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リートはインフレに強いか|54銘柄中26銘柄が物価超え

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データの時点2026年10月19日取得54銘柄の10期の決算(2021年6月〜2026年6月期)と、総務省の消費者物価指数(2026年8月まで)・毎週月曜に自動で更新

26/54銘柄が物価の伸びを上回った

10期分の決算がそろう54銘柄で、最初の期から直近期までの1口当たり分配金の伸び(分割調整後)と、同じ月どうしの消費者物価指数(総合)の伸びを比べました。分配金の伸びが物価を上回ったのは26銘柄で、分配金の伸びの中央値は+12.4%、物価の伸びの中央値は+13.1%でした。

物価(総合) 13.1%13.1%物価(総合)家賃(CPI) 1.0%1.0%家賃(CPI)1口当たり分配金 12.4%12.4%1口当たり分配金1口当たりNOI 9.0%9.0%1口当たりNOI
最初の期から直近期までの伸び(54銘柄の中央値、同じ月どうし)

01先に結論

「リートはインフレに強い」とよく言われます。物価が上がれば賃料も上がり、物件の値段も上がるはずだ、という考え方です。この記事では、それが実際の分配金で起きたかを、銘柄ごとに確かめました。

この記事は、分配金が物価に追いついたかだけを見ています。投資口の価格の動きは、当サイトにデータが無いため扱っていません。過去にどうだったかであって、これからどうなるかの予想ではありません。

02インフレは、どこからリートに届くか

  1. 物価が上がるモノやサービスの値段が上がる。消費者物価指数で測る
  2. 賃料の改定契約の更新や入れ替えのときに、賃料を上げられるかが決まる
  3. NOIが変わる賃料が上がっても、管理費・修繕費・光熱費・税も上がる
  4. 分配金利息の増加なども差し引いたあと、利益のほぼ全額が分配される

物価の上昇がリートの分配金に届くまでには、いくつかの段があります。

  1. 賃料はすぐには上がらない。オフィスや物流施設は数年単位の契約が多く、賃料はふつう、契約の更新かテナントの入れ替えのときに見直します。住宅は入れ替わりが多く、ホテルには売上に連動する賃料の契約があり、比較的早く動きます。
  2. 費用も上がる。建物の管理・修繕・清掃の費用、電気代などの水道光熱費、固定資産税も物価とともに上がります。賃料が上がっても、費用がそれ以上に上がれば、残るNOIは増えません。
  3. 金利も上がることがある。物価が上がる局面では金利も上がりやすく、借入の利息が増えれば、分配金に回る分が減ります。
  4. 1口あたりで見る。増資で投資口が増えれば、銘柄全体の利益が増えても、1口あたりの分配金は増えないことがあります。

このため、「物件の賃料が物価に連動するから、分配金も物価に追いつく」とは限りません。どこで差がついたかを、決算の数字で段ごとに見ていきます。

03この期間に、物価はどれだけ上がったか

総務省統計局の消費者物価指数(全国、2025年=100)です。各年の6月と12月、直近(2026年8月)を並べました。

月総合生鮮食品及びエネルギーを除く総合家賃民営家賃エネルギー食料
2020年12月88.790.699.299.277.978.5
2021年6月88.989.999.399.184.479.4
2021年12月89.489.999.399.190.680.2
2022年6月91.090.899.499.298.482.3
2022年12月93.092.699.499.2104.485.8
2023年6月94.094.699.499.291.989.2
2023年12月95.496.099.599.392.391.6
2024年6月96.696.799.799.599.092.4
2024年12月98.998.399.899.7101.697.4
2025年6月99.9100.0100.0100.0102.199.2
2025年12月100.9101.1100.3100.398.6102.0
2026年6月101.6101.7100.4100.6101.7102.4
2026年8月102.2102.5100.6100.897.1103.8
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総合家賃エネルギー
025507510012520222023202420252026エネルギー 115総合 115家賃 101

2021年6月から2026年8月までに、総合は+15.0%、家賃は+1.3%でした。食料やエネルギーが大きく上がった一方、家賃の指数はほとんど動いていません。家賃の指数は、実際に借りている人の家賃(民営・公営など)と、持ち家に住む人が払っているとみなす家賃(帰属家賃)からなります。新しく貸すときの賃料だけでなく、既に住んでいる人の家賃も含めた平均なので、動きが小さくなりやすい指数です。

消費者物価指数は、家計が買うモノやサービスの値段です。リートの物件の賃料(オフィス・物流施設・店舗など)は、家計の買うものではないので、住宅の家賃を除いて消費者物価指数には入っていません。それでも、分配金を受け取る人にとっては「受け取ったお金で、どれだけのモノが買えるか」が大切なので、この記事では消費者物価指数を物差しにしています。

04比べ方:同じ月どうし、1口あたり

銘柄ごとに、有報の「主要な経営指標等の推移」に載る10期のうち、最初の期と直近期の1口当たり分配金を比べ、その決算月どうしの消費者物価指数の伸びと並べました。

中央値に近い大和ハウスリートで計算をたどります。2021年8月期の1口当たり分配金は3,059円(分割調整後)、2026年2月期は3,458円で、伸びは+13.0%です。同じ月どうしの消費者物価指数の伸びは+12.5%なので、実質では+0.5%になります。

