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国債と政策金利の関係|2024年3月から2年債は+1.79%

読む目安:「先に結論」だけなら1分/全部で約35分(21千字)

データの時点2026年9月29日まで財務省「国債金利情報」の年限別の利回り(1999年以降の18回の政策の変更の公表日の前後)・毎週月曜に自動で更新

+1.79%2年の国債の利回り(2024年3月18日から)

マイナス金利の解除が公表された2024年3月19日の前日、2年の国債の利回りは0.188%でした。2026年9月29日は1.976%で、+1.788%上がっています。同じ間に10年は0.774%から3.082%へ動きました。

1年 1.611.611年2年 1.791.792年3年 1.921.923年5年 2.042.045年10年 2.312.3110年20年 2.382.3820年30年 2.352.3530年
2024年3月18日から2026年9月29日までの、年限ごとの利回りの上がり幅(%ポイント)

01先に結論

政策金利は日本銀行が金融政策で動かす短い期間の金利です。国債の利回りは市場で決まりますが、とくに満期の短い国債は政策金利がこれからどうなるかの見方を強く映します。この記事では1999年以降に日本銀行が政策の変更を公表した18回の日を取り上げ、その前後に財務省の国債の利回り(年限別)がどう動いたかを数えました。日本銀行の公表する数値は使っていません。

この記事は利回りが今後どう動くかを予想するものではありません。過去の公表日の前後に、財務省の数字がどう動いたかの記録です。

02政策金利と、国債の利回りの関係

  1. 政策の変更日本銀行が金融政策の変更を決め、公表する
  2. 短い金利銀行どうしで1日だけお金を貸し借りする金利などが動く
  3. 短い国債2年など満期の短い国債の利回りが、政策金利の見通しに合わせて動く
  4. 個人向け国債固定3年・固定5年・変動10年の利率が、市場の利回りに合わせて決まる

国債の利回りは満期までの間に短い金利がどう動きそうかの見通しに、満期が長いことへの上乗せを足したものと説明されます。2年の国債なら、これから2年の間の政策金利の見通しがおもな中身です。そのため、政策金利の見通しが変わると、まず短い国債の利回りが動きます。

10年や20年の国債は政策金利の見通しに加えて、物価や財政、長い期間お金を預けることへの上乗せも映します。日本銀行は2016年から長い金利も政策の対象にしていた時期があり(長短金利操作)、その間は10年の利回りの動き方も政策の影響を受けていました。

個人向け国債の利率は財務省が市場の利回りをもとに決めます。固定3年・固定5年は募集の前の市場の利回りから計算され、変動10年は半年ごとに10年の利回りをもとに見直されます。利率の決まり方の検算は個人向け国債の金利(利率)はどう決まるかにまとめています。

03この記事で取り上げた変更の日

日本銀行が政策の変更を公表した日のうち、広く知られた18回です。2025年1月25日以降に変更があっても、この記事の表には入れていません。「引き締め」は金利を上げる方向、「緩和」は下げる方向の変更として分けました。政策金利の水準などの数値は日本銀行の公表資料で確かめてください。

公表日決めたこと方向
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入緩和
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除引き締め
2001年3月19日量的緩和政策の導入緩和
2006年3月9日量的緩和政策の解除引き締め
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)引き締め
2007年2月21日利上げ引き締め
2008年10月31日利下げ緩和
2008年12月19日利下げ緩和
2010年10月5日包括的な金融緩和緩和
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入緩和
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大緩和
2016年1月29日マイナス金利の導入緩和
2016年9月21日長短金利操作の導入緩和
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大引き締め
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化引き締め
2024年3月19日マイナス金利の解除引き締め
2024年7月31日利上げ引き締め
2025年1月24日利上げ引き締め

利回りは財務省の「国債金利情報」の日次の値で、日付はその日の市場の終わりのころの水準です。公表は日中に行われることが多いので、当日の値には公表への反応が入っています。

