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中古太陽光の減価償却|低圧の63%は簡便法で9年以下

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データの時点2026年9月30日取得資源エネルギー庁の事業計画認定情報(運転中の低圧の太陽光340,303件)と、e-Gov の耐用年数省令の別表・毎週月曜に自動で更新

63%簡便法で9年以下になる割合

運転中の低圧(20キロワット以上50キロワット未満)の太陽光340,303件を、いま中古で取得したとして簡便法で耐用年数を出すと、215,780件(63.4%)が9年以下になります。最も多いのは8年(27.1%)です。

6年 9.2%9.2%6年7年 17.9%17.9%7年8年 27.1%27.1%8年9年 8.4%8.4%9年10年 8.0%8.0%10年11年 8.6%8.6%11年12年 15.1%15.1%12年13年 3.4%3.4%13年14年 1.1%1.1%14年
いま取得した場合の簡便法の耐用年数(運転中の低圧340,303件の割合・1%未満の年数は省略)

取得価額と運転開始の年で計算する →

この記事に出てくる言葉利回り損益通算譲渡所得雑所得積立

01先に結論

太陽光発電設備の法定耐用年数は17年です。中古で買ったときは残りの使える年数を見積もるか、簡便法で短い年数を使えます。簡便法の式は「17年−経過年数+経過年数×20%」(1年未満の端数は切り捨て、2年に満たなければ2年)です。

簡便法は「使ってもよい」方法で、使うかどうかは取得した年に決めます。償却の年数が短いほど、1年の経費は大きく、早く終わります。この記事は全国の発電所の運転開始の年の分布に、税の決まりの式をそのまま当てはめたものです。個別の税務の判断は税理士に確かめてください。

02取得価額と運転開始の年で計算する

運転開始の年を選び、取得価額を切り替えると、2026年9月30日に取得した場合の簡便法の年数で、1年の償却費、FIT満了までの償却費の合計、FIT満了の時点で残る帳簿価額を出します。下の2行は簡便法を使わずに法定の17年で償却した場合です。

2014年に運転開始 簡便法7年・定額法の償却率0.143・FITの残り約7.8年(2026年9月30日に取得した場合)

1年の償却費(簡便法・定額法・12か月)1,430,000円
FIT満了までの償却費の合計(簡便法)9,999,999円
FIT満了の時点で残る帳簿価額(簡便法)1円
1年の償却費(法定17年)590,000円
FIT満了の時点で残る帳簿価額(法定17年)5,402,917円

取得価額は土地を除いた設備の部分です。運転開始はその年の7月、FITの満了は運転開始から20年後の同じころとみなした概算で、1年目も12か月分として計算しています。実際の年数は発電所の運転開始の年月と取得の年月から月数で数え直してください。

03耐用年数17年の根拠

減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)の別表第二は機械及び装置の耐用年数を設備の種類ごとに定めています。その「31 電気業用設備」の「その他の設備」のうち「主として金属製のもの」が17年です。売電のための太陽光発電設備はこの区分の17年で償却するのが一般的な扱いです。当サイトが e-Gov 法令検索から取り出した別表のデータでも、この行の年数は17年でした。

FITの調達期間は20年なので、法定の17年はFITより3年短い年数です。新しく建てた発電所なら、17年で償却を終え、残りの3年は償却費のない売電が続きます。中古で買う場合はこの17年を出発点にして、経過した年数のぶん短くします。

なお、発電所の売買ではパネルや架台・パワーコンディショナーだけでなく、フェンス、造成、土地(または借地権)がまとめて値付けされます。土地は減価償却資産ではないので、償却できるのは設備の部分だけです。どの部分をどの資産として扱うかで年数が変わることもあるので、売買の契約書で内訳を分けておくのが基本です。

04見積法と簡便法

中古資産の耐用年数は耐用年数省令第3条第1項で2つの方法が定められています。1つ目は取得した後に使える年数を見積もる方法(見積法)で、2つ目が、見積もりが難しいときに使う簡便法です。見積法ではパネルの劣化の具合や、パワーコンディショナーの交換の記録などから、あと何年使えるかを根拠を持って見積もる必要があります。

実務では根拠をそろえる手間がかからない簡便法がよく使われます。ただし、簡便法は「使わなければならない」ものではありません。法定の17年のまま償却する選び方もあり、その比較は後の節で計算しています。どちらを選んでも、取得した年の申告で決めた年数を、その後も使い続けます。

05簡便法の式と、17年の場合の早見表

簡便法の年数は経過を月数で数えて計算し、最後に1年未満を切り捨てます。17年の資産について、経過月数がいくつからいくつまでなら何年になるかを並べました。定額法の償却率は耐用年数省令の別表第八の値です。