05結果:物価を上回った銘柄、下回った銘柄

54銘柄を、実質の伸び(物価の伸びを除いた分配金の伸び)で分けました。

実質の伸び銘柄数主な銘柄(伸びの大きい順)
-10%未満7銘柄ヘルスケア&メディカル、NTT都市開発リート、Oneリート、日本リート、MIRARTH不動産、マリモ地方創生リートほか
-10〜+0%21銘柄阪急阪神リート、セントラル・リート、ジャパンリアルエステイト、GLP、野村不動産マスターファンド、東急リアル・エステートほか
+0〜+10%12銘柄大和証券リビング、日本ホテル&レジデンシャル、スターアジア不動産、三井不動産アコモデーションファンド、KDX不動産、福岡リートほか
+10〜+20%3銘柄日本都市ファンド、サムティ・レジデンシャル、三菱地所物流リート
+20〜+40%6銘柄グローバル・ワン不動産、ユナイテッド・アーバン、日本ロジスティクスファンド、産業ファンド、平和不動産リート、オリックス不動産
+40%以上5銘柄インヴィンシブル、いちごホテルリート、星野リゾート・リート、積水ハウス・リート、三井不動産ロジスティクスパーク

物価を上回ったのは26銘柄、下回ったのは28銘柄でした。実質の伸びの中央値は−0.4%で、半分ほどの銘柄が物価に追いついていない計算です。

実質で+40%以上の5銘柄のうち3銘柄はホテル特化です。2021年はホテルの売上が落ち込み、分配金が小さかった時期で、出発点が低かったことが大きな伸びにつながっています。物価との比較というより、コロナの影響からの戻りが表れています。ホテル特化を除いた50銘柄では、物価を上回ったのは22銘柄でした。

06銘柄の分類で違うか

銘柄を、取得価格の80%以上を占める用途で分けました(80%に届かない銘柄は「複合」)。値は中央値です。

分類銘柄数分配金の伸び実質の伸び物価を上回った銘柄1口当たりNOIの伸び
オフィス特化8+8.4%−4.5%1銘柄−0.7%
住宅特化6+16.9%+3.7%4銘柄+8.2%
物流特化9+17.0%+3.7%6銘柄+9.4%
ホテル特化4+203.7%+168.5%4銘柄+93.1%
商業特化3+6.2%−6.1%0銘柄+13.4%
ヘルスケア特化1+0.6%−11.1%0銘柄+7.3%
複合23+11.7%−0.7%11銘柄+10.4%
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ホテル特化を除くと、実質の伸びの中央値が最も大きいのは物流特化(+3.7%)、最も小さいのはヘルスケア特化(−11.1%)でした。ホテル特化は売上に連動する賃料の契約が多く、旅行の需要の回復がそのまま賃料に表れました。ほかの用途は、契約の長さや更新のしかたの違いで、賃料が動く速さが違います。銘柄数の少ない分類は、1銘柄の事情で中央値が大きく動く点に注意してください。

07物価の物差しを変えると

消費者物価指数には、総合のほかに、値動きの大きい生鮮食品やエネルギーを除いた指数もあります。どの指数を物差しにするかで、物価の伸びは変わります。同じ期間で、物差しを替えて数え直しました。

物価の物差し物価の伸び(中央値)分配金が上回った銘柄(1期どうし)分配金が上回った銘柄(1年分どうし)
総合+13.1%26銘柄26銘柄
生鮮食品を除く総合+12.3%27銘柄27銘柄
生鮮食品及びエネルギーを除く総合+12.3%27銘柄27銘柄
食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合+7.1%35銘柄36銘柄
家賃+1.0%47銘柄46銘柄
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物差しによって物価の伸びは変わり、上回る銘柄の数も変わります。家賃の指数を物差しにすると、ほとんどの銘柄が上回ります。どの物差しでも、全銘柄がそろって物価を上回ったわけではない点は変わりません。

08年ごとに見た、分配金と物価

銘柄ごとに、1年前の同じ決算期(2期前)と比べた1口当たり分配金の伸びと、同じ月どうしの消費者物価指数の伸びを出し、決算期末の年ごとに中央値を取りました。

決算期末の年比較の数分配金の1年の伸び(中央値)物価の1年の伸び(中央値)分配金が物価を上回った比率
2022年56回+1.3%+2.9%32%
2023年108回+2.3%+3.2%41%
2024年109回+2.9%+2.8%51%
2025年107回+6.7%+3.2%64%
2026年52回+1.7%+1.5%52%
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物価の伸びが大きかった年に、分配金がそれに合わせて大きく伸びたとは限りません。賃料の見直しには契約の更新を待つ時間差があり、その間に費用や利息が先に増えるためです。

09同じ期間、国債を持っていたら

比べるために、最も早い最初の期の決算月の末(2021年6月30日)に、財務省が公表する国債金利で5年の国債を買って持っていたとします。そのときの5年債の利回りは-0.098%、10年債は0.070%でした。

5.0年分の利回りを単純に足すと−0.49%で、同じ期間の物価の伸び(+14.3%)を差し引いた実質では−12.9%です。当時の利回りはほぼゼロかマイナスで、利子で物価の上昇を埋めることはできませんでした。国債の利子は買ったときの利回りで決まり、その後に物価が上がっても増えません。同じ5年債の利回りは、2026年6月30日には1.937%になっています。

リートの分配金は、物価に追いつかなかった銘柄でも、多くは名目では増えていました。一方で、国債と違って元本(投資口の価格)は毎日動き、分配金が減ることもあります。どちらが良いかではなく、物価への反応のしかたが違う、という比較です。

10帳簿の1口当たり純資産は、物価に追いついたか

分配金のほかに、決算書の1口当たり純資産(分割調整後)が10期でどれだけ動いたかも、同じ物価と比べました。54銘柄のうち、物価の伸びを上回ったのは3銘柄でした(中央値+2.4%)。

帳簿の1口当たり純資産は、物件の値上がりでは増えず、増資の価格や利益を超える分配で動きます。物価の上昇で物件の値段が上がったかどうかは、帳簿ではなく鑑定評価額との差(含み益)に表れます。その大きさはリートのNAVとはの記事で集計しました。

