データの時点2026年10月16日提出分までEDINETの社債の発行書類967本(2024年5月24日〜)のうち、名前に「劣後」が付くもの・毎週月曜に自動で更新
2024年5月24日から2026年10月16日までに国内で発行書類が出た社債967本のうち、銘柄の名前に「劣後」が付くものは94本・35社でした。利率の平均は2.80%、最も高いのは住友林業の4.343%です。
- 01先に結論
- 02この一覧の数え方
- 03業態ごとの本数と利率
- 042024年からの利率の動き
- 05劣後債の名前の読み方
- 06償還期限は何年か
- 07業態と形の組み合わせ
- 08同じ日に、年限の違う劣後債をまとめて出した例
- 09業態ごとの上乗せは、年でどう変わったか
- 10格付と1口の金額で分けると
- 11国債との差(上乗せ)の分布
- 12メガバンクの劣後債(27本)
- 13信託銀行の劣後債(9本)
- 14地方銀行の劣後債(10本)
- 15証券会社の劣後債(13本)
- 16保険会社の劣後債(1本)
- 17政府系金融機関の劣後債(2本)
- 18リース・ノンバンクの劣後債(4本)
- 19事業会社の劣後債(28本)
- 20メガバンクはなぜ劣後債が多いか
- 21メガバンク3グループを、年数で分けると
- 22集めたお金は、何に使うと書かれているか
- 23だれが社債権者のために手続きをするか
- 24事業会社の劣後債
- 25個人が買える単位の劣後債
- 26利率の高い劣後債
- 27予定発行額の多い会社
- 28この一覧の使い方
- 29劣後債の一覧を見るときの注意
- 30よくある質問
- 31この記事の数字は、どこから取ったか
01先に結論
劣後債は、発行した会社が倒産したときに、ほかの借金より後に返される約束の社債です。その分、同じ会社の普通の社債より利率が高くなります。この記事は、この期間に出た劣後債を全部、業態ごとに並べ、利率と、同じ時期・同じ年数の国債との差を一覧にしました。
- 業態で見ると、メガバンク3グループ(三菱UFJ・三井住友・みずほ)だけで27本と、全体の29%を占めます。事業会社は28本でした。
- 利率の平均は、提出した年で2024年2.09%・2025年2.47%・2026年3.21%でした。同じ年数の国債(財務省の国債金利)との差は、平均+1.12%です。
- 1口100万円以下で、個人も買える単位で出たのは16本でした。残りは1口1億円で、機関投資家向けです。
- 94本のうち85本は、発行体が満期の前に償還できる日が決まっています。最初にその日が来るのは2029年です。
劣後債の仕組み(倒産したときの順位、銀行の劣後債の「実質破綻時免除特約」、見直し後の利率)は劣後債とは|普通社債との違いで書類の文言から説明しています。この記事は「どの会社が、いつ、何%で出したか」を見るための一覧です。
02この一覧の数え方
EDINETに出た社債の発行登録追補書類を、提出日が2024年5月24日から2026年10月16日までの分について全部読み、銘柄の名前に「劣後」が入っているものを数えました(94本)。名前は「劣後特約付」「劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付」などの書き方です。1通の書類に年限の違う劣後債が2本以上入っていることがあり、その場合は1本ずつ数えています。
- 載っていないもの:海外で発行された劣後債、EDINETに書類が出ない私募の劣後債、この期間より前に出て今も残っている劣後債。
- 利率:発行のときの利率です。当初の固定期間が終わると利率が見直される劣後債では、見直しの前の利率です。利率が書類から読み取れなかった7本(三井住友トラストグループ・大和証券G本社・東急不動産HD・SBI証券)は、利率の平均から外しています。
- 国債との差:書類の提出日の、同じ年数の国債の金利(財務省)との差です。年数は、当初の固定期間が読み取れたものはその長さ(初回コール日までの長さ)、それ以外は償還期限までの長さを使いました。
03業態ごとの本数と利率
劣後債を出した会社を、業態で分けました(当サイトの分け方)。予定発行額は書類の時点の予定額です。
| 業態 | 本数 | 会社 | 利率の平均 | 最高 | 国債との差(平均) | 1口100万円以下(本) | うち永久(本) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| メガバンク | 27 | 3社 | 2.84% | 4.072% | +0.90% | 9 | 14 |
| 信託銀行 | 9 | 2社 | 2.10% | 2.902% | +0.89% | 3 | 3 |
| 地方銀行 | 10 | 3社 | 2.33% | 3.187% | +0.96% | 2 | 1 |
| 証券会社 | 13 | 3社 | 2.73% | 3.553% | +1.20% | 2 | 8 |
| 保険会社 | 1 | 1社 | 2.43% | 2.431% | +0.98% | 0 | 0 |
| 政府系金融機関 | 2 | 1社 | 2.65% | 2.780% | +1.22% | 0 | 2 |
| リース・ノンバンク | 4 | 4社 | 2.62% | 3.245% | +1.16% | 0 | 0 |
| 事業会社 | 28 | 18社 | 3.18% | 4.343% | +1.43% | 0 | 4 |
銀行・証券・保険などの金融機関のグループが62本、事業会社とリース・ノンバンクが32本でした。金融機関の劣後債は、規制で求められる自己資本を積むためのもの、事業会社の劣後債は、格付会社から資本に近いものとして扱ってもらうためのものが中心です(書類の「資本事由」「資本性変更事由」などの定めから)。
042024年からの利率の動き
劣後債の利率の平均と国債との差を、書類を提出した年で分けました。比べるために、同じ年に出た劣後ではない社債の平均も並べています。
| 年 | 劣後債の本数 | 劣後債の利率 | 劣後債の国債との差 | 劣後でない社債の本数 | 劣後でない社債の利率 | 劣後でない社債の国債との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 15 | 2.09% | +1.40% | 76 | 1.17% | +0.47% |
| 2025年 | 34 | 2.47% | +1.21% | 334 | 1.71% | +0.49% |
| 2026年 | 45 | 3.21% | +1.00% | 453 | 2.53% | +0.50% |
劣後債の利率は、国債の金利の上昇に合わせて上がってきました。国債との差(上乗せ)は、劣後でない社債より大きい水準が続いています。劣後債と劣後でない社債では、発行する会社の顔ぶれも年数も違うので、上乗せの差がそのまま「劣後であることの値段」というわけではありません。
四半期ごとの本数を、劣後債の形で分けると次のとおりです。
| 四半期 | 本数 | 期限付・実質破綻時免除(本) | 永久(本) | 期限付・利払繰延(本) | その他(本) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年3四半期 | 9 | 4 | 0 | 5 | 0 |
| 2024年4四半期 | 6 | 2 | 4 | 0 | 0 |
| 2025年1四半期 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 |
| 2025年2四半期 | 13 | 2 | 9 | 2 | 0 |
| 2025年3四半期 | 6 | 5 | 0 | 1 | 0 |
| 2025年4四半期 | 13 | 6 | 4 | 3 | 0 |
| 2026年1四半期 | 10 | 0 | 6 | 4 | 0 |
| 2026年2四半期 | 12 | 3 | 5 | 4 | 0 |
| 2026年3四半期 | 21 | 9 | 4 | 8 | 0 |
| 2026年4四半期 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 |
いちばん多かったのは2026年3四半期の21本でした。同じ会社が同じ日に年数の違う劣後債をまとめて出すことがあり(下の節で26組)、四半期ごとの本数は大きく上下します。
05劣後債の名前の読み方
劣後債の銘柄の名前は長く、条件がそのまま並んでいます。94本の名前に出てくる言葉を数えました(1本に複数の言葉が入ります)。