04公表の前日の利回りの水準

それぞれの公表日の前の営業日に、年限ごとの利回りがどの水準にあったかです。同じ「利上げ」でも、出発点の水準は回ごとに大きく違います。

前日決めたこと1年2年5年10年20年
1999年2月10日ゼロ金利政策の導入0.439%0.588%1.361%2.113%2.903%
2000年8月10日ゼロ金利政策の解除0.361%0.535%1.115%1.715%2.180%
2001年3月16日量的緩和政策の導入0.086%0.106%0.482%1.140%1.642%
2006年3月8日量的緩和政策の解除0.208%0.476%1.072%1.596%1.985%
2006年7月13日ゼロ金利政策の解除(利上げ)0.633%0.835%1.428%1.917%2.297%
2007年2月20日利上げ0.609%0.777%1.232%1.714%2.151%
2008年10月30日利下げ0.557%0.584%0.903%1.493%2.144%
2008年12月18日利下げ0.425%0.454%0.783%1.267%1.972%
2010年10月4日包括的な金融緩和0.115%0.126%0.251%0.943%1.693%
2013年4月3日量的・質的金融緩和の導入0.060%0.056%0.137%0.555%1.413%
2014年10月30日量的・質的金融緩和の拡大0.015%0.020%0.119%0.475%1.331%
2016年1月28日マイナス金利の導入-0.024%-0.026%0.011%0.229%0.934%
2016年9月20日長短金利操作の導入-0.294%-0.266%-0.210%-0.060%0.410%
2022年12月19日長期金利の変動幅の拡大-0.075%-0.009%0.154%0.282%1.178%
2023年7月27日長短金利操作の運用の柔軟化-0.121%-0.040%0.100%0.443%1.050%
2024年3月18日マイナス金利の解除0.081%0.188%0.381%0.774%1.512%
2024年7月30日利上げ0.184%0.374%0.592%1.012%1.801%
2025年1月23日利上げ0.537%0.704%0.880%1.215%1.913%
横にスクロールすると残りの列が見えます

2016年の2回は短い年限の利回りがすでにマイナスでした。2022年と2023年の回は2年がマイナスか0%近くにある一方で、10年はプラスで、長い年限との差が開いていた時期です。2024年以降の3回はどの年限も前の回より高い水準から始まっています。

05公表の前日と当日

公表日の前の営業日(前日)と公表日の、2年と10年の利回りです。差は%ポイントです。

公表日決めたこと2年:前日2年:当日2年:差10年:前日10年:当日10年:差
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入0.588%0.600%+0.0122.113%2.186%+0.073
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除0.535%0.521%−0.0141.715%1.694%−0.021
2001年3月19日量的緩和政策の導入0.106%0.105%−0.0011.140%1.139%−0.001
2006年3月9日量的緩和政策の解除0.476%0.471%−0.0051.596%1.595%−0.001
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)0.835%0.780%−0.0551.917%1.851%−0.066
2007年2月21日利上げ0.777%0.803%+0.0261.714%1.704%−0.010
2008年10月31日利下げ0.584%0.539%−0.0451.493%1.473%−0.020
2008年12月19日利下げ0.454%0.414%−0.0401.267%1.235%−0.032
2010年10月5日包括的な金融緩和0.126%0.113%−0.0130.943%0.919%−0.024
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入0.056%0.058%+0.0020.555%0.442%−0.113
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大0.020%0.030%+0.0100.475%0.466%−0.009
2016年1月29日マイナス金利の導入-0.026%-0.083%−0.0570.229%0.104%−0.125
2016年9月21日長短金利操作の導入-0.266%-0.226%+0.040-0.060%-0.030%+0.030
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大-0.009%0.011%+0.0200.282%0.432%+0.150
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化-0.040%-0.015%+0.0250.443%0.551%+0.108
2024年3月19日マイナス金利の解除0.188%0.178%−0.0100.774%0.744%−0.030
2024年7月31日利上げ0.374%0.450%+0.0761.012%1.070%+0.058
2025年1月24日利上げ0.704%0.718%+0.0141.215%1.238%+0.023
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当日の2年の動きが0.05ポイント以上だったのは18回のうち3回でした。政策の変更は市場が事前に見込んでいることが多く、見込みどおりなら当日の動きは小さくなります。マイナス金利の導入の回のように、当日もその後も大きく動いた回もあります。

061か月後・3か月後

前日から、1か月後(30日後以降で最初の営業日)と3か月後(91日後以降で最初の営業日)までの差です。

公表日決めたこと2年:1か月後2年:3か月後10年:1か月後10年:3か月後
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入−0.235−0.470−0.213−0.890
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除+0.085+0.047+0.117+0.088
2001年3月19日量的緩和政策の導入+0.017−0.051+0.310+0.035
2006年3月9日量的緩和政策の解除+0.195+0.268+0.276+0.251
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)−0.029−0.132−0.026−0.154
2007年2月21日利上げ+0.027+0.120−0.103−0.023
2008年10月31日利下げ−0.005−0.181−0.065−0.190
2008年12月19日利下げ−0.099−0.051−0.008−0.004
2010年10月5日包括的な金融緩和+0.009+0.047−0.012+0.224
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入+0.056+0.077+0.043+0.306
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大−0.013−0.010−0.039−0.187
2016年1月29日マイナス金利の導入−0.219−0.218−0.284−0.341
2016年9月21日長短金利操作の導入+0.010+0.085+0.004+0.116
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大+0.008−0.047+0.140+0.096
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化+0.051+0.134+0.226+0.432
2024年3月19日マイナス金利の解除+0.090+0.100+0.097+0.189
2024年7月31日利上げ−0.011+0.069−0.090−0.051
2025年1月24日利上げ+0.099−0.015+0.172+0.132
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引き締めの回では多くの場合、3か月後の2年の利回りは前日より上にあり、緩和の回では下にあります。ただし、同じ方向の変更でも動きの大きさは回ごとに大きく違い、方向が逆になった回もあります。利回りはその後に出た物価や景気の数字、海外の金利の動きなど、政策以外の材料でも動くためです。

