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リートの金利上昇|+1%で分配金は1年目2.3%・5年で11%減

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約35分(21千字)

データの時点2026年10月19日取得57銘柄の直近の決算(2025年12月〜2026年6月期)と、財務省の国債金利(2026年9月29日)・毎週月曜に自動で更新

11.3%5年で分配金に対して

金利が1%上がると、借入が借り換わるにつれて利息が増え、5年たつと1年分の分配金の11.3%にあたります(55銘柄の中央値)。1年目は2.3%と小さく、何年もかけて積み上がるのがリートの金利上昇の効き方です。

1年以内 2.3%2.3%1年以内2年以内 4.1%4.1%2年以内3年以内 6.4%6.4%3年以内5年以内 11.3%11.3%5年以内全部 14.7%14.7%全部
金利+1%で増える利息が、1年分の分配金に占める割合(借り換わる範囲ごと・55銘柄の中央値)

持っている銘柄で計算する →

01先に結論

J-REIT57銘柄の有価証券報告書にある借入9,342本と投資法人債293本(残高の合計11兆1,319億円)を1本ずつ集計し、金利が上がったときに分配金がどれだけ減る計算になるかを、借り換えが進む年数ごとに出しました。

投資口の値段は扱っていません。この記事は、金利の上昇が「利息」を通して分配金にどう届くかだけを、決算の数字で追ったものです。

02持っている銘柄で計算する

銘柄名を入れると、その銘柄の借入の返済期限から、金利が上がったときに増える利息が1年分の分配金の何%にあたるかを出します。金利の上がり幅を切り替えると、結果も比例して変わります。1口あたりの額は、直近期の1口当たり分配金を1年分に直した値から計算しています。

ラサールロジポート 物流特化・借入と投資法人債1,710億円・平均利率0.894%・1年以内に期限が来る比率7.5%

1年以内に借り換わる分1.0%
2年以内2.6%
3年以内5.4%
5年以内11.3%
全部が借り換わったら13.1%
1年目(変動金利を固定比率の中央値で見込んだ場合)3.0%
1口あたり:1年目の減少(年)74円
1口あたり:5年以内の減少(年)853円

分配金に対する割合です。期限の来た借入は同じ額を、上がり幅のぶん高い利率で借り換えるとし、賃料などは変わらないとしています。変動金利の行は、固定金利の比率を書いている8銘柄の中央値(83.6%)を全銘柄に当てはめた目安です。数字は将来の予想ではありません。

03金利が上がると、リートの何に効くか

  1. 金利が上がる国債やTIBORなど、借入の利率の基準になる金利が上がる
  2. 借り換え・見直し返済期限の来た借入を借り換える。変動金利は数か月ごとに見直される
  3. 利息が増える借り換えた分・見直した分から、利息がその時の金利で増える
  4. 分配金が減る利益のほぼ全額を分配するので、ほかが同じなら利息の増加ぶん分配金が減る

金利の上昇がJ-REITに届く道は、大きく3つあります。

  1. 利息が増える。リートは物件を買うお金の半分近くを借りています。借入を借り換えるときや、変動金利の利率が見直されるときに、利息がそのときの金利で決まり直します。
  2. 物件の値段(鑑定評価額)が下がりやすくなる。不動産の鑑定は、物件から入る収益を「還元利回り」で割って値段を出します。金利が上がって還元利回りが上がれば、同じ収益でも評価額は下がります。
  3. 投資口の値段が動く。国債の利回りが上がると、分配金の利回りとの差が縮み、投資口が売られやすくなると説明されることが多い部分です。

このうち、決算の数字で直接たどれるのは1つ目です。2つ目は鑑定評価額の推移として表れますが、還元利回りの変化は金利だけで決まるわけではありません。3つ目は日々の値動きで、当サイトはそのデータを持っていません。そこでこの記事は1つ目に絞ります。

1つ目が分配金に直結するのは、リートの仕組みのためです。J-REITは、利益の90%超を分配するなどの条件(導管性の要件)を満たすと分配した分を損金にでき、法人税がほぼかからないため、実際には利益のほぼ全額を分配しています。そのため、利息が1億円増えると、ほかの収益や費用が同じなら、分配金もほぼ1億円減ります。会社の株のように、利益の一部を内部に残して利息の増加を吸収する余地が小さいのです。

もちろん、実際の分配金は利息だけで決まりません。賃料が上がれば利息の増加を打ち消せますし、物件の売却益や、過去に積み立てた内部留保(圧縮積立金など)を取り崩して分配金を保つ銘柄もあります。この記事の計算は「ほかが何も変わらなかったら、利息の増加は分配金の何%にあたるか」という物差しです。

04いまの借入:残高と利率

57銘柄の直近の決算期末(2025年12月〜2026年6月)の借入と投資法人債です。有報の附属明細表「借入金明細表」「投資法人債明細表」を1本ずつ読み、合計が貸借対照表の金額と一致することを全銘柄で確かめています。

本数残高加重平均の利率
借入9,342本10兆3,425億円0.954%
投資法人債293本7,893億円0.792%
合計9,635本11兆1,319億円0.942%
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投資法人債は残高の7.1%で、ほとんどは銀行などからの借入です。借入の利率は1本ごとに違い、次のように分かれています(利率の書かれていない4本は除く)。