111年分の合計で比べても、同じか

半年ごとの分配金は、物件の売却益が入った期などで上下します。最初の期・直近期の1期だけを比べると、たまたま大きい期や小さい期に左右されるので、最初の2期の合計と直近の2期の合計(1年分どうし)でも比べました。物価は、それぞれの2つの月の平均です。

比べ方銘柄数分配金の伸び(中央値)物価の伸び(中央値)物価を上回った銘柄
1期どうし(最初の期と直近期)54+12.4%+13.1%26銘柄
1年分どうし(最初の2期と直近の2期)54+12.4%+12.3%27銘柄
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どちらの比べ方でも物価を上回ったのは25銘柄でした。比べ方を変えても、物価を上回る銘柄が半分前後という結果は大きく変わりません。

12分配金のもとになる数字は、物価に追いついたか

分配金だけでなく、そのもとになる決算の数字の伸びも、同じ期間・同じ物価で比べました。1口あたりの値は、決算期末の発行済口数(分割調整後)で割り、1年分に直しています。

決算の数字銘柄数伸び(中央値)物価を上回った銘柄
1口当たり分配金54+12.4%26銘柄
1口当たり賃貸NOI(年換算)48+9.0%12銘柄
1口当たり営業収益(年換算)54+15.4%33銘柄
1口当たり当期純利益(年換算)54+19.7%34銘柄
賃貸NOI(銘柄全体・年換算)48+19.8%31銘柄
営業収益(銘柄全体・年換算)54+27.1%46銘柄
賃貸事業費用(銘柄全体・年換算)50+19.5%37銘柄
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銘柄全体の賃貸NOIは、物件を買い増した分も含むので大きく伸びています。しかし、増資で投資口も増えているため、1口あたりに直すと伸びは小さくなります。1口当たりNOIの伸びと1口当たり分配金の伸びの順位相関は0.29(弱い関係(正の向き))でした。1口あたりの賃貸の稼ぎが伸びた銘柄ほど、分配金も伸びる傾向があるかを示す値です。

賃貸事業の費用(管理費・修繕費・水道光熱費・固定資産税など)の伸びが、営業収益の伸びを上回った銘柄は50銘柄中19銘柄でした。賃料の見直しを待つあいだに、費用が先に増えた銘柄があったことになります。

銘柄の分類ごとに、1口あたりの営業収益・NOI・利益と、分配金の伸びを並べました(中央値)。右端は銘柄全体の賃貸事業費用の伸びです。

分類銘柄数1口当たり営業収益1口当たりNOI1口当たり利益1口当たり分配金賃貸事業費用(全体)
オフィス特化8+13.8%−0.7%+11.9%+8.4%+12.6%
住宅特化6+16.7%+8.2%+25.2%+16.9%+20.0%
物流特化9+24.7%+9.4%+20.8%+17.0%+41.7%
ホテル特化4+83.3%+93.1%+204.1%+203.7%+48.4%
商業特化3+11.0%+13.4%+1.8%+6.2%+19.7%
ヘルスケア特化1+8.1%+7.3%−2.3%+0.6%+30.0%
複合23+13.2%+10.4%+14.5%+11.7%+18.9%
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営業収益から利益へと下の段に行くほど、費用と利息が差し引かれます。どの段で伸びが小さくなっているかを見ると、物価の上昇がどこで打ち消されたかが分かります。

13物価を上回った銘柄と、下回った銘柄の違い

分配金の伸びが物価を上回った26銘柄と、上回らなかった28銘柄で、決算の数字の変化を比べました(それぞれの組の中央値)。

決算の数字上回った26銘柄上回らなかった28銘柄
1口当たりNOIの伸び+10.8%+8.6%
1口当たり営業収益の伸び+25.4%+11.2%
賃貸事業費用の伸び(全体)+22.1%+18.9%
投資口の増え方(分割を除く)+8.7%+9.3%
NOI÷賃貸収益の変化(ポイント)+0.1−1.5
借入コスト÷営業利益の変化(ポイント)−0.5+3.9
直近期のLTV46.8%46.8%

「NOI÷賃貸収益」は、賃料などの収入のうち費用を引いて残る割合です。下がっていれば、費用の伸びが収入の伸びを上回ったことを示します。「借入コスト÷営業利益」は、営業利益のうち、支払利息などの借入のコスト(営業利益−経常利益)に消える割合です。上がっていれば、利息の増加が分配金を押し下げたことになります。

上回った組は、1口当たり営業収益の伸びが+25.4%で、上回らなかった組(+11.2%)と差がありました。借入コスト÷営業利益の変化は、上回った組で−0.5ポイント、上回らなかった組で+3.9ポイントです。投資口の増え方(+8.7%と+9.3%)と直近期のLTV(46.8%と46.8%)は、2つの組でほとんど同じでした。収入の伸びと、利息などの借入のコストの増え方が、2つの組を分けた主な違いとして表れています。

14銘柄ごとの分配金と物価

実質の伸びの大きい順です。

インヴィンシブル 2021年12月期166円→2026年6月期1,930円(+1062.7%)、同じ月どうしの物価は+13.6%で、実質+923.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年12月期、最も少なかったのは2021年12月期。1口当たりNOIは+362.6%。投資口は分割を除いて+25.4%。

いちごホテルリート 2021年7月期1,055円→2026年1月期4,136円(+292.0%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+246.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年1月期、最も少なかったのは2021年7月期。1口当たりNOIは+127.1%。投資口は分割を除いて+28.4%。

星野リゾート・リート 2021年10月期3,172円→2026年4月期6,832円(+115.4%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+90.4%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年4月期、最も少なかったのは2021年10月期。1口当たりNOIは+59.1%。投資口は分割を除いて+30.2%。