07当日の動きを、6つの年限で

公表日の前日から当日までの差を、1年から30年までの6つの年限で並べました(%ポイント、30年は1999年9月から)。

公表日1年2年5年10年20年30年
1999年2月12日+0.006+0.012+0.070+0.073+0.058—
2000年8月11日−0.009−0.014−0.020−0.021−0.022−0.018
2001年3月19日−0.004−0.001+0.001−0.001−0.004−0.006
2006年3月9日−0.008−0.005−0.002−0.001+0.004±0.000
2006年7月14日−0.035−0.055−0.075−0.066−0.046−0.038
2007年2月21日+0.022+0.026−0.001−0.010−0.011−0.015
2008年10月31日−0.057−0.045−0.024−0.020−0.024−0.032
2008年12月19日−0.050−0.040−0.026−0.032−0.033−0.053
2010年10月5日−0.010−0.013−0.027−0.024+0.007+0.013
2013年4月4日±0.000+0.002−0.006−0.113−0.237−0.268
2014年10月31日+0.010+0.010+0.011−0.009−0.042−0.067
2016年1月29日−0.044−0.057−0.082−0.125−0.101−0.096
2016年9月21日+0.039+0.040+0.035+0.030+0.009+0.006
2022年12月20日+0.016+0.020+0.041+0.150+0.044+0.043
2023年7月28日+0.017+0.025+0.062+0.108+0.077+0.064
2024年3月19日−0.021−0.010−0.014−0.030−0.026−0.008
2024年7月31日+0.091+0.076+0.079+0.058+0.043+0.045
2025年1月24日+0.019+0.014+0.030+0.023+0.008+0.008
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同じ日でも、年限によって動く向きが違う回があります。短い年限は政策金利の見通し、長い年限は物価や財政の見通しを映すので、1つの公表への受け止め方が年限で分かれることがあるためです。

08営業日で数えた、前後の2年の動き

公表日の前日を基準に、前後の営業日ごとの2年の利回りの差を回ごとに並べました(%ポイント)。マイナスの列は公表の前、プラスの列は公表の後です。

公表日前60営業日前20営業日前5営業日当日後5営業日後20営業日後60営業日
1999年2月12日−0.335+0.095+0.132+0.012−0.225−0.257−0.470
2000年8月11日−0.124+0.003−0.079−0.014+0.013+0.093+0.046
2001年3月19日+0.449+0.218+0.074−0.001+0.021+0.011−0.052
2006年3月9日−0.229−0.156+0.009−0.005+0.075+0.191+0.336
2006年7月14日−0.193−0.112+0.058−0.055−0.048−0.029−0.143
2007年2月21日−0.011−0.045−0.015+0.026+0.041+0.014+0.099
2008年10月31日+0.149+0.180+0.133−0.045+0.013−0.040−0.175
2008年12月19日+0.335+0.092+0.125−0.040−0.066−0.090−0.051
2010年10月5日+0.014−0.002+0.011−0.013−0.001+0.009+0.042
2013年4月4日+0.041−0.016−0.017+0.002+0.063+0.056+0.082
2014年10月31日+0.047+0.050+0.010+0.010+0.005−0.018±0.000
2016年1月29日+0.029−0.010+0.015−0.057−0.167−0.219−0.239
2016年9月21日+0.028+0.064+0.017+0.040−0.009+0.010+0.080
2022年12月20日−0.061−0.010−0.005+0.020+0.047+0.005−0.068
2023年7月28日−0.005−0.024+0.003+0.025+0.061+0.051+0.117
2024年3月19日−0.101−0.045+0.014−0.010+0.016+0.100+0.103
2024年7月31日−0.084−0.014−0.012+0.076−0.104−0.006+0.079
2025年1月24日−0.255−0.098−0.006+0.014+0.025+0.099−0.020
横にスクロールすると残りの列が見えます

引き締めの回と緩和の回に分け、同じ差の中央値を並べると次のとおりです。

前日からの営業日引き締め(中央値)緩和(中央値)
前60営業日−0.101+0.041
前40営業日−0.062+0.018
前20営業日−0.045+0.064
前10営業日−0.032+0.073
前5営業日−0.005+0.017
当日+0.014−0.001
後5営業日+0.025−0.001
後10営業日+0.024−0.014
後20営業日+0.051−0.018
後40営業日+0.074−0.061
後60営業日+0.079−0.051
引き締め(中央値)緩和(中央値)
0-60-40-200204060引き締め(中央値) +0.08緩和(中央値) -0.05

引き締めの回の中央値は公表の60営業日前から前日までに+0.101ポイント上がり、公表後の60営業日でさらに+0.079ポイント動きました。緩和の回では前60営業日から前日までに−0.041ポイント、後60営業日で−0.051ポイントです。回の数が少ないので、中央値は目安として読んでください。