| 名前に入る言葉 | 意味 | 本数 |
|---|---|---|
| 劣後特約 | 倒産したとき、ほかの借金より後に返される約束 | 94 |
| 期限前償還条項付 | 発行体が満期の前に償還できる定めがある | 53 |
| 任意償還条項付 | 発行体の判断で償還できる定めがある(永久債の名前に多い) | 32 |
| 永久 | 償還期限(満期)が無い | 32 |
| 利払繰延条項 | 発行体の判断で利息の支払いを先に延ばせる | 33 |
| 実質破綻時免除特約 | 国が実質的に破綻したと認定すると元利金が免除される | 26 |
| 実質破綻時債務免除特約 | 同上の別の書き方 | 6 |
| 債務免除特約 | 決めた事由で元利金の支払いが免除される(永久債など) | 34 |
| 清算型倒産手続時劣後特約 | 清算型の倒産手続のときに後回しになる約束 | 4 |
| サステナビリティ | 使い道や目標を環境・社会に結びつけた社債 | 6 |
| グリーン | 使い道を環境に関する事業に限った社債 | 2 |
| セキュリティトークン | デジタルの仕組みで管理する社債 | 1 |
たとえば「利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)」なら、利息を先に延ばせる・満期の前に償還できる・担保が無い・倒産のときに後回し、の4つの条件が付いた社債です。94本はすべて無担保でした。名前に入る言葉が多いほど、ふつうの社債と違う条件が多いと読めます。
名前に「グリーン」「サステナビリティ」などが付く劣後債は9本(ちゅうぎんFG・野村HD・東急不動産HD・東京建物・芙蓉総合リース)でした。集めたお金の使い道や目標を決めた社債で、劣後であることの条件はほかの劣後債と同じです。
06償還期限は何年か
償還期限(払込日から満期までの年数)で分けました。永久債は満期がありません。
| 償還期限 | 本数 | 会社 |
|---|---|---|
| 定めなし(永久) | 32 | 三井住友FG・野村HD・三菱UFJFGほか7社 |
| 3年 | 1 | SBI証券 |
| 10年 | 32 | 三菱UFJFG・野村HD・三井住友FGほか6社 |
| 30年 | 5 | パナソニックHD・大阪瓦斯・ソニーFGほか1社 |
| 35年 | 11 | 東京センチュリー・住友林業・JFEHDほか8社 |
| 36年 | 1 | オリックス |
| 37年 | 6 | 住友林業・北海道電力・JFEHDほか3社 |
| 40年 | 3 | 住友林業・JFEHD・積水ハウス |
| 60年 | 3 | 三菱地所 |
金融機関の期限付の劣後債は償還期限の中央値が10年、事業会社とリース・ノンバンクの期限付の劣後債は30〜60年でした。満期の長い劣後債も、初回コール日までは5〜10年です(事業会社とリース・ノンバンク、読み取れたもの)。満期の年数だけでなく、初回コール日(下の一覧の列)を合わせて見てください。
07業態と形の組み合わせ
業態ごとに、劣後債の形の内訳を数えました。
| 業態 | 期限付・実質破綻時免除 | 永久 | 期限付・利払繰延 | その他 |
|---|---|---|---|---|
| メガバンク | 13 | 14 | 0 | 0 |
| 信託銀行 | 6 | 3 | 0 | 0 |
| 地方銀行 | 9 | 1 | 0 | 0 |
| 証券会社 | 4 | 8 | 0 | 1 |
| 保険会社 | 0 | 0 | 1 | 0 |
| 政府系金融機関 | 0 | 2 | 0 | 0 |
| リース・ノンバンク | 0 | 0 | 4 | 0 |
| 事業会社 | 0 | 4 | 24 | 0 |
「実質破綻時免除」の定めがある32本のうち32本は金融機関の劣後債、「利払繰延」の定めがある33本のうち32本は事業会社とリース・ノンバンクの劣後債でした。業態が分かれば、劣後債の形もほぼ決まります。
書類に書かれた格付(R&IとJCRのうち高い方)の帯を、業態ごとに数えると次のとおりです。
| 業態 | AA帯 | A帯 | BBB帯 | 読めず・なし |
|---|---|---|---|---|
| メガバンク | 13 | 14 | 0 | 0 |
| 信託銀行 | 6 | 3 | 0 | 0 |
| 地方銀行 | 5 | 5 | 0 | 0 |
| 証券会社 | 0 | 11 | 2 | 0 |
| 保険会社 | 0 | 1 | 0 | 0 |
| 政府系金融機関 | 0 | 2 | 0 | 0 |
| リース・ノンバンク | 0 | 4 | 0 | 0 |
| 事業会社 | 1 | 16 | 9 | 2 |
同じ会社の普通社債と劣後債で格付が何段階違うかは、劣後債とはで会社ごとに比べています。
08同じ日に、年限の違う劣後債をまとめて出した例
同じ会社が同じ日に2本以上の劣後債の書類を出した例は26組でした。年数は初回コール日まで(読み取れないものは償還期限まで)です。
| 発行体 | 提出 | 本数 | 年数 | 利率 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJFG | 2026.09.11 | 2 | 5.3年(永久) / 10.3年(永久) | 3.311% / 4.072% |
| 住友林業 | 2026.09.04 | 3 | 5年 / 7年 / 10年 | 3.310% / 3.824% / 4.343% |
| パナソニックHD | 2026.08.28 | 2 | 6.1年 / 10.1年 | 3.455% / 4.188% |
| 三井住友トラストグループ | 2026.08.28 | 2 | 5年 / 5年 | 2.902% / 2.902% |
| 三菱UFJFG | 2026.07.17 | 4 | 5年 / 5年 / 10年 / 10年 | 2.548% / 2.548% / 3.404% / 3.404% |
| みずほFG | 2026.07.16 | 2 | 5.4年(永久) / 10.4年(永久) | 3.073% / 3.885% |
| みずほFG | 2026.07.02 | 2 | 5年 / 10年 | 2.607% / 3.429% |
| JFEHD | 2026.06.05 | 3 | 5年 / 7年 / 10年 | 2.940% / 3.372% / 3.924% |
| 三井住友FG | 2026.05.29 | 2 | 5.5年(永久) / 10.5年(永久) | 3.043% / 3.834% |
| 野村HD | 2026.05.15 | 2 | 5年 / 5年 | 2.716% / 2.716% |
| 三菱UFJFG | 2026.04.15 | 2 | 5.2年(永久) / 10.2年(永久) | 2.919% / 3.542% |
| みずほFG | 2026.03.06 | 2 | 5.3年(永久) / 10.3年(永久) | 2.741% / 3.360% |
| 野村HD | 2026.02.19 | 3 | 5.4年(永久) / 7.4年(永久) / 10.4年(永久) | 2.855% / 3.165% / 3.553% |
| 三菱地所 | 2026.01.21 | 3 | 5年 / 7年 / 10年 | 2.411% / 2.753% / 3.236% |
| 三井住友FG | 2025.12.12 | 2 | 5.5年(永久) / 10.5年(永久) | 2.500% / 3.053% |
| 三井住友FG | 2025.10.10 | 4 | 5年 / 5年 / 10年 / 10年 | 1.813% / 1.813% / 2.345% / 2.345% |
| ちゅうぎんFG | 2025.09.04 | 2 | 5年 / 5年 | 2.061% / 2.061% |
| 三菱UFJFG | 2025.07.15 | 2 | 5年 / 10年 | 1.796% / 2.389% |
| 野村HD | 2025.06.06 | 5 | 5年 / 5年 / 5.1年(永久) / 7.1年(永久) / 10.1年(永久) | 1.983% / 1.983% / 2.437% / 2.747% / 3.095% |
| 三井住友FG | 2025.05.29 | 2 | 5年(永久) / 10年(永久) | 2.254% / 2.793% |
| 日本航空 | 2025.04.10 | 2 | 5年(永久) / 10年(永久) | 3.218% / 4.124% |