積水ハウス・リート 2021年10月期1,803円→2026年4月期3,407円(+89.0%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+67.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年4月期、最も少なかったのは2022年10月期。1口当たりNOIは−14.2%。投資口の数(分割を除く)はほぼ変わらず。

三井不動産ロジスティクスパーク 2021年7月期1,954円→2026年1月期3,275円(+67.6%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+48.2%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2022年1月期。1口当たりNOIは+7.3%。投資口は分割を除いて+48.5%。

グローバル・ワン不動産 2021年9月期2,446円→2026年3月期3,681円(+50.5%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+33.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年9月期、最も少なかったのは2022年3月期。1口当たりNOIは−3.5%。投資口は分割を除いて+1.1%。

ユナイテッド・アーバン 2021年11月期3,100円→2026年5月期4,592円(+48.1%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質+30.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年5月期、最も少なかったのは2021年11月期。1口当たりNOIは+30.7%。投資口は分割を除いて+2.6%。

日本ロジスティクスファンド 2021年7月期1,600円→2026年1月期2,300円(+43.8%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+27.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2022年1月期。1口当たりNOIは+9.2%。投資口は分割を除いて+1.1%。

産業ファンド 2021年7月期3,266円→2026年1月期4,506円(+38.0%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+22.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2022年1月期。1口当たりNOIは+4.2%。投資口は分割を除いて+22.1%。

平和不動産リート 2021年11月期2,890円→2026年5月期3,990円(+38.1%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質+21.6%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年5月期、最も少なかったのは2021年11月期。1口当たりNOIは+10.8%。投資口は分割を除いて+18.5%。

オリックス不動産 2021年8月期1,776円→2026年2月期2,414円(+35.9%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+20.8%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2022年2月期。1口当たりNOIは+16.4%。投資口の数(分割を除く)はほぼ変わらず。

日本都市ファンド 2021年8月期2,286円→2026年2月期3,006円(+31.5%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+16.9%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2023年8月期。1口当たりNOIは+10.4%。投資口は分割を除いて+2.9%。

サムティ・レジデンシャル 2021年7月期2,735円→2026年1月期3,604円(+31.8%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+16.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2024年7月期。1口当たりNOIは+8.0%。投資口は分割を除いて+33.4%。

三菱地所物流リート 2021年8月期2,255円→2026年2月期2,835円(+25.7%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+11.8%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年2月期、最も少なかったのは2021年8月期。1口当たりNOIは+34.1%。投資口は分割を除いて+26.6%。

大和証券リビング 2021年9月期2,160円→2026年3月期2,630円(+21.8%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+8.2%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年3月期、最も少なかったのは2021年9月期。投資口は分割を除いて+11.9%。

日本ホテル&レジデンシャル 2021年11月期1,686円→2026年5月期2,068円(+22.7%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質+8.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年11月期、最も少なかったのは2022年11月期。1口当たりNOIは−9.4%。投資口は分割を除いて+83.7%。

スターアジア不動産 2021年7月期1,462円→2026年1月期1,769円(+21.0%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+7.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年7月期、最も少なかったのは2022年1月期。1口当たりNOIは+16.2%。投資口は分割を除いて+60.5%。

三井不動産アコモデーションファンド 2021年8月期2,007円→2026年2月期2,405円(+19.8%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+6.6%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2021年8月期。投資口の数(分割を除く)はほぼ変わらず。

KDX不動産 2021年10月期3,500円→2026年4月期4,166円(+19.0%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+5.2%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年4月期、最も少なかったのは2021年10月期。1口当たりNOIは+14.0%。投資口は分割を除いて+135.7%。

福岡リート 2021年8月期3,539円→2026年2月期4,151円(+17.3%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+4.3%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2022年8月期。1口当たりNOIは+11.1%。投資口は分割を除いて+9.1%。

ラサールロジポート 2021年8月期3,193円→2026年2月期3,725円(+16.7%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+3.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年2月期、最も少なかったのは2022年8月期。1口当たりNOIは+13.9%。投資口は分割を除いて−2.7%。

日本プロロジスリート 2021年11月期1,648円→2026年5月期1,928円(+17.0%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質+3.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年5月期、最も少なかったのは2022年5月期。1口当たりNOIは+12.1%。投資口は分割を除いて+8.3%。

ヒューリックリート 2021年8月期3,550円→2026年2月期4,050円(+14.1%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+1.4%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2023年2月期。投資口は分割を除いて+6.4%。

アドバンス・レジデンス 2021年7月期2,823円→2026年1月期3,220円(+14.1%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質+0.8%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2021年7月期。1口当たりNOIは+8.2%。投資口は分割を除いて+3.0%。

大和ハウスリート 2021年8月期3,059円→2026年2月期3,458円(+13.0%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質+0.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年2月期、最も少なかったのは2022年8月期。1口当たりNOIは+3.3%。投資口は分割を除いて+3.4%。

日本プライムリアルティ 2021年12月期1,888円→2026年6月期2,147円(+13.7%)、同じ月どうしの物価は+13.6%で、実質+0.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年6月期、最も少なかったのは2021年12月期。1口当たりNOIは+7.9%。投資口は分割を除いて+5.6%。

阪急阪神リート 2021年11月期2,909円→2026年5月期3,300円(+13.4%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−0.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年11月期、最も少なかったのは2021年11月期。1口当たりNOIは+13.4%。投資口の数(分割を除く)はほぼ変わらず。

セントラル・リート 2021年8月期2,900円→2026年2月期3,238円(+11.7%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−0.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年8月期、最も少なかったのは2021年8月期。1口当たりNOIは+22.3%。投資口は分割を除いて+11.8%。