091年後にはどこにいたか

前日から1年後(365日後以降で最初の営業日)までの差です。「2年の向き」は2年の利回りが政策の向きどおりに動いたかどうかです。

公表日決めたこと2年:1年後10年:1年後2年の向き
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入−0.160−0.326向きどおり
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除−0.440−0.412逆
2001年3月19日量的緩和政策の導入−0.056+0.301向きどおり
2006年3月9日量的緩和政策の解除+0.312+0.014向きどおり
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)+0.206+0.004向きどおり
2007年2月21日利上げ−0.180−0.217逆
2008年10月31日利下げ−0.338−0.109向きどおり
2008年12月19日利下げ−0.299−0.048向きどおり
2010年10月5日包括的な金融緩和+0.010+0.029逆
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入+0.026+0.087逆
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大−0.018−0.159向きどおり
2016年1月29日マイナス金利の導入−0.183−0.143向きどおり
2016年9月21日長短金利操作の導入+0.140+0.086逆
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大+0.042+0.299向きどおり
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化+0.434+0.598向きどおり
2024年3月19日マイナス金利の解除+0.654+0.746向きどおり
2024年7月31日利上げ+0.452+0.547向きどおり
2025年1月24日利上げ+0.573+1.021向きどおり
横にスクロールすると残りの列が見えます

1年たった18回のうち、2年の利回りが政策の向きどおりに動いていたのは13回でした。1年のあいだには次の政策の変更が入る回もあり、1年後の差はその後の変更も含めた結果です。

10公表の前の3か月と、後の3か月

2年の利回りが、公表の3か月前から前日まで(前)と、前日から3か月後まで(後)にどれだけ動いたかを比べました。「向き」は前と後で同じ方向に動いたかどうかです。

公表日決めたこと前の3か月後の3か月向き
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入+0.352−0.470逆
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除+0.145+0.047同じ
2001年3月19日量的緩和政策の導入−0.457−0.051同じ
2006年3月9日量的緩和政策の解除+0.229+0.268同じ
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)+0.165−0.132逆
2007年2月21日利上げ−0.026+0.120逆
2008年10月31日利下げ−0.167−0.181同じ
2008年12月19日利下げ−0.335−0.051同じ
2010年10月5日包括的な金融緩和−0.014+0.047逆
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入−0.041+0.077逆
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大−0.047−0.010同じ
2016年1月29日マイナス金利の導入−0.028−0.218同じ
2016年9月21日長短金利操作の導入−0.024+0.085逆
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大+0.061−0.047逆
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化+0.005+0.134同じ
2024年3月19日マイナス金利の解除+0.120+0.100同じ
2024年7月31日利上げ+0.084+0.069同じ
2025年1月24日利上げ+0.255−0.015逆
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18回のうち9回は前の3か月の動きのほうが後の3か月より大きくなりました。9回では公表の前に、後の3か月以上の動きがすでに起きていたことになります。前と後で向きが逆になった回もあり、公表の前に見込みで動いた分が、公表の後に戻った形です。「公表を見てから」国債の利回りの変化に気づいても、動きの一部はすでに終わっていることがあります。

11政策の向きどおりに動いた回の数

引き締めの回で利回りが上がった回、緩和の回で下がった回を「向きどおり」として、前日からの期間ごとに数えました(向きどおりの回/数えられた回)。

前日からの期間2年:引き締め2年:緩和10年:引き締め10年:緩和
当日5/95/94/97/9
後5営業日7/95/95/96/9
後20営業日7/95/96/96/9
後60営業日6/95/95/95/9
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2年の引き締めの回で向きどおりだったのは当日5/9、後20営業日7/9、後60営業日6/9でした。どの期間でも、向きと逆に動いた回が残ります。政策の向きは利回りの動きの大きな材料ですが、それだけで向きが決まるわけではありません。

10年の利回りについても、前日を基準にした営業日ごとの差の中央値を並べました。

前日からの営業日10年:引き締め(中央値)10年:緩和(中央値)
前60営業日−0.040+0.071
前40営業日−0.049+0.087
前20営業日−0.029+0.052
前10営業日−0.002+0.036
前5営業日+0.006+0.040
当日−0.001−0.020
後5営業日+0.035−0.029
後10営業日+0.092−0.001
後20営業日+0.130−0.020
後40営業日+0.213+0.029
後60営業日+0.093−0.003

いちばん短い1年の利回りも、同じように並べました。1年は政策金利の見通しをもっとも直接に映す年限です。

前日からの営業日1年:引き締め(中央値)1年:緩和(中央値)
前60営業日−0.098+0.033
前40営業日−0.077+0.013
前20営業日−0.040+0.061
前10営業日−0.056+0.043
前5営業日−0.026+0.017
当日+0.016−0.004
後5営業日+0.035−0.013
後10営業日+0.050−0.023
後20営業日+0.036−0.022
後40営業日+0.058−0.063
後60営業日+0.064−0.071