利率本数残高残高の比率
0.5%未満1,408本2兆949億円18.8%
0.5〜0.75%1,931本2兆4,267億円21.8%
0.75〜1%1,778本2兆36億円18.0%
1〜1.25%1,699本1兆8,407億円16.5%
1.25〜1.5%1,424本1兆3,837億円12.4%
1.5〜2%1,125本1兆973億円9.9%
2%以上266本2,834億円2.5%
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利率0.5%未満の借入が残高の18.8%、1.5%以上が12.4%です。利率の低い借入の多くは、マイナス金利の時期(2016〜2024年)に借りて、まだ返済期限が来ていないものです。明細の利率は決算期末の時点の値なので、変動金利の借入は、その後の見直しで上がっている可能性があります。

銘柄の平均利率銘柄数
0.75%未満5銘柄
0.75〜0.9%16銘柄
0.9〜1.05%11銘柄
1.05〜1.2%7銘柄
1.2%以上16銘柄

銘柄ごとの平均利率は、中央値0.982%、最も低い銘柄が0.625%、最も高い銘柄が1.629%でした。同じ時期に同じ銀行から借りても、銘柄の規模・格付け・スポンサーの信用、借入の期間によって利率は変わります。

05固定金利か、変動金利か

金利の上昇がいつ利息に表れるかは、固定か変動かで大きく違います。固定金利の借入は返済期限まで利率が変わらず、変動金利の借入は数か月ごとに基準金利(TIBORなど)に合わせて見直されます。金利スワップという契約で、変動金利の借入を実質的に固定金利に替えている銘柄も多くあります。

明細の記載本数残高残高の比率
固定2,886本3兆5,995億円32.3%
変動249本3,051億円2.7%
記載なし6,500本7兆2,274億円64.9%
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明細に固定・変動が書かれている分(3兆9,045億円)だけで見ると、固定が92.2%です。ただし、残高の64.9%は記載がなく、書かれている分が全体の姿を表しているとは限りません。投資法人債は、発行時に利率が決まる固定金利として数えています。

有報の本文に「固定金利比率」などの数字を書いている銘柄は8銘柄でした。

銘柄書かれている名前比率
オリックス不動産固定金利比率90.8%
アクティビア・プロパティーズ固定金利比率86.3%
KDX不動産長期固定化負債比率85.7%
日本プライムリアルティ長期固定金利比率84.2%
コンフォリア・レジデンシャル固定化比率82.9%
ジャパン・ホテル・リート固定金利比率80.1%
森ヒルズリート固定金利比率74.9%
大和証券リビング金利固定化比率51.7%

この8銘柄の中央値は83.6%、最も低い銘柄で51.7%でした。名前は「固定金利比率」「長期固定化負債比率」などばらばらで、スワップで固定した分を含むかどうかも銘柄によります。多くの銘柄は、決算説明資料で固定比率を示しています。気になる銘柄は、そちらで確かめてください。

長期・短期の区分で見ると、借入の残高は次のとおりです(投資法人債を除く)。

区分残高借入に占める比率
長期8兆2,936億円80.2%
区分の記載なし1兆8,549億円17.9%
短期1,940億円1.9%

短期借入は1年以内に返済期限が来る借入で、金利の変化がすぐに表れます。長期借入でも、返済期限が近づいたものは同じです。

06国債の金利は、どれだけ上がったか

借り換えるときの利率は、そのときの市場の金利で決まります。目安として、財務省が公表している国債金利(年限ごとの利回り)を、各年の最後の営業日と直近(2026年9月29日)で並べました。

日付1年2年3年5年7年10年
2019年12月30日-0.129%-0.134%-0.139%-0.130%-0.115%-0.015%
2020年12月30日-0.119%-0.125%-0.135%-0.102%-0.093%0.035%
2021年12月30日-0.089%-0.095%-0.095%-0.075%-0.055%0.089%
2022年12月30日0.013%0.030%0.063%0.253%0.428%0.454%
2023年12月29日-0.026%0.048%0.056%0.233%0.360%0.647%
2024年12月30日0.427%0.599%0.604%0.743%0.833%1.111%
2025年12月30日0.906%1.167%1.282%1.567%1.762%2.066%
2026年9月29日1.692%1.976%2.116%2.425%2.662%3.082%
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2年5年10年
0%1%2%3%2019202020212022202320242025202610年 3.0%5年 2.3%2年 1.8%

2021年末に5年債は-0.075%、10年債は0.089%でした。直近は5年債2.425%、10年債3.082%です。リートの借入の利率は、国債ではなくTIBORや金利スワップのレートに上乗せ幅を足して決まることが多いのですが、どれも国債の金利と同じ方向に動きます。

07借り換えると、利率はどれだけ上がりうるか

いまの借入を、決算期末からの残りの年数で分け、それぞれの利率と、同じ年数の国債のいまの利回りを並べました。右端の差がマイナスなら、その借入は「いまの国債より低い利率」で借りていることになります。国債の利回りは、借り換えるときの利率の目安の1つです。差のマイナスが大きいほど、いまの金利で借り換えたときに利率が上がりやすい借入です。

決算期末からの残り本数残高比率加重平均の利率同じ年数の国債(いま)差
1年以内1,371本1兆6,069億円14.4%0.708%1年 1.692%−0.98%
1〜2年1,365本1兆4,274億円12.8%0.699%2年 1.976%−1.28%
2〜3年1,676本1兆7,377億円15.6%0.828%3年 2.116%−1.29%
3〜5年2,860本3兆2,019億円28.8%0.978%4年 2.302%−1.32%
5〜7年1,742本2兆1,383億円19.2%1.133%6年 2.545%−1.41%
7〜10年581本9,043億円8.1%1.364%9年 2.946%−1.58%
10年超40本1,154億円1.0%1.087%10年 3.082%−1.99%
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差がマイナスの借入は、残高の100.0%にあたります。残りの年数が短い借入ほど、借りた時期が古いとは限りません。1年以内の借入には、5年前・10年前に借りて満期が近づいたものと、最近借りた短期借入が混ざっています。国債の年数は残りの年数のおおよその真ん中に合わせました(1年以内=1年債、3〜5年=4年債、7〜10年=9年債など)。