| ちゅうぎんFG | 2024.12.13 | 2 | 5年 / 5年 | 1.930% / 1.930% |
| 大和証券G本社 | 2024.11.29 | 2 | 5年(永久) / 10年(永久) | — / — |
| 三井住友トラストグループ | 2024.10.18 | 2 | 5.1年(永久) / 10.1年(永久) | — / — |
| 三井住友トラスト・HD | 2024.08.29 | 4 | 5年 / 5年 / 10年 / 10年 | 1.475% / 1.475% / 1.927% / 1.927% |
| 積水ハウス | 2024.07.02 | 2 | 5年 / 10年 | 1.713% / 2.517% |
年数と利率の両方が読み取れた24組のうち20組で、年数の長い方の利率が高くなっていました。同じ会社・同じ日なので、信用や時期の違いがなく、年数の違いが利率に出ている組み合わせです。
劣後債を出した会社を、この期間の本数で分けると次のとおりです。
| 劣後債の本数 | 会社の数 |
|---|---|
| 1 | 17社 |
| 2 | 6社 |
| 3〜5本 | 8社 |
| 6本以上 | 4社 |
09業態ごとの上乗せは、年でどう変わったか
同じ年数の国債との差(上乗せ)の平均を、業態と提出した年で分けました(3本以上の業態。かっこ内は本数)。
| 業態 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|
| メガバンク | — | +0.84%(11) | +0.94%(16) |
| 信託銀行 | +0.99%(4) | — | +0.69%(2) |
| 地方銀行 | +1.23%(2) | +0.98%(5) | +0.74%(3) |
| 証券会社 | — | +1.31%(5) | +1.08%(5) |
| リース・ノンバンク | +1.39%(1) | +1.24%(1) | +1.01%(2) |
| 事業会社 | +1.90%(4) | +1.91%(7) | +1.10%(16) |
本数が2本以上の年どうしで、いちばん古い年と新しい年を比べると、メガバンクは2025年+0.84%→2026年+0.94%、信託銀行は2024年+0.99%→2026年+0.69%、地方銀行は2024年+1.23%→2026年+0.74%、証券会社は2025年+1.31%→2026年+1.08%、事業会社は2024年+1.90%→2026年+1.10%でした。
本数の少ない年は、1〜2社の条件がそのまま平均になっているので、業態どうしの比較は本数の多い年で見てください。
10格付と1口の金額で分けると
書類に書かれた格付(R&IとJCRのうち高い方)の帯ごとに、劣後債の利率と国債との差を比べました。
| 格付の帯 | 本数 | 利率の平均 | 国債との差(平均) | 会社 |
|---|---|---|---|---|
| AA帯 | 25 | 2.43% | +0.74% | 三菱UFJFG・三井住友FG・三井住友トラスト・HDほか5社 |
| A帯 | 56 | 2.89% | +1.17% | 野村HD・三井住友FG・三菱UFJFGほか20社 |
| BBB帯 | 11 | 3.39% | +1.87% | パナソニックHD・DMG森精機・日本航空ほか4社 |
| 読めず・なし | 2 | 2.52% | +1.45% | ゼンショーHD・ヒューリック |
格付の帯が下がるほど、国債との差は大きくなる傾向でした。同じ会社の普通社債と劣後債で格付がどれだけ違うかは、劣後債とはで会社ごとに確かめています。
| 1口 | 本数 | 利率の平均 | 国債との差(平均) |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 16 | 2.32% | +0.78% |
| 1億円 | 78 | 2.91% | +1.20% |
1口100万円以下の劣後債と1口1億円の劣後債では、発行する会社も形も違います。1口100万円以下の16本のうち16本が金融機関の劣後債で、永久劣後債は0本でした。
11国債との差(上乗せ)の分布
87本の、同じ年数の国債との差の分かれ方です。右端は、その帯に入った本数の多い会社です。
| 国債との差 | 本数 | 会社 |
|---|---|---|
| 0.5%未満 | 0 | — |
| 0.5〜0.75% | 20 | 三菱UFJFG・三井住友FG・三井住友トラストグループ・みずほFGほか5社 |
| 0.75〜1% | 16 | 群馬銀行・三菱地所・横浜FG・ちゅうぎんFGほか6社 |
| 1〜1.25% | 27 | 三井住友FG・三菱UFJFG・みずほFG・ちゅうぎんFGほか11社 |
| 1.25〜1.5% | 13 | 野村HD・住友林業・パナソニックHD・JFEHDほか6社 |
| 1.5〜2% | 7 | DMG森精機・野村HD・NTN・ゼンショーHDほか1社 |
| 2%以上 | 4 | 日本航空・住友化学・東洋紡 |
形ごとにまとめると次のとおりです。年数は、初回コール日まで(読み取れたもの)の平均です。
| 形 | 本数 | 利率の平均 | 国債との差(平均) | 平均の年数 |
|---|---|---|---|---|
| 期限付・実質破綻時免除 | 32 | 2.34% | +0.79% | 6.3年 |
| 永久 | 32 | 3.11% | +1.37% | 7.2年 |
| 期限付・利払繰延 | 29 | 3.03% | +1.27% | 6.5年 |
| 期限付・その他 | 1 | — | — | 3.0年 |
形によって上乗せの大きさが違います。永久劣後債や利息を先に延ばせる劣後債には、倒産のときの順位に加えて、償還されない・利息が止まるといった条件が付くことも、上乗せに表れていると考えられます。
12メガバンクの劣後債(27本)
メガバンクが出した劣後債です。「初回コール日」は、発行体が選んで満期の前に返せる最初の日(書類の「償還の方法」欄から読み取ったもの)のことで、コールは発行体の「返す権利」を指します。形は「実質破綻免除」(期限付・実質破綻時免除特約付)、「永久」(償還期限なし)、「利払繰延」(期限付・利払繰延条項付)の略で、格付は書類に書かれたR&IとJCRのうち高い方です。
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| みずほFG | 25回 | 2026.03.12 | 永久 | 1億 | 2.741% | 2031.06.15 | 1.637% | +1.10% | A |
| 〃 | 26回 | 2026.03.12 | 永久 | 1億 | 3.360% | 2036.06.15 | 2.180% | +1.18% | A |
| 〃 | 34回 | 2026.07.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 3.429% | — | 2.778% | +0.65% | AA- |
| 〃 | 35回 | 2026.07.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.607% | 2031.07.17 | 1.979% | +0.63% | AA- |
| 〃 | 27回 | 2026.07.23 | 永久 | 1億 | 3.073% | 2031.12.15 | 1.964% | +1.11% | A |
| 〃 | 28回 | 2026.07.23 | 永久 | 1億 | 3.885% | 2036.12.15 | 2.719% | +1.17% | A |
| 三井住友FG | 22回 | 2025.06.05 | 永久 | 1億 | 2.254% | 2030.06.05 | 1.043% | +1.21% | A |
| 〃 | 23回 | 2025.06.05 | 永久 | 1億 | 2.793% | 2035.06.05 | 1.532% | +1.26% | A |
| 〃 | 21回 | 2025.10.28 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.813% | 2030.10.28 | 1.231% | +0.58% | AA- |
| 〃 | 22回 | 2025.10.28 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.345% | — | 1.697% | +0.65% | AA- |