後60営業日の中央値は1年が引き締め+0.064・緩和−0.071、2年が引き締め+0.079・緩和−0.051、10年が引き締め+0.093・緩和−0.003でした。

12公表の後の3か月、2年は何日上がったか

公表日から3か月後までの営業日について、2年の利回りが前の営業日より上がった日・下がった日・変わらなかった日を数えました。

公表日決めたこと営業日上がった日下がった日変わらない日
1999年2月12日ゼロ金利政策の導入60日20日36日4日
2000年8月11日ゼロ金利政策の解除62日29日29日4日
2001年3月19日量的緩和政策の導入61日23日27日11日
2006年3月9日量的緩和政策の解除61日36日24日1日
2006年7月14日ゼロ金利政策の解除(利上げ)62日33日28日1日
2007年2月21日利上げ61日33日22日6日
2008年10月31日利下げ58日24日29日5日
2008年12月19日利下げ59日24日23日12日
2010年10月5日包括的な金融緩和59日30日17日12日
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入62日24日16日22日
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大58日21日23日14日
2016年1月29日マイナス金利の導入63日28日33日2日
2016年9月21日長短金利操作の導入61日24日26日11日
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大61日22日29日10日
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化62日28日25日9日
2024年3月19日マイナス金利の解除61日31日22日8日
2024年7月31日利上げ61日28日25日8日
2025年1月24日利上げ62日34日25日3日
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引き締めの後でも、下がった日は少なくありません。3か月の差は毎日の小さな上げ下げが積み重なった結果で、一方向に動き続けるわけではありません。マイナス金利の時期のように利回りがほとんど動かない時期は「変わらない日」が増えています。

13次の変更までの期間

この記事の表の変更から次の変更までの期間と、その間(それぞれの前日どうし)の2年の利回りの動きです。

期間長さ始まりの前日の2年終わりの前日の2年差
1999年2月12日 → 2000年8月11日1.5年0.588%0.535%−0.053
2000年8月11日 → 2001年3月19日0.6年0.535%0.106%−0.429
2001年3月19日 → 2006年3月9日5.0年0.106%0.476%+0.370
2006年3月9日 → 2006年7月14日0.3年0.476%0.835%+0.359
2006年7月14日 → 2007年2月21日0.6年0.835%0.777%−0.058
2007年2月21日 → 2008年10月31日1.7年0.777%0.584%−0.193
2008年10月31日 → 2008年12月19日0.1年0.584%0.454%−0.130
2008年12月19日 → 2010年10月5日1.8年0.454%0.126%−0.328
2010年10月5日 → 2013年4月4日2.5年0.126%0.056%−0.070
2013年4月4日 → 2014年10月31日1.6年0.056%0.020%−0.036
2014年10月31日 → 2016年1月29日1.2年0.020%-0.026%−0.046
2016年1月29日 → 2016年9月21日0.6年-0.026%-0.266%−0.240
2016年9月21日 → 2022年12月20日6.2年-0.266%-0.009%+0.257
2022年12月20日 → 2023年7月28日0.6年-0.009%-0.040%−0.031
2023年7月28日 → 2024年3月19日0.6年-0.040%0.188%+0.228
2024年3月19日 → 2024年7月31日0.4年0.188%0.374%+0.186
2024年7月31日 → 2025年1月24日0.5年0.374%0.704%+0.330
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最も長く間があいたのは2016年9月21日から2022年12月20日までの6.2年でした。変更のない期間にも、2年の利回りは動いています。変更の間の動きは次の変更を市場がどう見込んでいたかの記録でもあります。

14大きく動いた回を、数字で読む

前日から3か月後までの2年の利回りの差が大きかった4回を、数字で振り返ります。

大きく動いた回でも、当日の動きは3か月の動きの一部です。公表の後の数週間から数か月をかけて、市場が新しい政策の下での水準を探っていく形が見られます。

15引き締めと緩和で分けると

引き締めの回と緩和の回に分けて、年限ごとに、前日から当日・3か月後の差の中央値と、上がった回の数をまとめました(「上がった回」は差がプラスの回の数/数えられた回)。

方向年限回数当日の差(中央値)当日に上がった回3か月後の差(中央値)3か月後に上がった回
引き締め1年9回+0.0165/9+0.0747/9
引き締め2年9回+0.0145/9+0.0696/9
引き締め5年9回−0.0014/9+0.0266/9
引き締め10年9回−0.0014/9+0.0966/9
緩和1年9回−0.0043/9−0.0732/9
緩和2年9回−0.0014/9−0.0513/9
緩和5年9回−0.0064/9−0.0733/9
緩和10年9回−0.0202/9−0.0044/9
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3か月後の差の中央値は引き締めではどの年限もプラス、緩和ではどの年限もマイナス。緩和の回の10年は中央値が−0.004と小さく、9回のうち4回は3か月後に上がっていました。長い年限ほど、政策の向き以外の材料の影響が大きく表れます。

16年限ごとの動き(前日→1か月後)