ジャパンリアルエステイト 2021年9月期2,271円→2026年3月期2,536円(+11.7%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−0.8%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年3月期、最も少なかったのは2021年9月期。投資口は分割を除いて+2.7%。

GLP 2021年8月期3,048円→2026年2月期3,399円(+11.5%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−0.8%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年8月期、最も少なかったのは2024年2月期。1口当たりNOIは+4.0%。投資口は分割を除いて+6.8%。

野村不動産マスターファンド 2021年8月期3,288円→2026年2月期3,634円(+10.5%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−1.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年2月期、最も少なかったのは2022年2月期。投資口は分割を除いて−1.5%。

東急リアル・エステート 2021年7月期3,621円→2026年1月期4,000円(+10.5%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−2.4%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年1月期、最も少なかったのは2021年7月期。1口当たりNOIは−11.4%。投資口は分割を除いて−1.7%。

CREロジスティクスファンド 2021年12月期3,524円→2026年6月期3,883円(+10.2%)、同じ月どうしの物価は+13.6%で、実質−3.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年12月期、最も少なかったのは2021年12月期。1口当たりNOIは+9.4%。投資口は分割を除いて+8.1%。

いちごオフィスリート 2021年10月期2,185円→2026年4月期2,376円(+8.7%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−3.9%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年4月期、最も少なかったのは2022年10月期。1口当たりNOIは+2.4%。投資口は分割を除いて+0.9%。

大和証券オフィス 2021年11月期7,000円→2026年5月期7,630円(+9.0%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−4.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年11月期、最も少なかったのは2022年11月期。1口当たりNOIは+9.7%。投資口は分割を除いて−4.2%。

トーセイ・リート 2021年10月期3,643円→2026年4月期3,926円(+7.8%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−4.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年4月期、最も少なかったのは2022年4月期。1口当たりNOIは+10.9%。投資口は分割を除いて+10.6%。

ジャパンエクセレント 2021年12月期2,843円→2026年6月期3,070円(+8.0%)、同じ月どうしの物価は+13.6%で、実質−5.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年6月期、最も少なかったのは2024年12月期。1口当たりNOIは+7.3%。投資口は分割を除いて−4.6%。

森ヒルズリート 2021年7月期2,913円→2026年1月期3,100円(+6.4%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−5.9%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年7月期、最も少なかったのは2022年1月期。1口当たりNOIは−4.9%。投資口は分割を除いて−1.6%。

イオンリート 2021年7月期3,200円→2026年1月期3,400円(+6.2%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−6.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年7月期、最も少なかったのは2021年7月期。1口当たりNOIは+1.3%。投資口は分割を除いて+12.2%。

スターツプロシード 2021年10月期4,563円→2026年4月期4,794円(+5.1%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−7.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年10月期、最も少なかったのは2021年10月期。1口当たりNOIは+9.8%。投資口は分割を除いて+7.3%。

SOSiLA物流リート 2021年11月期2,577円→2026年5月期2,708円(+5.1%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−7.4%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年11月期、最も少なかったのは2021年11月期。1口当たりNOIは+13.2%。投資口は分割を除いて+18.9%。

みらい 2021年10月期1,289円→2026年4月期1,349円(+4.7%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−7.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年4月期、最も少なかったのは2024年4月期。1口当たりNOIは+13.1%。投資口は分割を除いて+14.8%。

日本ビルファンド 2021年6月期2,337円→2025年12月期2,454円(+5.0%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−7.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年6月期、最も少なかったのは2022年12月期。1口当たりNOIは−5.2%。投資口は分割を除いて+4.7%。

森トラストリート 2021年9月期1,775円→2026年2月期1,837円(+3.5%)、同じ月どうしの物価は+12.1%で、実質−7.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年8月期、最も少なかったのは2022年9月期。投資口は分割を除いて+34.8%。

コンフォリア・レジデンシャル 2021年7月期5,872円→2026年1月期6,115円(+4.1%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−7.9%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2026年1月期、最も少なかったのは2022年7月期。1口当たりNOIは+15.1%。投資口は分割を除いて+12.2%。

アクティビア・プロパティーズ 2021年11月期3,120円→2026年5月期3,204円(+2.7%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−9.5%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年5月期、最も少なかったのは2025年5月期。1口当たりNOIは+4.1%。投資口は分割を除いて−3.7%。

エスコンジャパンリート 2021年7月期3,538円→2026年1月期3,615円(+2.2%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−9.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年1月期、最も少なかったのは2024年1月期。1口当たりNOIは+18.3%。投資口は分割を除いて+27.5%。

ヘルスケア&メディカル 2021年7月期3,266円→2026年1月期3,286円(+0.6%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−11.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2023年1月期、最も少なかったのは2025年1月期。1口当たりNOIは+7.3%。投資口は分割を除いて+15.6%。

NTT都市開発リート 2021年10月期3,130円→2026年4月期3,140円(+0.3%)、同じ月どうしの物価は+13.1%で、実質−11.3%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年4月期、最も少なかったのは2022年10月期。1口当たりNOIは+5.8%。投資口は分割を除いて+11.5%。

Oneリート 2021年8月期2,515円→2026年2月期2,386円(−5.1%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−15.7%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2025年8月期、最も少なかったのは2024年2月期。1口当たりNOIは−0.7%。投資口は分割を除いて+11.9%。

日本リート 2021年6月期2,700円→2025年12月期2,433円(−9.9%)、同じ月どうしの物価は+13.5%で、実質−20.6%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2021年12月期、最も少なかったのは2022年12月期。1口当たりNOIは−0.4%。投資口は分割を除いて−1.7%。