| 〃 | 23回 | 2025.10.21 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.813% | 2030.10.21 | 1.231% | +0.58% | AA- |
| 〃 | 24回 | 2025.10.21 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.345% | — | 1.697% | +0.65% | AA- |
| 〃 | 24回 | 2025.12.19 | 永久 | 1億 | 2.500% | 2031.06.05 | 1.456% | +1.04% | A |
| 〃 | 25回 | 2025.12.19 | 永久 | 1億 | 3.053% | 2036.06.05 | 1.956% | +1.10% | A |
| 〃 | 26回 | 2026.06.05 | 永久 | 1億 | 3.043% | 2031.12.05 | 1.919% | +1.12% | A |
| 〃 | 27回 | 2026.06.05 | 永久 | 1億 | 3.834% | 2036.12.05 | 2.657% | +1.18% | A |
| 三菱UFJFG | 40回 | 2025.07.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.389% | — | 1.588% | +0.80% | AA- |
| 〃 | 41回 | 2025.07.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.796% | 2030.07.29 | 1.085% | +0.71% | AA- |
| 〃 | 1回 | 2025.11.11 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.858% | 2031.01.11 | 1.199% | +0.66% | AA- |
| 〃 | 29回 | 2026.04.22 | 永久 | 1億 | 2.919% | 2031.07.15 | 1.838% | +1.08% | A |
| 〃 | 30回 | 2026.04.22 | 永久 | 1億 | 3.542% | 2036.07.15 | 2.414% | +1.13% | A |
| 〃 | 42回 | 2026.07.31 | 実質破綻免除 | 100万 | 3.404% | — | 2.715% | +0.69% | AA- |
| 〃 | 43回 | 2026.07.31 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.548% | 2031.07.31 | 1.945% | +0.60% | AA- |
| 〃 | 44回 | 2026.07.27 | 実質破綻免除 | 1億 | 3.404% | — | 2.715% | +0.69% | AA- |
| 〃 | 45回 | 2026.07.27 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.548% | 2031.07.27 | 1.945% | +0.60% | AA- |
| 〃 | 31回 | 2026.09.18 | 永久 | 1億 | 3.311% | 2032.01.15 | 2.296% | +1.02% | A |
| 〃 | 32回 | 2026.09.18 | 永久 | 1億 | 4.072% | 2037.01.15 | 2.987% | +1.08% | A |
メガバンクの27本は、利率が1.796%(三菱UFJFG、2025/07)から4.072%(三菱UFJFG、2026/09)まで分かれていました。国債と比べた年数は10年が13本・5年が12本・6年が2本で、同じ年数の国債との差は平均+0.90%、提出は2025・2026年です。1口100万円以下は9本でした。
13信託銀行の劣後債(9本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友トラストグループ | 7回 | 2024.10.24 | 永久 | 1億 | — | 2029.12.05 | 0.589% | — | A |
| 〃 | 8回 | 2024.10.24 | 永久 | 1億 | — | 2034.12.05 | 0.972% | — | A |
| 〃 | 9回 | 2025.06.04 | 永久 | 1億 | — | 2030.06.05 | 1.043% | — | A |
| 〃 | 25回 | 2026.09.11 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.902% | 2031.09.11 | 2.212% | +0.69% | AA- |
| 〃 | 26回 | 2026.09.03 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.902% | 2031.09.03 | 2.212% | +0.69% | AA- |
| 三井住友トラスト・HD | 21回 | 2024.09.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.475% | 2029.09.19 | 0.503% | +0.97% | AA- |
| 〃 | 22回 | 2024.09.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.927% | — | 0.917% | +1.01% | AA- |
| 〃 | 23回 | 2024.09.04 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.475% | 2029.09.04 | 0.503% | +0.97% | AA- |
| 〃 | 24回 | 2024.09.04 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.927% | — | 0.917% | +1.01% | AA- |
信託銀行の9本は、利率が1.475%(三井住友トラスト・HD、2024/08)から2.902%(三井住友トラストグループ、2026/08)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が6本・10年が3本で、同じ年数の国債との差は平均+0.89%、提出は2024・2025・2026年です。1口100万円以下は3本でした。
14地方銀行の劣後債(10本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ちゅうぎんFG | 1回 | 2024.12.20 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.930% | 2029.12.20 | 0.697% | +1.23% | A |
| 〃 | 2回 | 2024.12.26 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.930% | 2029.12.26 | 0.697% | +1.23% | A |
| 〃 | 3回 | 2025.09.11 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.061% | 2030.09.11 | 1.150% | +0.91% | A |
| 〃 | 4回 | 2025.09.18 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.061% | 2030.09.18 | 1.150% | +0.91% | A |
| 横浜FG | 9回 | 2025.10.10 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.023% | 2030.10.10 | 1.241% | +0.78% | AA- |