経過(年・か月)簡便法の耐用年数(年)定額法の償却率1年に償却する割合
0年0か月〜0年0か月170.0595.9%
0年1か月〜1年3か月160.0636.3%
1年4か月〜2年6か月150.0676.7%
2年7か月〜3年9か月140.0727.2%
3年10か月〜5年0か月130.0777.7%
5年1か月〜6年3か月120.0848.4%
6年4か月〜7年6か月110.0919.1%
7年7か月〜8年9か月100.10010.0%
8年10か月〜10年0か月90.11211.2%
10年1か月〜11年3か月80.12512.5%
11年4か月〜12年6か月70.14314.3%
12年7か月〜13年9か月60.16716.7%
13年10か月〜15年0か月50.20020.0%
15年1か月〜16年3か月40.25025.0%
16年4か月以上30.33433.4%
横にスクロールすると残りの列が見えます

経過が1か月増えるごとに、年数は0.8か月ずつ短くなります。経過が17年を超えると、年数は17年×20%=3.4年を切り捨てた3年で止まります。簡便法の一般的な説明(建物や設備の早見表、見積法との関係)は中古資産の耐用年数の計算(簡便法)にまとめています。この記事は太陽光の17年に絞ります。

06運転開始の年ごとに当てはめる

運転中の低圧を、調達期間の終了の年から20年を引いた「運転開始の年」で分けました(FITが始まった2012年以降)。2026年9月30日に取得したとして、経過の月数、簡便法の年数、定額法の償却率、FITの残りの年数を並べています。右端は簡便法の年数からFITの残りを引いた差で、マイナスなら償却がFITより先に終わります。

運転開始の年件数(運転中の低圧)経過簡便法(年)償却率FITの残り(年)簡便法−FITの残り
20123,10514年2か月50.2005.8−0.8年
201331,15613年2か月60.1676.8−0.8年
201460,96512年2か月70.1437.8−0.8年
201555,96911年2か月80.1258.8−0.8年
201636,15510年2か月80.1259.8−1.8年
201728,4309年2か月90.11210.8−1.8年
201827,3388年2か月100.10011.8−1.8年
201929,4287年2か月110.09112.8−1.8年
202031,8196年2か月120.08413.8−1.8年
202119,4715年2か月120.08414.8−2.8年
202211,5334年2か月130.07715.8−2.8年
20233,7473年2か月140.07216.8−2.8年
20246742年2か月150.06717.8−2.8年
20253761年2か月160.06318.8−2.8年
20261370年2か月160.06319.8−3.8年
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件数の多い2013〜2016年に運転した発電所は経過が10年を超え、簡便法の年数は6〜8年です。FITの残りは6.8〜9.8年なので、償却は満了の数年前に終わります。経過が長くなるほど年数とFITの残りは近づきますが、いまの時点ではどの運転開始の年でもFITの残りのほうが長くなっています。

簡便法の年数とFITの残りの差が生まれるのは式の作りのためです。経過が1年増えるとFITの残りは1年減りますが、簡便法の年数は0.8年しか減りません。新品の17年はFITの20年より3年短いので、経過が浅いうちは償却が先に終わります。式の上では経過が15年ほどで両者が並び、それより古いと償却のほうが長く残りますが、FITは2012年に始まった制度なので、いま出回っている発電所の経過は15年に届いていません。

07簡便法の年数ごとの件数

冒頭の棒グラフの元の数です。運転中の低圧340,303件を、2026年9月30日に取得した場合の簡便法の年数で分け、短い年数からの累計の割合と、定額法の償却率を並べました。

簡便法(年)件数割合短い方からの累計定額法の償却率
53,1050.9%0.9%0.200
631,1569.2%10.1%0.167
760,96517.9%28.0%0.143
892,12427.1%55.1%0.125
928,4308.4%63.4%0.112
1027,3388.0%71.4%0.100
1129,4288.6%80.1%0.091
1251,29015.1%95.2%0.084
1311,5333.4%98.6%0.077
143,7471.1%99.7%0.072
156740.2%99.8%0.067
165130.2%100.0%0.063
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累計の列で9年の行を見ると、9年以下の割合(63.4%)が分かります。償却率が0.1を超える(10年未満の)年数の発電所では、取得価額の1割以上を毎年償却する計算になります。

08運転開始の報告の年で数えると

運転開始の年は事業計画認定情報の「運転開始の報告の年月」からも数えられます。ただし報告は実際の運転開始より遅れて記録されることがあるため、この記事では調達期間の終了の年から逆算した年を使っています。2つの数え方で、いま取得した場合の簡便法の年数の分布を比べました。

簡便法(年)終了の年から逆算(件)割合報告の年で数えた(件)割合
53,1050.9%00.0%
631,1569.2%29,3208.6%
760,96517.9%56,90916.7%
892,12427.1%96,05928.2%
928,4308.4%30,1408.9%
1027,3388.0%26,0627.7%
1129,4288.6%29,7878.8%
1251,29015.1%46,82013.8%
1311,5333.4%11,9833.5%
143,7471.1%7,1812.1%
156740.2%2,9970.9%
165130.2%3,0670.9%
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平均の年数は逆算では9.0年、報告の年では9.2年でした。報告の年で数えると運転開始が遅く見えるぶん、経過が短く、年数がやや長く出ます。物件ごとに計算するときは売電の契約書や最初の検針票で、実際に売電を始めた年月を確かめるのが確実です。

