データの時点2026年10月19日取得J-REIT57銘柄の有価証券報告書の借入金明細表(2025年12月〜2026年6月期)・毎週月曜に自動で更新
J-REIT57銘柄の借入9,342本、残高の合計10兆3,425億円のうち、47.8%が三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3行からの借入でした。信託銀行を足すと60.6%です。
- 01先に結論
- 02コーポレートローンとは
- 03貸し手の種類
- 043メガバンクそれぞれ
- 053メガバンクは、どの銘柄に多く貸しているか
- 06貸し手ごとの利率と期間
- 07信託銀行からの借入
- 08貸し手ごとに、どの用途の銘柄に貸しているか
- 09名前のそろえ方と、グリーンローン
- 10銘柄ごとの貸し手の数
- 11貸し手の多い銘柄・少ない銘柄
- 12最も多く貸しているのは誰か
- 13用途・スポンサー・規模で見た借り方
- 14地方銀行は、どの銘柄に貸しているか
- 15日本政策投資銀行・保険会社・系統金融機関
- 16返済までの年数で見た、貸し手の構成
- 177年を超える長い借入は、誰が貸しているか
- 181本の借入の大きさ
- 19固定・変動と、短期借入
- 20投資法人債との違い
- 211銘柄の借入を読む例
- 22全銘柄の一覧
- 23持っている銘柄の貸し手を確かめる手順
- 24この記事で分からないこと
- 25この記事に出てくる言葉
- 26よくある質問
- 27この記事の数字は、どこから取ったか
01先に結論
J-REITの借入は、投資法人そのものが銀行などから借りる「コーポレートローン」です。57銘柄の有報の借入金明細表を1本ずつ読み、貸し手の名前をそろえて集計しました。
- 借入の残高は10兆3,425億円(9,342本)で、投資法人債(293本・7,893億円)を足した有利子負債のうち、借入が92.9%を占めます。
- 3メガバンクはそれぞれ、三菱UFJ銀行17.7%・三井住友銀行16.0%・みずほ銀行14.0%です。3行すべてから借りている銘柄は57銘柄中44銘柄、3行のどれからも借りていない銘柄は0銘柄でした。
- 貸し手は、名前をそろえて96の金融機関などです。地方銀行・信用金庫が合わせて13.2%、日本政策投資銀行が6.7%、生命保険・損害保険会社が2.8%でした。
- 1銘柄あたりの貸し手の数は中央値21で、最も多い貸し手の比率は中央値23.6%です。最大の貸し手(連名の協調融資を含む)から半分以上を借りている銘柄は1銘柄でした。
- 借入の利率は残高で平均すると0.954%です。貸し手の種類ごとの加重平均は0.704%〜1.043%の幅に収まりました(100本以上ある種類)。
金利の上昇が分配金にどう効くかはリートの金利上昇で、LTVと返済期限の集中はJ-REITの借入で扱っています。この記事は「誰が貸しているか」に絞りました。
02コーポレートローンとは
- 銀行などが貸すメガバンク・信託銀行・地方銀行・保険会社などが、投資法人に直接お金を貸す
- 投資法人が借りる物件ごとではなく、投資法人そのものが借り手になる
- 物件を買う・借り換える借りたお金で物件を買い、返済期限が来たら新しい借入で返す
- 全体の収益で返す利息と元本は、持っている物件全体から入る賃料でまかなう
コーポレートローンは、会社(ここでは投資法人)そのものに対する貸付です。返済の元手は、特定の物件の収益に限られず、投資法人が持つ物件全体の収益です。物件ごとに会社を作り、その物件の収益だけで返す約束の借入(ノンリコースローン)とは、この点が違います。
J-REITの借入は、ほとんどが担保も保証も付けない形で行われています。この記事で読んだ有報の本文の表(期中の新しい借入などを並べた表)のうち、担保の欄があった20銘柄の借入54行は、すべて「無担保・無保証」でした。物件に担保を付けないので、投資法人は物件を自由に売ったり入れ替えたりできます。
担保が無い代わりに、借入の契約には、LTVなどの財務の数字を一定の範囲に保つ約束(財務制限条項)が付くのがふつうです。条項の中身は有報の本文や決算説明資料に書かれていることがありますが、銘柄によって書き方が違うため、この記事では集計していません。
借入金明細表には、借入1本ごとに、貸し手・期末の残高・利率・返済期限が載っています。銘柄によっては、固定金利か変動金利か、長期か短期か、何のためのお金か(物件の取得・借り換えなど)も書かれています。
03貸し手の種類
9,342本の借入の貸し手を、名前をそろえたうえで種類に分けました。「残りの年数」は、各銘柄の決算期末から返済期限までの年数を残高で平均したもの、「1本の大きさ」は1本の残高の中央値です。
| 貸し手の種類 | 貸し手の数 | 本数 | 残高 | 比率 | 借りている銘柄 | 加重平均の利率 | 残りの年数 | 1本の大きさ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3メガバンク | 3 | 3,364本 | 4兆9,401億円 | 47.8% | 57銘柄 | 0.965% | 3.5年 | 10.0億円 |
| 信託銀行 | 4 | 1,182本 | 1兆3,282億円 | 12.8% | 51銘柄 | 0.961% | 3.5年 | 8.6億円 |
| 日本政策投資銀行 | 1 | 515本 | 6,980億円 | 6.7% | 44銘柄 | 0.893% | 3.4年 | 10.0億円 |
| りそな・SBI新生・あおぞらなど | 10 | 1,471本 | 1兆556億円 | 10.2% | 55銘柄 | 1.043% | 3.6年 | 5.0億円 |
| 地方銀行・信用金庫 | 61 | 2,077本 | 1兆3,672億円 | 13.2% | 56銘柄 | 0.962% | 4.0年 | 5.0億円 |
| 農林中金・信金中金など | 4 | 404本 | 5,486億円 | 5.3% | 36銘柄 | 0.797% | 3.8年 | 10.0億円 |
| 生命保険・損害保険 | 12 | 252本 | 2,922億円 | 2.8% | 36銘柄 | 0.704% | 4.3年 | 10.0億円 |
| 協調融資(連名) | 1 | 68本 | 947億円 | 0.9% | 6銘柄 | 1.279% | 4.2年 | 10.0億円 |
| リース会社など | 1 | 9本 | 179億円 | 0.2% | 1銘柄 | 0.870% | 3.8年 | 20.0億円 |
3メガバンクの47.8%に、信託銀行の12.8%が続きます。信託銀行の中心は三井住友信託銀行で、1行で9.9%あります。りそな銀行・SBI新生銀行・あおぞら銀行などの銀行は合わせて10.2%、地方銀行と信用金庫は61の金融機関で13.2%でした。
借りている銘柄の数で見ると、3メガバンクは57銘柄、地方銀行・信用金庫は56銘柄に貸しています。地方銀行は1本の金額が小さく(中央値5.0億円)、多くの銘柄に少しずつ貸している形です。残りの年数は、3メガバンクの3.5年に対して、生命保険・損害保険が4.3年、地方銀行・信用金庫が4.0年、日本政策投資銀行が3.4年でした。最も長いのは生命保険・損害保険です。
043メガバンクそれぞれ
3行それぞれの、貸している本数・残高・銘柄の数、利率と残りの年数です。右端は、その銀行が最も多く貸している銘柄と、その銀行の貸出残高(J-REIT向け)に占める比率です。
| 銀行 | 本数 | 残高 | 比率 | 貸している銘柄 | 加重平均の利率 | 残りの年数 | 固定と明記された比率 | 最も多く貸している銘柄 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 1,119本 | 1兆8,339億円 | 17.7% | 47銘柄 | 0.916% | 3.4年 | 24.2% | 日本都市ファンド(8.4%) |
| 三井住友銀行 | 1,137本 | 1兆6,551億円 | 16.0% | 55銘柄 | 0.996% | 3.5年 | 28.7% | KDX不動産(7.5%) |
| みずほ銀行 | 1,108本 | 1兆4,511億円 | 14.0% | 55銘柄 | 0.994% | 3.8年 | 27.7% | 日本都市ファンド(5.6%) |
3行が貸している銘柄の数は、三菱UFJ銀行47・三井住友銀行55・みずほ銀行55で、57銘柄のほとんどに貸しています。3行の利率と残りの年数は近い水準で、貸し方に大きな違いは見えません。違いが出るのは、どの銘柄に多く貸しているかです。