| 〃 | 10回 | 2026.04.24 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.513% | 2031.04.24 | 1.843% | +0.67% | AA- |
| 〃 | 11回 | 2026.10.16 | 実質破綻免除 | 1億 | 3.187% | 2031.10.16 | 2.425% | +0.76% | AA- |
| 群馬銀行 | 8回 | 2025.07.10 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.899% | 2030.07.10 | 0.992% | +0.91% | AA- |
| 〃 | 3回 | 2025.10.10 | 永久 | 1億 | 2.634% | 2030.12.15 | 1.241% | +1.39% | A |
| 〃 | 9回 | 2026.09.18 | 実質破綻免除 | 1億 | 3.085% | 2031.09.18 | 2.296% | +0.79% | AA- |
地方銀行の10本は、利率が1.899%(群馬銀行、2025/07)から3.187%(横浜FG、2026/10)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が10本で、同じ年数の国債との差は平均+0.96%、提出は2024・2025・2026年です。1口100万円以下は2本でした。
15証券会社の劣後債(13本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SBI証券 | 1回 | 2025.03.26 | 期限付 | 1億 | — | — | 0.914% | — | A- |
| 大和証券G本社 | 3回 | 2024.12.05 | 永久 | 1億 | — | 2029.12.05 | 0.728% | — | BBB+ |
| 〃 | 4回 | 2024.12.05 | 永久 | 1億 | — | 2034.12.05 | 1.064% | — | BBB+ |
| 野村HD | 3回 | 2025.06.20 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.983% | 2030.06.20 | 1.023% | +0.96% | A+ |
| 〃 | 4回 | 2025.06.12 | 実質破綻免除 | 1億 | 1.983% | 2030.06.12 | 1.023% | +0.96% | A+ |
| 〃 | 4回 | 2025.06.12 | 永久 | 1億 | 2.437% | 2030.07.15 | 1.023% | +1.41% | A- |
| 〃 | 5回 | 2025.06.12 | 永久 | 1億 | 2.747% | 2032.07.15 | 1.134% | +1.61% | A- |
| 〃 | 6回 | 2025.06.12 | 永久 | 1億 | 3.095% | 2035.07.15 | 1.477% | +1.62% | A- |
| 〃 | 7回 | 2026.02.26 | 永久 | 1億 | 2.855% | 2031.07.15 | 1.646% | +1.21% | A- |
| 〃 | 8回 | 2026.02.26 | 永久 | 1億 | 3.165% | 2033.07.15 | 1.816% | +1.35% | A- |
| 〃 | 9回 | 2026.02.26 | 永久 | 1億 | 3.553% | 2036.07.15 | 2.157% | +1.40% | A- |
| 〃 | 5回 | 2026.05.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.716% | 2031.05.29 | 2.000% | +0.72% | A+ |
| 〃 | 6回 | 2026.05.21 | 実質破綻免除 | 1億 | 2.716% | 2031.05.21 | 2.000% | +0.72% | A+ |
証券会社の13本は、利率が1.983%(野村HD、2025/06)から3.553%(野村HD、2026/02)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が7本・10年が3本・7年が2本で、同じ年数の国債との差は平均+1.20%、提出は2024・2025・2026年です。1口100万円以下は2本でした。
16保険会社の劣後債(1本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ソニーFG | 1回 | 2025.12.19 | 利払繰延 | 1億 | 2.431% | 2030.12.19 | 1.456% | +0.98% | A+ |
保険会社の1本は、利率が2.431%(ソニーFG、2025/12)から2.431%(ソニーFG、2025/12)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が1本で、同じ年数の国債との差は平均+0.98%、提出は2025年です。どれも1口1億円でした。
17政府系金融機関の劣後債(2本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 商工組合中央金庫 | 3回 | 2025.10.17 | 永久 | 1億 | 2.520% | 2030.11.09 | 1.231% | +1.29% | A |
| 〃 | 4回 | 2026.02.27 | 永久 | 1億 | 2.780% | 2031.05.09 | 1.622% | +1.16% | A |
政府系金融機関の2本は、利率が2.520%(商工組合中央金庫、2025/10)から2.780%(商工組合中央金庫、2026/02)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が2本で、同じ年数の国債との差は平均+1.22%、提出は2025・2026年です。どれも1口1億円でした。
18リース・ノンバンクの劣後債(4本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| オリックス | 7回 | 2025.06.05 | 利払繰延 | 1億 | 2.322% | 2031.03.05 | 1.081% | +1.24% | A+ |
| 三菱HCキャピタル | 2回 | 2026.06.03 | 利払繰延 | 1億 | 3.013% | 2031.10.03 | 1.940% | +1.07% | A+ |
| 東京センチュリー | 5回 | 2026.09.17 | 利払繰延 | 1億 | 3.245% | 2031.09.17 | 2.296% | +0.95% | A+ |
| 芙蓉総合リース | 2回 | 2024.09.18 | 利払繰延 | 1億 | 1.920% | 2029.09.18 | 0.528% | +1.39% | A |
リース・ノンバンクの4本は、利率が1.920%(芙蓉総合リース、2024/09)から3.245%(東京センチュリー、2026/09)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が3本・6年が1本で、同じ年数の国債との差は平均+1.16%、提出は2024・2025・2026年です。どれも1口1億円でした。
19事業会社の劣後債(28本)
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| DMG森精機 | 5回 | 2025.06.12 | 永久 | 1億 | 2.954% | 2030.06.12 | 1.023% | +1.93% | BBB |
| 〃 | 6回 | 2026.06.04 | 永久 | 1億 | 3.632% | 2031.06.04 | 1.919% | +1.71% | BBB |
| JFEHD | 2回 | 2026.06.11 | 利払繰延 | 1億 | 2.940% | 2031.06.11 | 1.955% | +0.98% | A |
| 〃 | 3回 | 2026.06.11 | 利払繰延 | 1億 | 3.372% | 2033.06.11 | 2.233% | +1.14% | A |
| 〃 | 4回 | 2026.06.11 | 利払繰延 | 1億 | 3.924% | 2036.06.11 | 2.669% | +1.25% | A |