1年から20年までの年限ごとに、前日から1か月後までの差を並べました。

公表日1年2年3年5年7年10年20年
1999年2月12日−0.204−0.235−0.355−0.299−0.210−0.213−0.168
2000年8月11日+0.099+0.085+0.069+0.120+0.128+0.117+0.133
2001年3月19日−0.022+0.017+0.101+0.191+0.283+0.310+0.418
2006年3月9日+0.113+0.195+0.271+0.306+0.298+0.276+0.228
2006年7月14日−0.062−0.029−0.016−0.020−0.042−0.026−0.014
2007年2月21日+0.020+0.027−0.010−0.060−0.099−0.103−0.104
2008年10月31日−0.004−0.005+0.034−0.032−0.148−0.065−0.043
2008年12月19日−0.160−0.099−0.134−0.070−0.057−0.008−0.106
2010年10月5日−0.001+0.009+0.015+0.047+0.040−0.012+0.104
2013年4月4日+0.047+0.056+0.060+0.096+0.091+0.043+0.077
2014年10月31日−0.005−0.013−0.024−0.017−0.021−0.039−0.129
2016年1月29日−0.151−0.219−0.245−0.239−0.247−0.284−0.361
2016年9月21日−0.011+0.010+0.015+0.005+0.017+0.004−0.023
2022年12月20日+0.036+0.008+0.021+0.069+0.150+0.140+0.134
2023年7月28日+0.036+0.051+0.113+0.148+0.191+0.226+0.313
2024年3月19日+0.020+0.090+0.096+0.095+0.117+0.097+0.114
2024年7月31日+0.070−0.011−0.032−0.090−0.114−0.090−0.059
2025年1月24日+0.056+0.099+0.140+0.158+0.149+0.172+0.124
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差の大きさ(絶対値)の中央値が最も大きいのは7年でした。1年0.041、2年0.040、3年0.065、5年0.092、7年0.123、10年0.100、20年0.119ポイントです。短い年限は政策金利の見通しを、長い年限は物価や財政の見通しも映すので、同じ公表でも年限によって動き方が違います。カーブの形の変化は国債のイールドカーブで数えています。

17時期によって、動き方は違うか

公表日を3つの時期に分け、2年と10年の動きの大きさ(絶対値)の中央値を比べました(%ポイント)。右端は前日の2年の水準の中央値です。

時期回数2年:当日2年:3か月10年:当日10年:3か月前日の2年(中央値)
1999〜2010年9回0.0140.1200.0210.1540.535%
2013〜2016年4回0.0250.0810.0720.246-0.003%
2022〜2025年5回0.0200.0690.0580.1320.188%
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3か月の動きの中央値が最も大きいのは2年では1999〜2010年、10年では2013〜2016年でした。当日の10年の動きは2013〜2016年が最も大きく、長短金利操作のように長い金利そのものを対象にした変更が含まれる時期です。前日の2年の水準が0%前後だった時期もあり、出発点の水準が違う回どうしを同じ物差しで比べている点に注意が要ります。時期ごとの回数は少ないので、目安として読んでください。

182024年3月からの動き

マイナス金利の解除が公表された2024年3月19日から、その後の変更の公表日を区切りにして、年限ごとの利回りの動きを並べました(%ポイント)。

期間1年2年5年10年20年
2024年3月18日(解除の前日) → 2024年7月30日(利上げの前日)+0.103+0.186+0.211+0.238+0.289
2024年7月30日(利上げの前日) → 2025年1月23日(利上げの前日)+0.353+0.330+0.288+0.203+0.112
2025年1月23日(利上げの前日) → 2026年9月29日(直近)+1.155+1.272+1.545+1.867+1.974
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2年5年10年
0%1%2%3%20242025202610年 3.1%5年 2.4%2年 2.0%

2025年1月24日の利上げの前日から2026年9月29日までに、2年の利回りは+1.258ポイント、10年は+1.844ポイント動きました。この記事の表に入れた最後の公表日より後も、利回りは動き続けています。その動きの理由は、この記事の数字からは切り分けられません。

19個人向け国債の利率はどう動いたか

個人向け国債の利率は毎月の募集の前に、市場の利回りから決まります。2008年以降の公表日について、公表の月に発行された回(利率は公表の前に決まっている)と、その3か月後に募集された回の利率を並べました。変動10年はその月に利率が見直された値です(第35回以降の式で計算される月だけ)。