「固定と明記された比率」は、借入金明細表に固定金利と書かれた残高の比率です。明細に固定・変動を書かない銘柄が多いので、実際の固定金利の比率はこれより高いことがあります。
053メガバンクは、どの銘柄に多く貸しているか
3行それぞれの、貸出残高の大きい5銘柄です。「銀行の中の比率」はその銀行のJ-REIT向け貸出に占める比率、「銘柄の中の比率」はその銘柄の借入に占める比率です。
| 銀行 | 銘柄 | 残高 | 銀行の中の比率 | 銘柄の中の比率 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 日本都市ファンド | 1,544億円 | 8.4% | 26.3% |
| 三菱UFJ銀行 | ジャパンリアルエステイト | 1,398億円 | 7.6% | 28.5% |
| 三菱UFJ銀行 | 野村不動産マスターファンド | 1,262億円 | 6.9% | 25.9% |
| 三菱UFJ銀行 | KDX不動産 | 921億円 | 5.0% | 16.5% |
| 三菱UFJ銀行 | GLP | 891億円 | 4.9% | 26.0% |
| 三井住友銀行 | KDX不動産 | 1,248億円 | 7.5% | 22.4% |
| 三井住友銀行 | GLP | 909億円 | 5.5% | 26.5% |
| 三井住友銀行 | 日本プロロジスリート | 866億円 | 5.2% | 27.1% |
| 三井住友銀行 | 日本ビルファンド | 820億円 | 5.0% | 13.5% |
| 三井住友銀行 | 日本都市ファンド | 800億円 | 4.8% | 13.6% |
| みずほ銀行 | 日本都市ファンド | 810億円 | 5.6% | 13.8% |
| みずほ銀行 | インヴィンシブル | 778億円 | 5.4% | 23.6% |
| みずほ銀行 | ジャパンリアルエステイト | 715億円 | 4.9% | 14.6% |
| みずほ銀行 | KDX不動産 | 667億円 | 4.6% | 12.0% |
| みずほ銀行 | 大和ハウスリート | 568億円 | 3.9% | 15.4% |
3行とも、上位には総資産の大きい銘柄が並びます。1銘柄への貸出が最も大きい組でも、その銀行のJ-REIT向け貸出の8.4%で、多くの銘柄に分けて貸しています。銘柄の側から見ると、借入に占める3メガバンクの比率は中央値48.1%です。比率が最も低い5銘柄は福岡リート(18.4%)・東急リアル・エステート(21.8%)・スターツプロシード(22.2%)・マリモ地方創生リート(23.5%)・星野リゾート・リート(23.9%)でした。
06貸し手ごとの利率と期間
残高の大きい20の貸し手について、利率と返済までの年数を並べました。残高の順位そのものはJ-REITの借入に載せているので、ここでは借り方の違いを見ます。
| 貸し手 | 種類 | 貸している銘柄 | 加重平均の利率 | 残りの年数(平均) | 最も長い借入 | 固定・変動の記載がある比率 | 固定と明記 | 1本の大きさ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 3メガバンク | 47 | 0.916% | 3.4年 | 9.7年 | 25.7% | 24.2% | 11.0億円 |
| 三井住友銀行 | 3メガバンク | 55 | 0.996% | 3.5年 | 10.0年 | 31.0% | 28.7% | 10.0億円 |
| みずほ銀行 | 3メガバンク | 55 | 0.994% | 3.8年 | 13.5年 | 32.3% | 27.7% | 10.0億円 |
| 三井住友信託銀行 | 信託銀行 | 48 | 0.973% | 3.4年 | 8.7年 | 32.0% | 27.4% | 10.0億円 |
| 日本政策投資銀行 | 日本政策投資銀行 | 44 | 0.893% | 3.4年 | 9.0年 | 30.3% | 30.0% | 10.0億円 |
| りそな銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 48 | 0.979% | 3.4年 | 9.8年 | 27.8% | 24.2% | 5.0億円 |
| SBI新生銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 47 | 1.083% | 4.0年 | 9.9年 | 28.1% | 25.6% | 5.5億円 |
| 農林中央金庫 | 農林中金・信金中金など | 32 | 0.833% | 3.8年 | 9.8年 | 31.1% | 28.2% | 10.0億円 |
| 福岡銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 50 | 0.873% | 3.4年 | 9.8年 | 28.0% | 21.0% | 5.0億円 |
| みずほ信託銀行 | 信託銀行 | 38 | 0.873% | 3.7年 | 12.5年 | 30.4% | 23.7% | 5.8億円 |
| あおぞら銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 40 | 1.043% | 3.4年 | 8.2年 | 36.3% | 34.6% | 5.0億円 |
| 信金中央金庫 | 農林中金・信金中金など | 28 | 0.758% | 3.8年 | 10.0年 | 29.1% | 24.9% | 10.0億円 |
| 西日本シティ銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 49 | 0.935% | 3.3年 | 9.9年 | 29.5% | 24.7% | 5.0億円 |
| 七十七銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 41 | 0.784% | 3.6年 | 8.6年 | 28.5% | 26.7% | 5.0億円 |
| 日本生命保険 | 生命保険・損害保険 | 25 | 0.716% | 4.4年 | 8.3年 | 33.6% | 33.6% | 10.0億円 |
| 山口銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 25 | 0.931% | 4.9年 | 9.5年 | 26.0% | 26.0% | 6.0億円 |
| 住友生命保険 | 生命保険・損害保険 | 10 | 0.617% | 5.6年 | 10.5年 | 65.3% | 65.3% | 10.0億円 |
| 千葉銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 35 | 1.017% | 3.6年 | 9.8年 | 27.3% | 21.5% | 5.0億円 |
| 第四北越銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 20 | 0.814% | 3.7年 | 9.8年 | 24.6% | 21.4% | 10.0億円 |
| 中国銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 19 | 0.716% | 3.8年 | 7.2年 | 13.4% | 13.4% | 7.5億円 |
20の貸し手の中で加重平均の利率が最も高いのはSBI新生銀行(1.083%)、最も低いのは住友生命保険(0.617%)でした。残りの年数が最も長いのは住友生命保険の5.6年です。利率の差は、貸し手が違うからというより、いつ借りたか(金利が低かった時期か)と、どれだけの期間で借りたかの組み合わせで生まれていると考えられます。保険会社のように、残りの年数が長くても利率が低い貸し手があるのは、金利の低かった時期に長い期間で貸した借入が多く残っているためです。
同じ銘柄が同じ日に複数の銀行から借りる場合、利率はほぼ同じにそろえられることが多く、借入金明細表でも同じ利率の借入が銀行ごとに並んでいます。そのため、貸し手ごとの利率の平均は、その貸し手がどの時期に、どの期間で貸したかを映しています。
07信託銀行からの借入
信託銀行4行の貸出は合わせて1兆3,282億円(12.8%)です。信託銀行は、J-REITの物件の信託の受託者や、投資法人の資産の保管・事務の受託者になっていることも多い金融機関です。
