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系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。
比べられるのは、書面で出せる「実績の中身」「保証の条件」「価格の決まり方」です。
検索すると「ランキング」が多く出てきますが、掲載数や閲覧数の順のものもあり、系統用の出荷量を示すものではありません。
国の補助事業の平均では、システム価格6.2万円/kWhのうち電池部分が4.8万円です。
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系統用蓄電池のメーカー比較|5社の実績と保証
結論から聞きたい。どうなんだ?
系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。
数字で見る
数字で見ると、こうなります
系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。
比べられるのは、書面で出せる「実績の中身」「保証の条件」「価…
検索すると「ランキング」が多く出てきますが、掲載数や閲覧数の…
この記事では順位の代わりに、見る項目と計算を示します。
電池の最小単位がセル、セルを束ねたものがモジュール、それに制…
国の補助事業の公募要領も、この層を分けて書いています。
三菱総研の資料は、日系メーカーが組み立てて売る蓄電システムで…
各社が公式に出している数字(MWh)GSユアサ(受注・1件)…
順位ではありません。
GSユアサGS Yuasa International Lt…
補助事業を使わずに海外製を採用する案件で2〜4万円/kWhの…
同じ資料は、国内外のTier 1と呼ばれる大手なら導入実績が…
一方で、検討会の委員には、日本のメーカーはより安全に配慮した…
POINT 4
国内製と海外製で、何が違うのか
国内製と海外製で、何が違うのか?
三菱総研の聞き取りでは、海外メーカーのほうが数万円/kWh程度安い価格を出しているとされました(2024年時点)。
系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。
比べられるのは、書面で出せる「実績の中身」「保証の条件」「価格の決まり方」です。
検索すると「ランキング」が多く出てきますが、掲載数や閲覧数の順のものもあり、系統用の出荷量を示す…
まとめ
この記事のポイント
くわしい数字と出どころは、本文で確かめてください。
結論から聞きたい。どうなんだ?
系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。
系統用蓄電池のメーカーを順位で比べられる公的な資料は、確認できませんでした。比べられるのは、書面で出せる「実績の中身」「保証の条件」「価格の決まり方」です。
検索すると「ランキング」が多く出てきますが、掲載数や閲覧数の順のものもあり、系統用の出荷量を示すものではありません。この記事では順位の代わりに、見る項目と計算を示します。
システム価格の内訳(万円/kWh、工事費は別)
三菱総合研究所が補助事業の実績報告などから作成。PCSは直流と交流を変換する装置です。
「メーカー」とは、どこを作る会社のことか?
蓄電所の機器は、いくつかの層でできています。
蓄電所の機器は、いくつかの層でできています。電池の最小単位がセル、セルを束ねたものがモジュール、それに制御(BMS)をまとめたものが電池システム、PCSなどを合わせた全体が蓄電システムです。国の補助事業の公募要領も、この層を分けて書いています。
三菱総研の資料は、日系メーカーが組み立てて売る蓄電システムでも、海外から電池セルを調達している場合があると注記しています。「国産」「日本製」と書かれていたら、どの層のことかを聞いてみてください。全体の保証がどの会社か、部品ごとに別なのかも、ここで分かれます。
公式に確かめられる実績は、どこまでか?