MIRARTH不動産 2021年8月期3,156円→2026年2月期2,800円(−11.3%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−21.1%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年2月期、最も少なかったのは2023年8月期。1口当たりNOIは+8.8%。投資口は分割を除いて+96.9%。

マリモ地方創生リート 2021年12月期3,924円→2026年6月期3,512円(−10.5%)、同じ月どうしの物価は+13.6%で、実質−21.2%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2021年12月期、最も少なかったのは2025年12月期。1口当たりNOIは+8.6%。投資口は分割を除いて+84.4%。

サンケイリアルエステート 2021年8月期2,862円→2026年2月期0円(−100.0%)、同じ月どうしの物価は+12.5%で、実質−100.0%。10期で1日あたりの分配金が最も多かったのは2022年8月期、最も少なかったのは2026年2月期。1口当たりNOIは+8.7%。投資口は分割を除いて+30.9%。

15利益を超える分配を除くと

分配金には、その期の利益から出す分(利益分配)と、利益を超えて出す分(利益超過分配)があります。利益超過分配は出資の払い戻しにあたり、続ければ純資産が減ります。利益から出した1口当たりの分配金だけで、同じ比較をしました。

銘柄数伸び(中央値)物価を上回った銘柄
1口当たり分配金(全体)54+12.4%26銘柄
1口当たり利益分配金52+14.0%27銘柄
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利益超過分配の中身と、銘柄ごとの直近の金額はリートの分配金と税金の記事で扱っています。

16住宅特化と、家賃の物価

住宅の家賃は、消費者物価指数に入っている数少ないリートの賃料です。住宅特化の銘柄の分配金・1口当たりNOIの伸びと、同じ月どうしの民営家賃の指数の伸びを並べました。

銘柄期間分配金の伸び1口当たりNOIの伸び民営家賃(CPI)の伸び物価(総合)の伸び
サムティ・レジデンシャル2021年7月→2026年1月+31.8%+8.0%+1.3%+13.1%
積水ハウス・リート2021年10月→2026年4月+89.0%−14.2%+1.4%+13.1%
コンフォリア・レジデンシャル2021年7月→2026年1月+4.1%+15.1%+1.3%+13.1%
スターツプロシード2021年10月→2026年4月+5.1%+9.8%+1.4%+13.1%
アドバンス・レジデンス2021年7月→2026年1月+14.1%+8.2%+1.3%+13.1%
三井不動産アコモデーションファンド2021年8月→2026年2月+19.8%—+1.3%+12.5%
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民営家賃の指数の伸びは中央値+1.3%で、総合の物価よりずっと小さな伸びでした。消費者物価指数の家賃は、既に住んでいる人の家賃も含めた平均なので、新しく貸すときの賃料の動きより緩やかに出ます。J-REITの住宅は、入れ替わりのときに賃料を見直すため、指数とは違う動きをすることがあります。

17期ごとに見た、分配金と物価

銘柄ごとに最初の期を100として、1口当たり分配金と、同じ月の消費者物価指数を指数にし、半期ごとに中央値を取りました。

1口当たり分配金(中央値)消費者物価指数(同じ月)
0255075100125202220232024202520261口当たり分配金(中央値) 113消費者物価指数(同じ月) 113
決算期銘柄数1口当たり分配金(中央値)消費者物価指数(中央値)分配金が最初の期を上回った銘柄
2021年下期54銘柄100.0100.02銘柄
2022年上期54銘柄100.4101.030銘柄
2022年下期54銘柄101.3103.032銘柄
2023年上期54銘柄102.3104.937銘柄
2023年下期54銘柄103.4106.236銘柄
2024年上期54銘柄104.2107.239銘柄
2024年下期55銘柄105.2109.439銘柄
2025年上期53銘柄112.7111.443銘柄
2025年下期54銘柄112.3112.647銘柄
2026年上期52銘柄113.2113.148銘柄
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10の半期のうち、分配金の中央値が物価の中央値を上回っていたのは2の半期でした。分配金は物価のようになめらかには動かず、物件の売却益や一時的な費用で期ごとに上下します。

18「インフレに強い」と言われる理由と、この結果

リートがインフレに強いと言われる理由は、主に次の3つです。

  1. 賃料が物価とともに上がる。長い目で見ると、賃料は物価に合わせて動いてきたという考え方です。
  2. 物件の値段が上がる。建物を建てる費用(資材・人件費)が上がれば、同じような物件の値段も上がります。
  3. 借入の実質の重さが減る。借入の額は物価で増えないので、物価が上がると実質的な返済の重さは軽くなります。

このうち2つ目は、物件の鑑定評価額の上昇として表れます。物件の含み益の大きさはリートのNAVとはの記事で集計しています。一方、この記事で見た分配金については、物価の上昇がすぐに賃料に表れるわけではなく、費用や金利の上昇、投資口の増加で打ち消された銘柄が半分ほどありました。ここで見たのは約4年半の短い期間で、賃料の改定が追いつくまでの時間差の途中を切り取った結果でもあります。