ただし、リートの借入の利率は国債の利回りそのものではなく、TIBORや金利スワップのレートに、銘柄ごとの上乗せ幅(信用の差)を足して決まることが多いものです。これらの基準の金利は国債と同じ方向に動きますが、水準は国債と同じではありません。当サイトはTIBORやスワップのレートのデータを持っていないので、ここでは手に入る国債の利回りを物差しにしています。

08投資法人債の利率と、いまの国債

投資法人債は、リートが自分で発行する社債です。57銘柄中49銘柄が発行していて、293本の残高は合わせて7,893億円です。発行したときに利率が決まり、償還まで変わりません。残りの年数ごとに、利率と同じ年数の国債のいまの利回りを並べました。

償還までの残り本数残高加重平均の利率同じ年数の国債(いま)差
2年未満77本2,031億円0.620%1年 1.692%−1.07%
2〜4年74本2,342億円0.809%3年 2.116%−1.31%
4〜6年73本1,926億円0.732%5年 2.425%−1.69%
6〜9年34本758億円1.264%7年 2.662%−1.40%
9年以上35本837億円0.868%10年 3.082%−2.21%
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どの年数でも、いま残っている投資法人債の利率は、いまの国債の利回りを下回っています。発行したときは国債の利回りに上乗せした利率だったものが、その後に国債の利回りが上がったためです。償還を迎えて新しく発行し直すと、利率はいまの国債の利回りにその上乗せ分を加えた水準になります。

名前に「グリーン」「サステナビリティ」「ソーシャル」が入る投資法人債は114本ありました。環境や社会の目的に使い道を限った債券で、利率の決まり方はふつうの投資法人債と同じです。

09実際の借入コストは、もう上がり始めているか

決算の数字から、実際に払っている借入のコストを計算しました。損益計算書の営業利益から経常利益を引いた額は、支払利息・融資手数料・投資法人債の費用などから受取利息を引いたものです。これを1年分に直し、期末の有利子負債で割りました。全銘柄の合計で計算した半期ごとの値です(その半期に決算を迎えた銘柄の合計)。

決算期銘柄数借入コスト(年率)
2021年下期37銘柄0.819%
2022年上期37銘柄0.822%
2022年下期38銘柄0.800%
2023年上期37銘柄0.823%
2023年下期38銘柄0.840%
2024年上期37銘柄0.855%
2024年下期39銘柄0.919%
2025年上期36銘柄0.981%
2025年下期38銘柄1.064%
2026年上期36銘柄1.103%
0%0.25%0.5%0.75%1%20222023202420252026借入コスト(全銘柄の合計で計算) 1.10%

最も低かったのは2022年下期の0.800%で、直近の2026年上期は1.103%です。この率には融資手数料や投資法人債の発行費用の償却も入るので、明細の利率の平均(0.942%)とは一致しません。上がり方を見るための物差しです。

銘柄ごとに見ると、直近期の借入コストが前の期より上がった銘柄は33銘柄、下がった銘柄は5銘柄でした。2023年1月期以降で最も低かった期から直近期までの上がり幅は、中央値で+0.33%です。

支払利息そのもの(投資法人債の利息を含む)を、直近期とその前の期で1日あたりにそろえて比べると、増えた銘柄は56銘柄中55銘柄、変化率の中央値は+10.5%でした。借入の残高そのものが増えた銘柄もあるので、利息の増加がすべて金利の上昇によるものではありません。

10NOIのうち、借入コストに消える割合

物件から入る賃貸NOIのうち、何%が借入のコストに消えているかを、全銘柄の合計で半期ごとに計算しました(借入コストは前の節と同じ、営業利益−経常利益)。この割合が上がるほど、分配に回る分が減ります。

決算期銘柄数借入コスト÷賃貸NOI
2021年下期49銘柄7.84%
2022年上期49銘柄7.59%
2022年下期50銘柄7.60%
2023年上期49銘柄7.56%
2023年下期50銘柄7.61%
2024年上期49銘柄7.69%
2024年下期51銘柄8.23%
2025年上期48銘柄8.75%
2025年下期50銘柄9.38%
2026年上期47銘柄10.12%

最も低かった2023年上期の7.56%から、直近の2026年上期は10.12%になりました。賃貸NOIも伸びているので、借入コストの増え方はそれ以上だったことになります。銘柄ごとの直近期の値はリートのLTV(負債比率)の目安の記事に載せています。