下の表と図で、順に見ていきましょう。
各社が公式に出している数字(MWh)
定義が違う数字です。順位ではありません。
GS Yuasa International Ltd.(GSユアサ)
定置用・大規模蓄電池システム
最大2MWhまで蓄電池を搭載可能なコンテナ型蓄電システム、PCS併設型蓄電システム
ENEOS向けに合計290MWhの電力系統用コンテナ式リチウムイオン蓄電池設備を受注
PowerTitan 2.0
ST5015kWh-2500kW-2h、ST5015kwh-1250kW-4h
調べたページでは数字を確認できず
株式会社パワーエックス
Mega Power/PowerX Cube
蓄電容量実績3,054MWh、導入・採用拠点数177拠点(2026年8月末時点、うち設置済み105拠点)。松江市宍道蓄電所への自社製蓄電システム納入
住友電気工業株式会社
レドックスフロー電池
2MWシステムのレドックスフロー電池(V40シリーズ)
熊本県の系統用蓄電所に容量8,000kWhのレドックスフロー電池を納入(2026年10月28日の発表)
名前の順で、順位ではありません。実績は各社の公式ページと発表の表示で、受注・納入・採用など定義が違います。
たとえばパワーエックスは、拠点数177のうち設置済みが105と書いています。割ると59%です。これは会社の良し悪しではありません。受注・採用・設置・稼働は別の段階で、数字を比べるなら段階を揃える必要があるということです。
実績を聞くときは、同じ規模(kW・kWh)か、系統用か工場などの需要側か、日本で動いているか、何年動いているかを分けて聞くと、数字の意味がはっきりします。
三菱総研の聞き取りでは、事業者は実案件での稼働実績を重視し、日本での実績がなくても海外で豊富なら良いという意見もありました。逆に、国内外を問わず実績が少ない場合は、採用の判断が難しいとされています。
国内製と海外製で、何が違うのか?
三菱総研の聞き取りでは、海外メーカーのほうが数万円/kWh程度安い価格を出しているとされました(2024年時点)。
三菱総研の聞き取りでは、海外メーカーのほうが数万円/kWh程度安い価格を出しているとされました(2024年時点)。補助事業を使わずに海外製を採用する案件で2〜4万円/kWhの水準、という話もあります。
同じ資料は、国内外のTier 1と呼ばれる大手なら導入実績が豊富で、安全性に遜色はないと整理しています。一方で、検討会の委員には、日本のメーカーはより安全に配慮した規格で作っている、という発言もありました。保証の条件は海外メーカーのほうが優れている場合もあるとされています。
つまり「国内か海外か」だけでは決まりません。建設費が6.2万円/kWhから4万円/kWhに下がると、同じ前提の20年の利回りは−1.2%から3.7%に変わります。その差と引き換えに何が変わるのかを、次の保証と交換の計算で見ていきます。
保証の年数で、どこまでの投資が守られるのか?
調べた販売会社のページでは、機器の保証は5年や10年という表示がありました。
調べた販売会社のページでは、機器の保証は5年や10年という表示がありました。エコスタイルのページでは、SUNGROW製品が蓄電池・PCS・EMSに10年、Sigenergy・GoodWe製品が蓄電池・PCSに5年です。REVIX JAPANは、東京電設サービスの20年保守と容量保証を案内しています。各社の表示で、当サイトが保証の中身を確かめたものではありません。
国の試算は20年動く前提です。保証が切れた後の故障は、自分の負担になる可能性があります。そこで、保証の期間が終わるまでに、投資額の何%が手元に戻っているかを計算しました。
| 需給調整の値段 | 建設費(万円/kWh) | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6.0円 | 6.2 | 25% | 48% | 71% | 89% |
| 6.0円 | 4 | 38% | 75% | 111% | 140% |
| 6.0円 | 3 | 51% | 100% | 148% | 188% |
| 15円 | 6.2 | 48% | 94% | 138% | 175% |
| 15円 | 4 | 74% | 146% | 214% | 274% |
| 15円 | 3 | 99% | 194% | 285% | 367% |
保証が終わるまでに戻る割合(需給調整15円のとき)
運転維持費は引いた後、税と借入の利息は入っていません。
この割合が100%に届く前に保証が切れるなら、残りの期間の電池の故障は、回収前のお金で負担することになります。建設費が安くても保証が短ければ、安さの分だけ得とは限りません。なお「メーカー保証」と「保守の契約」は別の約束なので、分けて読む必要があります。
途中で電池を入れ替えたら、利回りはいくら下がるか?