金利の上昇が借入の利息を通して分配金にどう効くかはリートの金利上昇の記事で計算しています。

19全銘柄の一覧

54銘柄の、1口当たり分配金と物価の伸びです(実質の伸びの大きい順)。分配金は分割調整後で、期の長さの違う期は182.5日あたりに直しています。

銘柄分類期間最初の期の分配金直近期の分配金分配金の伸び物価の伸び実質の伸び1年分どうしの伸び1口当たりNOIの伸び物価と比べて
インヴィンシブルホテル特化2021年12月→2026年6月166円1,930円+1062.7%+13.6%+923.0%+1139.8%+362.6%上回る
いちごホテルリートホテル特化2021年7月→2026年1月1,055円4,136円+292.0%+13.1%+246.5%+247.6%+127.1%上回る
星野リゾート・リートホテル特化2021年10月→2026年4月3,172円6,832円+115.4%+13.1%+90.4%+90.7%+59.1%上回る
積水ハウス・リート住宅特化2021年10月→2026年4月1,803円3,407円+89.0%+13.1%+67.1%+63.8%−14.2%上回る
三井不動産ロジスティクスパーク物流特化2021年7月→2026年1月1,954円3,275円+67.6%+13.1%+48.2%+44.5%+7.3%上回る
グローバル・ワン不動産オフィス特化2021年9月→2026年3月2,446円3,681円+50.5%+12.5%+33.7%+63.7%−3.5%上回る
ユナイテッド・アーバン複合2021年11月→2026年5月3,100円4,592円+48.1%+13.5%+30.5%+40.6%+30.7%上回る
日本ロジスティクスファンド物流特化2021年7月→2026年1月1,600円2,300円+43.8%+13.1%+27.1%+38.0%+9.2%上回る
産業ファンド物流特化2021年7月→2026年1月3,266円4,506円+38.0%+13.1%+22.0%+26.2%+4.2%上回る
平和不動産リート複合2021年11月→2026年5月2,890円3,990円+38.1%+13.5%+21.6%+33.7%+10.8%上回る
オリックス不動産複合2021年8月→2026年2月1,776円2,414円+35.9%+12.5%+20.8%+33.6%+16.4%上回る
日本都市ファンド複合2021年8月→2026年2月2,286円3,006円+31.5%+12.5%+16.9%+27.5%+10.4%上回る
サムティ・レジデンシャル住宅特化2021年7月→2026年1月2,735円3,604円+31.8%+13.1%+16.5%+16.6%+8.0%上回る
三菱地所物流リート物流特化2021年8月→2026年2月2,255円2,835円+25.7%+12.5%+11.8%+21.9%+34.1%上回る
大和証券リビング複合2021年9月→2026年3月2,160円2,630円+21.8%+12.5%+8.2%+22.8%—上回る
日本ホテル&レジデンシャルホテル特化2021年11月→2026年5月1,686円2,068円+22.7%+13.5%+8.0%+41.8%−9.4%上回る
スターアジア不動産複合2021年7月→2026年1月1,462円1,769円+21.0%+13.1%+7.0%+21.5%+16.2%上回る
三井不動産アコモデーションファンド住宅特化2021年8月→2026年2月2,007円2,405円+19.8%+12.5%+6.6%+15.2%—上回る
KDX不動産複合2021年10月→2026年4月3,500円4,166円+19.0%+13.1%+5.2%+18.2%+14.0%上回る
福岡リート複合2021年8月→2026年2月3,539円4,151円+17.3%+12.5%+4.3%+18.1%+11.1%上回る
ラサールロジポート物流特化2021年8月→2026年2月3,193円3,725円+16.7%+12.5%+3.7%+20.6%+13.9%上回る
日本プロロジスリート物流特化2021年11月→2026年5月1,648円1,928円+17.0%+13.5%+3.0%+17.2%+12.1%上回る
ヒューリックリート複合2021年8月→2026年2月3,550円4,050円+14.1%+12.5%+1.4%+12.6%—上回る
アドバンス・レジデンス住宅特化2021年7月→2026年1月2,823円3,220円+14.1%+13.1%+0.8%+13.1%+8.2%上回る
大和ハウスリート複合2021年8月→2026年2月3,059円3,458円+13.0%+12.5%+0.5%+13.0%+3.3%上回る
日本プライムリアルティ複合2021年12月→2026年6月1,888円2,147円+13.7%+13.6%+0.1%+11.0%+7.9%上回る
阪急阪神リート商業特化2021年11月→2026年5月2,909円3,300円+13.4%+13.5%−0.1%+14.0%+13.4%下回る
セントラル・リート複合2021年8月→2026年2月2,900円3,238円+11.7%+12.5%−0.7%−4.9%+22.3%下回る
ジャパンリアルエステイトオフィス特化2021年9月→2026年3月2,271円2,536円+11.7%+12.5%−0.8%+10.9%—下回る
GLP物流特化2021年8月→2026年2月3,048円3,399円+11.5%+12.5%−0.8%+13.3%+4.0%下回る
野村不動産マスターファンド複合2021年8月→2026年2月3,288円3,634円+10.5%+12.5%−1.7%+9.9%—下回る
東急リアル・エステート複合2021年7月→2026年1月3,621円4,000円+10.5%+13.1%−2.4%+5.7%−11.4%下回る
CREロジスティクスファンド物流特化2021年12月→2026年6月3,524円3,883円+10.2%+13.6%−3.0%+9.4%+9.4%下回る
いちごオフィスリートオフィス特化2021年10月→2026年4月2,185円2,376円+8.7%+13.1%−3.9%+8.5%+2.4%下回る
大和証券オフィスオフィス特化2021年11月→2026年5月7,000円7,630円+9.0%+13.5%−4.0%+11.8%+9.7%下回る
トーセイ・リート複合2021年10月→2026年4月3,643円3,926円+7.8%+13.1%−4.7%+8.3%+10.9%下回る
ジャパンエクセレントオフィス特化2021年12月→2026年6月2,843円3,070円+8.0%+13.6%−5.0%+8.2%+7.3%下回る
森ヒルズリートオフィス特化2021年7月→2026年1月2,913円3,100円+6.4%+13.1%−5.9%+6.0%−4.9%下回る
イオンリート商業特化2021年7月→2026年1月3,200円3,400円+6.2%+13.1%−6.1%+4.6%+1.3%下回る
スターツプロシード住宅特化2021年10月→2026年4月4,563円4,794円+5.1%+13.1%−7.1%+3.6%+9.8%下回る
SOSiLA物流リート物流特化2021年11月→2026年5月2,577円2,708円+5.1%+13.5%−7.4%+12.1%+13.2%下回る
みらい複合2021年10月→2026年4月1,289円1,349円+4.7%+13.1%−7.5%+3.2%+13.1%下回る
日本ビルファンドオフィス特化2021年6月→2025年12月2,337円2,454円+5.0%+13.5%−7.5%+5.2%−5.2%下回る
森トラストリート複合2021年9月→2026年2月1,775円1,837円+3.5%+12.1%−7.7%+9.4%—下回る
コンフォリア・レジデンシャル住宅特化2021年7月→2026年1月5,872円6,115円+4.1%+13.1%−7.9%+5.9%+15.1%下回る
アクティビア・プロパティーズ複合2021年11月→2026年5月3,120円3,204円+2.7%+13.5%−9.5%+0.4%+4.1%下回る
エスコンジャパンリート商業特化2021年7月→2026年1月3,538円3,615円+2.2%+13.1%−9.7%+5.2%+18.3%下回る
ヘルスケア&メディカルヘルスケア特化2021年7月→2026年1月3,266円3,286円+0.6%+13.1%−11.1%−0.9%+7.3%下回る
NTT都市開発リート複合2021年10月→2026年4月3,130円3,140円+0.3%+13.1%−11.3%−12.6%+5.8%下回る
Oneリートオフィス特化2021年8月→2026年2月2,515円2,386円−5.1%+12.5%−15.7%+4.1%−0.7%下回る
日本リート複合2021年6月→2025年12月2,700円2,433円−9.9%+13.5%−20.6%−14.9%−0.4%下回る
MIRARTH不動産複合2021年8月→2026年2月3,156円2,800円−11.3%+12.5%−21.1%−11.1%+8.8%下回る
マリモ地方創生リート複合2021年12月→2026年6月3,924円3,512円−10.5%+13.6%−21.2%−13.2%+8.6%下回る
サンケイリアルエステート複合2021年8月→2026年2月2,862円0円−100.0%+12.5%−100.0%−59.6%+8.7%下回る
横にスクロールすると残りの列が見えます