09都道府県ごとの償却の年数

都道府県ごとに、運転中の低圧をいま取得したとした場合の簡便法の年数の分布を集計しました(9年以下の割合が高い順)。初期に運転を始めた発電所が多い県ほど、短い年数の割合が高くなります。

都道府県運転中の低圧6年以下7年8年9年10〜11年12年以上平均の年数(年)FITの残りの平均(年)
福井県94515%21%42%7%9%5%8.09.2
沖縄県3,32420%29%27%10%9%5%7.99.0
福岡県9,12818%31%28%7%8%8%7.99.0
東京都1,16523%25%25%8%15%4%7.99.1
富山県1,12913%22%35%9%13%8%8.29.5
大阪府3,38923%24%25%7%13%8%8.09.2
石川県1,78212%18%38%10%15%6%8.39.6
神奈川県1,78818%20%28%10%15%8%8.39.5
長崎県6,32213%27%25%8%13%13%8.49.7
香川県4,72312%23%30%9%13%14%8.59.8
山梨県5,84012%21%32%7%14%13%8.59.8
島根県1,10915%22%29%7%15%13%8.59.8
佐賀県4,91315%27%24%5%13%15%8.49.7
大分県8,30215%24%25%9%13%15%8.59.8
滋賀県4,27413%20%30%8%14%14%8.69.9
熊本県9,79513%25%26%8%16%13%8.59.8
埼玉県8,61212%21%29%9%14%15%8.610.0
愛知県12,68315%19%29%8%16%14%8.69.9
京都府2,69913%20%28%8%14%17%8.710.0
長野県10,36913%20%28%8%15%16%8.710.0
山形県8816%18%36%8%16%15%8.810.3
岡山県10,68111%17%31%9%17%15%8.810.2
新潟県1,30611%22%27%8%14%18%8.810.2
兵庫県11,81311%21%28%8%17%16%8.810.2
高知県2,09810%17%32%8%16%18%8.910.3
岐阜県11,13311%17%29%8%18%16%8.810.2
奈良県3,54311%17%29%10%14%20%8.910.4
静岡県12,90411%18%27%8%19%17%8.910.3
千葉県19,1527%15%32%10%17%19%9.010.5
和歌山県4,4528%16%29%10%19%18%9.010.5
愛媛県5,21112%20%23%7%17%21%8.910.4
広島県11,07010%16%27%8%20%19%9.010.5
栃木県17,3567%15%30%8%16%24%9.210.7
鹿児島県14,5908%21%23%8%17%23%9.110.6
群馬県19,0518%16%26%10%19%21%9.110.6
宮崎県9,9699%19%22%9%18%24%9.210.7
山口県5,9668%15%27%9%20%22%9.210.8
徳島県7,1078%17%26%6%18%25%9.310.8
鳥取県1,37010%14%26%8%21%22%9.210.7
茨城県26,5155%13%27%9%17%29%9.511.1
三重県14,3567%11%25%9%23%25%9.511.1
岩手県2,8265%11%28%8%19%30%9.711.3
宮城県5,6925%10%27%9%18%32%9.811.4
福島県8,1666%13%24%7%15%35%9.811.5
北海道6,9279%9%11%8%25%38%10.111.9
秋田県9032%5%23%6%19%44%10.412.2
青森県2,9743%10%16%7%19%45%10.412.2
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9年以下の割合は福井県が85.9%で最も高く、青森県の36.0%が最も低い県でした。同じ県でも、物件ごとに運転開始の年は違うので、表の値は「その県で出回る中古の発電所に多い年数」の目安です。

10地域ごとに見ると

都道府県を9つの地域にまとめると、簡便法の年数の分布は次のとおりです。

地域運転中の低圧6年以下7年8年9年10〜11年12年以上平均の年数(年)
北海道6,9279%9%11%8%25%38%10.1
東北21,4425%11%25%8%17%35%9.8
関東93,6397%15%29%9%17%22%9.2
中部58,09112%19%29%8%17%15%8.7
近畿44,52611%17%27%9%18%19%9.0
中国30,19610%16%29%8%19%18%9.0
四国19,13910%19%27%7%16%20%8.9
九州63,01912%24%24%8%14%17%8.7
沖縄3,32420%29%27%10%9%5%7.9
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FITの初期に発電所が多く建った地域ほど、年数の短い発電所の割合が高くなります。地域の差はその地域でいつ発電所が建ったかの差です。中古の物件を探す地域によって、手に入りやすい償却の年数も変わることになります。

11調達価格ごとに見ると

FITの調達価格は認定を受けた年で決まり、運転開始の年は認定から遅れることがあります。認定の年(4月〜翌年3月の年度)ごとに、いま取得した場合の簡便法の年数の分布を出しました。