11銘柄ごとの借入コスト

銘柄ごとに、2023年1月期以降で借入コストが最も低かった期と、直近期を並べました(上がり幅の大きい順)。期の長さは銘柄によって半年または1年です。

銘柄最も低かった期直近期上がり幅
エスコンジャパンリート2023年7月期 0.701%2026年1月期 1.670%+0.969%
マリモ地方創生リート2023年12月期 1.391%2026年6月期 2.111%+0.720%
東海道リート2023年1月期 0.820%2026年1月期 1.517%+0.698%
平和不動産リート2023年5月期 0.833%2026年5月期 1.372%+0.540%
大和証券オフィス2023年5月期 0.544%2026年5月期 1.076%+0.532%
ジャパン・ホテル・リート2023年12月期 1.072%2025年12月期 1.598%+0.525%
CREロジスティクスファンド2023年12月期 0.887%2026年6月期 1.373%+0.486%
インヴィンシブル2023年12月期 1.156%2026年6月期 1.626%+0.469%
Oneリート2023年2月期 0.907%2026年2月期 1.315%+0.408%
ユナイテッド・アーバン2023年5月期 0.609%2026年5月期 0.995%+0.386%
スターアジア不動産2024年7月期 1.101%2026年1月期 1.477%+0.376%
セントラル・リート2023年8月期 0.916%2026年2月期 1.287%+0.371%
MIRARTH不動産2023年8月期 1.099%2026年2月期 1.469%+0.370%
星野リゾート・リート2023年4月期 1.276%2026年4月期 1.645%+0.369%
積水ハウス・リート2023年4月期 0.680%2026年4月期 1.048%+0.368%
ジャパンエクセレント2024年6月期 0.917%2026年6月期 1.282%+0.364%
みらい2023年4月期 0.705%2026年4月期 1.062%+0.357%
スターツプロシード2023年4月期 0.988%2026年4月期 1.341%+0.353%
サムティ・レジデンシャル2024年1月期 1.109%2026年1月期 1.437%+0.328%
ヘルスケア&メディカル2023年1月期 0.882%2026年1月期 1.205%+0.324%
SOSiLA物流リート2023年11月期 0.717%2026年5月期 1.041%+0.324%
サンケイリアルエステート2023年2月期 0.667%2026年2月期 0.982%+0.315%
ラサールロジポート2023年2月期 0.751%2026年2月期 1.053%+0.302%
日本ホテル&レジデンシャル2024年11月期 2.060%2026年5月期 2.325%+0.265%
森ヒルズリート2024年1月期 0.533%2026年1月期 0.792%+0.259%
アクティビア・プロパティーズ2023年11月期 0.727%2026年5月期 0.969%+0.242%
日本プライムリアルティ2024年6月期 0.714%2026年6月期 0.953%+0.239%
コンフォリア・レジデンシャル2023年1月期 0.814%2026年1月期 1.041%+0.227%
三井不動産ロジスティクスパーク2023年1月期 0.490%2026年1月期 0.695%+0.206%
トーセイ・リート2024年4月期 1.440%2026年4月期 1.641%+0.201%
グローバル・ワン不動産2023年9月期 0.795%2026年3月期 0.981%+0.185%
日本リート2023年6月期 1.016%2025年12月期 1.201%+0.185%
大和ハウスリート2023年2月期 0.793%2026年2月期 0.975%+0.182%
KDX不動産2024年4月期 0.846%2026年4月期 1.025%+0.179%
日本プロロジスリート2024年5月期 0.716%2026年5月期 0.870%+0.154%
福岡リート2023年8月期 0.881%2026年2月期 1.007%+0.126%
アドバンス・レジデンス2023年7月期 0.738%2026年1月期 0.846%+0.108%
東急リアル・エステート2024年7月期 0.777%2026年1月期 0.876%+0.099%
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借入コストには融資手数料などの一時的な費用も入るので、借り換えが多かった期には一時的に高く出ます。1期だけでなく、続けて上がっているかを見てください。

12借入コストが上がった銘柄で、分配金は減ったか

2023年1月期以降の最初の期から直近期までについて、借入コストの上がり幅と、1口当たり分配金(投資口の分割をさかのぼって調整した値)の増減を比べました。両方の値がそろう37銘柄です。

借入コストの上がり幅で4つに分けた組銘柄数借入コストの上がり幅(中央値)1口当たり分配金の増減(中央値)分配金が減った銘柄
上がり幅が小さい4分の19銘柄+0.115%+16.1%1銘柄
2番目の4分の19銘柄+0.227%+9.6%1銘柄
3番目の4分の19銘柄+0.353%+3.4%3銘柄
上がり幅が大きい4分の110銘柄+0.529%+9.2%2銘柄
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37銘柄中30銘柄で、この間に1口当たり分配金は増えていました。借入コストの上がり幅と分配金の増減の順位相関は-0.10(ほとんど関係がない)です。この期間は、賃料の上昇・ホテルの売上の回復・物件の売却益などが利息の増加を上回り、借入コストの上がり方で分配金の増減は説明できませんでした。

これは「金利が上がっても分配金は減らない」という意味ではありません。この間の借入コストの上がり幅は0.1〜0.5%ほどで、前の節で計算した+1%よりずっと小さい幅です。また、物件の売却益で分配金を保った期は、毎期くり返せるものではありません。

13金利が1%上がったら、何年でどれだけ効くか

銘柄ごとに、借入と投資法人債の残高のうち、決算期末から1年・2年・3年・5年以内に返済期限が来る分を数えました。その分が1%高い利率で借り換わったと仮定し、増える1年分の利息が、1年分の分配金(直近期の分配金総額を1年に直した額)の何%にあたるかを出しています。

借り換わる範囲残高に占める比率(中央値)分配金に対する利息の増加(中央値)最も小さい銘柄最も大きい銘柄10%以上の銘柄
1年以内14.9%2.3%0.5%5.6%0銘柄
2年以内28.4%4.1%1.9%12.4%1銘柄
3年以内45.1%6.4%3.3%18.4%11銘柄
5年以内77.2%11.3%5.6%19.9%35銘柄
全部100.0%14.7%9.6%21.3%53銘柄
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55銘柄の中央値で、1年目は2.3%、5年たつと11.3%です。金利の上昇は、借入が順に借り換わるにつれて、何年もかけて分配金に積み上がっていきます。全部が借り換わった場合(14.7%)は、金利が上がったまま、すべての借入の返済期限が来たときの上限の目安です。