| 信託銀行 | 本数 | 残高 | 比率 | 貸している銘柄 | 加重平均の利率 | 残りの年数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友信託銀行 | 812本 | 1兆275億円 | 9.9% | 48銘柄 | 0.973% | 3.4年 |
| みずほ信託銀行 | 329本 | 2,584億円 | 2.5% | 38銘柄 | 0.873% | 3.7年 |
| 三菱UFJ信託銀行 | 11本 | 253億円 | 0.2% | 7銘柄 | 1.558% | 8.9年 |
| 野村信託銀行 | 30本 | 171億円 | 0.2% | 7銘柄 | 0.697% | 2.0年 |
借入に占める信託銀行の比率が高い6銘柄です。
| 銘柄 | 信託銀行の比率 | 3メガバンクの比率 | 最大の貸し手 |
|---|---|---|---|
| ユナイテッド・アーバン | 26.7% | 40.8% | 三井住友信託銀行 |
| アクティビア・プロパティーズ | 25.0% | 52.4% | 三井住友信託銀行 |
| NTT都市開発リート | 24.8% | 45.8% | 三井住友信託銀行 |
| オリックス不動産 | 22.5% | 40.4% | 三井住友信託銀行 |
| SOSiLA物流リート | 22.3% | 52.2% | 三井住友銀行 |
| 東急リアル・エステート | 21.6% | 21.8% | 日本政策投資銀行 |
信託銀行の中では三井住友信託銀行が77.4%を占め、3メガバンクに次ぐ大きさの貸し手です。「(信託口)」と書かれた借入は、信託銀行が信託された財産から貸しているもので、この記事では同じ信託銀行の借入として数えています。
08貸し手ごとに、どの用途の銘柄に貸しているか
残高の大きい10の貸し手について、貸出先の銘柄の分類(用途)ごとの比率を出しました。1行目は借入全体の比率です。各行で、借入全体より大きく出ている用途が、その貸し手が多く貸している分野です。
| 貸し手 | オフィス特化 | 住宅特化 | 物流特化 | ホテル特化 | 商業特化 | 複合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| (借入全体) | 18.2% | 9.3% | 16.0% | 7.4% | 2.5% | 46.2% |
| 三菱UFJ銀行 | 19.7% | 8.1% | 19.1% | 5.5% | 2.0% | 45.8% |
| 三井住友銀行 | 15.5% | 6.3% | 20.8% | 9.4% | 2.0% | 45.2% |
| みずほ銀行 | 16.0% | 8.3% | 15.6% | 10.5% | 2.8% | 46.8% |
| 三井住友信託銀行 | 12.5% | 8.6% | 12.9% | 7.6% | 3.3% | 54.6% |
| 日本政策投資銀行 | 22.5% | 10.0% | 14.6% | 5.4% | 2.2% | 45.2% |
| りそな銀行 | 9.7% | 11.7% | 16.3% | 5.7% | 1.0% | 54.7% |
| SBI新生銀行 | 14.5% | 8.3% | 12.0% | 9.9% | 1.1% | 53.4% |
| 農林中央金庫 | 27.1% | 10.1% | 16.1% | 0.0% | 2.4% | 44.3% |
| 福岡銀行 | 20.7% | 12.6% | 20.0% | 3.4% | 2.0% | 40.6% |
| みずほ信託銀行 | 18.4% | 15.5% | 8.3% | 0.0% | 3.7% | 54.2% |
借入全体の比率と比べて最も多く出ている用途は、三菱UFJ銀行は物流特化、三井住友銀行は物流特化、みずほ銀行はホテル特化、三井住友信託銀行は複合、日本政策投資銀行はオフィス特化、りそな銀行は複合でした。同じ3メガバンクでも、貸出先の用途の組み合わせは少しずつ違います。貸し手ごとの違いは、どの銘柄と長く取引しているかの違いで、用途を選んで貸しているかどうかまでは、このデータからは分かりません。
09名前のそろえ方と、グリーンローン
借入金明細表の貸し手の名前は、銘柄によって書き方が違います。「株式会社」の有無、生命保険会社の「(相)」「相互会社」、貸し手の名前のあとに付く「(グリーンローン)」などの注記をそろえて、同じ貸し手として数えました。1本の借入に複数の金融機関が並んで書かれているもの(68本・947億円)は、金額を分けられないので「協調融資(連名)」としています。
貸し手の名前に「グリーンローン」「サステナビリティローン」などの注記がある借入は、79本・1,182億円(借入全体の1.14%)で、4銘柄が借りていました。内訳はグリーンローン75本・サステナビリティローン4本です。
| 貸し手 | 残高 |
|---|---|
| みずほ銀行 | 161.0億円 |
| 三井住友銀行 | 140.0億円 |
| 農林中央金庫 | 130.0億円 |
| 三菱UFJ銀行 | 80.0億円 |
| りそな銀行 | 80.0億円 |
| SBI新生銀行 | 61.0億円 |
| 信金中央金庫 | 50.0億円 |
| 日本政策投資銀行 | 45.0億円 |
| 山形銀行 | 30.0億円 |
| 福井銀行 | 30.0億円 |
協調融資(連名)の68本は6銘柄の借入で、残高の大きい順に星野リゾート・リート624億円・イオンリート133億円・ラサールロジポート75億円・東急リアル・エステート50億円・ジャパンリアルエステイト50億円・森ヒルズリート15億円でした。
グリーンローンは、環境に配慮した建物の取得などに使い道を限った借入です。同じ銘柄のほかの借入と利率を比べると、差の中央値は+0.298%でした(4銘柄)。銘柄の数が少なく、借りた時期と期間も違うので、この差をグリーンローンだから高い・低いと読むことはできません。注記を明細に書かず、決算説明資料だけで示している銘柄もあるので、実際のグリーンローンはこれより多いはずです。
10銘柄ごとの貸し手の数
57銘柄の、借入の貸し手の数(協調融資を除く)と、最も多く借りている貸し手の比率です。
| 貸し手の数 | 銘柄数 |
|---|---|
| 5未満 | 0銘柄 |
| 5〜9 | 2銘柄 |
| 10〜14 | 9銘柄 |
| 15〜19 | 13銘柄 |
| 20〜29 | 22銘柄 |
| 30以上 | 11銘柄 |
| 最も多い貸し手の比率 | 銘柄数 |
|---|---|
| 15%未満 | 4銘柄 |
| 15〜20% | 13銘柄 |
| 20〜25% | 17銘柄 |
| 25〜30% | 14銘柄 |
| 30〜40% | 5銘柄 |
| 40%以上 | 4銘柄 |
貸し手の数が最も多いのは日本プライムリアルティの48、最も少ないのはいちごホテルリートの8でした。最も多い貸し手の比率が最も高いのは星野リゾート・リートで、協調融資(複数の金融機関の連名)から62.4%を借りています。
総資産と貸し手の数の順位相関は0.71(強い関係(正の向き))で、規模の大きい銘柄ほど多くの金融機関から借りています。貸し手の数と借入の加重平均金利の順位相関は-0.43でした。
貸し手が多いほど、1つの銀行の事情で借り換えができなくなるおそれは小さくなります。一方で、借り換えのたびに多くの銀行と条件をそろえる手間がかかります。どちらがよいかは一概には言えず、銘柄ごとの方針の違いです。
11貸し手の多い銘柄・少ない銘柄
貸し手の数が多い6銘柄と、少ない6銘柄です(上の6行が多い銘柄)。
| 銘柄 | 総資産 | 借入の残高 | 貸し手の数 | 最大の貸し手 | その比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本プライムリアルティ | 5,631億円 | 2,151億円 | 48 | みずほ銀行 | 11.6% |
| 日本ビルファンド | 1兆4,488億円 | 6,080億円 | 39 | 三菱UFJ銀行 | 13.5% |
| 日本都市ファンド | 1兆3,634億円 | 5,861億円 | 38 | 三菱UFJ銀行 | 26.3% |
| 野村不動産マスターファンド | 1兆1,799億円 | 4,863億円 | 36 | 三菱UFJ銀行 | 25.9% |
| KDX不動産 | 1兆2,763億円 | 5,564億円 | 36 | 三井住友銀行 | 22.4% |
| ユナイテッド・アーバン | 7,630億円 | 3,229億円 | 35 | 三井住友信託銀行 | 22.8% |