公表日決めたこと固定5年固定3年変動10年
2008年10月31日利下げ0.99% → 0.71%——
2008年12月19日利下げ0.80% → 0.71%——
2010年10月5日包括的な金融緩和0.23% → 0.52%——
2013年4月4日量的・質的金融緩和の導入0.06% → 0.24%0.05% → 0.14%—
2014年10月31日量的・質的金融緩和の拡大0.12% → 0.05%0.06% → 0.05%0.34% → 0.20%
2016年1月29日マイナス金利の導入0.05% → 0.05%0.05% → 0.05%0.21% → 0.05%
2016年9月21日長短金利操作の導入0.05% → 0.05%0.05% → 0.05%0.05% → 0.05%
2022年12月20日長期金利の変動幅の拡大0.05% → 0.18%0.05% → 0.05%0.17% → 0.33%
2023年7月28日長短金利操作の運用の柔軟化0.06% → 0.33%0.05% → 0.09%0.29% → 0.51%
2024年3月19日マイナス金利の解除0.25% → 0.59%0.05% → 0.40%0.49% → 0.69%
2024年7月31日利上げ0.59% → 0.46%0.40% → 0.34%0.69% → 0.57%
2025年1月24日利上げ0.71% → 0.95%0.60% → 0.78%0.71% → 0.93%
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マイナス金利が続いた2016〜2022年ごろは固定3年・固定5年の多くの回が下限の0.05%で、政策の変更があっても利率は動きませんでした。下限に張り付いている間は市場の利回りが少し動いても、個人向け国債の利率には表れません。下限を離れてからは市場の利回りに合わせて利率が上下しています。

2016年以降で、下限の0.05%を最初に上回ったのは固定5年が第141回(2023年1月発行・0.07%)、固定3年が第161回(2023年11月発行・0.09%)でした。固定5年の178回のうち95回は利率が下限の0.05%でした。

変動10年の利率が市場に追いつくまでの遅れは金利が上がると個人向け国債はどうなるかで測っています。

202年の利回りが1日で大きく動いた日

1999年以降の6,795営業日で、2年の利回りが前の営業日から大きく動いた15日です。公表日か、その翌営業日にあたる日に印をつけました。

日付前の営業日からの差政策の変更の公表との関係
2024年8月5日−0.145—
2025年4月4日−0.142—
1999年6月11日+0.127—
2006年8月25日−0.112—
2008年4月25日+0.098—
2008年10月29日−0.097—
2008年6月10日+0.096—
1999年6月30日+0.095—
2016年7月29日+0.094—
2006年5月10日+0.086—
1999年1月7日−0.083—
2025年4月3日−0.080—
2007年8月10日−0.079—
2025年7月23日+0.078—
2016年2月1日−0.077公表日の翌営業日

15日のうち、公表日かその翌営業日にあたるのは1日でした。2年の利回りが大きく動いた日の多くはこの記事の表の公表日とは別の日です。利回りは政策の変更そのものより、その前後に見通しが変わった日に大きく動くことがある、と読めます。

21年ごとの2年の利回りと、変更の回数

1999年以降の各年の最初と最後の営業日の2年の利回りと、その年にこの記事の表の変更があった回数です。

年最初の営業日最後の営業日1年の差その年の変更
19990.790%0.360%−0.4301回
20000.402%0.515%+0.1131回
20010.475%0.076%−0.3991回
20020.079%0.050%−0.029—
20030.050%0.110%+0.060—
20040.115%0.103%−0.012—
20050.097%0.281%+0.184—
20060.275%0.780%+0.5052回
20070.818%0.705%−0.1131回
20080.685%0.370%−0.3152回
20090.358%0.136%−0.222—
20100.147%0.167%+0.0201回
20110.173%0.131%−0.042—
20120.132%0.098%−0.034—
20130.097%0.098%+0.0011回
20140.091%-0.028%−0.1191回
2015-0.027%-0.033%−0.006—
2016-0.028%-0.187%−0.1592回
2017-0.193%-0.140%+0.053—
2018-0.138%-0.139%−0.001—
2019-0.176%-0.134%+0.042—
2020-0.136%-0.125%+0.011—
2021-0.121%-0.095%+0.026—
2022-0.085%0.030%+0.1151回
20230.025%0.048%+0.0231回
20240.050%0.599%+0.5492回
20250.626%1.167%+0.5411回
20261.194%1.976%+0.782—
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1年の差が大きかった年は2026年(+0.782ポイント)、2024年(+0.549ポイント)、2025年(+0.541ポイント)です。変更があった年に大きく動くことが多い一方で、変更のない年にも、翌年の変更を見込んで動いた年があります。

22なぜ公表の前に動くのか

国債の利回りは満期までの間の短い金利の見通しを映すので、市場の参加者が「次の会合で変更がありそうだ」と考え始めた時点で動き始めます。日本銀行の総裁の発言、物価や賃金の統計、報道で伝わる観測などが、その見通しを変える材料になります。

そのため、公表日そのものの動きは事前の見通しと実際の決定との「ずれ」の分だけになりがちです。見通しどおりの決定なら動きは小さく、見通しより大きな変更や、予想されていなかった変更なら大きく動きます。この記事で、当日の動きより前後の数か月の動きのほうが大きかったのはこの仕組みのためと考えられます。

個人向け国債を買う人にとっては政策の変更のニュースを見てから動いても、市場の利回りの動きの多くはすでに起きていることが多い、ということになります。募集の月ごとの利率の差は毎月募集の個人向け国債、何月に買うと有利かで数えています。