5年以内の影響が中央値に近いラサールロジポートで、計算の流れをたどります。借入と投資法人債の残高は1,710億円で、決算期末から5年以内に返済期限が来るのはその86.6%、1,481億円です。この分が1%高い利率で借り換わると、1年の利息は14.8億円増えます。直近期の分配金を1年分に直すと130.5億円なので、増える利息はその11.3%です。利益のほぼ全額を分配するリートでは、ほかが変わらなければ、分配金がこの割合だけ減る計算になります。

上乗せの幅を変えた場合です。利息の増加は上乗せ幅に比例するので、1%の結果をそのまま倍率で直しています。

金利の上乗せ1年以内2年以内3年以内5年以内全部
+0.25%0.6%1.0%1.6%2.8%3.7%
+0.5%1.2%2.1%3.2%5.7%7.4%
+1%2.3%4.1%6.4%11.3%14.7%
+2%4.6%8.2%12.8%22.7%29.5%
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計算の前提は3つです。①期限の来た借入は同じ額で借り換える(返済や増資で減らさない)。②期限の来ていない借入の利率は変わらない。③賃料などほかの収益・費用は変わらない。②のため、変動金利の借入が多い銘柄では、実際の1年目の影響はこの表より大きくなります。前の節の固定金利比率の中央値(83.6%)を使い、残りの16.4%が変動金利ですぐに利率が変わるとすると、1年目の中央値は4.3%です。

1口あたりに直すと、1年分の1口当たり分配金の中央値は6,518円で、1%の上昇による減少は1年目が中央値144円、5年目までで748円にあたります。

14早く効く銘柄、遅く効く銘柄

1年以内に返済期限が来る比率が高い銘柄ほど、金利の上昇が早く表れます(1年以内の比率と1年目の影響の順位相関は0.92、強い関係(正の向き))。1年目の影響が大きい5銘柄と、3年以内でも影響が小さい5銘柄です。

銘柄1年以内に期限が来る比率1年目5年以内全部
東海道リート35.8%5.6%15.5%15.5%
グローバル・ワン不動産28.3%5.0%15.5%17.6%
森トラストリート29.5%5.0%16.4%16.9%
エスコンジャパンリート33.3%4.8%12.5%14.3%
日本ホテル&レジデンシャル25.2%4.6%18.4%18.4%
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銘柄3年以内に期限が来る比率3年以内5年以内全部
三井不動産ロジスティクスパーク32.9%3.3%5.6%10.1%
積水ハウス・リート42.0%4.0%7.0%9.6%
日本プロロジスリート38.1%4.3%8.3%11.2%
日本ロジスティクスファンド45.1%4.4%7.7%9.7%
産業ファンド33.9%4.4%7.5%12.9%
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影響が遅く表れる銘柄でも、全部が借り換わったときの大きさが小さいとは限りません。全部が借り換わったときの影響は、返済期限の近さではなく、借入の多さ(LTV)と分配金の大きさの比で決まります(LTVとの順位相関は0.45)。「いつ効くか」と「最後にどれだけ効くか」は、別々に見る必要があります。

15用途で違うか

銘柄を、取得価格の80%以上を占める用途で分けました(80%に届かない銘柄は「複合」)。値はそれぞれの中央値です。

分類銘柄数平均利率LTV1年以内の比率残りの期間+1%:1年目5年以内全部
オフィス特化81.068%46.5%16.2%3.7年2.5%12.5%16.9%
住宅特化60.970%51.1%15.2%3.7年2.4%11.3%14.5%
物流特化90.801%44.2%13.6%3.6年1.6%8.6%12.9%
ホテル特化51.304%46.8%14.3%2.7年1.9%10.8%13.0%
商業特化31.075%41.8%13.5%3.5年1.8%12.5%14.3%
複合230.934%46.9%15.2%3.3年2.5%11.4%15.5%
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残りの期間は、借入1本ごとの残りの年数を残高で平均したものです。長いほど、金利の変化が利息に表れるまでに時間がかかります。ホテル特化には賃料がホテルの売上に連動する契約を持つ銘柄が多く、金利と同時に賃料も動く点で、ほかの用途と事情が違います。

16物件の利回りと、借入の利率の差

借りたお金で物件を持つ意味があるのは、物件から入る利回りが借入の利率を上回っているからです。銘柄ごとに、賃貸NOI(賃料から物件の費用を引いた額、減価償却の前)を1年分に直して物件の取得価格で割った「NOI利回り」と、借入の平均利率を比べました。

NOI利回りの中央値は5.04%、借入の平均利率の中央値は0.996%、その差の中央値は4.05%でした。

NOI利回り−借入の利率銘柄数借入が+1%でも差が残る+2%でも残る
3%未満3銘柄3銘柄3銘柄
3〜4%17銘柄17銘柄17銘柄
4〜5%24銘柄24銘柄24銘柄
5%以上5銘柄5銘柄5銘柄
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差が最も小さいのは積水ハウス・リートの2.38%でした。どの銘柄も、借入の利率が1〜2%上がっても、物件の利回りが借入の利率を下回るところまではいきません。ただし、NOI利回りは減価償却の前の値です。建物の維持や更新にはお金がかかるので、分配に回せる利回りはここより低くなります。また、物件の取得価格で割っているため、昔に安く買った物件が多い銘柄ほど高く出ます。