認定の年調達価格(円)件数6年以下7年8年9年10〜11年12年以上平均(年)
20124038,12270.9%15.2%8.3%1.8%2.2%1.6%6.5
201336111,4696.5%42.0%31.5%6.4%7.8%5.7%7.9
20143251,3940.0%16.2%68.3%5.5%5.5%4.5%8.2
20152722,5540.0%0.0%69.6%15.0%8.9%6.5%8.6
20162429,8340.0%0.0%10.1%43.5%32.1%14.3%9.8
2017219,6470.0%0.0%0.0%14.9%74.0%11.1%10.2
20181850,4860.0%0.0%0.0%0.0%48.1%51.9%11.5
20191422,7250.0%0.0%0.0%0.0%5.9%94.1%12.4
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右端の平均は40円(2012年の認定)が6.5年、36円が7.9年、32円が8.2年です。ただし同じ36円でも、認定から何年も遅れて運転した発電所は経過が短く、簡便法の年数も長くなります。売り出しの資料の「36円」から年数を推すのではなく、運転開始の年月から数えます。認定から運転までの遅れの分布は太陽光投資の失敗で数えています。

12運転開始の月で、年数は1年変わる

この記事の表は運転開始をその年の7月とみなしています。実際の物件では運転開始が1月か12月かで経過の月数が11か月違い、簡便法の年数が1年変わることがあります。2026年9月30日に取得した場合で比べました。

運転開始の年1月に運転開始(年)7月とみなした場合(年)12月に運転開始(年)1月と12月の差
20125561年の差
2013666同じ
20146771年の差
20157881年の差
20168891年の差
201799101年の差
2018101010同じ
20191011111年の差
20201112121年の差
20211212131年の差
20221313141年の差
2023141414同じ
20241415151年の差
20251516161年の差
20261616171年の差
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15通りの運転開始の年のうち12通りで、1月と12月の違いだけで簡便法の年数が変わりました。経過の月数で年数が決まるので、物件の運転開始の年月まで確かめてから計算します。売電の契約書、電力会社からの最初の検針票、事業計画認定情報の調達期間の終了の年月(から20年を引く)が手がかりになります。

13取得の年が1年遅いと、年数はどう変わるか

同じ発電所でも、取得の時期によって簡便法の年数は変わります。2014・2018・2021年に運転した発電所を、2026年から2030年の9月に取得した場合の、簡便法の年数とFITの残りです。年を追う計算は決まりの式を当てはめたもので、将来の予想ではありません。

取得の時期2014年運転:簡便法(年)2014年運転:FITの残り(年)2018年運転:簡便法(年)2018年運転:FITの残り(年)2021年運転:簡便法(年)2021年運転:FITの残り(年)
2026年9月77.81011.81214.8
2027年9月66.8910.81213.8
2028年9月55.889.81112.8
2029年9月44.888.81011.8
2030年9月43.877.8910.8
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取得が1年遅れると、FITの残りは1年減りますが、簡便法の年数は0.8年分しか減らず、切り捨てのために同じ年数が2年続くこともあります。残りの売電の期間が短い発電所ほど、1年の償却費は同じ取得価額でも大きくなり、償却費が売電の収入を上回る年が出やすくなります。

14取得の時期と運転開始の年の早見表

件数が1,000件以上ある運転開始の年について、2026〜2030年の9月に取得した場合の簡便法の年数を並べました(運転開始は各年の7月とみなした値)。物件の運転開始の年の列と、取得の予定の行が交わるところが目安です。

取得の時期2012年運転開始2013年運転開始2014年運転開始2015年運転開始2016年運転開始2017年運転開始2018年運転開始2019年運転開始2020年運転開始2021年運転開始2022年運転開始2023年運転開始
2026年9月567889101112121314
2027年9月45678891011121213
2028年9月4456788910111212
2029年9月344567889101112
2030年9月33445678891011
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同じ列を下に読むと、取得が遅いほど年数が短くなる様子が分かります。下限の2年や、経過が17年を超えた後の3年に近づくのはどの列でも2030年代に入ってからです。

15年の途中で取得した最初の年

個人の所得は1月から12月で区切ります。年の途中で事業に使い始めた資産は最初の年は使い始めた月からの月数で按分して償却します。2014年に運転を始めた発電所(簡便法7年)を2026年9月に1,000万円で取得し、その月から使ったとした場合の、暦の年ごとの償却費です。

年償却する月数償却費(円)年末の帳簿価額(円)
2026年4か月分476,6679,523,333
2027年12か月分1,430,0008,093,333
2028年12か月分1,430,0006,663,333
2029年12か月分1,430,0005,233,333
2030年12か月分1,430,0003,803,333
2031年12か月分1,430,0002,373,333
2032年12か月分1,430,000943,333
2033年12か月分943,3321
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簡便法の年数は7年でも、最初の年が4か月分なので、償却は8つの暦の年にまたがります。最後の年に、最初の年に足りなかった分と、備忘価額の1円を残す調整が入ります。FITの満了の年と、償却が終わる年がどう重なるかはこの暦の年の並びで確かめます。法人は事業年度で区切るので、決算の月によって按分の月数が変わります。

16FIT満了までに、どれだけ償却できるか

取得価額(償却できる設備の部分)を1,000万円として、簡便法・定額法で償却した場合の1年の償却費、FIT満了までの償却費の合計、満了の時点で残る帳簿価額、償却が終わってから満了までの年数を、運転開始の年ごとに出しました。