| いちごホテルリート | 813億円 | 380億円 | 8 | 三井住友銀行 | 41.5% |
| 星野リゾート・リート | 2,573億円 | 999億円 | 8 | 協調融資(複数の金融機関の連名) | 62.4% |
| サンケイリアルエステート | 993億円 | 495億円 | 11 | みずほ銀行 | 25.3% |
| 日本リート | 2,811億円 | 1,286億円 | 11 | 三菱UFJ銀行 | 44.4% |
| ラサールロジポート | 3,853億円 | 1,575億円 | 13 | 三菱UFJ銀行 | 24.5% |
| NTT都市開発リート | 3,076億円 | 1,400億円 | 13 | 三井住友信託銀行 | 24.8% |
貸し手の多い銘柄は総資産も大きく、48の貸し手から借りている銘柄では、最大の貸し手の比率も11.6%にとどまります。貸し手の少ない銘柄では、最大の貸し手の比率が高くなりがちです。少ない6銘柄の最大の貸し手の比率は中央値33.4%、多い6銘柄は22.6%でした。
12最も多く貸しているのは誰か
57銘柄それぞれで、残高が最も大きい貸し手を数えました。
| 最も多く貸している貸し手 | 銘柄数 |
|---|---|
| 三井住友銀行 | 22銘柄 |
| 三菱UFJ銀行 | 15銘柄 |
| みずほ銀行 | 12銘柄 |
| 三井住友信託銀行 | 4銘柄 |
| 日本政策投資銀行 | 2銘柄 |
| 協調融資(複数の金融機関の連名) | 1銘柄 |
| りそな銀行 | 1銘柄 |
57銘柄のうち49銘柄で、3メガバンクのどれかが最大の貸し手でした。3メガバンク以外が最大の貸し手になっている銘柄は8銘柄で、三井住友信託銀行・日本政策投資銀行・協調融資(複数の金融機関の連名)・りそな銀行です。
最大の貸し手は、スポンサー(資産運用会社の親会社)と取引の深い銀行であることが多いと言われますが、この記事のデータでは、スポンサーと銀行の取引関係までは確かめていません。
13用途・スポンサー・規模で見た借り方
銘柄の分類(用途)、スポンサー(資産運用会社の筆頭株主)の業種、総資産の大きさで分けて、3メガバンク・信託銀行・地方銀行などの比率と、貸し手の数の中央値を並べました。
| 分け方 | 区分 | 銘柄数 | 3メガバンクの比率 | 信託銀行の比率 | 地方銀行・信用金庫の比率 | 貸し手の数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 用途 | オフィス特化 | 8 | 50.4% | 11.0% | 13.7% | 20 |
| 用途 | 住宅特化 | 6 | 32.0% | 12.1% | 24.2% | 25 |
| 用途 | 物流特化 | 9 | 52.2% | 10.8% | 12.1% | 21 |
| 用途 | ホテル特化 | 6 | 56.6% | 4.0% | 9.8% | 16 |
| 用途 | 商業特化 | 3 | 43.1% | 17.6% | 24.1% | 22 |
| 用途 | ヘルスケア特化 | 1 | 33.1% | 14.5% | 27.5% | 16 |
| 用途 | 複合 | 24 | 46.9% | 13.2% | 10.7% | 21 |
| スポンサー | 不動産会社系 | 27 | 43.6% | 8.9% | 13.2% | 20 |
| スポンサー | 外資系 | 8 | 60.3% | 11.5% | 9.8% | 24 |
| スポンサー | 商社系 | 5 | 40.8% | 19.9% | 14.4% | 19 |
| スポンサー | 金融系 | 6 | 47.3% | 12.4% | 12.4% | 23 |
| スポンサー | 電鉄系 | 3 | 40.5% | 17.6% | 24.1% | 20 |
| スポンサー | 住宅メーカー系 | 2 | 51.3% | 17.8% | 8.8% | 25 |
| スポンサー | 事業会社系 | 5 | 37.4% | 7.9% | 27.5% | 16 |
| 総資産 | 小さい5分の1(490億円〜1,043億円) | 11 | 43.6% | 3.1% | 28.7% | 15 |
| 総資産 | 2番目の5分の1(1,349億円〜2,455億円) | 11 | 40.5% | 8.4% | 17.3% | 20 |
| 総資産 | 3番目の5分の1(2,573億円〜3,853億円) | 11 | 40.5% | 12.3% | 8.2% | 18 |
| 総資産 | 4番目の5分の1(4,010億円〜5,662億円) | 11 | 51.3% | 13.7% | 12.0% | 22 |
| 総資産 | 大きい5分の1(5,767億円〜1兆4,488億円) | 13 | 51.8% | 12.3% | 10.2% | 32 |
| 上場の年 | 2001〜2005年 | 17 | 40.8% | 14.7% | 11.4% | 26 |
| 上場の年 | 2006〜2010年 | 10 | 50.9% | 11.5% | 11.1% | 24 |
| 上場の年 | 2011〜2015年 | 15 | 52.1% | 13.7% | 9.8% | 21 |
| 上場の年 | 2016年以降 | 15 | 43.6% | 8.9% | 26.9% | 17 |
上場が2005年までの古い銘柄の貸し手の数は中央値26、2016年以降に上場した銘柄は17でした。地方銀行・信用金庫の比率は、古い銘柄で11.4%、新しい銘柄で26.9%です。
総資産と3メガバンクの比率の順位相関は0.22(弱い関係(正の向き))でした。3メガバンクの比率と借入の加重平均金利の順位相関は0.03で、3メガバンクに多く頼る銘柄ほど金利が低い、という形ははっきりしません。
スポンサーが金融系の銘柄は6銘柄です(日本リート・Oneリート・大和証券リビング・大和証券オフィス・グローバル・ワン不動産・オリックス不動産)。区分ごとの銘柄数が少ないものは、1銘柄の値で中央値が大きく動くので、目安として見てください。
14地方銀行は、どの銘柄に貸しているか
地方銀行と信用金庫61行の貸出は合わせて1兆3,672億円で、57銘柄中56銘柄が少なくとも1行から借りていました。残高の大きい15行です。
| 銀行 | 残高 | 貸している銘柄 | 最も多く貸している銘柄 | 加重平均の利率 | 残りの年数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 福岡銀行 | 2,596億円 | 50銘柄 | ジャパンリアルエステイト(5.0%) | 0.873% | 3.4年 |
| 西日本シティ銀行 | 1,168億円 | 49銘柄 | 福岡リート(14.0%) | 0.935% | 3.3年 |
| 七十七銀行 | 857億円 | 41銘柄 | 野村不動産マスターファンド(4.7%) | 0.784% | 3.6年 |
| 山口銀行 | 790億円 | 25銘柄 | 日本ビルファンド(11.4%) | 0.931% | 4.9年 |
| 千葉銀行 | 700億円 | 35銘柄 | 三井不動産ロジスティクスパーク(9.9%) | 1.017% | 3.6年 |
| 第四北越銀行 | 616億円 | 20銘柄 | 日本ビルファンド(16.2%) | 0.814% | 3.7年 |
| 中国銀行 | 561億円 | 19銘柄 | ジャパンリアルエステイト(26.8%) | 0.716% | 3.8年 |
| 関西みらい銀行 | 463億円 | 31銘柄 | 大和証券オフィス(10.8%) | 1.084% | 4.6年 |
| 群馬銀行 | 361億円 | 20銘柄 | ジャパンリアルエステイト(13.8%) | 1.028% | 4.4年 |
| 伊予銀行 | 346億円 | 15銘柄 | ジャパンリアルエステイト(15.9%) | 0.868% | 4.7年 |
| 広島銀行 | 311億円 | 17銘柄 | マリモ地方創生リート(17.1%) | 1.106% | 3.1年 |
| 八十二長野銀行 | 268億円 | 16銘柄 | 日本ビルファンド(18.7%) | 0.846% | 3.9年 |
| 京葉銀行 | 258億円 | 13銘柄 | 日本ビルファンド(19.4%) | 0.869% | 5.1年 |
| 三十三銀行 | 255億円 | 12銘柄 | イオンリート(18.0%) | 1.325% | 2.8年 |
