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第二種金融商品取引業の登録で何ができるのか

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01第二種金融商品取引業とは、何をする登録か

金融商品取引法は、有価証券の取扱いを業として行う者に登録を義務づけています。その中で第二種金融商品取引業は、流動性の低い有価証券(みなし有価証券)を扱う業務です。

種別扱うもの例最低資本金
第一種金融商品取引業株式・社債などの有価証券、デリバティブ証券会社5,000万円
第二種金融商品取引業集団投資スキーム持分(匿名組合出資など)、信託受益権融資型・事業型クラウドファンディング1,000万円
投資助言・代理業投資の助言、代理・媒介投資顧問営業保証金500万円
投資運用業投資家の資産を運用する投資信託委託会社、投資一任5,000万円
第一種少額電子募集取扱業務少額の株式の電子募集の取扱い株式投資型クラウドファンディング1,000万円
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匿名組合出資持分は金商法上の集団投資スキーム持分(みなし有価証券)に当たります。だから、これを募集して取り扱うには第二種金融商品取引業の登録が必要です。

当サイトが掲載している事業者のうち、金融庁の一覧と法人番号で照合できたのは38社、そのうち第二種の記載があったのは34社でした。

02第二種の登録で、できることとできないこと

登録の種別で、扱える商品が決まります。第二種だけでは株式の募集は扱えません。

やりたいこと必要な登録第二種だけでできるか
匿名組合出資の募集を扱う第二種金商業できる
信託受益権の販売を扱う第二種金商業できる
集めた資金を貸し付ける貸金業登録も必要できない
株式の募集を扱う第一種金商業または第一種少額電子募集できない
投資家の資産を運用する(投資一任)投資運用業できない
投資の助言をする投資助言・代理業できない
不動産を小口化して募集する不動産特定共同事業の許可できない(金商法ではなく不特法)

3行目が融資型クラウドファンディングの核心です。投資家から集めた資金を貸し付けるのは貸金業なので、第二種金商業に加えて貸金業登録が必要になります。両方を持っていない事業者が融資型の募集をしていれば、それ自体が問題です。

03登録の記録を、38社ぶん並べる

金融庁の「金融商品取引業者登録一覧」と法人番号で照合できた記録です。登録日は、その会社が金融商品取引業者になった日で、サービスを始めた日ではありません。

サービス種別登録番号登録上の商号登録の種別登録日法人番号
高島屋ファンディング融資型関東財務局長 (8)第01325号髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ株式会社貸金業5010001049428
COZUCHI不動産型関東財務局長(金商)第740号LAETOLI株式会社第二種、投資助言・代理業2007-09-302010001139355
REALE不動産型関東財務局長(金商)第597号株式会社エー・ディー・第二種、投資助言・代理業2007-09-305010001038059
ジョイントアルファ不動産型四国財務局長(金商)第12号穴吹興産株式会社第二種2007-09-308470001000424
TREC Funding不動産型関東財務局長(金商)第898号トーセイ株式会社第二種、投資助言・代理業2007-09-305011801018167
ASSET FUNDING不動産型関東財務局長(金商)第520号株式会社第二種、投資助言・代理業2007-09-308011101031231
FC FUNDING不動産型関東財務局長(金商)第998号株式会社第二種、投資助言・代理業2007-09-307010001140218
クラウドバンク融資型関東財務局長(金商)第115号日本クラウド証券株式会社第一種、第二種2007-09-302010001077101
Alterna Bank融資型関東財務局長(金商)第36号SAMURAI証券株式会社第一種、第二種2007-09-306010401097182
セキュリテファンド型(事業型)関東財務局長(金商)第1791号ミュージックセキュリティーズ株式会社第二種2008-03-286010001078764
Myファンド不動産型関東財務局長(金商)第1989号株式会社My第二種2008-08-057040001035976
不動産クラファンPRO不動産型関東財務局長(金商)第2067号みなとアセットマネジメント株式会社第二種2008-10-202010401057735
えんfunding不動産型福岡財務支局長(金商)第57号株式会社えん第二種2008-11-178290001006398
COOL融資型関東財務局長(金商)第2229号株式会社COOL第二種、投資助言・代理業2009-07-101010001173561
B-Den不動産型関東財務局長(金商)第2235号株式会社第二種2009-07-282010401078582
LENDEX融資型関東財務局長(金商)第2460号株式会社LENDEX第二種2010-10-045010001135789
わかちあいファンド不動産型近畿財務局長(金商)第346号株式会社日本第二種2011-05-267160001002386
ヤマワケ融資型関東財務局長(金商)第2768号WeCapital株式会社第二種2014-04-077011101066385
J.LENDING融資型関東財務局長(金商)第2871号株式会社第二種2015-11-113010001111395
CREAL不動産型関東財務局長(金商)第2898号クリアル株式会社第二種、投資助言・代理業2016-01-273010401093663
FUNDINNO株式投資型関東財務局長(金商)第2957号株式会社FUNDINNO第一種2016-10-137010401121809
COMMOSUS融資型関東財務局長(金商)第2973号株式会社第二種2017-02-064010001172115
Pocket Funding融資型沖縄総合事務局長(金商)第10号ソーシャルバンクZAIZEN株式会社第二種2017-06-093360001015553
CF Angels株式投資型関東財務局長(金商)第3000号株式会社CF第一種2017-07-316010001167922
NEXT SHIFT FUND融資型中国財務局長(金商)第48号ネクストシフト株式会社第二種2017-12-068270001007076
ASSECLI不動産型関東財務局長(金商)第3061号株式会社第二種、投資助言・代理業2018-06-228011001069776
TORCHES不動産型四国財務局長(金商)第25号TORCHES株式会社第二種2018-09-209480001010272
Funds融資型関東財務局長(金商)第3103号ファンズ株式会社第二種2018-12-145040001120111
AngelNavi株式投資型関東財務局長(金商)第3146号エクイティファンディング株式会社第一種2019-06-282010401134419
イークラウド株式投資型関東財務局長(金商)第3181号イークラウド株式会社第一種、第二種、投資運用業2020-03-307010001193125
グローカルクラウドファンディングファンド型(事業型)九州財務局長(金商)第20号株式会社グローカル・第二種2020-03-315330001027161
Funvest融資型関東財務局長(金商)第3249号Fintertech株式会社カブ第二種2021-05-114010001190769
OwnersBook融資型関東財務局長(金商)第3260号ロードスターインベストメンツ株式会社第二種、投資助言・代理業、投資運用業2021-06-153010001203655
AGクラウドファンディング融資型関東財務局長(金商)第3272号AGクラウドファンディング株式会社第二種2021-08-033010401154911
日本マリタイムバンク融資型関東財務局長(金商)第3308号日本マリタイムバンク株式会社第二種2021-12-229010001207568
CAPIMA融資型関東財務局長(金商)第3347号アバンダンティアキャピタル株式会社第二種2022-09-214010601056147
Sunny Proud融資型関東財務局長(金商)第3469号株式会社JRF Global Capital第二種2025-05-197010401158363
BATSUNAGU不動産型関東財務局長(金商)第3493号株式会社第二種、投資助言・代理業2025-10-272010001175417
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04登録の要件と、行政が確かめること