23自分で確かめる手順

  1. 日本銀行の公表を見る。金融政策決定会合の後に、決めたことが公表されます。日付と、何を決めたかを確かめます。
  2. 財務省の「国債金利情報」を開く。年限ごとの利回りが日ごとに並んでいます。過去のデータもまとめて取れます。
  3. 公表日の前日と、その後の利回りを比べる。2年と10年を並べると、短い金利と長い金利の動きの違いが分かります。
  4. 個人向け国債の利率と並べる。財務省の「個人向け国債 今月の利率」で、募集の月ごとの利率を確かめます。

この記事の表はこの手順を公表日ごとに同じ物差しで計算したものです。データは毎週取り直しています。

24この記事で分からないこと

25この記事に出てくる言葉

政策金利
日本銀行が金融政策で誘導の目標にする、短い期間の金利。
利回り(国債)
いまの値段で国債を買って満期まで持ったときの、1年あたりの収益の率。財務省は年限ごとの利回りを毎日公表しています。
年限
国債の満期までの年数。2年・5年・10年など。
%ポイント
%で表した値どうしの差。0.10%から0.30%に上がれば、0.20ポイントの上昇です。
引き締め・緩和
金利を上げる方向の変更を引き締め、下げる方向の変更を緩和と呼びます。
長短金利操作
短い金利に加えて、10年の国債の利回りも目標の範囲に誘導する政策。2016年9月に導入されました。

26よくある質問

政策金利が上がると、国債の利回りも上がりますか。

同じ方向に動くことが多いものの、いつも同じではありません。この記事の引き締めの9回では2年の利回りが前日から3か月後に上がった回は6回(数えられた9回のうち)でした。市場が事前に見込んでいた分は公表の前に動いています。

政策金利と10年の国債の利回りはどちらが先に動きますか。

多くの回で、短い年限の国債の利回りは公表の前から動いています。10年の利回りは政策金利の見通しのほかに物価や財政も映すので、政策の変更と同じ方向に動くとは限りません。

政策金利が上がると、個人向け国債の利率も上がりますか。

個人向け国債の利率は市場の利回りから決まるので、市場の利回りが上がれば、次の募集の利率も上がります。ただし下限の0.05%に張り付いていた時期は市場が少し動いても利率は変わりませんでした。

政策の変更の後に国債を買えば、得ですか。

この記事は損得を示していません。18回のうち9回は前の3か月の動きのほうが大きく、公表の後には動きの一部がすでに終わっていることがあります。どの時期に買うかで迷うときは個人向け国債の何月に買うかの記事も参考にしてください。

政策金利が上がると、持っている国債の値段は下がりますか。

市場で売り買いする国債(新窓販国債など)は利回りが上がると値段が下がります。満期まで持てば額面で戻ります。個人向け国債は値段が動かず、中途換金の金額は決まった式で計算されます。

変動10年は政策金利が上がるとすぐに利率が上がりますか。

変動10年の利率は半年ごとに、10年の国債の利回りをもとに見直されます。政策金利そのものではなく10年の利回りに連動するので、政策金利と同じ動きになるとは限りません。

政策の変更がない月でも、個人向け国債の利率は変わりますか。

変わります。利率は毎月、募集の前の市場の利回りから決まるので、政策の変更がなくても市場の利回りが動けば利率も動きます。この記事の表でも、2年の利回りは変更のない期間に大きく動いた例があります。

2年と10年、どちらの利回りを見れば政策金利の影響が分かりますか。

政策金利の見通しをより直接に映すのは短い年限です。この記事の引き締めの回では3か月後に上がった回は1年が7回、2年が6回でした(9回中)。10年は物価や財政の見通しも映すので、政策の向きと違う動きをすることがあります。

この記事ではなぜ日本銀行の数値を使わないのですか。

当サイトは日本銀行の統計の数値を記事のデータとして使わない方針にしています。公表日と決めたことの名前だけを書き、利回りは財務省の公表値で計算しています。

27この記事の数字はどこから取ったか

使ったのは次の資料です。

前日は公表日の前の営業日、1か月後・3か月後は公表日の30日後・91日後以降で最初の営業日の値です。差は利回りの差(%ポイント)で、税・手数料は関係しません。データは毎週月曜に取り直し、表の数字を計算し直しています。この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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はじめての人へ

個人向け国債は、買ってから1年たてば、国がいつでも買い戻してくれます。そのとき元本が減ることはありません。

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    • クラウドファンディング運用期間の途中は、原則として解約できません(運用期間が終わるまで待つ)。
    • J-REIT・上場インフラ取引所が開いていれば売れますが、値段はその日次第です。
    • 個人向け社債証券会社が買い取る値段は金利と会社の状態で上下し、元本を下回ることがあります。

    中途換金では、直前2回分の各利子(税引前)×0.79685が差し引かれます(財務省)。発行から1年は原則として換金できません。変動10年は今の利率が続くとしています。

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