運転開始の年簡便法(年)1年の償却費(円)FIT満了までの償却費(円)満了時の帳簿価額(円)償却後、満了までの年数
201252,000,0009,999,99910.8
201361,670,0009,999,99910.8
201471,430,0009,999,99910.8
201581,250,0009,999,99910.8
201681,250,0009,999,99911.8
201791,120,0009,999,99911.8
2018101,000,0009,999,99911.8
201911910,0009,999,99911.8
202012840,0009,999,99911.8
202112840,0009,999,99912.8
202213770,0009,999,99912.8
202314720,0009,999,99912.8
202415670,0009,999,99912.8
202516630,0009,999,99912.8
202616630,0009,999,99913.8
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償却が満了より先に終わる発電所では最後の数年は償却費がなく、売電の収入から差し引ける経費が減ります。経費が減れば、同じ収入でも所得は増え、税も増えます。反対に、償却の年数がFITの残りより長い発電所では満了の時点で帳簿価額が残ります。満了の後も売電を続けるか、撤去して除却するかで、その扱いが変わります。

帳簿価額の最後の1円(備忘価額)は設備を除却するまで残ります。満了の後の売電の価格はFITの価格とは別に決まるので、満了後の収入はこの表の外の話です。

17年ごとの償却と売電の流れ(例)

運転開始の年が違う3つの発電所で、2026年9月30日に取得してからFIT満了までの、年ごとの売電額・償却費・その差・年末の帳簿価額を並べました。前提は出力49.5キロワット、認定は運転開始の前年(その年の調達価格と国の想定の設備利用率どおりに発電)、取得価額は1年の売電額の7倍で全額を設備とし、簡便法・定額法で償却する場合です。保守・保険・地代・固定資産税などの費用は入れていないので、差は「税の計算の前の、償却だけを引いた額」です。

2014年に運転開始(2013年の認定・36円):取得価額1,311.3万円、簡便法7年、FITの残り約7.8年。

取得からの年売電額(円)償却費(円)売電額−償却費(円)年末の帳簿価額(円)
1年目1,873,2381,875,112-1,87311,237,557
2年目1,873,2381,875,112-1,8739,362,446
3年目1,873,2381,875,112-1,8737,487,334
4年目1,873,2381,875,112-1,8735,612,222
5年目1,873,2381,875,112-1,8733,737,111
6年目1,873,2381,875,112-1,8731,861,999
7年目1,873,2381,861,99811,2401
8年目1,482,98001,482,9801
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2017年に運転開始(2016年の認定・24円):取得価額1,019.9万円、簡便法9年、FITの残り約10.8年。

取得からの年売電額(円)償却費(円)売電額−償却費(円)年末の帳簿価額(円)
1年目1,456,9631,142,259314,7049,056,483
2年目1,456,9631,142,259314,7047,914,224
3年目1,456,9631,142,259314,7046,771,965
4年目1,456,9631,142,259314,7045,629,706
5年目1,456,9631,142,259314,7044,487,447
6年目1,456,9631,142,259314,7043,345,188
7年目1,456,9631,142,259314,7042,202,928
8年目1,456,9631,142,259314,7041,060,669
9年目1,456,9631,060,668396,2951
10年目1,456,96301,456,9631
11年目1,153,42901,153,4291
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2020年に運転開始(2019年の認定・14円):取得価額730.9万円、簡便法12年、FITの残り約13.8年。

取得からの年売電額(円)償却費(円)売電額−償却費(円)年末の帳簿価額(円)
1年目1,044,157613,964430,1936,695,134
2年目1,044,157613,964430,1936,081,170
3年目1,044,157613,964430,1935,467,206
4年目1,044,157613,964430,1934,853,242
5年目1,044,157613,964430,1934,239,277
6年目1,044,157613,964430,1933,625,313
7年目1,044,157613,964430,1933,011,349
8年目1,044,157613,964430,1932,397,384
9年目1,044,157613,964430,1931,783,420
10年目1,044,157613,964430,1931,169,456
11年目1,044,157613,964430,193555,492
12年目1,044,157555,491488,6661
13年目1,044,15701,044,1571
14年目826,6240826,6241
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どの例でも、償却が続く間は「売電額−償却費」が小さく、償却が終わった年から売電額がそのまま残ります。2014年の例では償却が終わってからFIT満了までの1年は償却費がありません。2017年の例では償却が終わってからFIT満了までの2年は償却費がありません。2020年の例では償却が終わってからFIT満了までの2年は償却費がありません。最後の年は満了までの端数の期間なので、売電額が小さくなっています。実際の物件では前提の費用を引くと差はさらに小さくなります。

18買値が売電額の何倍かで、償却費の重さが決まる

中古の発電所の値段は1年の売電額の何倍かで考えると比べやすくなります。1年の償却費は「取得価額×償却率」なので、売電額の何倍で買ったかに償却率をかけると、償却費が1年の売電額の何%にあたるかが出ます(取得価額をすべて償却できる設備とした目安)。

