01信託保全とは
信託保全は、投資家から預かった資金を信託銀行などに信託し、法的に事業者の財産から切り離すことです。
分別管理との違いは倒産隔離が効くかどうかです。信託された財産は信託法によって受託者(信託銀行)の固有財産とも分けられ、委託者(事業者)が破綻しても差し押さえの対象になりません。
融資型クラウドファンディング(第二種金融商品取引業)では顧客資産の分別管理において信託が原則とされています。不動産型では、信託まで使っている事業者は限られます。「分別管理しています」という説明は、信託保全まで意味しません。
02信託保全は、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 契約締結前交付書面 | 分別管理の方法 | 「信託」という語があるか |
| 公式サイト | 「信託保全」「金銭信託」 | — |
| 事業者の案内 | 信託銀行の名称 | どこに信託しているか |
03信託保全で、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| どの事業者も信託している | していない事業者がある |
| 信託保全があれば元本が保証される | されない。投資対象のリスクは残る |
| 信託されていれば運用中の資金も守られる | 運用に出たあとの資金は対象外 |
| 信託と預託は同じ | 違う。法的な効果が異なる |
04信託保全と一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。信託保全の実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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