| NTN | 2回 | 2025.12.18 | 利払繰延 | 1億 | 3.431% | 2030.12.18 | 1.456% | +1.98% | BBB- |
| サントリーHD | 6回 | 2026.10.23 | 利払繰延 | 1億 | 3.056% | 2031.10.23 | 2.425% | +0.63% | A+ |
| ゼンショーHD | 1回 | 2025.09.11 | 利払繰延 | 1億 | 2.933% | 2030.09.11 | 1.119% | +1.81% | — |
| パナソニックHD | 4回 | 2026.09.03 | 利払繰延 | 1億 | 3.455% | 2032.10.14 | 2.345% | +1.11% | BBB+ |
| 〃 | 5回 | 2026.09.03 | 利払繰延 | 1億 | 4.188% | 2036.10.14 | 2.930% | +1.26% | BBB+ |
| ヒューリック | 7回 | 2025.03.06 | 利払繰延 | 1億 | 2.102% | 2030.03.06 | 1.007% | +1.09% | — |
| 三菱地所 | 7回 | 2026.02.03 | 利払繰延 | 1億 | 2.411% | 2031.02.03 | 1.687% | +0.72% | A+ |
| 〃 | 8回 | 2026.02.03 | 利払繰延 | 1億 | 2.753% | 2033.02.03 | 1.904% | +0.85% | A+ |
| 〃 | 9回 | 2026.02.03 | 利払繰延 | 1億 | 3.236% | 2036.02.03 | 2.280% | +0.96% | A+ |
| 住友化学 | 3回 | 2024.09.12 | 利払繰延 | 1億 | 3.300% | 2029.09.12 | 0.499% | +2.80% | A- |
| 住友林業 | 1回 | 2026.09.10 | 利払繰延 | 1億 | 3.310% | 2031.09.10 | 2.250% | +1.06% | A |
| 〃 | 2回 | 2026.09.10 | 利払繰延 | 1億 | 3.824% | 2033.09.10 | 2.493% | +1.33% | A |
| 〃 | 3回 | 2026.09.10 | 利払繰延 | 1億 | 4.343% | 2036.09.10 | 2.910% | +1.43% | A |
| 北海道電力 | 1回 | 2026.07.29 | 利払繰延 | 1億 | 3.393% | 2033.07.25 | 2.320% | +1.07% | A |
| 大阪瓦斯 | 5回 | 2026.09.03 | 利払繰延 | 1億 | 3.237% | 2033.09.03 | 2.492% | +0.75% | AA- |
| 日本航空 | 1回 | 2025.04.16 | 永久 | 1億 | 3.218% | 2030.04.16 | 0.931% | +2.29% | BBB+ |
| 〃 | 2回 | 2025.04.16 | 永久 | 1億 | 4.124% | 2035.04.16 | 1.379% | +2.74% | BBB+ |
| 東京建物 | 4回 | 2025.06.05 | 利払繰延 | 1億 | 2.663% | 2032.06.05 | 1.158% | +1.50% | BBB+ |
| 東急不動産HD | 4回 | 2025.12.16 | 利払繰延 | 1億 | — | 2032.12.16 | 1.654% | — | A- |
| 東洋紡 | 1回 | 2024.09.12 | 利払繰延 | 1億 | 2.885% | 2031.09.12 | 0.563% | +2.32% | BBB+ |
| 東海カーボン | 4回 | 2026.03.25 | 利払繰延 | 1億 | 2.981% | 2031.03.25 | 1.633% | +1.35% | A- |
| 積水ハウス | 2回 | 2024.07.08 | 利払繰延 | 1億 | 1.713% | 2029.07.08 | 0.630% | +1.08% | A+ |
| 〃 | 3回 | 2024.07.08 | 利払繰延 | 1億 | 2.517% | 2034.07.08 | 1.104% | +1.41% | A+ |
事業会社の28本は、利率が1.713%(積水ハウス、2024/07)から4.343%(住友林業、2026/09)まで分かれていました。国債と比べた年数は5年が13本・7年が8本・10年が6本で、同じ年数の国債との差は平均+1.43%、提出は2024・2025・2026年です。どれも1口1億円でした。
20メガバンクはなぜ劣後債が多いか
三菱UFJ・三井住友・みずほの3グループの劣後債は、合わせて27本でした。グループごとの内訳です(予定発行額は書類の時点の予定額)。
| グループ | 劣後債(本) | うち永久(本) | うち期限付(本) | 1口100万円以下(本) | 同じ期間の劣後でない社債(本) | 予定発行額の合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJFG | 11 | 4 | 7 | 5 | 0 | 9,790億円 |
| 三井住友FG | 10 | 6 | 4 | 2 | 2 | 6,150億円 |
| みずほFG | 6 | 4 | 2 | 2 | 0 | 6,605億円 |
理由は、書類の定めと手取金の使途から読み取れます。
- 自己資本の規制で数えるため。27本のうち19本の書類に「Tier2」、19本に「その他Tier1」という言葉がありました。どちらも銀行の自己資本比率の規制で、自己資本として数えられる区分の名前です。書類の「資本事由」の定めは、規制の上で自己資本として扱われなくなるおそれがあるときに償還できる、という内容です。
- 集めたお金を、グループの銀行に劣後の形で貸すため。27本のうち8本の手取金の使途に、子会社の銀行への「劣後融資」「劣後貸付」などと書かれていました。持株会社が劣後債で集めたお金を、同じく劣後の条件で子会社の銀行に貸す形です。
- 総損失吸収力(TLAC)。劣後債94本のうち18本の書類に「TLAC」「総損失吸収」という言葉がありました。大きな銀行グループに求められる、破綻のときに損失を吸収できる負債の規制です。
この期間には、3グループとも2025・2026年に劣後債を出していました。規制の中身そのもの(必要な比率や、どれだけ劣後債で満たす必要があるか)は、この記事では確かめていません。
21メガバンク3グループを、年数で分けると
メガバンク3グループの劣後債を、国債と比べた年数(初回コール日まで、読み取れないものは償還期限まで)で5年と10年に分けました。
| グループ | 年数 | 本数 | 利率の平均 | 国債との差(平均) | うち永久(本) |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJFG | 5年 | 6 | 2.497% | +0.78% | 2 |
| 〃 | 10年 | 5 | 3.362% | +0.88% | 2 |
| 三井住友FG | 5年 | 3 | 1.960% | +0.79% | 1 |
| 〃 | 10年 | 5 | 2.874% | +0.97% | 3 |
| みずほFG | 5年 | 3 | 2.807% | +0.95% | 2 |
| 〃 | 10年 | 3 | 3.558% | +1.00% | 2 |
3グループとも、5年と10年の2つの年数で出していました。どのグループも10年の方が利率も上乗せも大きく、同じグループでも年数で条件がはっきり分かれます。永久のものは満期が無い代わりに、初回コール日までの年数で比べています。
22集めたお金は、何に使うと書かれているか
書類の「手取金の使途」の欄を読み、書かれている使い道を3つに分けて数えました(1本に2つ以上あてはまることがあります)。業態は主なものだけです。
| 使い道 | メガバンク | 信託銀行 | 地方銀行 | 証券会社 | 保険会社 | 事業会社 | 全体 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| グループ会社への貸付・貸出金 | 14 | 6 | 6 | 3 | 1 | 3 | 36 |