20年の間に電池を入れ替える場合を計算しました。
20年の間に電池を入れ替える場合を計算しました。電池部分の割合は国の平均(6.2万円のうち4.8万円)を使い、需給調整の値段は15円にしています。
| 建設費(万円/kWh) | 入れ替えなし | 10年目に同額 | 10年目に半額 | 15年目に同額 | 15年目に半額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6.2 | 6.4% | −0.3% | 3.4% | −0.4% | 4.0% |
| 4 | 13.1% | 8.5% | 11.0% | 10.5% | 11.9% |
| 3 | 18.7% | 15.2% | 17.1% | 17.3% | 18.0% |
入れ替えの費用は例で、将来の電池の値段を予想したものではありません。入れ替えで収入が戻る効果は入れていないので、控えめな計算です。
電池の劣化と使える年数の計算は耐用年数の記事に任せます。ここで言えるのは、交換の費用が保証の外にあるかどうかで、数字が変わるということです。
保証書のどこを読めばいいのか?
国の補助事業は申請者に、電池の材料、想定使用期間や保証期間を通じた容量劣化のデータ、充放電効率、サイクル数を出すよう求めています。
保証書で見るところ
この表は確認項目の例です。
| 項目 | 見ること | なぜ大事か |
|---|---|---|
| 保証の主体 | メーカーか、販売店か。日本に窓口があるか | 相手がなくなると保証も止まるため |
| 製品保証と容量保証 | 故障の保証か、容量が減ったときの保証か | 故障でなくても容量が減れば収入が減るため |
| 容量の基準 | 何年で何%を下回ったら保証されるか | 劣化は普通に起きるため |
| サイクルの上限 | 何回の充放電までが対象か | 市場で多く動かすほど早く届くため |
| 使い方の条件 | 温度・充電の深さ・1日の回数 | 運用の会社の動かし方と合わせるため |
| 範囲と費用 | 電池・PCS・制御の年数、部品代と工事費 | 短いほうが全体の弱点になるため |
| 開始日と移転 | 運転開始からか。売却先に引き継げるか | 工事の遅れや売却の値段に響くため |
国の補助事業は申請者に、電池の材料、想定使用期間や保証期間を通じた容量劣化のデータ、充放電効率、サイクル数を出すよう求めています。買う人も同じものを頼めます。売却の話は売却の記事に任せます。
サイクル数の上限は、何年分にあたるか?
サイクルは、電池を1回満充電して使い切る単位です。
サイクルは、電池を1回満充電して使い切る単位です。保証の上限を1日の回数で割ると、年数が出ます。上限の回数は計算のための例で、各社の数字ではありません。
| 保証の上限(回) | 1日0.5回(年) | 1日1回(年) | 1日1.5回(年) | 1日2回(年) |
|---|---|---|---|---|
| 3,000 | 16.4 | 8.2 | 5.5 | 4.1 |
| 6,000 | 32.9 | 16.4 | 11.0 | 8.2 |
| 8,000 | 43.8 | 21.9 | 14.6 | 11.0 |
| 10,000 | 54.8 | 27.4 | 18.3 | 13.7 |
20年を1日1回で動かすと7,300回です。アグリゲーターが高い値段の時間を狙って回数を増やすと、収入は増えても上限には早く届きます。運用の会社の動かし方とメーカーの保証の条件は、並べて確かめておきたいところです。
安全性は、何で確かめられるのか?
国の補助事業の令和7年度の公募要領には、買う人の確認にも使える条件が書かれています。
国の補助事業の令和7年度の公募要領には、買う人の確認にも使える条件が書かれています。
| 公募要領の条件 | 買う人の聞き方の例 |
|---|---|
| リチウムイオン電池は、JIS C 8715-2 または IEC 62619 の第三者認証の証明書 | 認証の証明書を見せてください |
| 類焼試験に適合している第三者機関の証明書と関連資料 | どの単位で試験しましたか |
| メーカーの定置用大型電池で発煙・発火に類する事故があれば、過去10年の年ごとの件数と主要な事故の原因と対策 | 事故の履歴と対策の資料はありますか |
| 採点で評価:代替の主要部品を迅速に供給できる拠点、サプライチェーンの途絶リスク | 壊れたとき、部品は何日で届きますか |
これらは補助金を受ける案件の条件で、すべての案件に義務づけられたものではありません。系統用蓄電池は最大受電電力1,000kW以上が条件なので、低圧の案件は対象の外です。だからこそ、同じ書類を出せるかを聞く意味があります。
消防の扱いも見ておきましょう。三菱総研の整理では、地域によって消防法への対策の解釈が異なり、都度の対応が必要になるという課題が挙げられています。設置する場所の消防に相談が済んでいるかを聞いておくと安心です。
電池の値段は、発注したときに決まるのか?