簡便法(年)償却率売電額の5倍で買った6倍7倍8倍10倍
50.200100%120%140%160%200%
60.16784%100%117%134%167%
70.14372%86%100%114%143%
80.12562%75%88%100%125%
90.11256%67%78%90%112%
100.10050%60%70%80%100%
110.09145%55%64%73%91%
120.08442%50%59%67%84%
130.07738%46%54%62%77%
140.07236%43%50%58%72%
150.06734%40%47%54%67%
160.06332%38%44%50%63%
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100%を超える欄は償却費だけで1年の売電額を上回る組み合わせです。保守・保険・地代・固定資産税などの費用も引くと、所得は赤字になります。例として、2013年の認定(36円)で2014年に運転した出力49.5キロワットの発電所が、国の想定の設備利用率(12.0%)どおりに発電すると、1年の売電額は1,873,238円です。売電額の7倍(1,311.3万円)で取得し、全額が設備だとすると、簡便法は7年で、1年の償却費は1,875,112円になり、売電額の100%にあたります。

売り出しの「表面利回り」が高い発電所は売電額の倍率が低い(安く買える)ので、償却費の重さも小さくなります。利回りの読み方は太陽光投資の利回りで計算しています。

19損益通算できる場合、税はどれだけ先に送られるか

売電の所得が事業所得で、ほかの所得と差し引ける場合に、1年の償却費でその年の税(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)がどれだけ減るかの目安です。取得価額1,000万円、簡便法・定額法、課税所得の水準ごとの限界税率で計算しました。

簡便法(年)1年の償却費(円)課税所得330万円の人の減る税(円)課税所得695万円の人の減る税(円)課税所得900万円の人の減る税(円)課税所得1,800万円の人の減る税(円)
52,000,000404,200608,400669,660873,860
61,670,000337,507508,014559,166729,673
71,430,000289,003435,006478,807624,810
81,250,000252,625380,250418,537546,162
91,120,000226,352340,704375,010489,362
101,000,000202,100304,200334,830436,930
11910,000183,911276,822304,695397,606
12840,000169,764255,528281,257367,021
13770,000155,617234,234257,819336,436
14720,000145,512219,024241,078314,590
15670,000135,407203,814224,336292,743
16630,000127,323191,646210,943275,266
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課税所得が大きい人ほど限界税率が高く、同じ償却費でも減る税は大きくなります(課税所得1,800万円の限界税率は43.7%)。ただし、償却費は取得価額を何年かに分けて経費にしているだけなので、償却で減った帳簿価額は売ったときの所得や、償却が終わった後の年の所得として表れます。「減る税」は払う時期が後ろにずれる税と読むのが正確です。損益通算ができない場合はこの表の減税は生まれません。

20赤字になった年の扱い

償却費が大きく、売電の所得が赤字になる年があります。その赤字をほかの所得(給与など)と差し引けるかどうかは売電の所得の区分で決まります。所得税法第69条の損益通算ができるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の損失で、雑所得の損失はほかの所得と差し引けません。

個人の売電が事業所得になるか雑所得になるかは規模や営み方の実態で判断されます。公表された裁決では個人の太陽光発電の取組について、業務が営まれていない年があり利益も生じていないとして、所得税法第27条第1項の「事業」に当たらないとされた例があります(令和4年12月14日裁決)。裁決の内容は減価償却の節税商品で税務調査が入るところにまとめています。

「償却で赤字を作り、給与の税を減らす」ことを前提に買うと、所得の区分しだいで前提が崩れます。償却は税の支払いを先に送るものなので、償却が終わった後の年や、売却した年にはその分の所得が表れる点も合わせて考えます。

21定額法と定率法

償却の方法を届け出ていない場合、個人は定額法、法人は機械及び装置について定率法が、法定の償却方法になります。同じ年数でも、定率法は最初の年に多く償却し、後の年ほど少なくなります。取得価額1,000万円、1年目も12か月分として、簡便法の年数ごとに比べました(定率法は2012年4月1日以後に取得した資産の200%定率法の率)。

簡便法(年)1年目:定額法(円)1年目:定率法(円)3年目までの合計:定額法(円)3年目までの合計:定率法(円)定率法で3年目までに償却する割合
52,000,0004,000,0006,000,0007,840,00078%
61,670,0003,330,0005,010,0007,032,59070%
71,430,0002,860,0004,290,0006,360,05764%
81,250,0002,500,0003,750,0005,781,25058%
91,120,0002,220,0003,360,0005,290,89053%
101,000,0002,000,0003,000,0004,880,00049%
11910,0001,820,0002,730,0004,526,56645%
12840,0001,670,0002,520,0004,219,90542%
13770,0001,540,0002,310,0003,945,04339%
14720,0001,430,0002,160,0003,705,77237%
15670,0001,330,0002,010,0003,482,85635%
16630,0001,250,0001,890,0003,300,78133%
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年数が短いほど、定率法の1年目の償却費は大きくなります。法人が中古の発電所を取得して定率法を使うと、最初の年の経費が大きく、後の年の経費は小さくなります。定額法と定率法の違いの一般論は定率法と定額法どっちが得?で扱っています。