| 前の借入・社債の返済 | 6 | 0 | 0 | 2 | 0 | 17 | 27 |
| 事業・投資・運転資金 | 6 | 0 | 10 | 7 | 1 | 4 | 31 |
| 書類から読み取れず | 13 | 3 | 0 | 6 | 0 | 9 | 32 |
銀行グループの持株会社は、集めたお金をグループの銀行に貸す(劣後の条件での貸付)と書くものが中心でした。持株会社が劣後債を出し、そのお金で子会社の銀行の自己資本を厚くする形です。事業会社は、前に出した劣後債や借入の返済、事業への投資などに充てると書いています。
23だれが社債権者のために手続きをするか
社債には、社債権者のために元利金の受け取りなどを管理する「社債管理者」を置くものと、発行体の事務を代わりに行うだけの「財務代理人」を置くものがあります。劣後債で数えました。
| 置かれていたもの | 本数 | うち1口1億円(本) | うち1口100万円以下(本) |
|---|---|---|---|
| 財務代理人 | 77 | 77 | 0 |
| 社債管理者 | 17 | 1 | 16 |
会社法は、各社債の金額が1億円以上の社債などでは社債管理者を置かなくてよいと定めています(会社法第702条、会社法施行規則第169条)。1口1億円の劣後債の多くが財務代理人だけなのはこのためです。また、劣後債94本のうち33本の書類には「期限の利益喪失に関する特約を付さない」と書かれていました。発行体の約束違反があっても、社債権者がすぐに全額の返済を求められる形ではないということです。
社債管理者と倒産したときの手続きは個人向け社債の書類をどう読むかでくわしく扱っています。
24事業会社の劣後債
事業会社とリース・ノンバンクの劣後債32本のうち、名前に「利払繰延条項」が付くものが32本、永久のものが4本でした。32本のうち30本の書類に「資本性」という言葉がありました。格付会社が、こうした劣後債の一部を資本に近いもの(資本性)として扱うことが、事業会社が劣後債を出す理由として書類に表れています。
事業会社とリース・ノンバンクの劣後債で1口100万円以下のものは0本でした。初回コール日に借り換えて返す例が多いことは社債の繰上償還の記事で書類から数えています。
25個人が買える単位の劣後債
1口100万円以下で出た劣後債16本です(新しい順)。業態はメガバンク9本・信託銀行3本・証券会社2本・地方銀行2本で、劣後債の中では国債との差が小さい方でした(個人向けの単位+0.78%、1口1億円のもの+1.20%)。
| 発行体 | 回 | 払込日 | 形 | 1口(円) | 利率 | 初回コール日 | 同じ年数の国債 | 国債との差 | 格付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友トラストグループ | 25回 | 2026.09.11 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.902% | 2031.09.11 | 2.212% | +0.69% | AA- |
| 三菱UFJFG | 42回 | 2026.07.31 | 実質破綻免除 | 100万 | 3.404% | — | 2.715% | +0.69% | AA- |
| 〃 | 43回 | 2026.07.31 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.548% | 2031.07.31 | 1.945% | +0.60% | AA- |
| みずほFG | 34回 | 2026.07.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 3.429% | — | 2.778% | +0.65% | AA- |
| 〃 | 35回 | 2026.07.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.607% | 2031.07.17 | 1.979% | +0.63% | AA- |
| 野村HD | 5回 | 2026.05.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.716% | 2031.05.29 | 2.000% | +0.72% | A+ |
| 三菱UFJFG | 1回 | 2025.11.11 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.858% | 2031.01.11 | 1.199% | +0.66% | AA- |
| 三井住友FG | 21回 | 2025.10.28 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.813% | 2030.10.28 | 1.231% | +0.58% | AA- |
| 〃 | 22回 | 2025.10.28 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.345% | — | 1.697% | +0.65% | AA- |
| ちゅうぎんFG | 4回 | 2025.09.18 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.061% | 2030.09.18 | 1.150% | +0.91% | A |
| 三菱UFJFG | 40回 | 2025.07.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 2.389% | — | 1.588% | +0.80% | AA- |
| 〃 | 41回 | 2025.07.29 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.796% | 2030.07.29 | 1.085% | +0.71% | AA- |
| 野村HD | 3回 | 2025.06.20 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.983% | 2030.06.20 | 1.023% | +0.96% | A+ |
| ちゅうぎんFG | 2回 | 2024.12.26 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.930% | 2029.12.26 | 0.697% | +1.23% | A |
| 三井住友トラスト・HD | 21回 | 2024.09.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.475% | 2029.09.19 | 0.503% | +0.97% | AA- |
| 〃 | 22回 | 2024.09.17 | 実質破綻免除 | 100万 | 1.927% | — | 0.917% | +1.01% | AA- |
個人向けの単位の劣後債は、普通社債と同じように証券会社の申込期間に申し込みます。1口100万円で、当初の固定期間(多くは5年)のあとに利率が見直される形が中心です。申込期間の長さと買える証券会社は個人向け社債はどこで、いつ買えるかで数えています。
26利率の高い劣後債
この期間の劣後債を、利率の高い順に15本並べました。
| 発行体 | 回 | 提出 | 形 | 利率 | 国債と比べた年数 | 国債との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 住友林業 | 3回 | 2026/09 | 期限付・利払繰延 | 4.343% | 10年 | +1.43% |
| パナソニックHD | 5回 | 2026/08 | 期限付・利払繰延 | 4.188% | 10.1年 | +1.26% |
| 日本航空 | 2回 | 2025/04 | 永久 | 4.124% | 10年 | +2.74% |
| 三菱UFJFG | 32回 | 2026/09 | 永久 | 4.072% | 10.3年 | +1.08% |
| JFEHD | 4回 | 2026/06 | 期限付・利払繰延 | 3.924% | 10年 | +1.25% |
| みずほFG | 28回 | 2026/07 | 永久 | 3.885% | 10.4年 | +1.17% |
