るので、満期まで持つ段だけを使えば、途中で売る必要もありません。

213年債1本と、何が違うか

1〜5年のラダーの満期は平均すると約3年で、値動きの大きさは3年債に近くなります(今日の修正デュレーションはラダー2.72、3年債2.76)。それなら3年債1本でよいのでは、という疑問に、同じデータで答えます。

比べるものラダー(1〜5年)3年債1本
1990年からの全ての日の平均の利回り3.42%3.44%
ラダーの平均が3年債より高かった日40%—
10年続けた1年あたりの成績(平均)3.65%3.19%
10年続けて上回った数276通り46通り
お金が戻る時期毎年、元本の5分の13年ごとに全部

組んだ日の平均の利回りは、ラダーと3年債でほとんど同じです。ところが10年続けると、ラダーが3年債の買い直しを322通り中276通りで上回り、平均の差は+0.45%でした。ラダーは、組んだ後は毎年5年債を買い直します。持っている段は1年ずつ短くなりますが、買うのはいつも5年債なので、短い年限より平均で高い5年債の利回りを受け取り続けます。3年債の買い直しは、いつも3年債の利回りです。

もうひとつの違いはお金の戻り方です。3年債1本は、3年ごとに全部が満期になり、そのときの金利で全部を買い直します。その日の金利が低ければ、次の3年間ずっと低い利率になります。ラダーは毎年5分の1ずつなので、1回の買い直しの日の金利に左右されにくい形です。

22段の数・いちばん長い年限を変えると

1〜3年・1〜5年・1〜7年・1〜10年のラダーを比べました(公表の無い年限は前後の年限から補っています)。いちばん長い年限で買い直します。

ラダー段の数今日の平均の利回りいちばん長い年限の利回り平均が最も長い年限より低い日10年続けた成績の平均利子のばらつき(中央値)今日の修正デュレーション
1〜3年3段4.67%4.82%82%3.13%0.941.87
1〜5年5段4.75%4.89%84%3.65%0.572.72
1〜7年7段4.81%4.98%89%4.10%0.453.51
1〜10年10段4.88%5.09%89%4.55%0.314.60
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段を長くするほど、平均の利回りは長い年限に近づき、値動き(修正デュレーション)も大きくなります。段を短くすると、値動きは小さくなりますが、戻ってくるお金を何度も買い直すことになります。「何年先までのお金か」と「途中でいくら動いてもよいか」で、いちばん長い年限を決めることになります。

23円で見ると:毎年1段ずつ円に戻す

ラダーは毎年1段ずつ満期が来るので、そのたびに円に戻すこともできます。買い直さずに、1〜5年の段を順に円に戻した場合と、5年債1本を5年後にまとめて円に戻した場合とで、元本の円での増減を比べました。ドル円はFRBの月中平均で、1990年1月から2021年9月までの毎月に始めた381通りです(利子は入れていません)。

元本の円での増減1段ずつ戻す5年後にまとめて戻す
20%以上の円高29か月(8%)49か月(13%)
10〜20%の円高62か月(16%)47か月(12%)
0〜10%の円高89か月(23%)76か月(20%)
0〜10%の円安91か月(24%)71か月(19%)
10〜20%の円安52か月(14%)39か月(10%)
20%以上の円安58か月(15%)99か月(26%)

1段ずつ戻した方が円での元本が多かったのは381か月中166か月でした。結果のばらつき(標準偏差)は、1段ずつが16.3%、まとめてが22.7%です。まとめて戻す場合の最も悪い例は1990年4月に始めた−47.2%、1段ずつの最も悪い例は1990年4月に始めた−28.0%でした。

戻す時期を5回に分けると、1回の為替の大きな動きに結果を左右されにくくなります。ただし、平均が有利になるとは限りません。為替の手数料は戻すたびにかかります(米国債の為替手数料)。