| 山梨中央銀行 | 253億円 | 16銘柄 | 日本ビルファンド(15.8%) | 0.670% | 4.3年 |
15行の「最も多く貸している銘柄」は、日本ビルファンド5行・ジャパンリアルエステイト4行・福岡リート1行・野村不動産マスターファンド1行・三井不動産ロジスティクスパーク1行・大和証券オフィス1行・マリモ地方創生リート1行・イオンリート1行でした。地方銀行の貸し先は地元の銘柄に限られず、東京の大きな銘柄にも多く貸しています。15行が貸している銘柄の数は中央値20銘柄で、1行で多くの銘柄に少しずつ貸すのがふつうの形です。
借入に占める地方銀行・信用金庫の比率が高い8銘柄です。
| 銘柄 | 地方銀行・信用金庫の比率 | 3メガバンクの比率 | 貸し手の数 |
|---|---|---|---|
| 福岡リート | 49.4% | 18.4% | 21 |
| マリモ地方創生リート | 46.9% | 23.5% | 18 |
| 東海道リート | 44.4% | 37.4% | 14 |
| サムティ・レジデンシャル | 40.8% | 29.0% | 27 |
| スターツプロシード | 34.7% | 22.2% | 17 |
| セントラル・リート | 31.6% | 48.4% | 15 |
| エスコンジャパンリート | 30.1% | 43.1% | 17 |
| 三井不動産アコモデーションファンド | 30.1% | 24.7% | 31 |
上位には、地方に物件を多く持つ銘柄や、規模の小さい銘柄が並びます。地方銀行・信用金庫の比率と貸し手の数の順位相関は0.27(弱い関係(正の向き))でした。
15日本政策投資銀行・保険会社・系統金融機関
銀行以外の貸し手と、3メガバンクの借り方を比べました。日本政策投資銀行は44銘柄に貸しています。農林中金・信金中金などは、農協や信用金庫の中央機関です。
| 貸し手の種類 | 加重平均の利率 | 残りの年数 | 残りが5年以上の比率 | 固定と明記 | 固定・変動の記載あり |
|---|---|---|---|---|---|
| 3メガバンク | 0.965% | 3.5年 | 28.7% | 26.7% | 29.4% |
| 日本政策投資銀行 | 0.893% | 3.4年 | 24.1% | 30.0% | 30.3% |
| 生命保険・損害保険 | 0.704% | 4.3年 | 43.6% | 47.8% | 48.1% |
| 農林中金・信金中金など | 0.797% | 3.8年 | 36.2% | 26.4% | 29.7% |
| 地方銀行・信用金庫 | 0.962% | 4.0年 | 36.7% | 21.9% | 26.1% |
生命保険・損害保険会社の借入は、3メガバンクより残りの年数が長く、5年以上の比率も高くなっています。長い期間でお金を運用する保険会社の性格と合った貸し方だと考えられます。保険会社の内訳は日本生命保険854億円・住友生命保険727億円・三井住友海上火災保険338億円・第一生命保険227億円・明治安田生命保険168億円などです。
農林中金・信金中金などの内訳は農林中央金庫3,382億円・信金中央金庫1,979億円・全国信用協同組合連合会122億円・商工組合中央金庫2億円でした。
16返済までの年数で見た、貸し手の構成
決算期末から返済期限までの残りの年数で借入を分け、貸し手の種類ごとの比率を出しました(各行の合計は、協調融資とリース会社などを除いて100%近くになります)。
| 残りの年数 | 残高 | 3メガバンク | 信託銀行 | 日本政策投資銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 地方銀行・信用金庫 | 農林中金・信金中金など | 生命保険・損害保険 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1年以内 | 1兆4,949億円 | 52.6% | 14.1% | 4.5% | 8.4% | 10.8% | 6.5% | 2.8% |
| 1〜3年 | 2兆9,633億円 | 46.9% | 13.7% | 7.9% | 11.1% | 11.9% | 5.0% | 2.4% |
| 3〜5年 | 2兆9,791億円 | 49.5% | 12.7% | 8.3% | 10.3% | 13.0% | 3.6% | 1.9% |
| 5〜7年 | 2兆178億円 | 45.8% | 10.3% | 6.2% | 10.9% | 15.2% | 6.4% | 3.4% |
| 7年超 | 8,873億円 | 41.1% | 14.1% | 3.0% | 8.7% | 18.0% | 7.4% | 6.1% |
3メガバンクの比率は、1年以内が52.6%、7年超が41.1%でした。1年以内より7年超で比率が高いのは信託銀行・りそな・SBI新生・あおぞらなど・地方銀行・信用金庫・農林中金・信金中金など・生命保険・損害保険で、残りの年数の長い借入では、3メガバンク以外の貸し手の比率が上がります。返済期限の年ごとの残高の集中はJ-REITの借入で集計しています。
177年を超える長い借入は、誰が貸しているか
決算期末から返済期限まで7年以上ある借入は566本・8,873億円で、借入全体の8.6%です。貸し手ごとの残高の大きい12です。「貸し手の中の比率」は、その貸し手のJ-REIT向け貸出のうち、7年以上の借入が占める割合です。
| 貸し手 | 種類 | 7年以上の残高 | 7年以上の借入に占める比率 | 貸し手の中の比率 | 加重平均の利率 |
|---|---|---|---|---|---|
| みずほ銀行 | 3メガバンク | 1,363億円 | 15.4% | 9.4% | 1.426% |
| 三井住友銀行 | 3メガバンク | 1,251億円 | 14.1% | 7.6% | 1.453% |
| 三菱UFJ銀行 | 3メガバンク | 1,033億円 | 11.6% | 5.6% | 1.637% |
| 三井住友信託銀行 | 信託銀行 | 807億円 | 9.1% | 7.9% | 1.469% |
| SBI新生銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 429億円 | 4.8% | 11.2% | 1.445% |
| 農林中央金庫 | 農林中金・信金中金など | 371億円 | 4.2% | 11.0% | 1.400% |
| 福岡銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 326億円 | 3.7% | 12.6% | 1.062% |
| 信金中央金庫 | 農林中金・信金中金など | 286億円 | 3.2% | 14.5% | 1.234% |
| 住友生命保険 | 生命保険・損害保険 | 275億円 | 3.1% | 37.8% | 0.718% |
| 日本政策投資銀行 | 日本政策投資銀行 | 267億円 | 3.0% | 3.8% | 1.296% |
| りそな銀行 | りそな・SBI新生・あおぞらなど | 259億円 | 2.9% | 6.3% | 1.293% |
| みずほ信託銀行 | 信託銀行 | 254億円 | 2.9% | 9.8% | 1.306% |
長い借入でも、金額で大きいのは3メガバンクです。一方で、貸し手の中の比率を見ると、自分の貸出の多くを長い期間で貸している貸し手があります。長い借入の利率は加重平均で1.373%で、借入全体(0.954%)より高くなっています。返済までが長い借入ほど、借りたときの金利が長く続くので、金利の変化が利息に表れるのは遅くなります。
181本の借入の大きさ
借入1本の残高の中央値は8.5億円です。最も大きいのは日本ビルファンドが三井住友銀行から借りている200.0億円でした。1本の大きさの帯で分けると、次のとおりです。
| 1本の残高 | 本数 | 残高 | 比率 | うち3メガバンク | うち地方銀行・信用金庫 | 加重平均の利率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10億円未満 | 4,986本 | 2兆2,987億円 | 22.2% | 33.2% | 24.6% | 1.035% |
| 10億〜30億円 | 3,755本 | 5兆4,411億円 | 52.6% | 46.0% | 13.6% | 0.948% |
| 30億〜50億円 | 420本 | 1兆4,454億円 | 14.0% | 63.4% | 3.3% | 0.945% |