三菱総研の聞き取りでは、調達の費用が発注の段階で確定せず、炭酸リチウムなどの資源価格に連動して最終の支払額が補正されることがあるとされました。
決まらない場合があります。三菱総研の聞き取りでは、調達の費用が発注の段階で確定せず、炭酸リチウムなどの資源価格に連動して最終の支払額が補正されることがあるとされました。2022年度から2023年度にかけては、資源価格と円安などで電池部分が3.6万円から4.8万円に上がったと考えられています。
| 電池部分の価格の変化 | システム価格(万円/kWh) | 20年の利回り(15円のとき) |
|---|---|---|
| -30% | 4.76 | 10.2% |
| -20% | 5.24 | 8.8% |
| -10% | 5.72 | 7.5% |
| そのまま | 6.20 | 6.4% |
| +10% | 6.68 | 5.4% |
| +20% | 7.16 | 4.6% |
| +30% | 7.64 | 3.8% |
電池部分が3割動くと、システム価格は1.44万円/kWh動きます。契約書に価格の補正の条項があるか、為替をどちらが負担するかを確かめてください。固定価格の契約なら、この表の揺れは売り手が負います。
電池の方式と仕様書は、どう読むか?
国の公募要領にはリチウムイオン電池向けの条件が並びますが、方式はそれだけではありません。
国の公募要領にはリチウムイオン電池向けの条件が並びますが、方式はそれだけではありません。住友電気工業のレドックスフロー電池は、公式の説明では、電極や電解液の劣化がほとんどなく、発火性の材料を使っていないとされています。東芝はSCiBという電池で系統向けの大規模システムを案内しています。方式の説明はメーカー自身のもので、同じ前提で比べた公的な資料は、この記事の範囲では確認できませんでした。
仕様書では、出力と時間の組み合わせに注意します。Sungrow Japanのページには、同じ5,015kWhで2,500kW・2時間と1,250kW・4時間の型が載っています。1kWhあたりの単価が同じでも、1kWあたりでは2倍違う計算になります。
充放電効率は、買った電気のうち放電で戻る割合です。8円で買って20円で売るとき、1kWhの手取りは効率95%なら11.6円、80%なら10.0円です。値段は計算のための例ですが、値差で稼ぐ運用ほど効率の差が効くことがわかります。
ほかに、よく聞かれることは?
よく聞かれることを、ここにまとめました。
系統用に限った出荷量の順位を、公的な資料では確認できませんでした。民間の調査会社の有料レポートにある可能性はあります。
国の検討会の資料は、国内外とも大手は導入実績が豊富で安全性に遜色はないと整理しています。ただし、実績が少ない会社は評価が難しいともしています。製品ごとに証明書で確かめるのが確実です。
基準になる公的な年数は確認できませんでした。上の表のとおり、投資額が戻るまでの年数と比べて考えるのが1つの方法です。
案件によります。完成品や分譲では決まっていることが多く、開発から関わる場合は選べることがあります。自社製の電池とセットの会社もあります。
蓄電所の収入ではなく、その会社の事業全体の損益を受ける投資です。関連銘柄の記事を見てください。
戻る割合と入れ替えの利回りは、利回りの記事の前提(三菱総研の試算に合わせたもの)で当サイトが計算しました。入れ替えの費用とサイクルの回数は計算のための例です。メーカーの優劣を示すものでも、将来を予想するものでもありません。
「計算の例」は実際の商品の条件ではありません。出口(売却・契約終了)で戻る額は、帳簿の価値がほぼ0になっているので、そのまま利益として課税されるとしています。 法人は実効税率30%の例です。手数料・出口の額・出口の税率を変えた詳しい計算は減価償却の繰り延べ計算で。