01譲渡制限とは
譲渡制限は、株式を譲渡するには会社の承認が必要だと定款で定めることです。ほぼすべての未上場会社が定めています。
理由は知らない相手が株主になるのを防ぐためです。株主には会計帳簿の閲覧を請求する権利などがあり、競合や反社会的勢力に株式が渡ると問題になります。投資家に不利にするための仕組みではありません。
投資型クラウドファンディングの匿名組合出資持分にも、契約上の譲渡の制限があります。事業者の承認が必要とされているのが通例で、承認しない事業者も多くあります。結果として、運用期間中は動かせません。
02譲渡制限は、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 定款(株式投資型) | 株式の譲渡制限に関する規定 | — |
| 契約締結前交付書面 | 譲渡に関する事項 | できるかどうか、条件は何か |
| 約款 | 同上 | — |
| 事業者の案内 | 譲渡の手続きと手数料 | — |
03譲渡制限で、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| 譲渡制限があると絶対に売れない | 承認を得れば譲渡できる。相手を見つける必要がある |
| 譲渡制限は投資家に不利にするため | 会社を守るための仕組み |
| 上場すれば譲渡制限がなくなる | 上場の過程で外すのが通例 |
| 匿名組合には譲渡制限がない | 契約上の制限がある |
04譲渡制限と一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。譲渡制限の実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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