| 50億〜100億円 | 161本 | 9,269億円 | 9.0% | 64.8% | 1.6% | 0.850% |
| 100億円以上 | 20本 | 2,304億円 | 2.2% | 68.0% | 0.0% | 0.761% |
大きな借入ほど3メガバンクの比率が高く、小さな借入には地方銀行が多く入ります。同じ日に同じ条件で複数の銀行から借りるとき、明細では銀行ごとに1本ずつ書かれるので、1本の大きさは「1つの銀行が1回に貸した額」に近い数字です。
19固定・変動と、短期借入
借入金明細表に固定金利か変動金利かが書かれている借入は、残高の30.1%です。書かれていない銘柄が多いため、貸し手ごとの固定比率は、書かれている分だけでの目安です。固定・変動の全体の姿はリートの金利上昇で集計しています。
明細で短期借入(1年以内に返す約束で借りたもの)と分かる借入は97本・1,940億円でした。貸し手の種類は3メガバンク70.5%・信託銀行16.3%・農林中金・信金中金など7.7%・地方銀行・信用金庫2.8%です。短期借入は、物件を買うときのつなぎの資金などに使われ、あとで長期の借入や増資の資金で返されることが多い借入です。
20投資法人債との違い
J-REITは、銀行からの借入のほかに、自分で社債(投資法人債)を発行してお金を集めることもあります。投資法人債は293本・7,893億円で、有利子負債に占める比率は7.1%でした。
投資法人債は、市場の投資家から借りる方法なので、特定の銀行に頼らずに済みます。一方で、発行には格付けの取得や手続きの費用がかかり、規模の小さい銘柄には使いにくい方法です。投資法人債の利率と、いまの国債との比較はリートの金利上昇にまとめています。
211銘柄の借入を読む例
貸し手の数と3メガバンクの比率が、どちらも57銘柄の中央値に近いアクティビア・プロパティーズで、借入金明細表を貸し手ごとにまとめた例です(2026年5月期末)。借入207本、残高2,460億円を、21の貸し手から借りています。
| 貸し手 | 本数 | 残高 | 比率 | 加重平均の利率 | 残りの年数 | 種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友信託銀行 | 35本 | 516.6億円 | 21.0% | 0.918% | 4.1年 | 信託銀行 |
| みずほ銀行 | 35本 | 516.6億円 | 21.0% | 0.918% | 4.1年 | 3メガバンク |
| 三菱UFJ銀行 | 35本 | 516.6億円 | 21.0% | 1.040% | 4.2年 | 3メガバンク |
| 三井住友銀行 | 29本 | 257.4億円 | 10.5% | 0.906% | 3.4年 | 3メガバンク |
| 日本政策投資銀行 | 28本 | 257.4億円 | 10.5% | 0.805% | 3.3年 | 日本政策投資銀行 |
| みずほ信託銀行 | 7本 | 97.4億円 | 4.0% | 0.655% | 2.4年 | 信託銀行 |
| りそな銀行 | 6本 | 65.4億円 | 2.7% | 0.904% | 1.6年 | りそな・SBI新生・あおぞらなど |
| 福岡銀行 | 5本 | 50.4億円 | 2.0% | 0.507% | 1.7年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 農林中央金庫 | 5本 | 37.4億円 | 1.5% | 0.467% | 1.9年 | 農林中金・信金中金など |
| 信金中央金庫 | 4本 | 29.4億円 | 1.2% | 0.997% | 5.8年 | 農林中金・信金中金など |
| 七十七銀行 | 4本 | 28.0億円 | 1.1% | 0.512% | 2.1年 | 地方銀行・信用金庫 |
| SBI新生銀行 | 3本 | 22.0億円 | 0.9% | 1.010% | 2.7年 | りそな・SBI新生・あおぞらなど |
| 西日本シティ銀行 | 2本 | 15.0億円 | 0.6% | 0.549% | 3.8年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 山形銀行 | 2本 | 13.0億円 | 0.5% | 0.922% | 2.2年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 京葉銀行 | 1本 | 8.0億円 | 0.3% | 0.891% | 3.1年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 第四北越銀行 | 1本 | 8.0億円 | 0.3% | 0.891% | 3.1年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 常陽銀行 | 1本 | 5.0億円 | 0.2% | 0.984% | 2.3年 | 地方銀行・信用金庫 |
| 三井住友海上火災保険 | 1本 | 5.0億円 | 0.2% | 0.888% | 3.8年 | 生命保険・損害保険 |
| 太陽生命保険 | 1本 | 5.0億円 | 0.2% | 0.888% | 3.8年 | 生命保険・損害保険 |
| 東京海上日動火災保険 | 1本 | 4.0億円 | 0.2% | 0.433% | 0.8年 | 生命保険・損害保険 |
| 京都銀行 | 1本 | 3.0億円 | 0.1% | 1.089% | 7.3年 | 地方銀行・信用金庫 |
最大の貸し手は三井住友信託銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行(同じ額)で21.0%、上位3つで63.0%です。3メガバンクの比率は52.4%でした。返済期限が来る年は2026年14本・2027年33本・2028年26本・2029年31本・2030年27本・2031年23本・2032年28本・2033年21本・2034年4本に分かれています。
明細を見ると、同じ返済期限・同じ利率の借入が、貸し手ごとに分かれて並んでいる組が49組ありました。1回の借入を複数の銀行で分けて貸すと、明細では銀行ごとに1行ずつ書かれるためです。貸し手の数を数えるときは、この「同じ日の同じ条件の借入」を1回の借入として見ると、借り換えの回数や時期が分かりやすくなります。
22全銘柄の一覧
57銘柄の、借入の残高・貸し手の数・最大の貸し手と、貸し手の種類ごとの比率です(3メガバンクの比率の高い順)。集中度は、貸し手ごとの比率(%)を2乗して足した値で、1つの貸し手から全部を借りていると10,000、多くの貸し手に分かれるほど小さくなります。
| 銘柄 | 借入の残高 | 貸し手の数 | 最大の貸し手 | その比率 | 上位3つの比率 | 3メガバンク | 信託銀行 | 日本政策投資銀行 | 地方銀行・信用金庫 | 集中度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本リート | 1,286億円 | 11 | 三菱UFJ銀行 | 44.4% | 71.7% | 71.7% | 11.0% | 1.9% | 0.0% | 2,522 |
| いちごホテルリート | 380億円 | 8 | 三井住友銀行 | 41.5% | 81.9% | 70.3% | 0.0% | 0.0% | 6.4% | 2,798 |
| GLP | 3,430億円 | 28 | 三井住友銀行 | 26.5% | 69.0% | 69.0% | 3.4% | 3.8% | 12.1% | 1,723 |
| 日本プロロジスリート | 3,195億円 | 21 | 三井住友銀行 | 27.1% | 63.0% | 63.0% | 10.8% | 5.2% | 8.1% | 1,658 |
| 霞ヶ関ホテルリート | 251億円 | 14 | みずほ銀行 | 38.5% | 70.9% | 62.9% | 0.0% | 0.0% | 21.1% | 2,255 |
| トーセイ・リート | 425億円 | 14 | 三菱UFJ銀行 | 25.5% | 62.8% | 62.8% | 2.2% | 0.0% | 7.2% | 1,661 |
| インヴィンシブル | 3,296億円 | 24 | みずほ銀行 | 23.6% | 61.5% | 61.5% | 15.2% | 4.9% | 10.2% | 1,541 |