17これから24か月の返済期限

当サイトの取得日(2026-10-19)の翌月から24か月のあいだに返済期限が来る残高を、月ごとに集計しました(各銘柄の直近の決算期末の残高)。期限が来た借入の多くは、そのときの金利で借り換えられます。

月残高加重平均の利率
2026年11月1,529億円0.730%
2026年12月1,388億円0.774%
2027年1月1,163億円0.704%
2027年2月1,654億円0.758%
2027年3月1,982億円0.726%
2027年4月1,026億円0.694%
2027年5月1,184億円0.622%
2027年6月862億円0.672%
2027年7月1,490億円0.729%
2027年8月1,504億円0.694%
2027年9月1,992億円0.691%
2027年10月976億円0.733%
2027年11月1,139億円0.807%
2027年12月953億円0.625%
2028年1月1,247億円0.764%
2028年2月1,481億円0.718%
2028年3月2,329億円0.756%
2028年4月1,021億円0.753%
2028年5月974億円0.754%
2028年6月1,038億円0.689%
2028年7月1,829億円0.913%
2028年8月1,634億円0.890%
2028年9月2,031億円0.855%
2028年10月998億円0.810%

24か月の合計は3兆3,424億円で、加重平均の利率は0.752%です。2年債の国債金利は直近1.976%で、これより低い利率の借入が借り換わっていくことになります。

仮に、この24か月に期限が来る借入と投資法人債(利率の分かる3,123本)を、「2年債の国債と同じ利率」で借り換えたとすると、3,110本は利率が上がり、1年の利息は合わせて410.0億円増えます。全銘柄の1年分の分配金の合計(7,912億円)の5.18%です。実際の借り換えの利率は、TIBORやスワップのレートと銘柄ごとの上乗せ幅で決まるので、この額は国債を物差しにした目安です。

年ごとの返済期限の集中はリートのLTV(負債比率)の目安の記事で集計しています。この記事では、利率との関係が分かる月ごとの並びだけを載せました。

18全銘柄の一覧

55銘柄の、借入の利率・LTV・返済期限の近さと、金利+1%の影響です(5年以内の影響の大きい順)。分配金に対する割合なので、分配金の大きい銘柄ほど小さく出ます。