24ラダーを組むときに確かめること

25この記事のデータで分からないこと

26この記事の計算の前提

27この記事に出てくる言葉

ラダー運用
満期の違う債券を同じ額ずつ持ち、満期が来たら最も長い年限で買い直す持ち方。満期の並びがはしごの段に見えることから。
段
ラダーの中の、満期の同じ債券のまとまり。1〜5年なら5段。
買い直し(再投資)
満期で戻ったお金で、新しく債券を買うこと。そのときの利回りで買うことになる。
修正デュレーション
利回りが1%動いたときに、値段がおよそ何%動くかの目安。年限が長いほど大きい。
既発債
すでに発行されて、市場で売り買いされている債券。値段は100からずれていることが多い。
パー・イールド
額面(100)で発行されたとした場合の、年限ごとの利回り。米国財務省が毎日公表している。
逆イールド
短い年限の利回りが、長い年限より高くなっている状態。

28よくある質問

ラダー運用は、5年債を1本買うより有利ですか。

1990年からの10年間の322通りでは、ラダーが5年債の買い直しを上回ったのは137通りでした。ラダーの利点は利回りの高さではなく、毎年お金が戻ることと、値動きが小さいことです。

4年債が無いのに、どうやって4年の段を作りますか。

新しく発行されるのは2・3・5・7年などなので、4年の段は、残りが4年ほどになった既発債を買います。この記事の計算では、3年と5年の利回りから4年の利回りを補っています。

金利が上がりそうなときは、ラダーが向いていますか。

金利がどう動くかは前もって分かりません。過去の10年間の計算では、利回りが1%以上上がった10年に強かったのは1年債の買い直しで、ラダーと5年債の買い直しの差は金利の動きで大きくは変わりませんでした(56通り中、ラダーが5年債を上回ったのは21通り)。

ラダーを組んだ後、金利が上がったら組み直すべきですか。

組み直すには、満期前の段を値下がりした値段で売ることになります。ラダーは毎年1段ずつ新しい金利に入れ替わるので、組み直さなくても、5年で全体が新しい金利に置き換わります。この記事では組み直しは計算していません。

毎月お金を受け取りたいときは。

米国債の利払いは年2回で、利払いの月は銘柄によって違います。利払いの月がずれた銘柄を組み合わせると、受け取る月を増やせます。この記事の計算は、年1回の買い直しに単純化しています。

ラダーと、満期のある債券の投資信託・ETFとの違いは何ですか。

自分で組むラダーは、銘柄と満期を自分で選び、手数料は売買のときにかかります。投資信託やETFは、まとめて組まれたものを持つ形で、持っている間の費用(信託報酬など)がかかり、満期の扱いや分配の仕方は商品ごとに違います。どちらが良いかは、手間と費用と、満期を自分で決めたいかによります。

途中で段を売ってもよいですか。

売ることはできますが、その日の値段で売ることになります。2021年1月に組んだラダーの値段は、利回りが上がった2022年10月19日に94.59(元本100あたり)まで下がっていました。毎年1段が額面で戻るので、使う時期を満期に合わせれば、売らずに済みます。

段は何段がよいですか。

決まった答えはありません。長い段を入れるほど利回りは長い年限に近づき、値動きも大きくなります。いつ・いくら使うお金かで、いちばん長い年限を決めるのが一般的な考え方です。

毎年の利子はどれくらい安定しますか。

10年間の各年の利子のばらつき(標準偏差の中央値)は、ラダーが0.57、5年債の買い直しが0.58、1年債の買い直しが1.62でした(元本100あたり)。毎年買い直す1年債がいちばん大きくばらつきます。

29この記事の数字は、どこから取ったか

この記事の数字は、次の公表データだけから当サイトが計算しました。

1年・2年・3年・5年の利回りは公表値をそのまま使い、4年など公表の無い年限は前後の年限から直線で補いました。途中の値段は、年2回利払いの債券を、その日の同じ残りの年数の利回りで計算した理論値です。データは毎週更新しています。

計算は過去のデータの記録で、これから先の結果を示すものではありません。特定の商品や金融機関をすすめるものでもありません。当サイトは金融商品取引業者ではありません。

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