2250キロワット以上の発電所(法人が多い)

50キロワット以上の発電所は法人が持つことが多く、法人は届出をしなければ定率法で償却します。運転中の50キロワット以上39,222件を同じように運転開始の年で分け、いま取得した場合の簡便法の年数と、定額法・定率法の償却率を並べました(20件以上の年)。

運転開始の年件数簡便法(年)定額法の償却率定率法の償却率FITの残り(年)
201242750.2000.4005.8
20135,98260.1670.3336.8
20146,15170.1430.2867.8
20156,15280.1250.2508.8
20164,21180.1250.2509.8
20172,86490.1120.22210.8
20182,298100.1000.20011.8
20192,131110.0910.18212.8
20203,093120.0840.16713.8
20211,761120.0840.16714.8
20221,627130.0770.15415.8
2023912140.0720.14316.8
2024783150.0670.13317.8
2025638160.0630.12518.8
2026192160.0630.12519.8
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50キロワット以上では簡便法で9年以下になるのは65.7%で、低圧(63.4%)より高くなっています。運転開始の年の分布の違いがそのまま表れています。定率法の償却率は定額法のおよそ2倍で、取得した最初の年の償却費が大きくなります。

23簡便法を使わず、17年で償却したら

簡便法は「使うことができる」方法なので、法定の17年のまま償却することもできます。1,000万円の設備で、簡便法と法定17年の1年の償却費、17年で償却した場合にFIT満了の時点で残る帳簿価額を並べました。

運転開始の年簡便法(年)1年の償却費:簡便法(円)1年の償却費:17年(円)17年で償却した場合、満了時の帳簿価額(円)
201252,000,000590,0006,582,917
201361,670,000590,0005,992,917
201471,430,000590,0005,402,917
201581,250,000590,0004,812,917
201681,250,000590,0004,222,917
201791,120,000590,0003,632,917
2018101,000,000590,0003,042,917
201911910,000590,0002,452,917
202012840,000590,0001,862,917
202112840,000590,0001,272,917
202213770,000590,000682,917
202314720,000590,00092,917
202415670,000590,0001
202516630,000590,0001
202616630,000590,0001
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17年のまま償却すると、どの運転開始の年でもFIT満了の時点で帳簿価額が大きく残ります。満了の後も売電を続けるつもりなら、その後の年に経費を残す選び方になります。反対に、満了で撤去するつもりなら、残った帳簿価額は撤去の年にまとめて経費(除却損)になります。簡便法を使うかどうかは事業の用に供した年に決めます。耐用年数通達1-5-1はその年に簡便法で算定しなかったときは後の年から算定することはできないとしています。

24簡便法が使えない場合と、取得の時期

経過年数は前の持ち主が運転を始めた日から数えます。運転開始の年月は事業計画認定情報の運転開始の報告の年月、調達期間の終了の年月(から20年を引く)、売電の契約書や検針票の日付で確かめられます。

25固定資産税と、売却したとき

事業に使う太陽光発電設備は固定資産税の償却資産として、毎年1月1日時点の分を市町村に申告します。償却資産の評価は所得税・法人税の償却とは別の計算で、取得価額の5%を下回らない決まりがあります。申告と税額の計算は償却資産の申告(固定資産税)で扱っています。

中古の発電所を償却したあとで売ると、売値と、償却で減った帳簿価額との差が、売った年の所得になります。償却で早く経費にした分は売った年に戻ってくる形です。償却が「税をなくす」のではなく「税を払う時期をずらす」ものだという点は売却まで含めて計算すると分かります。

26償却したあとで売ると

償却した設備を売ると、売値と、償却で減った帳簿価額の差が、売った年の所得として表れます。取得価額1,000万円・簡便法10年・定額法で償却した設備を、取得から3年・5年・7年後に、取得価額の30%・50%・70%で売った場合の差です(税の特別控除などを引く前の額)。

売る時期その時の帳簿価額(円)取得価額の30%で売る(円)50%で売る(円)70%で売る(円)
3年後7,000,000-4,000,000-2,000,0000
5年後5,000,000-2,000,00002,000,000
7年後3,000,00002,000,0004,000,000
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早く償却するほど帳簿価額は小さくなり、同じ値段で売っても、売った年の所得は大きくなります。償却で毎年の経費を増やした分を、売るときにまとめて取り戻す形です。マイナスの欄は帳簿価額より安く売ったために生じる損失です。中古の発電所を「何年か持って売る」つもりなら、償却の年数と売る時期を合わせて計算します。