銘柄分類借入+投資法人債平均利率LTV1年以内3年以内+1%:1年目3年以内5年以内全部1口当たり分配金(年)+1%:5年以内の減少(1口)
ヘルスケア&メディカルヘルスケア特化466億円1.080%52.5%16.9%54.0%3.4%10.7%19.9%19.9%6,518円1,296円
MIRARTH不動産複合959億円1.230%49.9%23.2%77.6%4.3%14.5%18.7%18.7%5,646円1,054円
日本ホテル&レジデンシャルホテル特化330億円1.573%46.8%25.2%100.0%4.6%18.4%18.4%18.4%4,147円762円
スターツプロシード住宅特化559億円1.318%53.6%17.9%47.3%3.8%10.1%18.2%21.3%9,667円1,756円
マリモ地方創生リート複合333億円1.629%48.9%22.3%77.6%3.7%13.0%16.7%16.7%7,082円1,185円
森トラストリート複合2,205億円0.847%46.8%29.5%82.5%5.0%13.9%16.4%16.9%3,674円603円
Oneリートオフィス特化654億円1.035%48.5%18.5%58.1%3.2%9.9%16.0%17.0%4,772円763円
みらい複合940億円0.993%49.1%19.1%58.7%3.5%10.6%15.6%18.1%2,720円426円
東海道リート複合327億円1.274%48.1%35.8%100.0%5.6%15.5%15.5%15.5%6,652円1,033円
グローバル・ワン不動産オフィス特化1,266億円1.191%53.2%28.3%59.0%5.0%10.4%15.5%17.6%7,382円1,146円
SOSiLA物流リート物流特化653億円0.909%43.9%10.5%65.1%1.7%10.8%15.4%16.5%5,431円834円
KDX不動産複合5,844億円0.931%45.8%22.6%57.9%3.9%10.1%15.1%17.4%8,332円1,261円
ヒューリックリート複合1,969億円0.842%46.9%19.0%49.8%3.2%8.4%14.6%16.9%8,100円1,181円
CREロジスティクスファンド物流特化699億円1.126%44.7%19.5%64.8%2.9%9.6%14.3%14.8%7,766円1,113円
日本リート複合1,354億円0.859%48.2%17.1%53.6%2.7%8.5%13.8%15.9%4,826円666円
いちごオフィスリートオフィス特化1,266億円1.144%51.6%14.8%49.0%2.6%8.5%13.7%17.3%4,791円654円
サムティ・レジデンシャル住宅特化916億円1.256%50.9%18.0%55.5%2.7%8.3%13.5%15.0%7,149円967円
コンフォリア・レジデンシャル住宅特化1,885億円0.927%52.8%15.3%40.9%3.0%8.1%13.5%19.8%12,230円1,649円
いちごホテルリートホテル特化380億円1.244%46.8%26.8%61.9%3.8%8.8%13.4%14.2%8,205円1,100円
スターアジア不動産複合1,389億円1.241%47.3%14.6%46.5%2.2%6.9%13.3%14.7%3,509円467円
トーセイ・リート複合435億円1.279%47.9%20.2%58.9%3.0%8.6%13.0%14.6%7,917円1,033円
ジャパンエクセレントオフィス特化1,361億円1.287%45.5%19.7%41.4%3.4%7.1%12.7%17.0%6,191円784円
阪急阪神リート商業特化868億円0.982%39.8%5.4%31.5%1.0%5.9%12.7%18.9%6,618円838円
エスコンジャパンリート商業特化370億円1.378%45.6%33.3%59.6%4.8%8.5%12.5%14.3%7,171円896円
森ヒルズリートオフィス特化1,895億円0.724%46.1%14.3%45.2%2.3%7.4%12.3%16.3%6,149円756円
セントラル・リート複合199億円1.252%40.7%21.9%58.9%2.7%7.2%11.5%12.2%6,530円750円
大和証券リビング複合2,047億円1.085%51.1%14.8%41.4%2.4%6.8%11.4%16.3%5,260円602円
ラサールロジポート物流特化1,710億円0.894%44.4%7.5%41.2%1.0%5.4%11.3%13.1%7,512円853円
大和証券オフィスオフィス特化2,392億円1.102%46.8%10.7%34.3%1.8%5.7%11.3%16.8%15,260円1,722円
アクティビア・プロパティーズ複合2,647億円0.877%47.1%14.4%36.8%2.5%6.4%11.1%17.4%6,408円712円
イオンリート商業特化1,879億円1.075%41.8%13.5%47.0%1.8%6.2%10.9%13.3%6,745円738円
NTT都市開発リート複合1,472億円0.914%47.9%17.6%42.6%2.8%6.8%10.8%16.0%6,280円679円
インヴィンシブルホテル特化3,487億円1.450%49.2%12.7%51.0%1.5%6.0%10.8%11.8%3,860円417円
野村不動産マスターファンド複合5,222億円0.934%44.3%14.9%39.8%2.3%6.2%10.6%15.5%7,268円768円
東急リアル・エステート複合1,055億円0.867%43.0%14.9%42.7%2.0%5.9%10.1%13.7%8,000円806円
日本都市ファンド複合6,296億円0.843%46.2%13.0%37.7%1.9%5.5%9.4%14.6%6,012円565円
GLP物流特化3,966億円0.778%45.5%15.2%47.9%1.8%5.8%9.2%12.1%6,854円631円
三井不動産アコモデーションファンド住宅特化1,697億円0.724%51.3%15.0%42.1%2.1%5.9%9.2%14.0%4,810円441円
星野リゾート・リートホテル特化1,050億円1.304%40.8%14.3%43.1%1.9%5.6%9.1%13.0%13,777円1,250円
平和不動産リート複合1,387億円1.320%48.5%12.0%40.4%1.7%5.6%9.1%13.8%8,002円725円
福岡リート複合964億円0.841%42.4%13.0%38.8%1.7%5.1%8.9%13.2%8,371円748円
ユナイテッド・アーバン複合3,390億円0.890%44.4%15.2%47.6%1.7%5.5%8.9%11.5%9,209円818円
大和ハウスリート複合4,080億円0.856%43.5%12.6%40.5%1.6%5.3%8.8%13.0%6,916円612円
三菱地所物流リート物流特化1,223億円0.762%42.6%11.0%33.5%1.6%4.8%8.6%14.4%5,717円490円
日本プライムリアルティ複合2,430億円0.947%43.2%10.9%34.3%1.5%4.8%8.5%14.0%4,294円363円
日本プロロジスリート物流特化3,623億円0.801%40.5%13.6%38.1%1.5%4.3%8.3%11.2%3,856円318円
ジャパン・ホテル・リートホテル特化2,694億円1.303%46.7%13.3%42.8%1.4%4.5%8.1%10.4%5,061円409円
アドバンス・レジデンス住宅特化2,452億円0.782%49.2%12.9%35.0%1.7%4.7%8.0%13.3%6,440円512円
オリックス不動産複合3,477億円0.996%46.8%12.9%37.6%1.7%4.9%7.9%13.0%4,828円381円
日本ビルファンドオフィス特化6,280億円0.636%43.3%11.0%31.1%1.6%4.6%7.8%14.9%4,868円382円
日本ロジスティクスファンド物流特化1,211億円0.728%44.2%14.0%45.1%1.3%4.4%7.7%9.7%4,562円352円
ジャパンリアルエステイトオフィス特化5,032億円0.786%44.8%17.6%33.8%2.5%4.7%7.7%13.9%5,072円389円
産業ファンド物流特化2,942億円0.878%52.0%14.2%33.9%1.8%4.4%7.5%12.9%9,012円676円
積水ハウス・リート住宅特化2,840億円1.014%48.4%13.8%42.0%1.3%4.0%7.0%9.6%6,870円482円
三井不動産ロジスティクスパーク物流特化2,102億円0.625%38.1%5.5%32.9%0.5%3.3%5.6%10.1%6,497円363円
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この表のCSV(55銘柄・毎週更新)

LTVは有報の表の値(無い場合は有利子負債÷総資産)です。1年以内・3年以内は、残高のうちその期間に返済期限が来る比率です。1口当たり分配金(年)は直近期の1口当たり分配金を1年分に直した値、右端はそのうち金利+1%で5年以内に減る計算の額です。投資口の値段が銘柄によって数万円から数十万円まで違うので、円の額どうしを比べるより、左の%で比べてください。