1口当たりの分配金の額は、銘柄ごとの投資口の値段の水準で大きく違います。銘柄どうしは、円の額ではなく伸びの率で比べてください。

20計算の前提と、この記事で分からないこと

21この記事に出てくる言葉

消費者物価指数(CPI)
家計が買うモノやサービスの値段の動きを、総務省統計局が毎月まとめた指数。この記事では全国の「総合」を使っています。
実質の伸び
物価の上昇を差し引いた伸び。(1+名目の伸び)÷(1+物価の伸び)−1で計算します。
賃貸NOI
賃料などの収入から、物件の管理費・修繕費・税金などを引いた利益。減価償却費を引く前の値です。
利益超過分配
その期の利益を超えて出す分配金。税の上では出資の払い戻しとして扱われ、続けると純資産が減ります。
分割調整
投資口を1口からN口に分けたとき、分割前の1口当たりの値をNで割って、いまの1口の大きさにそろえること。
帰属家賃
持ち家に住む人が、自分に家賃を払っているとみなした値。消費者物価指数の「家賃」に含まれます。

22よくある質問

リートはインフレに強いのですか。

この記事で見た2021年6月〜2026年6月の期間では、1口当たり分配金の伸びが消費者物価指数の伸びを上回ったのは54銘柄中26銘柄でした。銘柄によって大きく違い、まとめて強い・弱いとは言えない結果です。

物価が上がると、リートの賃料はすぐに上がりますか。

すぐには上がりにくい形です。オフィスや物流施設は数年単位の契約が多く、更新や入れ替えのときにしか賃料を見直せません。ホテルの売上に連動する賃料や、住宅の入れ替わりのときの賃料は、比較的早く動きます。

分配金が物価に負けた銘柄は、何が原因ですか。

銘柄によって違います。費用(管理費・水道光熱費・修繕費)の増加、借入の利息の増加、増資で投資口が増えたこと、物件の売却益の有無などが重なります。各銘柄の有報の損益計算書で、どの費用が増えたかを確かめられます。

投資口の価格を含めると、結果は変わりますか。

変わる可能性があります。この記事は分配金だけを比べていて、投資口の値上がり・値下がりは入っていません。当サイトは投資口の価格のデータを持っていないため、その計算はしていません。

国債はインフレに強いですか。

ふつうの国債は利率が発行時に決まるので、物価が上がっても受け取る利子は増えません。物価に連動して元本が増える物価連動国債もありますが、個人向けには販売されていません。

23この記事の数字は、どこから取ったか

使ったのは次の資料です。

数字は当サイトが有報の表から機械で読み、合計が有報の記載と合うことを確かめてから使っています(物件表は57銘柄中54銘柄で取得価格の合計が有報の記載と一致、借入金明細は57銘柄すべてで貸借対照表と一致)。東証に上場する58銘柄のうち、三井不動産商業ファンド投資法人は有報をまだ読めていないため、集計に入っていません。1口当たり分配金は、有報の出資総額の注記・沿革にある投資口の分割をさかのぼって調整しています。物価の伸びは、各銘柄の最初の期と直近期の決算月の指数で計算しました。データは毎週月曜にEDINETを確かめ、新しい有価証券報告書が出た銘柄から自動で入れ替えています。当サイトがデータをどう集め、どう確かめているかはデータの集め方と確かめ方にまとめています。

投資口価格・時価総額・分配金利回りは載せていません。価格は毎日動き、当サイトはそのデータを持っていないためです。この記事は特定の銘柄の勧誘ではありません。

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