| 三井住友FG | 27回 | 2026/05 | 永久 | 3.834% | 10.5年 | +1.18% |
| 住友林業 | 2回 | 2026/09 | 期限付・利払繰延 | 3.824% | 7年 | +1.33% |
| DMG森精機 | 6回 | 2026/05 | 永久 | 3.632% | 5年 | +1.71% |
| 野村HD | 9回 | 2026/02 | 永久 | 3.553% | 10.4年 | +1.40% |
| 三菱UFJFG | 30回 | 2026/04 | 永久 | 3.542% | 10.2年 | +1.13% |
| パナソニックHD | 4回 | 2026/08 | 期限付・利払繰延 | 3.455% | 6.1年 | +1.11% |
| NTN | 2回 | 2025/12 | 期限付・利払繰延 | 3.431% | 5年 | +1.98% |
| みずほFG | 34回 | 2026/07 | 期限付・実質破綻時免除 | 3.429% | 10年 | +0.65% |
| 三菱UFJFG | 42回 | 2026/07 | 期限付・実質破綻時免除 | 3.404% | 10年 | +0.69% |
この15本のうち、国債と比べた年数が9年を超えるものが11本、事業会社とリース・ノンバンクのものが8本でした。利率の高さは、年数の長さと、劣後であること・利息が止まりうること・発行体の信用への上乗せが重なったものです。
27予定発行額の多い会社
書類に書かれた予定の発行額を、会社ごとに合計しました(上位12社)。合計は48,389億円で、そのうちメガバンク3グループが22,545億円(47%)でした。
| 発行体 | 予定発行額の合計 | 本数 |
|---|---|---|
| 三菱UFJFG | 9,790億円 | 11 |
| みずほFG | 6,605億円 | 6 |
| 三井住友FG | 6,150億円 | 10 |
| 野村HD | 4,200億円 | 10 |
| 住友林業 | 2,435億円 | 3 |
| 積水ハウス | 2,000億円 | 2 |
| 日本航空 | 1,789億円 | 2 |
| 三井住友トラストグループ | 1,500億円 | 5 |
| 三菱地所 | 1,290億円 | 3 |
| 大和証券G本社 | 1,250億円 | 2 |
| パナソニックHD | 1,000億円 | 2 |
| ソニーFG | 1,000億円 | 1 |
予定発行額は書類を出した時点の額で、需要に応じて後から訂正されることがあります。実際に発行された額は、訂正の書類や発行体の発表で確かめてください。
28この一覧の使い方
- 業態の表で、見たい会社を探す。一覧は業態ごとに、会社名と提出の順で並べています。同じ会社の2本目以降は社名を「〃」としました。
- 利率と「国債との差」を一緒に見る。出た時期が違う劣後債は、利率だけで比べると金利の上昇の分を取り違えます。国債との差なら、時期の違いをある程度ならして比べられます。
- 初回コール日を確かめる。その日に返されるかどうかで、持つ期間が大きく変わります。満期(償還期限)だけを見ないでください。
- 形と格付を確かめる。永久か期限付か、利払いを延ばせるか、国の認定で免除されるかで、同じ劣後債でも条件が違います。
- 元の書類を読む。気になる劣後債は、EDINETで発行体の名前から発行登録追補書類を探し、「利率」「償還の方法」「劣後特約」の欄を読んでください。
29劣後債の一覧を見るときの注意
- 利率は発行のときのものです。劣後債は当初の固定期間のあとに利率が見直されるものがほとんどで、ずっと同じ利率が続くわけではありません。
- 償還期限まで持てるとは限りません。発行体が選べば、初回コール日に返されます。返されない場合もあります。
- 途中で買えるかは別の話です。この一覧は発行のときの条件で、いま証券会社で買えるかどうか(既発債として扱いがあるか)は分かりません。
- 国債との差は目安です。同じ日・同じ年数の国債の金利と比べましたが、劣後債の利率は国債ではなく、スワップの金利などを基準に決められることもあります。
30よくある質問
劣後債はどこで一覧を見られますか。
発行のときの書類は、金融庁のEDINETで誰でも読めます。この記事は、その書類のうち名前に「劣後」が付くものを全部集め、業態ごとに並べたものです。
個人で買える劣後債はありますか。
この期間では、1口100万円以下で出た劣後債が16本ありました(メガバンク9本・信託銀行3本・証券会社2本・地方銀行2本)。申込期間に証券会社で申し込む形です。
劣後債の利回りは普通の社債よりどれくらい高いですか。
この記事の期間では、同じ年数の国債との差で、劣後債は平均+1.12%でした。同じ会社の普通社債と比べた差は、劣後債の仕組みの記事で組ごとに計算しています。
メガバンクの劣後債は安全ですか。
劣後債は、倒産したときにほかの借金より後に返されます。銀行グループの劣後債には、国が実質的に破綻したと認定したときに元利金が免除される定めもあります。会社の規模だけで安全とは言えません。
劣後債はどのくらいの頻度で出ていますか。
この記事の期間(約2.4年)に94本でした。銀行グループは同じ日に年限の違う劣後債をまとめて出すことが多く、出る時期は四半期ごとに大きく違います。
劣後債の一覧は、どのくらいの頻度で新しくなりますか。
当サイトは毎週、EDINETに新しく出た発行書類を確かめて、この一覧を作り直しています。発行の書類が出た劣後債は、翌週の更新で一覧に入ります。
劣後債と、劣後ローンや優先出資証券は同じですか。
どれも返済の順位が後ろになる資金の集め方ですが、劣後ローンは銀行などからの借入で、社債ではありません。この一覧は、EDINETに発行書類が出た社債(劣後債)だけを数えています。
劣後債の利率は、なぜ会社によって違うのですか。
会社の信用(格付)、国債と比べた年数、形(期限付か永久か、利息を延ばせるか)、出した時期の金利の水準が違うためです。この一覧では、時期の違いをならすために国債との差も並べています。
劣後債の一覧に載っていない劣後債もありますか。
あります。この一覧は、EDINETで書類が読める期間に出た公募の劣後債だけです。それより前に出て今も残っている劣後債や、海外で出た劣後債、私募の劣後債は入っていません。
劣後債は途中で売れますか。
証券会社が買い取りに応じれば、満期の前に売ることはできます。ただし値段はそのときの金利や発行体の信用で決まり、買った値段より下がることがあります。買い取りの条件は証券会社に確かめてください。
劣後債の初回コール日とは何ですか。
発行体が選んで満期の前に償還できる最初の日です。銀行グループの劣後債は払込から5年後や10年後が多く、その日に償還するかどうかは発行体が決めます。
永久劣後債とは何ですか。
償還期限(満期)が無い劣後債です。この期間に32本ありました。満期はありませんが、多くは5年後などから発行体が償還できる定めがあります。
劣後債の利率は、ずっと同じですか。
多くは当初の固定期間(5年や10年)のあいだだけ同じで、その後は国債の金利などに上乗せした率に見直されます。見直しの前に発行体が償還することもあります。
31この記事の数字は、どこから取ったか
一覧の元は、発行体がEDINETに出した社債の発行登録追補書類です。提出日2024年5月24日から2026年10月16日までの967本(回号ごと、銘柄名で重なりを除いたもの)から、劣後債を取り出しました。
- EDINET API(書類一覧と本文。利率・1口・払込期日・償還期限・償還の方法・手取金の使途)
- 財務省「国債金利情報」(2026年9月29日まで)
この方法で拾えるのは、縦覧期間中に書類が出た公募の劣後債だけです。予定発行額は書類の時点の額で、後から訂正されることがあります。
劣後債は、銘柄の名前に「劣後」が入っているものです。業態と劣後債の形は、発行体の名前と銘柄の名前から当サイトが分けました。初回コール日は、書類の「償還の方法」欄から機械で読み取ったもので、読み取れなかったものは「—」です。Tier2・その他Tier1・TLACなどの言葉は、書類の本文に出てくるかどうかを数えただけで、規制の中身は確かめていません。
当サイトは金融商品取引業者ではなく、この記事は特定の社債の勧誘ではありません。社債は発行体が倒産すれば元本が戻らないことがあり、預金保険の対象でもありません。データは毎週、EDINETの新しい書類を確かめて入れ替えています。

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