19計算の前提と、この記事で分からないこと

20この記事に出てくる言葉

有利子負債
利息を払う必要のある借金。リートでは銀行などからの借入と、投資法人債の合計です。
LTV
有利子負債÷総資産。物件などの資産のうち、借金でまかなっている割合です。J-REITでは40〜50%台の銘柄が多くあります。
投資法人債
リート(投資法人)が発行する社債。銀行からではなく、市場の投資家からお金を借りる方法です。
固定金利・変動金利
固定は返済期限まで利率が変わらない借り方、変動は数か月ごとに基準金利に合わせて利率が見直される借り方です。
TIBOR(タイボー)
銀行どうしがお金を貸し借りするときの金利の指標。変動金利の借入の多くは「TIBOR+上乗せ」で利率が決まります。
金利スワップ
変動金利と固定金利を交換する契約。変動金利で借りたうえで、この契約を結んで支払いを実質的に固定にする方法がよく使われます。
上乗せ幅(スプレッド)
基準になる金利(国債・TIBORなど)に上乗せする利率。借り手の信用が高いほど小さくなります。
賃貸NOI
賃料などの収入から、物件の管理費・修繕費・税金などを引いた利益。減価償却費を引く前の値です。
導管性の要件
利益の90%超を分配するなどの条件を満たすと、分配した分を損金にでき、法人税がほぼかからない仕組み。リートが利益のほぼ全額を分配する理由です。
鑑定評価額・還元利回り
不動産鑑定士が出す物件の評価額と、その計算に使う利回り。還元利回りが上がると、同じ収益でも評価額は下がります。

21持っている銘柄を自分で確かめる手順

  1. 決算説明資料で固定金利比率と平均残存年数を見る。多くの銘柄が「財務の状況」のページに、固定金利比率・借入の平均残存年数・平均利率を載せています。固定比率が高く、残存年数が長いほど、金利の上昇が利息に表れるのは遅くなります。
  2. 返済期限の分散のグラフを見る。同じ資料に、年ごとの返済額の棒グラフがあることが多いです。特定の年に大きく集中していないかを確かめます。
  3. 有報の借入金明細表で、近く期限が来る借入の利率を見る。EDINETで有価証券報告書を開き、附属明細表の「借入金明細表」を見ると、借入1本ごとの利率と返済期限が分かります。期限が近い借入の利率が、いまの同じ年数の国債の利回りより低ければ、借り換えで利息が増える見込みです。
  4. 直近の決算で、支払利息の前期比を見る。損益計算書の営業外費用にある「支払利息」「投資法人債利息」が、前の期よりどれだけ増えたかを確かめます。運用日数の違う期を比べるときは、1日あたりに直します。
  5. 分配金の予想の前提を読む。決算短信の分配金の予想には、金利の前提が書かれていることがあります。どの程度の金利上昇を織り込んでいるかが分かります。

この記事の一覧の数字は、手順1〜3を全銘柄について同じ物差しで計算したものです。最新の決算が出たあとは、資料の値のほうが新しいことがあります。

22よくある質問

金利が上がると、リートの分配金はすぐに減りますか。

すぐには減りにくい形です。借入の多くは固定金利で、返済期限も何年にも分かれているので、利息は借り換えのたびに少しずつ増えます。この記事の計算では、金利+1%の影響は1年目が分配金の2.3%、5年で11.3%(中央値)でした。変動金利の借入が多い銘柄は、もっと早く表れます。

金利が上がったら、リートは損をするのですか。

利息の面では負担が増えます。一方で、金利が上がる局面は物価や賃料も上がっていることが多く、賃料が上がれば利息の増加は打ち消されます。どちらが大きいかは銘柄と時期によります。

固定金利の比率はどこで確かめられますか。

多くの銘柄は決算説明資料に「固定金利比率」や「長期比率」を載せています。有報の附属明細表の借入金明細表には、借入1本ごとの利率・返済期限が載っていて、銘柄によっては固定・変動の区分も書かれています。

LTVが低い銘柄なら安心ですか。

借入が少ないほど、金利の上昇が分配金に与える影響の最終的な大きさは小さくなります(全部が借り換わったときの影響とLTVの順位相関は0.45)。ただし、どれだけ早く表れるかは返済期限の近さと固定・変動の比率で決まるので、LTVだけでは分かりません。

国債の金利が上がると、なぜリートの借入の利率も上がるのですか。

銀行がリートに貸すときの利率は、TIBORや金利スワップのレートに上乗せ幅を足して決めることが多く、これらは国債の金利と同じ方向に動きます。投資法人債の利率も、同じ年数の国債の利回りに上乗せする形で決まります。

この記事の計算に、投資口の値段は入っていますか。

入っていません。当サイトは投資口の値段のデータを持っていないので、分配金に対する利息の割合だけを計算しています。分配金利回りや、金利と投資口の値段の関係は扱っていません。

23この記事の数字は、どこから取ったか

使ったのは次の資料です。

数字は当サイトが有報の表から機械で読み、合計が有報の記載と合うことを確かめてから使っています(物件表は57銘柄中54銘柄で取得価格の合計が有報の記載と一致、借入金明細は57銘柄すべてで貸借対照表と一致)。東証に上場する58銘柄のうち、三井不動産商業ファンド投資法人は有報をまだ読めていないため、集計に入っていません。利率は明細に書かれた決算期末時点の値で、変動金利の借入はその後に変わっています。返済期限の残りの年数は、各銘柄の決算期末から数えています。データは毎週月曜にEDINETを確かめ、新しい有価証券報告書が出た銘柄から自動で入れ替えています。当サイトがデータをどう集め、どう確かめているかはデータの集め方と確かめ方にまとめています。銘柄ごとの表はデータのダウンロードからCSVで取れます。

投資口価格・時価総額・分配金利回りは載せていません。価格は毎日動き、当サイトはそのデータを持っていないためです。この記事は特定の銘柄の勧誘ではありません。

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