| 産業ファンド | 2,790億円 | 22 | 三菱UFJ銀行 | 30.4% | 61.3% | 61.3% | 10.6% | 9.5% | 5.5% | 1,628 |
| いちごオフィスリート | 1,214億円 | 14 | 三井住友銀行 | 29.4% | 61.6% | 60.5% | 1.3% | 2.8% | 6.8% | 1,689 |
| ラサールロジポート | 1,575億円 | 13 | 三菱UFJ銀行 | 24.5% | 59.3% | 59.3% | 12.3% | 7.1% | 6.7% | 1,456 |
| 大和証券リビング | 1,926億円 | 30 | 三菱UFJ銀行 | 30.6% | 56.4% | 56.4% | 4.7% | 1.8% | 12.3% | 1,497 |
| 積水ハウス・リート | 2,665億円 | 23 | 三菱UFJ銀行 | 23.0% | 54.5% | 54.5% | 16.3% | 4.4% | 9.9% | 1,222 |
| 森トラストリート | 2,065億円 | 22 | みずほ銀行 | 23.2% | 56.7% | 54.2% | 15.0% | 8.5% | 7.3% | 1,366 |
| 日本都市ファンド | 5,861億円 | 38 | 三菱UFJ銀行 | 26.3% | 53.8% | 53.8% | 10.3% | 10.1% | 11.4% | 1,309 |
| アクティビア・プロパティーズ | 2,460億円 | 21 | 三井住友信託銀行 | 21.0% | 63.0% | 52.4% | 25.0% | 10.5% | 5.3% | 1,575 |
| SOSiLA物流リート | 607億円 | 18 | 三井住友銀行 | 26.7% | 64.1% | 52.2% | 22.3% | 3.5% | 17.1% | 1,537 |
| 野村不動産マスターファンド | 4,863億円 | 36 | 三菱UFJ銀行 | 25.9% | 54.0% | 52.1% | 16.6% | 7.6% | 10.2% | 1,281 |
| グローバル・ワン不動産 | 1,109億円 | 17 | 三菱UFJ銀行 | 49.1% | 71.1% | 52.0% | 0.0% | 13.9% | 17.3% | 2,764 |
| 森ヒルズリート | 1,692億円 | 20 | 三菱UFJ銀行 | 21.9% | 51.9% | 51.9% | 13.6% | 3.5% | 12.0% | 1,181 |
| ジャパン・ホテル・リート | 2,357億円 | 25 | 三井住友銀行 | 25.8% | 56.1% | 51.8% | 12.3% | 4.6% | 9.5% | 1,375 |
| ヒューリックリート | 1,819億円 | 19 | みずほ銀行 | 27.5% | 51.3% | 51.3% | 13.7% | 6.2% | 3.2% | 1,312 |
| みらい | 878億円 | 17 | 三井住友銀行 | 27.4% | 57.4% | 51.1% | 17.3% | 1.7% | 14.4% | 1,450 |
| KDX不動産 | 5,564億円 | 36 | 三井住友銀行 | 22.4% | 51.0% | 51.0% | 10.6% | 8.4% | 8.7% | 1,144 |
| ジャパンリアルエステイト | 4,902億円 | 32 | 三菱UFJ銀行 | 28.5% | 51.5% | 50.9% | 5.4% | 4.1% | 20.5% | 1,295 |
| ジャパンエクセレント | 951億円 | 14 | みずほ銀行 | 27.6% | 54.8% | 50.0% | 9.9% | 13.5% | 1.1% | 1,410 |
| 日本ホテル&レジデンシャル | 330億円 | 17 | 三井住友銀行 | 39.0% | 58.1% | 48.8% | 7.9% | 1.2% | 28.7% | 1,896 |
| CREロジスティクスファンド | 659億円 | 17 | 三井住友銀行 | 22.2% | 54.9% | 48.7% | 6.5% | 13.8% | 13.2% | 1,290 |
| セントラル・リート | 189億円 | 15 | みずほ銀行 | 21.5% | 48.4% | 48.4% | 0.5% | 0.0% | 31.6% | 1,126 |
| 大和ハウスリート | 3,696億円 | 27 | 三井住友銀行 | 16.6% | 49.3% | 48.1% | 19.3% | 5.7% | 7.7% | 1,151 |
| NTT都市開発リート | 1,400億円 | 13 | 三井住友信託銀行 | 24.8% | 59.4% | 45.8% | 24.8% | 2.5% | 3.6% | 1,590 |
| イオンリート | 1,389億円 | 22 | みずほ銀行 | 16.3% | 45.3% | 44.2% | 18.9% | 3.2% | 11.1% | 1,050 |
| サンケイリアルエステート | 495億円 | 11 | みずほ銀行 | 25.3% | 57.8% | 43.6% | 18.5% | 14.1% | 3.8% | 1,495 |
| エスコンジャパンリート | 370億円 | 17 | みずほ銀行 | 24.1% | 45.4% | 43.1% | 9.7% | 0.0% | 30.1% | 1,118 |
| 大和証券オフィス | 2,318億円 | 26 | 三井住友銀行 | 24.2% | 45.7% | 42.5% | 17.5% | 9.4% | 12.5% | 1,124 |
| ユナイテッド・アーバン | 3,229億円 | 35 | 三井住友信託銀行 | 22.8% | 51.7% | 40.8% | 26.7% | 1.9% | 12.9% | 1,159 |
| 平和不動産リート | 1,308億円 | 18 | 三井住友銀行 | 23.6% | 48.2% | 40.7% | 17.7% | 2.6% | 8.9% | 1,154 |
| 阪急阪神リート | 792億円 | 29 | 三菱UFJ銀行 | 16.3% | 44.4% | 40.5% | 17.6% | 14.1% | 24.1% | 1,027 |
| コンフォリア・レジデンシャル | 1,724億円 | 22 | みずほ銀行 | 16.8% | 50.3% | 40.5% | 19.7% | 15.2% | 9.8% | 1,192 |
| スターアジア不動産 | 1,369億円 | 25 | 三井住友銀行 | 23.0% | 54.3% | 40.5% | 12.7% | 0.0% | 17.4% | 1,312 |
| オリックス不動産 | 3,267億円 | 32 | 三井住友信託銀行 | 18.9% | 49.2% | 40.4% | 22.5% | 6.1% | 11.2% | 1,098 |
| 日本ロジスティクスファンド | 1,104億円 | 19 | 三井住友銀行 | 17.7% | 47.6% | 39.9% | 14.7% | 14.5% | 8.2% | 1,103 |
| MIRARTH不動産 | 959億円 | 24 | 三井住友銀行 | 26.1% | 48.8% | 38.4% | 8.4% | 0.0% | 29.5% | 1,165 |
| 東海道リート | 327億円 | 14 | みずほ銀行 | 19.0% | 49.2% | 37.4% | 0.0% | 0.0% | 44.4% | 1,155 |
| 日本ビルファンド | 6,080億円 | 39 | 三菱UFJ銀行 | 13.5% | 39.8% | 35.7% | 12.2% | 12.8% | 14.8% | 835 |
| アドバンス・レジデンス | 2,266億円 | 32 | 三菱UFJ銀行 | 17.9% | 41.4% | 34.9% | 19.9% | 6.4% | 18.4% | 819 |
| 三菱地所物流リート | 1,178億円 | 29 | 三菱UFJ銀行 | 13.8% | 34.7% | 34.7% | 2.8% | 2.1% | 28.6% | 666 |
| 三井不動産ロジスティクスパーク | 2,032億円 | 29 | 三井住友銀行 | 15.9% | 34.9% | 34.5% | 13.4% | 2.5% | 26.9% | 704 |
| ヘルスケア&メディカル | 446億円 | 16 | 三井住友銀行 | 33.1% | 56.1% | 33.1% | 14.5% | 0.0% | 27.5% | 1,559 |
