01マスターリースとは
マスターリースは、物件を一括で借り上げる契約です。不動産クラウドファンディングでは、運営会社やグループ会社が物件を一括で借り上げ、空室があっても一定の賃料を支払う形で使われます。
投資家にとっての効果は、空室による分配の変動を抑えることです。入居者が減っても、借り上げた側が賃料を払うので、分配の原資が安定します。
ただし効くのは賃料の部分だけです。物件そのものの価値が下がれば、売却時に元本が減ります。そして賃料を保証する会社が支払えなくなれば、保証は効きません。多くの場合、保証するのは運営会社かそのグループ会社です。
02マスターリースは、どこに書かれているか
この言葉が出てくる場所と、そこでの書かれ方を並べます。
| どこに出てくるか | 書かれ方 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 募集ページ | 「マスターリース契約により賃料を保証」 | 保証する会社の名前を確認する |
| 契約締結前交付書面 | マスターリース契約の内容 | 保証の期間と、減額の条件 |
| 事業者の案内 | 「空室リスクに対応」 | — |
| 運用報告 | 賃料収入の実績 | 保証どおりに入っているか |
03マスターリースで、誤解されやすい点
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| 空室でも元本が守られる | 守られるのは賃料。物件の価値の下落には効かない |
| 賃料は絶対に減らない | 減額の条項があることが多い。市況の変化を理由に見直される |
| 第三者が保証している | 運営会社やそのグループが借り上げることが多い |
| マスターリースがあれば安全 | 保証する会社の支払能力による |
| サブリースと同じ | 実務では重なるが、法的な位置づけは別に確認する |
04マスターリースと一緒に読む語
この記事は法令の定めと公表されている数字だけで書いています。マスターリースの実際の扱いは契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)に書かれていて、募集ページの表現と食い違う場合は書面が優先します。制度は改正されることがあります。
05よくある質問
この用語は、どこで確認できますか。
契約締結前交付書面(不動産型では契約成立前書面)です。法令で交付が義務づけられていて、記載すべき事項も決まっています。
募集ページと書面で書き方が違う場合は。
書面が優先します。募集ページは広告で、書面は契約の説明です。
用語が分からないまま投資してもよいですか。
おすすめしません。分からない言葉があるまま同意すると、あとで「知らなかった」と主張するのが難しくなります。
元本は保証されますか。
されません。どの種別にも公的な元本補償の仕組みはなく、出資について元本を保証することは出資法で禁じられています。
用語の一覧はありますか。
用語集のページにまとめています。この記事からも関連する語に移動できます。
06この記事の数字は、どこから取ったか
会社名を挙げて処分や事故を書くにあたっては、照合を法人番号の完全一致に限りました。社名の部分一致で突き合わせると、似た社名の別会社の記録を拾ってしまいます。当サイトが実際に試したところ、82件が一致したように見えてそのほとんどが別会社でした。
できていないことも書きます。不動産特定共同事業者への監督処分は国土交通省・都道府県の所管で、この事例集には含まれていません。また償還後の実績は、事業型を除いてどの事業者も公表していないため、不動産型・融資型については「戻らなかった件数」を外から数えられません。
数字はいずれも元本を保証するものではなく、この記事は特定の商品の勧誘ではありません。

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