登録を受けるために満たすべき要件です。登録は「届け出れば通る」ものではありませんが、許可制ほど重くもありません。

要件中身行政が確かめること
資本金1,000万円以上登記、決算書
純財産額資本金の額以上決算書
法人であること個人はできない(一部の例外を除く)登記
欠格事由がないこと登録取消しから5年以内でない、暴力団員でない、など役員の履歴、誓約書
体制の整備業務を適正に遂行する体制。内部管理、分別管理、苦情処理社内規程、組織図、人員
加入する協会第二種金融商品取引業協会への加入または同等の体制加入の状況
営業所国内に営業所があること登記、賃貸借契約

5行目の体制整備が、実質的な審査の中心です。書面で提出した体制が、実際に機能しているかを継続的に監督されます。行政処分の多くは、この体制の不備を理由に出ます。

05第二種の登録だけでは足りない場面

クラウドファンディングの種別ごとに、必要な登録の組み合わせを並べます。

種別必要な登録・許可確かめ方
融資型第二種金商業 + 貸金業登録金融庁の登録貸金業者情報検索でも確認する
事業型(匿名組合)第二種金商業金融庁の一覧
株式投資型第一種少額電子募集取扱業務 + 日証協への加入金融庁の一覧、日本証券業協会の会員名簿
不動産型不動産特定共同事業の許可 + 電子取引業務国土交通省の一覧
不動産型(信託受益権)第二種金商業信託受益権を扱う場合は金商法の枠に入る

最後の行は、不動産を信託に入れてその受益権を小口化する形の商品です。この場合は不特法ではなく金商法の枠になり、第二種金商業の登録が必要になります。同じ「不動産に投資する商品」でも、仕組みによって根拠法が変わります。

投資家が確かめるべきは、その事業者が扱っている商品と、持っている登録が対応しているかです。融資型の商品を出しているのに貸金業登録がない、といった食い違いはここを知っていれば気づけます。

06よくある質問

登録や許可があれば安全ですか。

違います。登録・許可は最低限の体制と財産的基礎を確かめたもので、集めた資金が正しく使われることの保証ではありません。過去に事故を起こした事業者も、全社が登録業者でした。

登録番号はどこで確かめられますか。

金融商品取引業者は金融庁の「金融商品取引業者登録一覧」、不動産特定共同事業者は国土交通省の一覧で照合できます。どちらも無料で公開されています。

不動産型と融資型で、監督する役所は違いますか。

違います。不動産特定共同事業は国土交通省と都道府県、金融商品取引業と貸金業は金融庁(財務局)です。

元本を保証する商品はありますか。

ありません。出資を集めて元本を保証することは出資法で禁じられています。「元本保証」と書いてある業者には関わらないでください。

07この記事の数字は、どこから取ったか

会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。

できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。

数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

自分の数字で確かめる:分けて買うと安心?

はじめての人へ

1つの案件に全部入れず、いくつかに分けて買うと、1件で損が出たときの痛みが小さくなります。

分けて減るのは「1件の事故」の影響です。金利の上昇や不動産価格の下落のように、すべての案件に同時に効く損は、件数を増やしても減りません。同じ事業者の案件を何件買っても、事業者の倒産には備えられません。

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