| Oneリート | 560億円 | 20 | 三井住友銀行 | 18.9% | 46.8% | 33.0% | 13.8% | 0.0% | 24.3% | 1,062 |
| 日本プライムリアルティ | 2,151億円 | 48 | みずほ銀行 | 11.6% | 31.6% | 31.6% | 4.2% | 6.0% | 23.9% | 540 |
| サムティ・レジデンシャル | 888億円 | 27 | 三井住友銀行 | 16.6% | 40.4% | 29.0% | 0.0% | 0.0% | 40.8% | 849 |
| 三井不動産アコモデーションファンド | 1,637億円 | 31 | 三井住友銀行 | 11.3% | 32.1% | 24.7% | 7.9% | 10.4% | 30.1% | 591 |
| 星野リゾート・リート | 999億円 | 8 | 協調融資(複数の金融機関の連名) | 62.4% | 87.2% | 23.9% | 0.0% | 10.6% | 0.5% | 4,269 |
| マリモ地方創生リート | 333億円 | 18 | 三井住友銀行 | 19.6% | 44.5% | 23.5% | 8.9% | 0.0% | 46.9% | 1,014 |
| スターツプロシード | 489億円 | 17 | りそな銀行 | 22.4% | 53.8% | 22.2% | 3.1% | 0.0% | 34.7% | 1,318 |
| 東急リアル・エステート | 945億円 | 20 | 日本政策投資銀行 | 21.2% | 53.8% | 21.8% | 21.6% | 21.2% | 7.4% | 1,200 |
| 福岡リート | 934億円 | 21 | 日本政策投資銀行 | 18.1% | 49.0% | 18.4% | 4.6% | 18.1% | 49.4% | 1,026 |
借入の残高は、各銘柄の直近の決算期末の値です。投資法人債は含みません。
23持っている銘柄の貸し手を確かめる手順
- 有報の借入金明細表を開く。EDINETで有価証券報告書を開き、附属明細表の「借入金明細表」を見ます。借入1本ごとに、貸し手・残高・利率・返済期限が並んでいます。
- 貸し手ごとに足す。同じ貸し手の借入を足し、残高の合計で割ると、貸し手ごとの比率が出ます。上位の数行で半分を超えるかを見ます。
- 決算説明資料の「バンクフォーメーション」を見る。多くの銘柄は、貸し手ごとの残高と比率を円グラフなどで示しています。
- 新しい借入のお知らせを見る。借入を行ったときの適時開示に、貸し手・期間・利率の決まり方(基準金利+上乗せなど)・担保の有無が書かれています。
- 格付けを確かめる。格付けを取っている銘柄は、投資法人債を発行しやすく、借入先を広げやすくなります。
この記事の一覧は、手順1〜2を全銘柄について同じ形でそろえたものです。
24この記事で分からないこと
- 借入の契約の条件。財務制限条項や、利率の決まり方(基準金利と上乗せ幅)は、明細には載っていないことが多く、集計していません。
- 貸し手とスポンサーの関係。どの銀行がスポンサーのメインバンクかは、データに含まれていません。
- 協調融資の内訳。連名で書かれた借入は、銀行ごとの金額を分けられません。
- 決算期末のあとの借り換え。数字は各銘柄の直近の決算期末の時点で、そのあとの借り換えは入っていません。
- 投資口の値段。分配金利回りや、投資口の値段の動きは扱っていません。
25この記事に出てくる言葉
- コーポレートローン
- 会社(ここでは投資法人)そのものを借り手とする借入。返済の元手は、持っている物件全体の収益です。
- ノンリコースローン
- 特定の物件の収益と売却代金だけを返済の元手とする借入。足りなくても、借り手のほかの財産には請求が及びません。
- 3メガバンク
- 三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3行。
- 無担保・無保証
- 物件などを担保に入れず、誰も返済を保証しない借り方。
- 財務制限条項
- 借入の契約で、LTVなどの財務の数字を一定の範囲に保つことを約束する条項。守れないと、返済を早めることを求められることがあります。
- 協調融資(シンジケートローン)
- 複数の金融機関が同じ条件で一緒に貸す借入。
- グリーンローン
- 環境に配慮した建物の取得や改修などに、使い道を限った借入。
- 投資法人債
- 投資法人が発行する社債。市場の投資家からお金を借りる方法です。
26よくある質問
J-REITはどの銀行から借りていますか。
借入の残高の47.8%が三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3メガバンク、12.8%が信託銀行でした。地方銀行・信用金庫は合わせて13.2%で、56銘柄に貸しています。
J-REITの借入に担保は付いていますか。
ほとんど付いていません。有報の本文の表で担保の欄があった20銘柄の借入は、すべて無担保・無保証でした。各銘柄の借入のお知らせにも、担保の有無が書かれています。
貸し手が多いほうが安全ですか。
1つの銀行の事情に左右されにくくなる点では有利です。ただし、貸し手の数だけで借り換えのしやすさは決まりません。LTVや格付け、返済期限の分かれ方と合わせて見ます。
借入の利率は、貸し手によって違いますか。
同じ銘柄が同じ時期に借りる場合、銀行による差は小さく、利率の違いは主に借りた時期と期間で生まれます。貸し手の種類ごとの加重平均では、生命保険・損害保険が0.704%と低く、りそな・SBI新生・あおぞらなどが1.043%と高めでした。
コーポレートローンとノンリコースローンの違いは何ですか。
コーポレートローンは投資法人そのものが借り、物件全体の収益で返します。ノンリコースローンは特定の物件の収益と売却代金だけで返す約束の借入です。J-REITの借入は、ほとんどがコーポレートローンです。
3メガバンクの比率が高いと、何か困ることはありますか。
3メガバンクは57銘柄のほとんどに貸しているので、どの銘柄も3行の貸し方の変化の影響を受けます。3メガバンクの比率は銘柄の中央値で48.1%でした。比率が高いこと自体で借入の条件が悪くなるわけではなく、この記事のデータでも、3メガバンクの比率と借入の金利の間にはっきりした関係はありませんでした。
地方銀行は、なぜJ-REITに貸すのですか。
貸出先の1つとして、全国の物件を持つ投資法人に少しずつ貸している形です。地方銀行・信用金庫61行の貸出は合わせて1兆3,672億円で、56銘柄に貸していました。個々の銀行の考え方は、このデータからは分かりません。
どこで銘柄ごとの貸し手を確かめられますか。
有報の附属明細表の借入金明細表に、借入1本ごとの貸し手が載っています。決算説明資料の「バンクフォーメーション」のページにも、貸し手ごとの比率がまとめられていることが多いです。
27この記事の数字は、どこから取ったか
使ったのは次の資料です。
- 金融庁 EDINET の有価証券報告書(内国投資証券)57銘柄分。各銘柄の直近の決算期(取得日 2026-10-19)
- 有報の借入金明細表(借入1本ごとの貸し手・残高・利率・返済期限・固定変動・長期短期の記載。各銘柄の直近の決算期末)
- 有報の投資法人債明細表(残高)
- 有報の本文の借入の表(担保の記載)と、資産運用会社の大株主(スポンサーの業種)
数字は当サイトが有報の表から機械で読み、合計が有報の記載と合うことを確かめてから使っています(物件表は57銘柄中54銘柄で取得価格の合計が有報の記載と一致、借入金明細は57銘柄すべてで貸借対照表と一致)。東証に上場する58銘柄のうち、三井不動産商業ファンド投資法人は有報をまだ読めていないため、集計に入っていません。貸し手の名前は、「株式会社」の有無・生命保険会社の「(相)」・「(グリーンローン)」などの注記をそろえて数えました。連名の借入は「協調融資(連名)」としています。貸し手の種類(3メガバンク・信託銀行・地方銀行など)は、名前から当サイトが分けたものです。当サイトがデータをどう集め、どう確かめているかはデータの集め方と確かめ方にまとめています。
投資口価格・時価総額・分配金利回りは載せていません。価格は毎日動き、当サイトはそのデータを持っていないためです。この記事は特定の銘柄の勧誘ではありません。

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