27買う前に確かめること

  1. 運転開始の年月。簡便法の経過年数の起点です。売り手の資料と、事業計画認定情報の調達期間の終了の年月を突き合わせます。
  2. 取得価額の内訳。設備・土地(借地権)・その他に分け、償却できる部分を決めます。土地は償却しません。
  3. 簡便法を使うかどうか。取得した年に決めます。FITの残り、満了後の運用、ほかの所得との関係で、短い年数と法定の17年のどちらが合うかを考えます。
  4. 所得の区分。事業として営むのか、雑所得になるのかで、赤字の扱いが変わります。
  5. 改修の予定。取得と同時の大きな改修は簡便法が使えなくなる原因になります。
  6. 満了の後の計画。売電を続けるのか、撤去するのかで、帳簿価額を残す意味と撤去の費用の扱いが変わります。撤去の費用に備える積立てはFITの最後の10年に売電の収入から差し引かれる仕組みがあります。
  7. 記録の保存。取得の契約書、引渡しの日付、運転開始の年月が分かる書類、簡便法の計算の根拠は償却が終わるまで保存します。

28この記事に出てくる言葉

法定耐用年数
耐用年数省令の別表で決まっている、資産の種類ごとの年数。太陽光発電設備は17年です。
簡便法
中古資産の耐用年数を、法定耐用年数と経過年数から簡単な式で出す方法。1年未満は切り捨て、2年未満は2年です。
経過年数
その資産が新品として使われ始めてから、中古で取得するまでの期間。簡便法では月数で数えます。
定額法・定率法
定額法は毎年同じ額を、定率法は残っている帳簿価額に同じ率をかけた額を償却する方法です。
帳簿価額
取得価額から、それまでに償却した額を引いた残り。売ったときの所得はこの額との差で計算します。
資本的支出
資産の価値を高めたり、使える期間を延ばしたりする支出。修繕費とは違い、資産として償却します。
損益通算
ある所得の赤字を、ほかの所得の黒字と差し引くこと。不動産・事業・山林・譲渡の4つの所得の損失に限られます。

29よくある質問

中古の太陽光発電所の耐用年数は何年ですか。

法定耐用年数は17年です。中古なら簡便法で短くでき、2026年9月30日に取得した場合、運転中の低圧の63.4%は9年以下になります。最も多いのは8年です。

17年を過ぎた発電所を買ったら、何年で償却しますか。

簡便法では17年×20%=3.4年の端数を切り捨てた3年です。

経過年数は認定日から数えるのですか。

いいえ。その設備が使われ始めた日(運転開始)から数えます。認定日から運転開始まで何年もかかった発電所もあるので、認定日で数えると経過を長く見積もってしまいます。

償却が終わった後、FITの売電が残っていたらどうなりますか。

償却費がなくなるので、同じ売電の収入でも所得は増え、税も増えます。償却が満了より何年早く終わるかは本文の表の右端で確かめられます。

簡便法を使わない方がよい場合はありますか。

満了の後も売電を続けるつもりで、後の年に経費を残したい場合などは法定の17年のままにする選び方もあります。簡便法を使うかどうかは取得した年に決め、後から変えることはできません。

パワーコンディショナーを交換したら、償却はどうなりますか。

交換の費用が資産の価値を高めたり使える期間を延ばしたりする資本的支出にあたれば、その部分は新しい資産として別に償却します。修繕費として一度に経費にできるかどうかは支出の中身で判断されます。取得と同時の大きな改修は簡便法が使えなくなる原因にもなります。

土地付きの発電所はどこまで償却できますか。

償却できるのは設備の部分だけで、土地は償却しません。売買の契約書で、設備・土地・その他の内訳を分けておくと、取得価額をはっきりさせられます。

法人で買う場合も、簡便法は使えますか。

使えます。簡便法は耐用年数省令の決まりで、個人にも法人にも同じ式が当てはまります。法人は届出をしなければ定率法で償却するので、最初の年の償却費が大きくなります。

売り手の資料に書かれた「償却年数」をそのまま使ってよいですか。

簡便法の年数は取得した時点の経過の月数で決まるので、資料を作った時期と取得の時期がずれていれば変わります。運転開始の年月と取得の年月から、自分で数え直すのが確実です。

償却がFITの満了より先に終わっても問題はありませんか。

税の決まりの上では問題ありません。償却の年数は耐用年数の決まりで決まり、FITの期間とは別のものです。ただし償却が終わった後の年は経費が減り、所得と税が増える点を、収支の計画に入れておきます。

赤字を給与と相殺できますか。

売電の所得が事業所得なら損益通算できますが、雑所得なら損失はほかの所得と差し引けません。区分は規模や営み方の実態で判断されます。

30この記事の数字はどこから取ったか

使った資料は次のとおりです。

運転開始はその年の7月、取得は記事の時点の月とみなし、経過の月数を数えています。実際の物件では運転開始の年月で数え直すと1年違うことがあります。表の償却費は条文の式どおりに計算した例で、実際の物件の条件ではありません。この記事は特定の物件や事業者の勧誘ではなく、税務の判断は税理士に確認してください。

自分の数字で確かめる:中古は何年で経費に

慣れてきたら

中古資産の耐用年数の簡便法(耐用年数省令 第3条、国税庁 No.5404)です。建物は定額法だけです。土地は経費になりません。 資本的支出が取得価額の50%を超える場合などは簡便法を使えません。ほかの資産と詳しい条件

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